北海道大対策

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ウィキペディア北海道大学の記事があります。

本項は、北海道大学の「一般入学試験」対策に関する事項である。

北海道大学(北大)は、我が国で5番目に設立された帝国大学である。入試問題としては基礎を重視した標準レベルの良問を出題しているので、高校の授業を理解し、基本ができているかどうかで差が生まれるような作りになっている。また、北大では理系学部(医学部医学科も含む)に限り、一般入試だけでなくAO入試も実施しており、多様な学生を集めているが、本ページでは一般入試対策に限定して記述する。

入試情報

受験者層としては、道内からの受験者が半数程度である。

全般的に、基礎を重視した素直な問題が多く出題される。まず基礎力を徹底的に鍛え、過去問を研究して実際の出題の雰囲気に慣れておくとよい。

なお、医学部医学科および獣医学部はかなりの高得点(最低でも8割)が必要である。これら二つの学部では標準問題は完璧に解けることは最低条件にそれを差し引いてどれだけか、と突出した能力が求められる。

なお、医学部医学科および医学部保健学系看護学専攻・同作業療法学専攻における後期日程の募集はH23年度より廃止された。医学部医学科は、筆記試験に加え面接点が参考されることも看過できない。

合格者の最高点・最低点・平均点・センター素点については、本学HP内の『平成26年度一般入試合格者の平均点等一覧』や各予備校の発表等を参照せよ。他の入試の実施にまつわる情報をまとめたウェブサイトとして、例えばZ会によるZ-wikiがある。2次情報であるので、各自の責任において利用すること。

問題冊子の大きさは全てB5である。

センター試験

本学は、センター試験の得点の配点比率が比較的高く、旧帝大系では最も重視されるグループに入ると言って差し支えないだろう。殆どの総合入試科類または学部において8割以上の得点が目安として求められる。

医学部医学科では、9割程度の得点が合格に必要とされる(射程範囲を考えても、最低でも8割5分は欲しい)。医学部医学科は理系学部でありながら、センター試験における傾斜配点は、英語・数学・理科よりも(理系受験生が比較的苦手であるとされる)国語の割合が大きく、失点は致命的損失になる可能性がある。国語の対策も万全にしておきたい。センター試験における国語の配点が高いことは医学部医学科以外の理系学部も同様であり、国語で大きく失点すると他科目でのカバーが困難になる可能性もあるので、同様に万全としておくことが好ましい。

センター試験の配点比率が高めで、なおかつ二次試験の配点がそれを上回ることから、センター試験の得点力に加えて2次の得点力も重要となる。一般に二次試験の難易度が高くなると、得点のばらつきが大きくなり、合格ラインは不安定になる[1]。このような条件の下では、センター試験での失敗が命取りとなりかねない。

ただ、上述のように北海道大学の二次試験には基本を重視した設問が多い。これは、センター試験のための勉強が二次試験(前期)に通用する場面あるということを意味する。このため受験勉強の進め方としては、二次とセンターの両方を見据えた堅固な基礎がためを意識して臨むことが有益であろう。

例えば、二次試験対策においてもセンター試験の問題を意識し、必要であれば解答解説集を参照することが挙げられる。本学に限った事項ではないが、市販されている大学受験の過去問の解答解説集の記述の正確性に関しては、センター試験のそれが最も高いのがその根拠である。赤本等の大学の個別学力検査(私大・二次試験等)の解答解説集は本家本元の大学から提供されるものではなく、出版元の依頼に応じた有志によって作成されたものである。正解が予め判らないので、問題文によっては複数の解釈となり、解答解説にも複数のパターンが表れている問題も少なくない(最も顕著な例としては、国語の記述問題の解答を各社で比較するとよい)。その点でセンター試験は唯一、本家本元の大学入試センターから正答番号が公表されるので、解答解説の作成を比較的正確に行いやすいのが事実なのである。

二次試験

  • 本節では、特に断りのない限り、北海道大学が独自に行う試験のうち、主に前期日程で出題される問題について概説する。

2017年現在、旧帝大では唯一、前期後期ともに全学部・学科で学科試験は1日完結で行われる。

英語

北大では90分で4題を解答させる。読解総合問題が2題、英作文の問題が1題に加え、2008年度から会話文に加え、要約問題が加わった。さらにパラグラフ整序問題も読解総合問題に組み込まれ、全体としては読み・書きに関するオールラウンドな能力を問う出題となっている。文章自体はさほど難解ではないものの、制限時間内に解くには相当の速読力が必要である。

また、ご丁寧に一言一句を読むと時間が足りなくなるのは言うまでもないが、だからと言ってただ早く読み飛ばすだけも宜しくなく、内容を正確に掴み切らないと解けない問題もあるので精読力も必要であるといえる。英作文に関しては2014年度は「フラッシュモブ」をテーマに70から100語で自分の意見を述べさせる問題が出題された。

このような北海道大学の英語に対処するために、まず学校で配布される英語の長文問題集を1~2冊こなそう。その上で、その問題集の英文を全て和訳してみると良い。できればある程度暗唱できるくらい読み込むと良い。この過程で、英語に対するカンとセンスが身につくのである。

英単語帳において、早慶や上位私大レベルの難しい単語はほとんど必要ない。北大の英語では一部難しい単語が出てくるが、ほぼ設問に関係なく、あってもその意味が十分に理解可能なものとなっている。4500レベルの英単語帳を隅から隅まで(派生語・多義語なども)知識として蓄えておき、さらにその単語の本質的な意味を理解しておくと文章把握がずいぶんと楽になる。また、北大の英語では「文法力」がものを言う。英語の語法・文法を本質的に理解すると長文での文の前後関係、さらに第4問の会話文要約問題も文法を駆使して、スラスラと解き進めることが出来ることも覚えておきたい。

また、速読力を養う練習として、英字新聞を読んでみるというのも一つの手である。英作文に関しては何か英作文用の教科書(学校で配布されるはず。)を1冊決めて徹底的にやりこむと良い。問題はすべて解くのと同時に、例文をすらすら暗唱できるようになるまで定着させるとなお心強い。本番が近付いてくると北海道大学の過去問にも目を通し、覚えたフレーズを使いこなす訓練を積むべきである。赤本や青本の他にさらに昔に遡ることとなる過去問題集としては、一例として「北大の英語15カ年」(難関校過去問シリーズ,教学社)がある。本学を志望するのであれば、傾向を知る上で重要な指針となるので可能な限りやっておくことが好ましい。

数学

北大の理系数学は、難関大理系数学としては標準レベルである。一方で、文系数学は、文系受験生用としては難易度が高く、他の東大京大を除く旧帝大の文系数学よりも問題自体は難しい。そのため、文系受験生は問題を見て驚くかもしれないが、求められているのは合格に必要な点数をかき集めることである

文系

90分で、大問4つが出題される。前述の通り、北大文系数学は、他の旧帝大(東大京大を除く)の文系数学と比べると、かなり解きづらい問題が多い。しかし、名古屋大や東北大の数学では高得点が求められるが、北大では難易度が高い分、高得点を取る必要はない。どれだけ部分点をかき集められるかが勝負である。東大や京大の文系数学のように、小問1問目から難しいわけではなく、大抵難しいのは最後の小問であるため、最後以外の小問は全部取りきろう。それだけでも、周囲の受験生に差をつけられるはずである。無理に全問を完答しようとすると時間が足りず、プレッシャーで当日実力が出しきれないなんてことがあるため、「解ける問題だけをしっかり解いて点数を集める。」というスタンスで臨もう。

理系

120分で、大問5つが出題される。頻出分野は微分積分、数列と極限、図形と方程式、確率、二次曲線、複素数平面である。文系数学と違って、北大理系数学は高得点が望める内容になっているため、ややタフな計算力を求める問題もあるが、しっかりと食らいついていってほしい。目標得点は5問中、医学部医学科・獣医学部で4完+α、その他理系学部は2完~3完+αである。医学部医学科は高得点競争になるため、難しい問題が出題されない年は、5完を目指すこと。北大の数学は、難易度が年度によって変わるものの、問題の出題形式は変わらないため、過去問演習を十分にやること。特に微分積分や図形と方程式では過去に出題された問題と解き方が酷似している問題が出題されやすいため、しっかりと過去問演習をやった受験生は有利である。現役生は高校2年生終了時の春休みから、既習範囲だけでも構わないので解いてみるのもよい。過去問対策問題集としては例として、「北大の理系数学15カ年」(難関校過去問シリーズ,教学社,15年分を収録)がある。この過去問集の分量もそれなりだが、1年間で北大理系数学に割ける時間を考慮すると十分な量と言える。

*文系理系ともに収録した「北海道大学数学入試問題50年(聖文新社,1956年~2005年の50年分を収録)」あるいは「北海道大学数学入試問題30年(聖文新社,1987年~2016年の30年分を収録)」があるが、これらは前記過去問集よりもさらにすごい分量なので、数学以外の他の科目の完成度がしっかりしている(例:センターは9割以上をコンスタントに余裕で獲得できる,2次試験でも数学以外が偏差値70以上をコンスタントに獲得できる等)のであれば手を付けても構わないが、そうではなく他の科目が懸念材料となっているならば無理に手を付ける必要はない(寧ろ、これは北海道大学受験生として利用するには過多と言える)。基本的にはこれらをする時間が有るならば、他の受験科目の得点力向上に力を注いだ方が好ましい。

国語

北海道大学の国語は4題出題される。現代文2題、古文1題、漢文1題を120分で解答する。

現代文

大問1はかつて随筆のような柔らかな文体で描かれた読みやすい文章が出題されていたが、2006年以降は硬質で難解な文章の出題が続いている。それまでは文学部と教育・法・経済学部で問題が一部異なっていたことも影響していたのだろうが、文系受験者には高度な読解力を求められているということの表れだろう。テーマは身近で時事的な話題が取り上げられているが、それにまつわる事象に対する筆者の独特な観察にはひと癖あり、その後の文章展開に大きく影響を及ぼしている。重厚感ある文体ゆえに、既成価値観や主観にとらわれることなく、「筆者は何を言いたいのか」をしっかりととらえることが何よりも重要だ。

設問はすべて記述式で、高度な読解力に加えて筆者の意見を適切に表現する能力も要求される。特に、40〜80字程度の記述問題は、解答となる材料を本文に求め、それを簡潔に表現しなおすことが求められる。制限時間を考慮すると、比較的短い時間内に手際良く下書き・推敲をしなければならない。その際、本文のテーマや方向性をとらえるだけでなく、接続語・指示語を頼りに全体像を把握できれば、個々の記述問題の解答は非常に楽になる。

接続語の一例

  • 逆説…「しかし」「だが」「けれども」
  • 対比…「それに対して」「一方で」「他方で」
  • 順接…「それゆえ」「だから」「したがって」
  • 並列…「また」「さらに」「しかも」「そのうえ」
  • 要約・言い換え…「つまり」「すなわち」「言い換えれば」「いわば」

最後には120字程度の全体の主旨を問われる問題が定番である。「全体の論旨を踏まえて」と問題文に明記されるように、全体像を意識して解答しなければならない。抽象的な文章となると、解答の方向性はわかっていても、具体例が浮かばずうまくまとめにくいかもしれない。しかしそのヒントも本文中に埋め込まれている例が多い。接続語をヒントに内容を整理しながら論旨展開を明らかにして、それを簡潔に解答することがポイントだろう。やはり、長文を要約する練習は積んでおくべきだと思う。目標は、3分で構成、5分で下書き・推敲、2分で清書といったところか。

また、北海道大学には漢字も出題される。漢字検定2級の問題集などを活用して得点源としたい。評論文は語句の意味が理解できれば読解もスムーズに進められるので、同時に頻出語句の暗記も努めたい。

理科

注意)理科(二科目)の試験時間について(試験時間変更
2017年度前期日程入試に関しては、二科目でまとめて120分から150分に延長されることとなった。これにより、旧七帝大の理科の試験時間は基本的に150分制(2科目)となった(京都大学は、2科目・180分)。

前期は、試験時間は二科目でまとめて150分である(一科目ごとの時間配分は厳密に設けられておらず、一科目終了後の答案回収は行わない)。また下記の医学部医学科をはじめ、総合入試理系の中で重点群によって必須科目もあるので未受験科目が無いように募集要項でしっかりと確認しておくことが好ましい。

  • 医学部医学科の受験科目について(必須受験科目あり)

平成27年度(新教育課程元年)入試より、以下のようになった(平成29年時点)。本学医学部医学科志願者は、注意されたい。

・センター試験:「物理・化学・生物(いずれも基礎を付さない)」の3科目のうち2科目を選択(2科目の解答順序は不問)。
・2次試験:「物理(物理基礎/物理)」は必須受験で、「化学(化学基礎/化学)・生物(生物基礎/生物)」のうち、いずれか1科目を選択して、計2科目を受験。

物理

北海道大学の物理(物理基礎/物理,以後の「物理」はこれを意味する)は京都大学を彷彿とさせるような穴埋め問題のオンパレードである。最初の答えが正しくないと後の答えが違ってしまうことが多い(誤答の連鎖反応が起こらないよう、配慮はされている)。その点で慎重な処理が要求される問題形式といえる。問題自体は奇抜な設定は行われず、至極素直な問題設定のもとで物理現象を解析させる問題が多いため、きちんと物理を学習してきた者にとっては満点近くの高得点も夢ではないと考えられる。

北海道大の物理に対処するには闇雲に問題パターンの暗記に走るのではなく(もちろんパターン暗記もある程度必要ではあるが。)基礎基本に立ち返って問題を考える態度を身につけることが必要である。つまり、例えばドップラー効果の公式ひとつ取っても、その式はどのようにでてきたのか、その式は本質的には何を表しているか、そもそもドップラー効果とはどういうものか誰にでもわかるように説明できるだろうか、といったことを常日頃から考えているかどうかがそのまま理解度の差、ひいては入試における点数差に結びついてくるのである。

通常の授業にあたっては、出てくる数式がどういった基本原理に基づいて出てきたのかを確認し、その数式がどのような意味を持っているのか説明できるまで教科書や解説書にかじりついたり、友人や教師に質問し、理解を深めることが重要である。その上で公式などは自分で導いてみると良い。

出題傾向は例年3題で「力学(第1問)」と「電磁気(第2問)」は必出、「熱力学」あるいは「光と波」(いずれも第3問)のいずれかで構成される。第3問については、「熱力学」が2年連続出題や「熱力学」と「光と波」が隔年出題等で、傾向は一定していない。どちらが出てもいいようにバランスよく対策しておく事が好ましい。 理科は短期間で伸びる科目であるものの直前期になると英語や理系数学で手が回りにくくなりがちな事を考えれば、既習範囲だけでよいので高校三年生の4月から「北大物理にふれる」意味で過去問に取り組んでみるのもよい。例えば、北大物理では必出の「力学」と「電磁気」を春からしっかり固め、直前期では「熱力学」あるいは「光と波」を中心に取りかかる等である。 (上記は2016年(試験時間120分)までの情報で、あくまで参考として頂きたい。)

2017年度より、理科(2科目)の試験時間が120分から150分に延長となった(配点に変更は無し)が、2017年度は時間が増えた分に比例して設問数も増加し、さらに難化した。これより物理に割くことができる75分(単純計算して)は決して余裕のある時間ではなく、むしろ時間的余裕のなさに拍車がかかった、と言える。

化学

北海道大学の化学(化学基礎/化学,以後の「化学」はこれを意味する)は受験生の基礎学力を測る上で良問であり、充分に基礎固めを行ったあと、入試演習を行えば合格点(7割程度)を確保するのはそう難しくない(2008年度の前期日程入試では大幅に難易度が上昇したが、2009年からは本来の北大化学のレベルに戻った)。問題形式は基本穴埋めであり、解答量は豊富である。受験生はさながらタイムレースを行うがごとく大量の問題を処理することが要求される。大問数は3題であり、例年1番は理論、2番は無機、3番は有機化学の問題であるが、1題の中でさらに設問が2つに分かれており、それらは互いに独立した問題となっているので、実質上は6題を解答することになると覚悟したい。前記のように難易度はそれほど高くないもののセンター試験のごとくほぼオールラウンドで出題されるため、理論・無機・有機をそれぞれバランスよく学習しておくことが重要である。

頻出分野は理論化学では状態方程式・気液平衡。無機化学では中和滴定、緩衝溶液。有機化学では天然・合成高分子、有機化合物(芳香族)の構造決定、そして計算問題である。悪問・奇問は一切出題されず、基礎事項を重視した問題が出題される。それゆえ、まずは教科書や資料集を中心に、学校で配布される一般的な問題集を併用して基礎を固めることをお勧めする。知識それ自体は教科書で充分事足りる。加えて、理論化学では人名(「ヘンリー」の法則等)、無機化学では実験方法(「オストワルト」法等)、有機化学では現象(「電気泳動」、たんぱく質の「変性」等)等の文章のキーワードから化学用語を問われる事が有るので過去問を基に覚えておく事が好ましい。

また有機化学では2017年時点で有機化合物と天然・合成高分子は毎年必出となっているが有機化合物の構造決定は基礎~標準レベルであるものの、天然・合成高分子ではα-アミノ酸(タンパク質)の配列決定が出題されることもあるがこれが時間を意外に要することが有る。天然・合成高分子は特に現役生にとっては対策が手薄になりがちで、知識が浅薄なまま本番に挑み大きく失点してしまうことが少なくない。そのようにならないために高等学校の授業で後回しになりそうであれば、高3の夏休みの間に有機化合物と並行して自学或いは学習塾の夏季講習等で一通り習得しておくことが好ましい。

なお用語についても基本的には、教科書に太字で載っているようなメジャーなもの以外を問われる事はまずない(仮に教科書に載っていないマイナーなもの、あるいはマニアックなものが出題された場合は知らなければ捨て問にして良い)。ただ、用語や現象も基本的な問題ぞろいではあるものの丸暗記一辺倒だけでは対応できない。キーセンテンスを読んでから「どういった現象のことを述べているのか」、等を頭の中でイメージできるほどの実力は必要である。 (上記は2016年(試験時間120分)までの情報で、あくまで参考として頂きたい。)

2017年度より、理科(2科目)の試験時間が120分から150分に延長となった(配点に変更は無し)が、2017年度は時間が増えた分に比例して設問数も増加し、さらに難化した。これより化学に割くことができる75分(単純計算して)は決して余裕のある時間ではなく、むしろ時間的余裕のなさに拍車がかかった、と言える。

生物

教科書と資料集を熟読し、問題集(第一学習社の「新編セミナー生物基礎・生物」など。)を併用して基礎固めと問題演習をすることを勧める。北海道大の生物(生物基礎/生物,以後の「生物」はこれを意味する)は基礎的な問題がかなり混じっているので、それらを取りこぼさないようにするためにも万全な基礎力の養成は不可欠である。また日々の授業で行われる実験には積極的に参加し、実験機器・実験データの扱い方や描図のノウハウなどを習得するとよい。

さらに、「Newton」などの科学雑誌で生物関係の記事があればそれを読んでみるのも良い。ブルーバックス等でもそういった生物関連の書籍がいくつもあるはずだから、興味があれば読んでみてもいいかもしれない。そののち赤本に取り組んだり、論述面に不安があれば論述用問題集を適当に1~2冊決めて使用するとよい。なお、実際に制限時間内に全問解くのは難しいと思われるので、他教科との兼ね合いも考えつつ、時間配分などを考えていくことを勧める。

地学

他の国立大学と比較しても標準的な問題といえる。教科書レベル。
一問一答形式が多く、記述問題は数問程度である。 そのため、回答時間には余裕があるので余った時間は記述に使いたい。

社会

世界史

北大の世界史は2009年以前は大問4題の構成であったが、2010年以降大問3問で定着している。論述問題は行数指定である。

論述問題は東大・京大・一橋大・筑波大などの国公立大学で見られる300字・400字あるいはそれを超える大論述はなく、最大でも5行(150字程度)である。論述の内訳としては100字程度の字数で10題〜15題程度の問題で構成されており、教科書レベルの重要なテーマが主な出題傾向であるため、標準的な論述問題を迅速かつ的確に処理する力が合格の鍵となる。また、語句の記述問題は概ね教科書に載っているため、点が取りやすく、取りこぼしのないように確実に埋めていく必要がある。

出題分野として西欧史・中国史の2つが毎年確実に出題される。西欧史は中世西欧・近現代欧米史の比重が高く、続いて多いのが古代ギリシア・ローマ史である。中国史はオーソドックスな問題が多いが、簡潔にまとめるのが意外と難しく、知識を整理した上で基本事項の内容・意義をしっかりと理解しておくことが重要である。また、受験生にとって盲点になりがちな内陸アジア・西アジアの出題もかなり多い。特にイスラーム史は14年・13年と連続して出題されており、十分な対策が必要である。

教科書に概ね沿った出題のため、まずは教科書の精読が何よりも重要である。教科書は時代ごとに出来事が裁断されており、各国・地域の縦の繋がりが意識されづらい。このため、各国・地域の縦の繋がりを一つにし整理して読むと非常に良い。また、記述・論述で問題を占める構成となっているため、自分の知識を誤字・脱字なく正確に紙に書き出すことも大切である。

教科書+『世界史B用語集』(山川出版)+年表を使い、歴史事件の背景・経緯・結果・影響の4つを意識して体系的に知識を整理し、さらに世界史図録(図表)を十分活用して地図上の確認作業をしっかり行うことで、かなり論述問題に取り組みやすくなる。知識を整理した後は、過去問に積極的に繰り返し取り組んで、簡潔に論述する力を養うことが何より重要である。 また、短文論述の載っている論述問題集の活用も非常に役に立つので覚えておきたい。

日本史

地理

自然地理・人文地理・地誌の各分野にわたりバランスのとれた出題がなされる。自然地理では地形に関する出題の頻度が高く、カラーの立体図を用いた地形の表現もしばしば登場している。地形図の読図問題では北海道内の場所の地形図が用いられることがある。

記述問題で問われる内容は概ね教科書レベルであるが、確かな記述力が要求される。対策として、記述問題の配分の多い大学の過去問(例:東京大学)や模試問題を解き、解答を地理の先生に添削してもらうことが挙げられる。

近年では環境・エネルギーに関する出題がある(H23年度・H26年度)。時事的な事象に関する言及も科目の性質もあり多いため、新聞記事等で最近の世界情勢を把握することは欠かせない。また、最新のデータブック・地図帳・資料集から正確な知識を確保しておく必要があることは言うまでもない。

面接(医学部医学科受験者対象)

以下は前期日程の医学部医学科で課される試験について、である。面接試験は、筆記試験(2月25日)の翌日に実施される。試験時間は、10分程度(面接官は2,3人)。なお、筆記試験(2月25日)全科目終了後にアンケートを事前に記入し提出することが求められる(好きなスポーツ、特技、趣味、医師の志望理由、自己PR、最近気になった科学のニュース)。参考資料は、高等学校等の調査書又は成績証明書そして上記のアンケート等である。学部入試なので筆記試験対策を主体にして問題はないが総点に加えられる(個別学力検査の総点・525点のうち75点)ので、侮らずやっておくことが好ましい。対策時期としては、センター試験終了後に2次試験対策と並行する形で良い(例:2次試験対策の合間の週1日程度)。あくまで人物本位の試験なので筆記試験のような完全正解を言う事に拘るのではなく、面接官に「こういう学生が欲しい」や「こういう学生と一緒に研究したい」等という気持ちにさせることが大切である。

  • 対策
    • 「志望動機」:例:なぜ北大を志願したか、そしてなぜ医師になりたかったか等
    • 「自己PR」:例:自分はどういったところが医師に向いているか、自分の長所は医師としてどう活きるか等

上記の2つは最低限やっておくこと(寧ろ筆記試験で手一杯ならば、これだけでも良い)。この2つがしっかりできていないと、点数を下げられる可能性が高い。

  • 医学に関する専門知識

あまり聞かれることはないし、知らないからと言って点数が下げられることはまずない。面接官は医師でありながら大学の教員と、なかには海外の学会で最優秀論文賞を受賞された人もいるほどの高い知識を持つ医学の専門家であり、専門知識が全然ないことは十分に承知しているからである。仮に聞かれたとき知っていれば答えて良いが、知らなければ正直に「判りません。勉強不足でしたので、大学入学後にしっかり勉強します。」等で良い。これも医学部医学科の教員もかつては医学部医学科受験生であったので、筆記試験対策で手一杯であるのは十分に承知している。ではなぜ聞かれるかと言うと、「判らなければ、聞く」という姿勢をきちんと持てるかどうかを試験しているのである。「判らなければ、聞く」は医師に限らず社会人として重要になるし、これができない人は仕事ができない人とみなされる。

  • 医療時事について

読んだことがあるならば答えてもよいが、読んだことが無いならば「その記事については知りませんでした」と正直に答えること。同様に、センターと2次対策で手一杯で新聞をじっくりと読む暇がないことなど医学部医学科の教員は十分に承知している。読んだことがある場合に受け答えする場合、あまり支持か非難かとどちらかに偏らない受け答えにならないこと、つまり中立的な発言とすることが好ましい。

  • 態度や受け答え

本大学の面接に限ったことではないが、くれぐれもろくに知らないのに知ったかぶりをしないこと。寧ろ、知ったかぶりをする行為は、点数を下げてしまう危険があるので絶対に避けること。知ったかぶり行為などは、沢山の人と接している医学部医学科の教員からすれば筒抜けであるし、むしろ生意気に取られる可能性が高い。そして、目上の人間(大人)に向かって話すことになるので、敬語そして大人としての発言や振る舞いを心がけること。例えば、試験の出来を聞かれたときに「死にました」や「超やばいっす」等のタメ口や学生発言は点数を下げてしまう危険があるので絶対に避けること。また、試験の出来についてはそれぞれの科目でどのような出来だったかを具体的に答えられるようになっておいた方がよい。また、受け答えは「結論を先に言う」「一文は短く言う」を心がけるとなお良い。面接官は朝から夕方まで受験生に対応しなければならず、結論を先に言わない、一文が長い、と聞く気をなくしてしまう事が多いに有る。

  • 服装

高3生は在学校の制服で問題ないが、私服高校在学生及び高卒生(再受験生含む)はリクルートスーツ(男性はネクタイも)が好ましい。

  • 圧迫面接

仮に「医師として向いていない」と言われるかもしれない。これは医療実務にかかわると、いろいろな解決が長引きそうな難題に出くわすことになることが度々有ることによる。この発言は受験者を貶すことを目的としているのではなく、どのような態度で来るか、と揺さぶりをかけているだけである。感情的にならず、理路整然と応対することが大切である。くれぐれも人格を否定されたのではないことを念頭に入れること。

模試

北大対応模試として北大入試オープン(河合塾)・北大入試実戦模試[2][3](駿台予備学校)・北大入試プレ(SAPIX YOZEMI GROUP)[4]・北大本番レベル模試(東進,年2回)が各予備校で開催されており、本番レベルの試験を北大受験予定の受験生と共に受験できる良い機会である。

  • 模擬試験は前期日程に対応したものだが、一部では後期日程の判定も行っている(例:駿台予備学校は、前期日程2つ、後期日程1つを書く事が可)
  • 年によって北大模試は、北海道大学(札幌キャンパス)内に受験会場が設置されることがある(駿台/河合はここ数年設置,SAPIX YOZEMI GROUPも2017年度は設置)。本学を志願する受験生にとっては、受験会場の雰囲気に慣れることや受験会場の下見も兼ねることにもなることで、良い機会となる。
  • 本番と母集団の質がほぼ一致するため、ここで得られたデータはかなり有用である。
  • 各予備校のマーク模試(センター型)とのドッキング判定もある。
  • 医学部医学科は実際の試験では面接が課されるが、模試ではどの社も面接(525点のうちの75点)は実施されず、判定は筆記試験の成績のみ(525点のうちの450点)が対象となる。

その他

模試の結果と合否

模試を受験する際の心構えのひとつとして、ありきたりではあるが判定や偏差値に一喜一憂する必要はあまりないということを明記しておく。そもそも得点は入試本番当日の自分のコンディションや問題との相性次第で大幅に変動するものである。そして、模試と実際の入試とでは、当然、難易度や問題の癖等に差異があらわれる。また、各予備校等により発表される偏差値は異なる母集団(模試受験者)に対して算出された統計量を用いた数値であり、各予備校等でその計算方法も異なる。原則、当該模試における自分の位置を確認できる以上の意味はもたないことも押さえておきたい。

合否に関して実際の例をあげると、現役浪人関係なく、秋の模試等でC判定やD判定を出してしまった生徒が、直前期で実力が一気に伸びて合格したケースも存在すれば、逆に模試で学部内順位が1桁の生徒でも本番では不合格というケースも実際に報告されている。このため受験者においては、最後まで諦めずに勉強を続け、本番に備える姿勢をもつことも大切である。

総合入試制度

北大独特の入試制度である総合入試について説明する。なお、以下の記述は最新の制度の変更を反映していない場合があるので、詳細については受験要項や大学HPを必ず確認のこと。

平成23年度の募集より、前期試験に本制度が導入されている。入学時点では学部を決定せず、1年次の成績を考慮して2年次から各学部・学科・コース等別に移行となる。1年次に行われる学部紹介・学部移行ガイダンス等の情報を参考に、最終的な志望移行先を選択する。医・水産・歯・獣医および文系各学部では前期試験で学部別入試と並行して行っている。一方、薬・農・理・工の各学部では前期試験は総合入試のみでの募集となる。

総合入試(理系)は、5つの重点選抜群(数学・物理・化学・生物・総合)に分かれ、必須解答科目および各科目の配点が異なっている。自分の得意科目に応じて、最適と考えられる重点選抜群を選ぶことが重要である。また、総合入試(文系)は、国語および外国語が必須科目で、世界史・日本史・地理・数学より1科目を選択する。

平成28年度の数学・理科の必須/選択科目一覧

2年次移行先の学部には、総合理系・文系はすべての学部を選択できる。(総合入試理系から文系学部へ、総合入試文系から理系学部への移行も条件つきであるが可能。)これは、医学部医学科ないし獣医学部への移行(志望)に関しても同様である。

総合入試により入学した学生の移行先学部・学科・コース等は、1年次の成績に基づいて競争的に決定される。希望学部への進路選択という面では、入学後に求められる努力の量が受験勉強のそれを上回る場合がある。医学部医学科を例にとれば、総合入試理系からの進学枠(総合入試が制定されて以降は総合入試(理系)の全重点選抜群から5名である。)は非常に狭い(医学部医学科で受験するよりも狭き門となることは濃厚である。)ため、医学部医学科進学を初めから考えているのであれば、学部別入試を受験する方が堅実ではある。

試験終了後

本学では個別学力検査における解答・提出が全て終了した後に、試験官による答案の枚数確認等が1時間程度かけて行われる。その間、受験生は同じ試験室で待機しなければならない(トイレ等の体調にかかわる理由での一時退室は、挙手をして試験官に報せることにより可能となる)。また、さらに携帯電話など、外部との連絡が取れる機器の使用も制限されるので注意が必要である。試験終了後にすぐに帰路に就くことができるわけではないので、帰宅の際の交通機関(とくに航空機で来北される受験生)には十分配慮されたい。

脚注

  1. ^ 同じことは、センター試験の出題難度についてもいえるが、各大学の裁量において実施できる二次試験は潜在的に難易度の上下幅がより大きいとみるべきである。
  2. ^ 本試験では数学・理科の試験で計算用紙(提出不要)が配布されるが、計算用紙の配布は無い。
  3. ^ 答案は2014年実施分よりWeb返却(駿台のマイページにPDF形式で掲載。掲載期間は、Web公開開始日から3ヶ月間。)となり、紙の答案は追加料金を払うことで返却可能となった(但し試験会場で使用した答案そのものは返却されず、答案をスキャンして前記のPDF形式のものをプリントアウトしたものを返却)。
  4. ^ 理科については、地学(地学基礎/地学)の実施はしない。

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