東大対策

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本項は、東京大学の「一般入学試験」対策に関する事項である。

東京大学のホームページ(入学試験の概要が記載されている)http://www.u-tokyo.ac.jp/index/e01_j.html/

東京大学(東大)は、日本で最初に設立された帝国大学である。

概要

東京大学は推薦入試と一般入試(前期日程のみ)によって学生募集を行う。本概要では一般入試に限定して記述する事にする。一般入試は、文科類は目黒区駒場にある『駒場キャンパス』、理科類は文京区本郷にある『本郷キャンパス』にて、2月25日~26日の2日間に渡り実施される。

東大入試の対策としては、まず、駿台予備学校の東大入試実戦模試(推薦入試はアンケートのみ実施)、河合塾・Z会共催の東大即応オープン、SAPIX YOZEMI GROUPの東大入試プレ、東進の東大本番レベル模試といった東大対応模試(いわゆる『東大模試』)を受験することが望ましい(何れも一般入試に対応)。加えて、東進では高1・2生を対象に「東大入試同日体験受験(2/25.26日)」が実施される。実施日当日の学力検査で実際に出題された問題を使用することから、実際の東大入試を早い時期から知ることができるいい機会にもなるので、余裕が有れば受けて見るのも良い(因みに、この模試は文類志望者は社会、理類志望者は理科の受験も可能)。各社とも毎年的中を競い良質な予想問題を作成している。また、これら東大模試の受験者層は実際の東大入試本番のそれとほぼ重なる。東大合格者の中にこれらの東大模試を1回も受験していないものは皆無であると言って過言ではない。(駿台予備学校・河合塾・SAPIX YOZEMI GROUPは年2回、東進は年3回、それぞれ行われる)

また、これらの模試とセンター試験対策のマーク模試の成績でドッキング判定(総合判定)が行われる場合も多いが、こと東大に限ってはセンター試験の配点が低いということもあり、あくまでも『模試の段階』においては、ドッキング判定は意味をなさないと言える(東大受験生はほぼ全員が8割~9割程度得点し、そしてセンター試験における90点の差は、550満点に換算すると、10点程度の差にしかならない)。ちなみにこれらの東大模試においては、平均点を少し超える程度(偏差値52~53程度)でC判定が出る(文一・理三を除く)。問題を解く順番や試験時間の使い方など、模試を受験して各自研究しよう。

センター試験

  • 本項では特記のない限り、一般入試・前期日程についてのみ述べる。

東京大学を『受験』するには、センター試験の得点(900点満点)により行われる『第一段階選抜』を突破しなければならない。志願者の中でセンター試験の得点が一定の順位(合格予定人数の2.5~4.0倍)に入らない場合には、『第一段階選抜不合格(いわゆる「足切り」「門前払い」)』となり、東京大学が実施する二次試験の受験は出来ない。「足切り」の点数は年度ごと、科類ごとに異なり(点数は大学当局により公開されているので、詳しくは東京大学ホームページを参照)、その年のセンター試験の難易度に大きく左右されるので、一概に言うことは出来ない(他の受験生との相対評価である)。

以下、『第一段階選抜』のシステムについて説明する。

『第一段階選抜』は、出願者数が科類の定めた定員に対する一定倍率を超えた場合に行われる(例えば、文科受験の場合は、各科類の定める定員の3倍以上の出願があった場合に『第一段階選抜』が実施される。各科類の定める倍率など詳しくは東京大学ホームページを参照)。したがって、多くの出願者があった科類は、「足切り」点数が高くなりやすいといえる。逆に言えば、出願者数が少ない場合は『第一段階選抜』は実施されないことになるが、過去5年間は例外なく前期・後期日程(2015年まで)とも全科類で実施されている(文科全類と理科Ⅱ類で実施されなかったことがある)。

例年、前期日程においては、毎年2割程度の出願者が「足切り」に遭っており、彼らは文字通り「門前払い」となって、東大を受験することさえ出来ないまま、国公立大の前期日程を終える。ちなみに、「足切り」に遭った場合は、受験料の一部が返還される。

東大入試におけるセンター試験の取り扱いに関しては、合否判定においては、センター試験の得点が900分の110に圧縮される。また、配点比率はセンター試験:二次試験=110:440=1:4と、圧倒的に二次試験の比率が高くなっている。しかし、傾斜配点によりセンター試験の配点が低くなっているからと言って、センター試験を軽視するのは間違いである。(圧縮後の点数は小数点第4位まではじき出され、入試の合否は1点単位ではなく、コンマ数点単位で決せられる。東大には入試成績開示制度があるので、それで確認した者の中には、実際にたった0.1点足りなくて落ちた者も存在する。)

また、センター試験は特別な対策が必要といえる試験ではあるが、基本的には基礎力を試す良問である。よって足切り云々の前にセンター試験で得点が取れないような受験生では当然東大合格はおぼつかない。獲得を要する具体的な得点率は、受験する科類にもよるが、出来れば9割(810点)以上、最低でも8割5分(765点)は得点しなければならない(しかし、8割程度の得点で合格している者も、少数ではあるが存在する)。理科Ⅲ類受験者に至っては、目標点数など考えず、得点しうる限界まで得点するべきであろう(しかしながら確約ではないが9割以上も得点すると、第一段階選抜不合格は考えにくい。)

ただセンター試験の得点を意識するあまり、2次試験の対策が疎かになるのも宜しくない。2次試験の対策がお留守になるほど、センター試験対策を頑張り過ぎないことである。例えて言えば、センター試験が終了後にゼロから2次対策を開始する等では遅すぎる。センタープレテスト等のマーク模試で、9割~9割5分をコンスタントに取れたならばそこからは「得点をさらに上げる」よりは「9割~9割5分をキープし続ける」方向に切り替えて、あとは2次試験対策を万全にやることが好ましい。また、理科Ⅲ類受験者についても、東大模試(特に11月実施分)等で理科Ⅰ類あるいは理科Ⅱ類がコンスタントにA判定(合格可能性80%以上)を獲得出来る2次力があれば、8割5分でも合格できることがある。

要は、センター・2次の対策をバランス良くすることである。

難関私立大の入試問題は、東大など国公立大のそれの傾向とは大きく異なっているため、東大受験者であろうと、各々の対策は必須である(毎年、併願私大の対策を行わず東大受験前に併願私大に全滅し、精神的に追い込まれる受験生が少なくない)。センター試験利用入試で確保出来なかった場合は、最低でも過去3年分程度の併願大学・学部の過去問をこなし、傾向をつかみ、試験時間の使い方などを研究しておこう。

前期日程(試験日時:2月25日・26日)

2月中旬に実施される『第一段階選抜』の合格者のみが受験することが出来る。入試は文理別、科類別の分離方式で行われる。また、採点は科類別に行われており、(科類ごとに重視する科目が異なるため)採点基準も科類ごとに異なっているとも言われているが、真偽は不明である。ただし、試験問題・配点・試験時間・実施時間は文科ならⅠ~Ⅲ類において全て共通であり、理科においても同様である。また、英語は全問文科・理科共通の試験問題であり、配点・試験時間・実施時間にいたるまで全て同じである。国語、数学にも相当量の文科・理科共通問題がある。

なお、答案は数人の教員により2~3回丁寧にチェックされるので、誤採点がなされる可能性は限りなく低い。入試本番では、東大の教員にそれまでの受験勉強全てを見せ付ける気持ちで答案を書き上げて欲しい。また、字を丁寧に書くことは、最低限のマナーである。読みやすい字を心がけよう。

文科(文科Ⅰ類・文科Ⅱ類・文科Ⅲ類)

入試難易度は、文科Ⅰ類が最も高く、文科Ⅱ類と文科Ⅲ類では、やや文科Ⅱ類の方が高いがほとんど変わらない、という傾向が続いたが、近年は科類ごとの合格最低点に大きな隔たりは見られなくなった。

センター試験利用方式入試を除く併願大学・学部数は1~2校程度の受験生が多いようである。

理科(理科Ⅰ類・理科Ⅱ類・理科Ⅲ類)

入試難易度は、理科Ⅲ類が突出して高く、理科Ⅰ類と理科Ⅱ類では、やや理科Ⅰ類の方が高い。

外国語・英語(文科・理科共通)

試験問題、試験時間、実施時間帯、配点など全てが文科・理科共通である。

試験時間は120分(うちリスニングが30分)で、配点は120点。2月26日の14:00~16:00で前期日程では最後の筆記試験として実施される。第3問のリスニングは、試験開始後約45分を経過した時点で開始される。

試験問題は5つの大問から構成されている。第1・2・4 問は(A)と(B)(ただし2011年度第1問はそれまでの(B)に相当する内容・分量の設問が(B)(C)にわけて出された。)に、第3問は(A)~(C) に分かれており、これらは内容的にほぼ独立した出題である。要旨要約、段落整序、英作文、リスニング、文法・語法、英文和訳、長文読解問題とバラエティに富んだ出題がなされる。

以前は各設問の難易度は高くなかったが、ここ近年は質・量ともに上昇傾向にあり、注意が必要である。設問量の多さゆえ、時間不足に陥りやすいため、高度な読解力が要求される。 時間も120分のうち、筆記は90分(リスニングが30分)で4題を解答しなければならないので、決して余裕のある時間ではない(リスニングへの準備を考えれば、実質90分は無い)。英語が苦手な受験生は、難度の高い第1問-(B)の段落整序問題は捨てるなどの対策も有効かもしれない。ただし2007年度段落整序の形式が大幅に変化し、易化したので期に応じた対応が必要である。また2016年度の空所補充問題も「空所の数=選択肢の数」になり解きやすくなった。英作文・リスニング・和訳は得点源とすべきだが、最近はいずれも難化してきている。それに負けない英語力をしっかりつけておくこと。

試験科目名は「外国語」なので、英語受験の場合でも、科目選択の際に(東大では、英語の他にもドイツ語やフランス語、中国語などが選択できる。なお、これらの問題は驚くほど平易である)答案用紙の上辺の半円部分をミシン目に沿って選択科目部分1枚を指で千切る必要がある(2015年度実施分より)。また2015年度実施分よりマークシートによる解答方式が導入され、選択肢方式の問題([1]B一部,[3],[4]A,[5]一部)の解答記入はこちらへ移行となった。そのため、鉛筆(H・F・HB)の持参が必要である。なお、2015年度のマーク数は33個、2016年度のマーク数は32個であったが、これをマークするのに必要な時間を考慮すると、時間の余裕の無さに拍車が掛かったといえよう。

東大英語は2010年代から質・量ともに上がってきており、これは一時的な難化ではなく、これからの「標準レベル」となる可能性がある。

  • 要旨要約問題

(1988年を除き)長年、第1問(A)で出題されており、必出分野と言っても過言ではない。英文の長さは300語程度で、毎年ほぼ一定であるが、解答の字数指定は年度ごとにまちまちであり、少ないときでは40字程度、多いときでは120字程度である。配点は8~12点と予想される。ここ数年の問題は、本文を繋ぎ合わせるだけでは到底答案として成立しない抽象的そして高度な問題になっており、現代文と同じような能力が要求されている。

  • 段落整序問題

例年、第1問(B)で出題されている。近年、長文化が著しい。専用の参考書はほぼ無いため、主に過去問題集や予想問題集で対策を立てるとよいだろう。ちなみに、この設問形式が導入された当時は『捨て問』と言われていたが、2007年度にそれまで長らく続いてきた形式が一変し、易化した。今後の動向に注意が必要である。配点は8~12点と予想される。

  • 文補充問題

例年、第1問(B)(2011年度は(C))で出題されている。2013年度にそれまで第1問(B)で出されていた段落整序問題が削除され、2013年度~2015年度と続いて出題されたので、今後はこの傾向が続くと思われる。形式としては600語程度の長文に5つ空欄があり、8つの選択肢から適切な記号を選んで埋めるというものである。本文で約2ページ、選択肢だけでも1ページほどの分量があるので、受験生の負担は段落整序に比べて軽減していない。2015年度より、解答の一部はマークシートに記入することになっている。配点は8~12点と予想される。

  • 段落補充問題

2016年度より登場。上にあるように「空所の数=選択肢の数」であるため、捨てるべきではない。段落整序と文補充の中間の能力が問われる。

  • 英作文問題

例年、第2問で出題されている。1997年度以降は和文英訳が削除され、代わりに条件(自由)英作文が出題されるようになった。傾向として、絵や図に対する説明、対話内容の要約、文章(あるいは対話)中の空所補充、テーマ作文の4つに分類でき、これらから毎年2題が出題されている。一見すると自由英作文のように見えるが、問題の指示により書くべき内容はほとんど決まってしまうような問題が多いので、無理に難しい構文を用いる必要はない。過去問・予想問題を駆使し、極力多くの問題に触れておくことが望ましい。2009年度は2(B)で文法問題に近い空所補充問題が5題出題された。ここ近年は自由英作文2題という傾向が続いており、語数も増加の一途をたどっている。配点は20~30点と予想される。ただ、一文を羅列して語数を稼げば良いというものでもなく、文全体を通して「文章」とすることも心掛ける必要がある。

  • リスニング

例年、第3問で出題されている。約30分という試験時間からも分かるとおり分量が多い。しかし解答形式は選択式がほとんどで、さほど難しくないことが多いので、時間が惜しくともリスニング開始5分前くらいに一度問題文を読むなどして、問題文の内容を把握し、確実に得点すべきであろう。最近は早口になってきているので、これに対応するために、速い読み上げに慣れておくとよい。配点はちょうど30点と予想される。2015年度より、解答全てをマークシートに記入することになった。ディクテーション(書き取り)は最近で2012年に出題されたが、この年を最後に消えている。またマークシート記入形式となった関係で、今後は一切出ないことは確約はできないものの出題はほぼない、と考えてよい。ただ、正確に聞き取ることは重要であることに変わりはないで、東大の過去問対策で有ったならばきちんとやっておくことが好ましい。

  • 文法・語法問題

例年、第4問(A)で出題されている。主に誤文訂正及び整序英作文、不要語削除問題である。早稲田大学のようなマニアックな出題はないため、基本的な文法知識・文法運用能力が正否を分ける。近年はいずれの形式でも長文化傾向が続いている。2016年度は上智大などでよくみられる形式になった。2015年度より、解答全てをマークシートに記入することになった。配点は5~10点と予想される。

  • 英文和訳問題

例年、第4問(B)で出題されている。長文中の2~3箇所の下線部を訳させる方式である。下線部のみを読んで訳すと意味を取り違えてしまうような箇所に下線が引かれている傾向があるため、前後関係や主語を明確にすることが必要である。難易度はそれほど高くないので、確実に得点したい。配点は15点程度と予想される。

  • 長文読解問題

例年、第5問で出題されている。題材は小説が多く、まれにエッセイ調の文章が出題されることもある。内容は基本的に受験生のバックグラウンドを使って解く(例:科学に関する歴史だと、理科選択者にとっては理科の知識でおおよそ何を書いているのか理解すること)のではない純粋に英文読解力を問う問題となっている。論説調の文章が出題されることが多い大学入試の中で、このような形式の文章を読みなれていない場合は、過去問を解くなりし、各自練習しておくべきである。全体的な流れを掴むために英文の脇に日本語で簡単なメモを記しておくとよい。文章の難易度は普通であることが多いが、2013年度のように際立って難しい年もあるため注意が必要。2015年度より形式が変化し、和訳問題3題+選択問題8題(うち4題は空所補充)になった。長文化したものの以前より得点しやすくなったといえる。対策としてはやはり過去問を研究するのが最も効果的だが、単に小説対策をしたいというならば、小説が出題される他の大学(例として九州大、神戸大、明治大理工など)の過去問を解いてみるのもよいだろう。2015年度より、解答の一部はマークシートに記入することになっている。配点は25~30点と予想される。

数学(文科・理科一部共通)

理科

試験時間は150分で、6つの大問からなる。配点は120点で、1問20点。文科との共通問題もある。図形問題(特に空間図形)や微分積分が出題されやすい。合格点(理科Ⅰ・Ⅱ類受験者)は数学に関して言えば、2題完答+残りの4題で半分の得点を稼ぐ(部分点)形が理想で全体で5割後半~6割である。理科Ⅲ類受験者は、数学に関して言えば、3題完答+残りの3題で半分の得点を稼ぐ(部分点)形が理想で全体で6割後半(80点)~7割5分(90点)である。80点以上もなかなか至難の業だが、数学に関して言えばほぼ合格点と言える。また数学で7割以上がコンスタントに獲れるようであれば、7割以上からは得点はなかなか伸びないので点数を上げるよりかは「数学7割台をキープ」する方向に体制を変え、他の科目(英語・国語・理科)に時間を注いだ方が好ましい。以上は確約ではないが易しい問題が6題まとめて出るとは考えにくいので、ほぼ妥当と言える。理科Ⅰ・Ⅱ類受験者はまず、完答できそうな問題を2題見極めることが重要となる(このような選球眼も実力のうちである)。理科Ⅲ類受験者はまず完答できそうな問題を2題見極めた上で、加えてやや難となる問題を1題見極めることが重要となる。理科全類受験者に対して言えることだが「満点を獲る」などと欲張らず、皆が取れるところは確実に獲り、その上で判らない問題に対しても解答の方針やプロセス等と「要を得ている」記述をすることで部分点を稼ぐ姿勢で取り組んで欲しい(解けないからといって、捨て問として白紙のまま提出をすることは極力控えたい。)。計算の過程も採点の対象となる論述式なのだから、「論述の利点」を思う存分に活用して欲しい。

  • 微分積分

日ごろから計算を面倒くさがらずにやるように心がける。空間図形の求積問題が非常によく出題される。この手の問題は経験の有無で大きく差がつき、かつ慣れていれば安定して満点を狙えるため、綿密な対策を行っておくのが望ましい。

  • 確率

抽象的な内容が多い。また、難易度は年度によってまちまちであり、その年の最難問であることもあれば最易問であることもある。大きく分けて漸化式を用いるものと用いないものがあるが、他大学の入試とは異なり解法に関するヒント(たとえばを用いて表せ、といった小問)は基本的に一切ないため、その場その場で適切な解法を判断することが要求される。数列さらには極限を融合させて出題されることが大半で、センター試験のような単独そして数値を求める問題は少ない。また、東大では数学Bの確率は範囲外なので、期待値の加法定理は基本的に用いなくてよい。

  • 三角関数

この分野は単独で出題されることはあまりないが,他の分野との融合問題,または解法として三角関数を利用する問題は非常に多い。また,これは他の分野にも言えることだが,加法定理の証明問題(1999年第1問)に見られるように,ただ定理・公式等を暗記するだけではなく,それらの定義や証明に対する深い理解をもつことも求められている。

  • 論証・証明問題

全分野の第1問目として、よく出題される。背理法、数学的帰納法で解けることが多いが、円周率の証明問題(2003年第6問)などが以前出題されたことからもわかるように、受験生の数学的な見方、考え方を適切に判断できる分野でもある。この分野は、他の分野の演習が完璧になって初めて身につく分野であるから、受験勉強として数学を勉強するのではなく、能動的に勉強に当たっていく必要がある。

  • 図形

分野単独の図形問題は、以前は頻出であったが、ここ最近はあまり出題されていない。とはいえ他分野との融合問題では頻繁に登場するため、いわゆる「図形的センス」を磨いておくとよい。また、図形問題を解く際の道具となるベクトル、座標、三角関数を自由自在に使えるようにしておくことが望ましい。なお、求積との融合問題に対処するために、曲面の方程式などの旧課程の内容もやっておくとよい。

最後に、各年度ごとの講評を記しておく。過去問演習の際の参考とされたい。

2010年度 第1問:図形、最大・最小(標準)、第2問:積分法(標準)、第3問:確率・数列(やや難)、第4問:微分法、積分法(標準)、第5問:三角関数(やや難)、第6問:空間ベクトル(やや難)。目標点、理I:60点、理II:50点、理III:80点。難しめの問題ばかりが並んでおり、手ごわいという印象を受ける。第1問は、(1)は中学生レベルだが、(2)の処理に迷ったかもしれない。「aとcは対称的で、bは特別」「基本対称式」であることを利用できかどうか。第2問は、積分法を用いた不等式の問題だが、慣れていないと手が出なかったかもしれない。(1)は2007年度に類題が出ている。(2)は、ただ(1)を利用すればよいというわけではないところに東大らしさがある。第3問は、(1)さえ解ければ(2)(3)はサービス問題なのだが、上述したように東大は解法に関するヒントを出さないため、難しかっただろう。第4問はややこしさに耐えられたかどうか。第5問は、無理やりにでも数え上げればよい(東大の講評にもそう書いてある)。第6問は、中学数学のような考え方を要するところと、計算の複雑さが難しい。

2013年度 第1問:行列(やや易)、第2問:微分法(やや易)、第3問:確率・数列(やや難)、第4問:図形(標準)、第5問:整数(難)、第6問:積分法(やや難)。目標点、理I:50点、理II:40点、理III:70点。難易度が低めの設問(第1問、第2問)に小問がついていないため、難しいと評価される年度である。しかし、逆に言えば難問には小問がついているので、一部の小問だけ解いて部分点を稼ぐという戦法も可能である。たとえば、第5問の整数は難しいが、(1)だけなら簡単な二次関数の問題であるから、ぜひとも完答したい。なお、第1問は行列の問題で新課程では範囲外となっているが、複素数平面による解答も可能である。

2014年度 第1問:図形(標準)、第2問:確率(やや易)、第3問:積分法(標準)、第4問:微分法(難)、第5問:整数(やや難)、第6問:図形と式(標準)。目標点、理I:70点、理II:60点、理III:90点。比較的解きやすいセットである。ただし、第1問は完答するのにいくつかの山を越えなければならず、出鼻を挫かれた受験生も多かったのではないか。第2問は、題意が読めれば非常に易しい確率漸化式の問題だが、見た目に圧倒されるかもしれない。第3問は、複雑な積分計算だが、この程度の計算はほぼ毎年のように出題されているので、東大受験生は完答できるようにしておきたい。第4問は、抽象的で難しい微分法の問題。(2)は2005年度に類題があるが、(1)が存外に解きにくいため(2)に気が回らなかったかもしれない。第5問は整数問題で、(4)こそ難しいが(3)まではそれほどではない。第6問は図形と式の領域問題で、解き方によって計算量に大きな差が出る。ファクシミリの原理を使うのがベストである。

2016年度 第1問:微分法、第2問:確率、第3問:座標空間と図形量の最小、第4問:複素数平面、第5問:数列と整数、第6問:積分法。第1問と第3問が易しく、他は難しめであった。とはいえ、第1問は極限の処理に手間がかかり、第3問は苦手とする受験生が多い座標空間が含まれるため、手ごわかったのではないか。第2問は条件付き確率が出題された。第6問はここ2年鳴りを潜めていた体積の問題で、2013年度と同じく東大過去問に類題はない。幅広い学習が要求されている。

文科

試験時間は100分で、4つの大問からなる。配点は80点で、1問20点。理科との共通問題もある。

総じて、文系としてのみならず理系としても難易度の高い問題が出題されるが、最も差の付きやすい教科なので、捨てることは許されない。図形や整数などを絡めた複合分野問題が多く、定型化された解法だけでは対応できないことが多いとされてきたが、近年は計算力重視の傾向が顕著であり制限時間が厳しい。1問20点もあるので、難問が出ても、捨てることはせず、部分点を積極的に狙っていくことが大切である。

採点では、厳密に部分点の採点もなされている。理解不十分な解法により正答らしい解答がなされている答案よりも、正確な理解に基づいた途中答案の方が高得点が与えられることも往々にしてあると、東大教員は言っている。数学が苦手な東大文科受験生でも、部分点を駆使するなどして、最低でも20~30点を取ることを目標に受験勉強を行っておこう。数学を得意とする受験生は、70点以上を獲得することも可能なので、他の受験生に一気に差をつけることが出来る。

数学の発想のしかた

東大では、知識は教科書レベルでも発想の仕方で差が生まれる問題が多い。また、文系であっても数学Ⅲの知識があることが望ましい。設問としては数学Ⅲの知識が全く無くても解答できるように設定されている(この点については非常に厳密に守られている。)が、これらの知識があることで発想可能範囲が広がるものである。

また、文系であっても数学Ⅲの知識を用いて構わないのと同様に、指導要領外の解法で解答しても、論理的に正しければ満点を与えるものである。たとえば、現在の指導要領では削除されている行列で回転させた場合には不正解であるが、複素数を用いて回転した場合には正答であるなどという、数学の本質から外れた採点基準は好まないからである。それゆえ、偏微分や二重積分を用いた解答でも満点なのであるが、判定基準は厳密になる。採点時には何通りもの想定解答パターンと配点基準を用意し、採点者による不公平が無いようにしているが、仮に想定パターン外の解答が出てきた場合には採点者自らがこの解答に沿った模範解答と配点基準を設定し、これを他の採点者とすり合わせて点数を設定することが内規で定められている。この場合には受験者の記載内容は一字一句詳細に複数の採点者に読み取られる。つまり指導要領外の解法を用いていても構わないが、理解度において指導要領内の解法と同程度でなければならないので、理解があやふやなままテクニックとして用いた解答記述は減点の原因になりやすいのである。

大学入試史上最難問

1998年後期の理系数学第3問は、2017年現在であっても大学受験史上最難の問題として伝説となっている。これを象徴づけるエピソードが以下にある。

  • 『入試数学伝説の良問100―良い問題で良い解法を学ぶ (ブルーバックス)』(講談社,安田亨 著)

大学受験史上第1位にランクされる超難問である。難しいのは(2)で、実験をすると予想できるが完璧に論証するのは並大抵ではない。問題入手のとき、A予備校では解答作成を中断、帰宅することになったと聞かされた。最悪、翌日も解けないときはどうするかも話し合ったらしい。翌朝B予備校関係者から電話があり、予備校の解答を出さなければならないから至急解いてくれという。そこでフランスに長期滞在中の友人C(大学助教授)とメールで連絡を取り、概要を説明し、解くことにした。何度かのやりとりの後、解答を作り上げたのは翌日のことである。この正三角形の変換は大学の群論の最初に出てくる話だが、それを初等的な問題に応用したのは初めての経験である。試験では完全解は無理でも十分性などの部分点はとれるだろう。その意味では良問といえるかもしれない。なお、A予備校の解答はCの知人のD教授が書いたものを参考にしたらしい。

誰もが入試史上最難問と認める問題がある。東大が本気を出していた97~98年にその問題は現れた。数学オリンピックに出題されても解ける人はいないだろうと言われたその問題は1998年東京大学後期数学第3問。長いので問題文は省略するが,ネットでもそこらじゅうに転がっているので,一度見てみるといい。グラフ理論を題材にしたこの問題では答えはすぐに分かる。しかし論証は最強の難問で、完答者はゼロ。 私は当時勤めていた予備校にいた。私がいた予備校は後期日程に関しては解答速報を出さないため、私は個人的にせっせと解いていた。しかし、第3問(2)で鉛筆が止まる。1時間以上考えたが論証が思いつかない。横で解いていた同僚も同じ。相当な難問だと思っていたが、さすがに大手予備校はもう解けているだろうと思い、河合塾で働く友人に電話する。しかし、河合塾はまだ解けていなかった。大手予備校は東大の解答速報を当日にだす。しかし、どの予備校もなかなか解答速報が出ない。河合塾はその日の解答作成を断念、翌日にまわすことになったが、それでも解けなかったらどうしようと悩んだらしい。駿台も手も足も出ず、解答作成を急遽大数の安田先生に依頼した。事態を把握してようやく、これは入試史上過去に例がないほどの超難問であると理解し、国際数学オリンピックメダリストの友人に電話する。ちょうど彼も別の予備校から依頼を受けて問題を解いている最中だった。その後,かなりの時間を要して友人は解答を出してくれた。当時の東大は何がやりたかったのだろうかといまだに思う。97年・98年は前期後期ともDレベルの難問が続出(6題中Dレベルが3題,Cレベルが3題というセットもあった)。たった2時間半では全完できた人は一人もいなかったであろう。良問もあったが、あれほど難しくしては差はほとんどつかない。東大後期で数学がなくなった現在ではあのような難問が出題されることはあるまい。東工大AO入試も難問が多いとはいえ、本問に比べればはるかに簡単であろう。無理のない難問にレベルが抑えられ、適度に差がつくようになったが、たまに難問が大量に出題されていた当時を振り返り懐かしむことがある。

国語(文科・理科一部共通)

試験時間は文科150分・理科100分。文科・理科ともに、2月25日の9:30から開始される。

配点は文科120点・理科80点。

解答欄が小さい(後述)ので、必要な箇所を過不足なく的確にまとめ上げる力が要求される。東大の国語は素材文自体はセンター試験をやや超える程度といったところであり、難読ではないが、採点がかなり厳しいため、意外と点が伸びにくい特徴がある。そのため、国語での高得点を想定して受験に挑むのは大変危険と言える。しかし受験生の得点は(文科受験者の場合)60点付近に集まるので、他の受験生と差をつけられないために、基本的な出題を押さえ、記述上の減点を防ぐ等の細心の注意を持つことが必要である。現代文での得点は難しいので、出来る限り古文・漢文で稼ごう。また、漢字は3~5問ほど出題されるが、1問も落としてはならない。ちなみに、現代文の採点は、大体あっていれば○、1箇所おかしなところがあれば△、2箇所以上おかしなところがあれば×、というように、アバウトな採点であるとの割と信憑性の高い噂があるが、定かではない。センター試験と違って注釈(=読解の上で必要となるもの)に番号はふられておらず、読みながら確認する必要がある。東大に限った事ではないが注釈は読解そして解答作成の上での手助けとなる(特に古文・漢文)ので、必ず読むこと。

解き方の順序としては、漢文⇒古文⇒現代文という順序が推奨されており、試験時間の前半で古典を素早く、しかし正確に仕上げ、残った時間でじっくり現代文に取り組むのが高得点獲得のセオリーといえるだろう。理科は意外と制限時間が厳しいので注意。

現代文

第1問は、問題文は文理共通で、2000年度以降、設問(1)から(4)までが字数制限のない記述問題、(5)が100~120字の字数制限記述、(6)が3~5題ほどの漢字の書き取りという構成になっている。漢字の書き取り(範囲は、「常用漢字」)は、平素の受験勉強において現代文の参考書、問題集などを読み込んでおれば問題なく対応できる程度の難易度である。他にセンター試験国語で大問の第1問(評論)の問1で出題されるが、センター試験直前の12月にセンター試験対策と並行して漢字の対策をする形でも問題は無い。配点は1問1点と予想されるが、全問正解を心掛けよう。

(1)から(4)までの解答欄は縦約13.5cm、横約8mmの空欄(これは古典も同じ大きさである)2行分で、概して小さめであることが多い。だらだら解答するのではなく、要点を的確にまとめあげて書かせるというのが東大現代文の特徴であり、最も苦労させられるところである。設問の背景にある出題者の意図、要求を過不足なく把握し、本文中の言葉では表現しきれないところを自分の言葉で補って答案を書くことが必要である。配点は、文科・理科ともに40点と予想される。目標点は、理科に関しては漢字の書き取りを除いて20点は欲しい。この点数もなかなか大変だが、現代文に関しては合格点と言っても過言ではない。また、読解20点以上+漢字の書き取り全問正解がコンスタントにできるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて古文や漢文に時間を使った方が好ましい。

また、文科受験者には第4問として、もう1題現代文が出題される。小問は4問程度。配点は20点と予想される。

参考書籍:現代文(文系)

  • 『東大入試至高の国語「第二問」』(朝日選書 竹内 康浩 著 ISBN 4022599464
かつて、東大文系向け国語の入試問題には、通称「二百字作文」と呼ばれた、大問一問の記述問題があった。それは、国語問題の二番目の大問としておかれたため、本書などは「第二問」と呼称している。これは、他大学における小論文と見誤る人もいるが、それはあくまでも、被験者の経験などによらず、与えられたテーマのみを読み解いて回答するという、現代文の試験問題であった。本書は、この「第二問」を1980年代から、それが廃止になった2000年頃まで丹念に追って、出題者(東京大学の教官)が受験生に求める能力とは何か(又は、何であったか)を解き明かす書である。本書は、赤本のようないわゆる受験参考書ではない。想定される読者層は、どちらかといえば大学受験はとうに終え受験国語を社会現象の一つとして客観的に見られる人であり、本書で説かれるのは条件反射的受験テクニックではない。後付なのかもしれないが、その出題者が求めているであろう内容は驚くほど深遠であり、そのような回答を、その多くが未成年ですらある受験生に求めるのは酷ではないかと心配するほどである(実際、赤本の編者などは、この形態の問いがなくなったことを「東大国語もようやく『人間宣言』した」と記している)。しかしながら、この何の小細工もない真正面からの問いが、表現者としての受験生の能力を試すために理想的な方法であったとするのが、著者が「至高」と形容したゆえんである。現在のところ、この形式の出題は、一旦退出したかに見えるが、現在の出題においても、後続の出題者にその精神は引き継がれ、いくつかの小問に分かれた現代文の解法のガイドとなるであろう。
東大文系の受験生には、是非一読をおすすめする書であるが、これを読む時期については、注意が必要である。未読の東大文系志望者は受験まで半年以上の余裕がなければ、本書はむしろ読まない方がいい。或いは、求めるもののレベルの高さに恐怖を覚えるかもしれないし、或いは、それに応えようと力みすぎるかもしれない。受験は総合力である。特定の問いかけへのこだわりは、受験直前においては、百害あって一利無しである。捨てる(これは本当に捨てる=何も書かない、ではない。適当に書いてお茶を濁すということである)のも重要なテクニックである。春先に、闘志を燃やし或いは捲土重来を期して読むのがよいだろう。

古文

配点は、文科は30点、理科は20点と予想される。

東大の古文は、ほとんど全ての設問が現代語訳、内容説明、理由説明などの記述問題であり、選択問題や文法事項を単独で問う設問は皆無といってよい(1998年度は例外)。文章は、文理共通問題の年とそうでない年があるが、近年では文理共通問題が続いている。共通の場合は設問数で得点差をつけている(理科は現代語訳の設問が減ることが多い)。以前は相当難しい文章も出題されていたが、近年は文章のレベルはそれほど高くなく、現代語訳なども素直に文法事項に沿って解答すれば得点できるものになっている。しかし逆に言えば、訳出の際、単語レベルまで細心の注意を払って解答しないと減点されてしまうともいえる。採点は、現代文に比べるとかなり緻密になされているようである。小さなミスが命取りとなる。なお、最近は古めの文章も出題されるようになっている。目標点は、理科に関しては15点は欲しい。この点数も採点の厳しさを踏まえれば至難の業だが、古文に関しては合格点と言っても過言ではない。15点以上がコンスタントに得点できるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて単語や文法等の読解の上で必要なツールの最終確認に時間を使った方が好ましい。

漢文

配点は、文科は30点、理科は20点と予想される。

かつては、散文と漢詩それぞれ一問ずつ出題されていたが、2000年を境に大問数が減ったため、散文が主流となった。しかし、数年に一度、漢詩は依然として出題されている(2011年度、2016年度)ので対策はしておこう。また、漢文は現代文・古文と比べると平易と言えるので、少なくとも文科は7割~8割、理科は6割程度は得点したいところである。採点は、古文と同様、かなり緻密になされているようである。理科(理科全類対象)に関しては20点満点で15点以上がコンスタントに得点できるのであればこれ以上からはなかなか得点は伸びないので、点数を上げるよりは維持する方向に切り替えて句形や語法等の読解の上で必要なツールの最終確認に時間を使った方が好ましい。15点も採点の厳しさを踏まえれば至難の業だが、漢文に関しては合格点と言っても過言ではない。

地理歴史(文類のみ)

試験時間は150分で、2月26日の9:30~12:00に実施される。

配点は120点(1科目60点)である。

東大文類受験の場合、地理歴史3科目、すなわち日本史・世界史・地理から2科目を選択して、150分で解答することが要求される。単なる知識の蓄積ではなく、論理的思考に重点を置いた論述対策が必要となる。やはり過去問の徹底研究が必要不可欠だが、同時に京都大学・一橋大学などの過去問を研究することも有効であろう。

配布される解答用紙には、1行30字のマス目のみが書かれており、各自が問題を解きながら、小問番号などを振り解答していくことになる。論述問題の採点は基本的には甘めであるらしいので、一定程度得点しなければ、他の受験生と差がついてしまうので注意すべきである。

2015年度実施分より答案用紙の上辺に半円状の切り取り部が3つ(日本史・世界史・地理)ミシン目つきで付けられる様式となり、解答する科目の場所を一つだけミシン目に沿って指でちぎる形となった。

地理歴史の選択について

前述の通り、東大の地歴は、試験時間150分のなかで、日本史・世界史・地理の3科目の中から2科目を選択することとなっている。試験問題3科目は1冊の冊子として配られ、試験時間の使い方は各受験生にゆだねられている(例えば、極端な話、世界史に120分・地理に30分というような使い方も可能である)。選択科目としては、他の2科目と共通領域の多い世界史が人気であり、合格者に占める割合は「世界史と地理」及び「世界史と日本史」が多い傾向が見られるが、そういったデータにとらわれることなく、自分の力を最大限に発揮できる2科目を選択する事が肝要である。

日本史

古代・中世・近世・近現代の各区分から1題ずつ、大問4題が出題される。

解答形式は、世界史・地理とは異なり、選択式のものは一切なく、全て論述式である。各大問には小問がつくこともあり、その場合は小問1問につき3行~5行(90字~150字)程度の論述が課される。出題テーマは政治外交史、社会経済史、文化史など多様であり、まとまった量の史料を読ませた上でこれらを各時代背景と結びつけて考察させるものが見られる。論述式で歴史思考力を問う出題が多いため、各時代の特色や変化の背景などを自ら考察しながら把握することが対策として必要である。本学の世界史や私立大学の日本史の入試問題と比べると、細かい固有名詞などを暗記する必要性は低いといえよう。

また、東大と早慶とでは、日本史の出題傾向が180度異なるので、東大を日本史で受験する場合、早慶の日本史にはまず対応出来ない・しづらい(これは断言出来る)ので、早慶をはじめとした私立大学を併願受験する場合は、日本史以外の残りの1科目で受験しよう。ただし、地理を選択できる私大は少ない。

世界史

大問3題が出題される。

近年、第1問は450 ~ 600字(15行~20行)程度の大論述が出題される。第2問及び第3問は地域・テーマ別の出題が多く、数行の記述と単答問題から構成される。第2・3問は難易度の変動が激しく、単純な知識で解答できる問題もあれば、早慶レベルの難易度の知識問題や、深い歴史理解が要求される論述が出題されたことも過去にある。そのため世界史が得意科目という受験生も、英語や数学で確実に得点する努力を怠ってはならない。

東大受験に向けて世界史の勉強をしていれば、併願先で人気のある早慶の世界史の出題にも一応対応できる。 以下のサイトに1970年からの過去問全部が掲載されている。 http://www.ne.jp/asahi/wh/class/kakamon.html

地理

人間と環境との在り方について広く問われる。毎年3題出題されており、論述を中心に選択問題や用語・地名記述問題が通例である。論述の制限字数は30~90字(1~3行)程度なので、要旨を簡潔に表現する学習が必要と言える。地形図の出題は稀であり、地誌では日本が頻出する。また時事を絡めた問題も多いため、日頃から新聞やニュースに触れておくことが望ましい。

理科(理類のみ)

理科の選択について

東大理類受験の場合、理科の4科目、すなわち物理・化学・生物・地学から2科目を選択して解答することが要求される。いずれの科目も問題量が多く、150分で2科目を解くので時間配分が重要となっている。配点は120点(各科目60点)。

圧倒的に多いのは物理・化学の組み合わせでの受験者であるが、理Ⅱでおよそ3割、理Ⅲではおよそ1割が化学・生物で受験する(理Ⅰではほぼ皆無)。物理は生物よりもやや難易度が低いとされているが、得意なほうを選べばよい。東大受験者レベルでは数学と物理の成績にそれほど大きな相関はないので、数学が苦手だからといって短絡的に生物を選択するのは非合理である。化学・生物の組み合わせは問題量の多さから時間内の解答が特に困難であることに気をつけたい。合格点(理科Ⅰ・Ⅱ類受験者)は理科に関して言えば理想で、2科目全体(120点満点)で5割半~6割(65~75点)である。理科Ⅲ類受験者は理科に関して言えば理想で、2科目全体(120点満点)で6割後半~7割後半(80~90点)である。2科目全体(120点満点)で90点も至難の業だが、これがコンスタントに獲られるさらには超えられるようであれば、90点以上からは得点はなかなか伸びにくいので90点台を維持する形で良い(理類全受験者対象)。もちろん確約ではないが、どの参考書にも普通に乗っているようなパターン化された標準レベル問題で全て構成されるとも思えないのでほぼ妥当と言える。

2015年度実施分より答案用紙の上辺に半円状の切り取り部が4つ(物理・化学・生物・地学)ミシン目つきで付けられる様式となり、解答する科目の場所を一つだけミシン目に沿って指でちぎる形となった。

物理

3つの大問からなる。それぞれ力学、電磁気学、その他の分野(波動、熱力学、原子物理)から出題される。

東大物理の最大の特徴は、一見簡単そうな問題でも、物理的思考力がなければまったく得点が望めないという巧妙さにある。このような問題に対処するには、ただ問題集を「こなす」だけの勉強をするのではなく、自分の頭で考えぬくという勉強が必要である。そのためには、問題集に載っている問題について自分なりの「問題研究」をしてみたり、さまざまな別解を考えてみたり(たとえば、物理的アプローチと数学的アプローチの両方から解いてみたり)することが大切である。 また、「高校物理において微積分を使うべきか、使うべきでないか」といった議論がたびたび見られるが、東大受験生については当然微積分を使った勉強をしてほしい。というのも、いわゆる「公式物理」だけでは理解できなかった内容が、微積分を使った解析的考察を経由してはじめて理解できるということがままあるからである。ただし、答案にいちいち微積分を用いた公式の導出などを記す必要はない。たとえば、エネルギー保存則を使うのに、計算用紙では運動方程式から導いたとしても、答案ではいきなり「エネルギー保存則より、~~」と記述してよい。

  • 力学

重心系、円運動、単振動が頻出であり、他大学で取り扱われていないような題材での出題が目立つ。ただし、よく考えれば典型問題の組み合わせに落とし込めることがほとんどである。

  • 電磁気学

電磁誘導、直流回路が頻出である。交流回路が出ることはまれだが、2016年度には出題された。回路問題については、近年では見慣れない素子(2006年度、2008年度のネオンランプ、2014年度の太陽電池)を用いた回路や、2011年度のコッククロフト・ウォルトン回路のように、普段問題集で目にしないようなものが出題されるが、いずれも特別な対策を要する難問などではなく、回路問題に関する基本がきちんとわかっており、かつ問題文に与えられた条件をしっかり読み取ることができれば正解できる良問である。また、交流回路は微積分を封じない学習が必要である。

  • 波動・熱力学・原子物理

波動と熱力学が交互に出題されることが多い。原子物理については、出題範囲に入っている年度においても本格的なものは出題されていない。 波動は、ドップラー効果、光の干渉が頻出である。典型問題を応用すれば解ける問題が多いので、高得点が望めることが多い。熱力学は、熱力学第一法則を使う問題が頻出で、よくある問題・見慣れない問題ともにこれを軸として解いていくことが多い。見慣れない問題の場合は、この法則の式がどういうことを表しているのかきちんと理解している必要がある。原子物理は学習が遅れがちな分野であるが、とりあえず教科書レベルの光電効果、コンプトン効果、ボーアモデル、核分裂反応はきっちりおさえておくべきである。

最後に、各年度ごとの講評を記しておく。過去問演習の際の参考とされたい。

2005年度 第1問:万有引力、単振動(やや難)、第2問:電磁誘導(標準)、第3問:光の干渉の応用(標準)。目標点、理I:40点、理II:35点、理III:50点。第1問は、単振動のグラフを描くとわかりやすい。第2問は、考え方は基本的だが、積分の考え方が必要なため一筋縄ではいかない。範囲外にならないように数列の考え方でも解けるようにしてあるが。第3問は、ドブロイ波長の式を覚えていれば普通の波動の問題と変わらない。

2006年度 第1問:惑星運動(やや難)、第2問:回路(やや難)、第3問:気体分子運動論(やや難)。目標点、理I:35点、理II:30点、理III:45点。物理に対して真摯な向き合い方をしてこなかった受験生には厳しい試験となっている。第1問は、2つの惑星の重心が恒星となっていることに気付かなければ厳しい。第2問は、III(1)がメインの問題で、思考力を要する難問である。(2)は(1)が解ければサービス問題。IIまでは解いておきたい。第3問は、「気体分子運動論なら、いつもと同じように適当に計算すればよい」という考え方では打ち砕かれる。自分の頭でしっかり考えなければならない。

2008年度 第1問:等加速度運動、単振動(標準)、第2問:回路(標準)、第3問:気体の密度(標準)。目標点、理I:40点、理II:35点、理III:50点。第1問は、考え方だけなら教科書レベルだが、目新しく、おもしろい問題。IIIで得た答えの意味を考えられたかどうか。第2問は、ネオンランプという見慣れない素子を使った回路問題。コンデンサーの基本を理解したうえで、題意が把握できれば難しくない。とはいえ、計算量が多いためなかなか思うように得点できなかったかもしれない。第3問は、これも目新しい熱力学の問題。よく考えればI(5)以外は難しくない。問題文にモロに微分法の考え方が書いており、微積分を使った物理に精通している受験生は考えやすかっただろう。なお、II(2)で得られたFは復元力であるから、物体は単振動するとわかる。全体として、目新しい問題ばかりだが、必要な考え方はいずれも教科書レベルであり、思考力の要求に焦点を当てているところが東大らしい試験だといえる。

2014年度 第1問:単振動、斜方投射(標準)、第2問:回路(やや難)、第3問:光の干渉(標準)。目標点、理I:40点、理II:35点、理III:50点。難しめと評される年度である。第1問は数学IIIの微分法を使うべき問題で、物理の入試問題としては珍しいが、東大受験生ならばきっちり正解したいところ。第2問は題意の正確な把握が必要。第3問はヤングの干渉の応用問題で、これも落とせないところである。また(6)は(1)~(5)で間違えていても正解できる設問であるから、見逃さず解答したい。

2016年度 第1問:2物体の運動(単振動を含む)、第2問:交流回路・荷電粒子のふるまい、第3問:力学的波動、ドップラー効果。2014年度、2015年度に続き重いセットで、複合的な問題が多く出題された。第2問Iの交流回路は、東大物理としてはきわめて珍しい。新課程の影響もあると考えられ、これから対策が必要になるだろう。また、第1問IIのようなグラフ選択問題が去年に引き続き出題されている。グラフ選択問題の多い東北大物理が対策に有用といえよう。

化学

3つの大問からなる。ただし近年は各大問がそれぞれ2分割されており、実質的に6つの大問を解くことになる。3つの大問は、理論化学、無機化学、有機化学から出題される。設問に過程を書けという指定をされていない場合には解答のみで良く、採点時も解答以外は読まれない。この点において、書いていないことはやらなくて良い、書いてあることはやらなければならない、という東大入試の原則が貫かれている。

今まで取り扱われていないような新傾向の問題も数多く出題されているので、暗記に頼らない化学的な洞察力を普段から養っておく必要があろう。但し、これらの新傾向の問題は何も高校化学を逸脱した内容ではなく、「既存の知識を応用してその場で考える」ものが大半である。したがって、何も高校化学を超える内容を詰め込む必要はない(むしろ有っても東大受験においては無駄)。

近年では問題量の増加が著しく、やや暴走気味である。

  • 理論化学

単位格子、蒸気圧、化学平衡に関する問題がよく出題される。また,無機化学や有機化学の問題で,理論化学の内容を踏まえた理由説明等も多く出題される。以前は理論化学の大問だけはI、IIに分かれておらず、各小問の質・量・配点いずれも大きかったが、最近は無機・有機とあまり変わらない構成になっている。極端な難問は減少傾向にあるので、取れるところはきっちりと得点したい。なお、高校内容を若干逸脱するが、混成軌道や、電荷均衡・濃度均衡を用いたpH計算を知っていると有利な問題の出題歴がある。

  • 無機化学

無機化学単独としての出題は過去25年を見ても非常に少なく理論化学と無機化学の折衷的な問題がほとんどであり、無機化学の知識だけでは高得点は望めない。とはいえ知識がなければ話にならないのは言うまでもないことである。特に頻出なのは酸化還元反応、(未知の)電池、電気分解で、半反応式や電池式の意味を理解していなければ到底敵わない問題ばかりである。

  • 有機化学

かつては構造決定問題が頻出であったが、ここ4年出題されておらず、この傾向は続くと見られる。ただ、ずっと出題されていないからと言って出題されないことを勝手に確信してサボるのは良くない。構造決定は有機化学の王道と言っても過言ではないので、ある年にいきなり出題される可能性もある。なので構造決定に関しては、日ごろから訓練しておくことが好ましい。過去問で対策するのも良いが、物足りなさを感じるのであれば、難易度的に東北大学の化学・大問三の有機化学をするのが適当と言える。これを最終的に理科Ⅰ/Ⅱ類志望者は25分以内、理科Ⅲ類志望者は15分以内に解答できるようにしておけば構造決定に関しては問題ない、と言える(最初からこの時間に拘る必要はなく、志望科類を問わず時間を擁しても構わないからまずは正確に解くことに重点を置くことで良い)。他には有機化学反応式を100個くらい書けるようにしておくとベストだが、いずれもどのような反応なのか(酸化還元なのか、弱酸遊離なのかなど)をしっかり理解していなければ応用できない問題が出題される。高分子化合物については、出題範囲に入っていない頃から出題されている。知識に関しては他大学に比べて容赦ないという印象を受けるので、十分な対策が必要な分野といえる。以前は最初に手をつけるべき大問だとされていたが、最近は理論の難易度が下がり、有機の難易度が上がっている傾向にあるので、得意分野から手をつけるのがよいと思われる。

最後に、各年度ごとの講評を記しておく。過去問演習の際の参考とされたい。

2008年度 第1問:I熱化学(難)II電池(やや易)、第2問:I分配平衡(やや難)II窒素酸化物(標準)、第3問:I構造決定(やや難)II酵素反応(やや難)。目標点、理I:30点、理II:25点、理III:40点。手ごわい年度である。第1問Iは、エ・オは簡単なので見逃さず解答したい。IIは完答が狙える。第2問Iは平衡に慣れていさえすれば難しくないが、差がつく問題。IIは問題文の読み取りが難しいか。第3問Iは意外に厄介。逆に難しそうなIIは問題の意図が理解できればあっけないほど簡単である。

2016年度 第1問:I溶解度II混合気体。ここ数年暴走していた分量が落ち着き、解きやすくなった。理論は計算量の多さを除けば標準的。

生物

例年大問が3つ出題される。「生物の恒常性」などが頻出分野として挙げられるが、実際は過去問を見ると、「細胞」から「生態系」まで、高校生物の全範囲のうちどの分野からも出る可能性があることがわかる。他大学と東大の入試問題の大きく違うところは、受験生ならば触れたことは無いであろうと思われる話題について、大変長いリード文を精密に分析し、自分の持っている知識と照らし合わせながら示された現象を考察し、考察結果を指定行数に圧縮して解答を記述する点である。このため、単に知識を固めるだけでは高得点には結びつかないであろうと思われる。したがって、ある程度知識が固まったならば、過去問や各予備校の予想問題や模擬試験問題などを用いて、リード文を読解し、自分で解答を導き、実際に書く訓練を行わなければならない。

地学

3つの大問からなる。1問目は毎年複雑な計算を伴う天文の問題が出題される。2問目は固体地球や海洋・気象、3問目は岩石・地質が出題されることが多い。いずれも計算・論述が主である。

地学は受験者が非常に少ないが、だからといって難度が低いわけではない。年による難易度の変動も大きい。教科書レベルの出題がある年もあるかと思えば、かなりの量の論述が求められ時間内に解けないこともある。確実に言えることとしては、他の科目同様高得点を狙うのは簡単ではない。

問題文が長いことがあるが、その中に問題を解く上で、非常に有用な情報が含まれることが多い。見たことも無く、訳も分からない話で、しかも長い問題文を見て、うろたえてしまう受験者もいるかもしれないが、そういうときこそ、最後まで、本文を読むと、答えを導けることがあるので、問題文は丁寧に読むことが求められる。また、前問が誘導となるケースも多いため、とにかく最初の問題に手を付けていくことが大事である。

数値計算は、東大地学では、有効数字1桁になるケースが多く見られる。有効数字の桁数が小さいと計算の手間は圧倒的に小さくなる上、雑な近似を行っても、値を間違えることは少ないが、雑な近似そのものに対する減点があるかもしれないので、丁寧に数値を出していく方が無難である。

面接(理科三類受験者対象)

2018年度入試より、理科三類受験者(二段階選抜の第一段階合格者)全員に対して筆記試験全日程終了の翌日(2月27日)に実施されることが予定されている。会場は、理類の筆記試験の受験会場と同じ本郷キャンパス内で実施される予定である。実施となれば1999年以来で、面接試験が復活することとなる。

推薦入試(理科三類を含む)

(注)2016年度より実施
2015年度入試をもって後期日程が廃止されたことに伴い、この日程で募集される100名は2016年度入試より全て推薦入試での募集に移行される予定。進振りを経ずに各学部学科に進むことができる。受験生には出願した学科に該当する内容のみについて卓越した能力が求められ、留学経験があると望ましいとされる。学力検査はセンター試験のみが使用され、8割程度が合格ラインとなる予定である。なお、推薦入試で不合格であっても前期日程入試を受けることができる(逆はない)。センター試験に関して気を付けなければいけないのは英語リスニングで、前期日程入試は加点の対象とならないため受験しなくても問題ないが、推薦入試は加点の対象とされるので受験していなければ大学側から未受験科目がある、とみなされて合否判定以前に失格となる。

模試

東大入試のための模試には、前述のように駿台予備学校による『東大入試実戦模試』、河合塾・Z会による『東大即応オープン』、SAPIX YOZEMI GROUPによる『東大入試プレ』、東進ハイスクールによる『東大本番レベル模試』があり、このうち前三社は夏・冬の年2回実施され、『東大本番レベル模試』は初夏・夏・秋・センター後の年4回実施される。いずれも一般入試(前期日程のみ)対応で、判定も一般入試のみである。外国語はいずれも英語のみ実施である。後期日程対応模試もかつては前三社で開催されていたが2016年度入試より推薦入試が導入された事により、2015年度入試を以て廃止となったため、事実上の廃止となった。試験日程は、一般入試と同じ2日間である(但し、2017/2018実施の『東大本番レベル模試』については、2018年1月開催の4回のみ2日間で、2017年の6月~10月の3回実施分は1日完結である)。所謂3大予備校の行う模試は、現役・浪人受験生の比率、地方別の受験生の分布、男女の割合などが、東大入試とほぼ重なる結果となっている。また、第1回は直近の東大入試の形式にできるだけ近づけるという方針をとっているようだが、出題範囲については現役生の進度が考慮されている(たとえば、理系数学ならば数学Ⅲの積分は出ない、化学ならば高分子化合物は出ないといった具合)。一方で第2回は各予備校がある程度自由な出題をしているようで、「東大らしくない」試験になっていることもあるが、当の東大がいきなり傾向をガラッと変えることがあることを考慮すると、むしろ対策に効果的だといえる。 以下に、各模試の特徴を記す。

  • 東大入試実戦模試
    • 駿台文庫から過去の東大入試実戦模試を集めた問題集(「東京大学への~」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 8月に実施される第1回のみ、試験日程だけでなく、開始時間帯も本番に準拠している。
    • 推薦入試は、アンケートのみ実施(判定は行わない)。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークカードは答案返却の際には返却されない。
    • 東大模試の中で問題の難易度が最も高いとされているが、近年はおだやかになってきている。しかしながら、かつてが非常に難易度が高かっただけに現在もそれなりの難易度ではある。また、採点基準は非常に厳しめに設定されている。
    • 答案は2014年実施分よりWeb返却(駿台のマイページにPDF形式で掲載。掲載期間は、第1回・第2回共にWeb公開開始日から3ヶ月間。)となり、紙の答案は追加料金を払うことで返却可能となった(但し試験会場で使用した答案そのものは返却されず、答案をスキャンして前記のPDF形式のものをプリントアウトしたものを返却)。但し、上記とかぶるがマークカードはPDF文書として返却されない(解答したマークは、成績表に正解あるいは不正解の〇×が付くだけ)。
  • 東大即応オープン
    • 河合出版から過去2年分の東大即応オープンを集めた問題集(「入試攻略問題集 東京大学」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 東大模試の中で、合否判定が最も易しい(A~Dの4段階判定である)。
    • 東大模試の中で、最も受験者数が多い。
    • Z会と共催のため、復習用の添削問題が返却される解答に付される。
    • 試験日程は2日間だが、1日目は午後からの開催である。これは土曜日に学校がある現役生を考慮してのことである。また、2日目の試験は午前9時から開始である(本番は、9時30分)。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークカードは答案返却の際には返却されない。
    • 東大模試の中では最も本番の難易度に近いとされているが、理科の難易度は例年高めのようである。
    • 数学の答案用紙に関して本学二次個別学力検査では横長で裏表1枚で答案作成そして氏名と受験番号は左下に書く形式だが、本模試では縦長で表のみで4枚(文科類)あるいは6枚(理科類)で答案作成そして氏名と受験番号は真下に書く形式形式となり、本番の書式と異なる。
  • 東大入試プレ
    • 代々木ライブラリーから過去の東大入試プレを集めた問題集(「東大入試プレ問題集~」)が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 東大模試の中で、合否判定が最も厳密である(A~E判定の他に、具体的なパーセンテージも示される)。
    • 東大模試の中で試験問題の難易度が比較的易しいが、本番の難易度により近いとも取れる。
    • 入試実戦模試・即応オープンと同様、過去の入試プレ模試を集めた問題集が市販されているため、何度でも練習することが出来る。
    • 入試実戦模試・即応オープンと比べると、若干受験者数が少ない。但し、第2回については受験者はそれなりにいる。
    • 試験日程は2日間だが、1日目は午後からの開催である。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークカードは答案返却の際に返却される。
  • 東大本番レベル模試
    • 2017年度実施分より、計4回(年内3回・年明け1回)実施されることとなる。
    • 第1~3回(年内)は1日完結での実施だが、センター試験終了後の第4回(年明け)は本番と同じ2日間実施となる。
    • 2015年度実施分より英語は本番に準拠するためにマークシート答案があるが、模試で使用したマークカードは答案返却の際には返却されない。
    • 上記の3大模試に比べると知名度は下がる。
    • 答案返却までの期間は4社の中で最も早い。
    • 昔、成績表に偏差値、順位、合否判定は記載されなかったが、2015年6月のものから記載されるようになった。
    • 日本史は、講師と東大の大学院生(日本史学科)が協力して作問している。
    • 数学と理科は、難易度が高めに設定されている(場合によっては駿台よりも高い)。

たしかに、合否判定が良い人間ほど、東大合格をより多く勝ち取っていることは事実である。しかし、C・D判定しか取れなくても、合格することは努力次第で十分に可能である。逆に、A・B判定を取れていても、その後努力を怠り不合格となっている者も少なからずいるため、判定に一喜一憂することなく、復習をしっかり行い、見つかった弱点を補強し、こつこつと受験勉強に励むべきである。

その他

財団法人東京大学新聞社から東京大学新聞というものが発行され、『受験生特集号』など東大にまつわる色々な情報が提供されている。また、東京大学新聞は定期購読もできる。

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