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商法第553条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール商法第2編 商行為

条文

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(問屋の担保責任)

第553条
問屋は、委託者のためにした販売又は買入れにつき相手方がその債務を履行しないときに、自らその履行をする責任を負う。
ただし、当事者の別段の意思表示又は別段の慣習があるときは、この限りでない。

改正経緯

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2018年改正により、以下の文言から現代語化。

問屋ハ委託者ノ為メニ為シタル販売又ハ買入ニ付キ相手方カ其債務ヲ履行セサル場合ニ於テ自ラ其履行ヲ為ス責ニ任ス但別段ノ意思表示又ハ慣習アルトキハ此限ニ在ラス

解説

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問屋の履行担保責任を定めた。委託者Aのために問屋Bが相手方Cと契約したがCが履行しない場合、BがCに代わってAに履行することをいう。

代理商と異なり、問屋の契約の相手方について委託者は関知していない。委託者を保護する趣旨と問屋制度の信頼を守る趣旨による。したがってこの責任は無過失責任である(通説)。

例では委託者Aが問屋Bを、Bの過失を証明しなくとも売買契約の履行を求めることができるが、Bは、Aへの履行担保責任を排除するAとの特約や慣習を立証すれば、Aに履行しなくともよい。

参照条文

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前条:
商法第552条
(問屋の権利義務)
商法
第2編 商行為
第6章 問屋営業
次条:
商法第554条
(問屋が委託者の指定した金額との差額を負担する場合の販売又は買入れの効力)
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