大学生活ガイド/理系

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履修科目の選択[編集]

大学では、必修科目のすべてを履修するとともに、選択科目を規定の単位数以上履修する必要があります。選択科目のどれを何単位履修すべきか、という規定を自分でよく理解し、その規定に沿うように選択する必要があります。

ある科目の合格時の取得単位数は原則的に、授業時数が同じならば異なる科目でも同じ単位数を取得することになるのが普通です。つまり、むずかしい科目に合格しようが、簡単な科目に合格しようが、授業時間の量が同じなら、合格でもらえる単位数も同じということです。

たとえば大学1年の数学の偏微分・重積分と、大学2年の数学の微分方程式・複素関数論が、同じ単位数な大学が一般です。学習負担を考えたら、高学年の科目のほうが負担が重く見えますが、しかし1科目あたりの単位数は同じです。無論、高学年になればその分既に学力がついているはずですので、このような単純な比較は無意味ではありますが。

理系は文系と比べて必修科目が多い傾向にありますので、専門外の科目を履修するには限度があります。この現状は広く教養を身につけるという観点では不適切なのですが、修士までのわずか6年間で高度な専門教育をしなければいけない中ではしかたないのかもしれません。

しばしば「なるべく簡単な科目をさがして、単位数をかせぐ」という戦略が喧伝されます。単に単位を集めて卒業するだけなら、それが効率の良い作戦でしょう。しかし、あなたはそんなつまらないことのために大学に入学したのでしょうか?これを自問自答してからにしたほうがよいかもしれませんね。このように能率よく幅広いことを学べるチャンスは、大学を卒業してしまうとがくんと減ってしまうのもまた事実です。

第二外国語について[編集]

大学で第二外国語が必修の場合もあります。(理系では、大学によっては必修でない場合もある。)

何語を選択するかについて、理系の読むべき文献は英語以外ではドイツ語が多い、ただし数学ならフランス語が多い、いやこれからビジネスに役立つのは中国語だ、などいろいろと言われることがありますが、特に理系の学生の場合、第二外国語が使えるレベルでものになることはほぼ期待できませんので、好きなものを履修すればよいです。どうせ、たかが学校で週に2時間程度習ったくらいでは、流暢な語学なんて身につきません。

英語ですら、中学高校あわせて6年間も学んでも、なんとか英語文献を読めても、自分で英語で書いたり話したりするとなると、とても難しいのです。ましてやドイツ語やフランス語なんて、まず、書いたり話したりするようになれるのは絶望的です。また、せっかく第二外国語をより深く習得しても、実用性はかなり限定的です。

以下に、各言語の大まかな特徴を述べます。

  • ドイツ語

ドイツ語は、英語より文法が難しいものの、フランス語よりは文法がかなり簡単です。また、ドイツ語の単語は、歴史的経緯から比較的英語に近いです。すくなくともロシア語と英語との遠近と比べたら、はるかにドイツ語は英語に単語が近いです。また、単語の発音はローマ字通りに近いので、そういう意味でもなじみやすいでしょう。医療系などの学部や学科では、第二外国語にはドイツ語を必修にしている場合もあります。日本の医療業界では、歴史的にドイツ語を多く用いてきたためです。明治以降の近代の大学教育で、ドイツ語が第二外国語として必修に近い形で教育されてきたという歴史もあり、教える大学側にもノウハウが蓄積されています。

  • フランス語

まず、フランス語は文法が不規則で、とても覚えることが多いので、手間がかかります。そしてフランス語は、単語があまり英語とは似ていません。発音も、ローマ字とは程遠く、一般的な日本人にはハードルの高い言語でしょう。歴史的に、数学の世界では他の理系分野とは違ってフランスが先進国であり、数学専攻の場合はフランス語が役に立つ場面がある、かもしれません。

  • ロシア語

ロシア語は、文字がキリル文字で、とっつきづらいです。文法も、英語やドイツ語よりは難しいです。単語も、英語とはかなり違います。冷戦時代の物理学者ランダウなどソ連側の科学者の文献がロシア語で書かれることもありましたが、現代では旧ソ連の主要な科学者の文献は日本語訳や英訳をされてるので、原書で読む必要はありません。

  • スペイン語やイタリア語やポルトガル語など

スペイン語やイタリア語やポルトガル語なども、文法が複雑です。イタリア語はラテン語の影響があったりして興味ぶかいかもしれませんが(ラテン語は中世では学問の共通語だった)、しかしイタリア語の習得には時間が掛かり、理系学生には負担が大きいでしょう。

  • 中国語

漢字を使用するのでとっつきやすいですが、発音は難しいといわれます。もっとも、定期テストに限るならば筆記試験にはスピーキング問題は出せないわけですが。なお、大学によっては、理系の学部では、中国語が履修不可能の場合もあります。日本の科学の世界では、あまり中国語を使う機会が無かったからです。これからの時代は多くの人口を抱える中国に進出することがビジネスチャンスになる、ということで学生への人気が高まっていますが、そこまで使えるレベルでものにするのはかなり難しいでしょう。

学習の仕方[編集]

日々の学習[編集]

大学での学習は高校までのような「受験」を意識したものではありません。各自がそれぞれ身につけたい内容を学ぶものです。そのような意識がない学生が大学へ行っても、得られるものは何もありません。とはいえ何も指針がないのではうまく学習することはできませんので、基本的にはそれぞれの科目のシラバスや授業内での指示に従って学習することになります。

大学には学習指導要領はありませんので、どこの大学でも使われる共通の教科書というものはありません。よく使われる定番教科書のようなものはありますが、かといってそれを使わず教員が自分で執筆した教科書を指定することもあります。これも、基本的には授業での指示に従うことが無難でしょうが、どうしても合わないようならば、その科目の定番教科書を知り、併読するのも手です。なお、実験科目は、その大学の教員が共同で作った各大学のオリジナル教科書を使うことが多いようです。

学校の図書館で教科書を「借りよう」という方法は得策ではありません。「借りよう」という方法だと、定期テスト前などは「貸出中」になっていたりして、テスト対策が勉強できなくなることがあります。

成績評価への対応[編集]

理系特有の事情として、理系科目の定期試験では、低学年でも高学年でも、計算問題を含む筆記試験があります。残念ながら、同じような問題を使いまわす教員もおり、サークルの先輩後輩の間などで、そのような教員の情報や、過去問そのものが受け継がれることも多いようです。このような情報を利用すれば単位取得は楽になりますが、学びの機会を逸することにもなりかねませんのでほどほどにするのがよいでしょう。

成績評価の際、出席を重視するか否かは授業によります。傾向としては、日本の多くの理系大学では、多くの科目で、出席を重視します。ただし、数学の授業は出席を取らないことが多いです。講義を聴いているかいないか等どうでもよく、数学の内容を身につけたかつけていないかを重視したい、ということのようです。対照的に、実験実習の科目は(授業の性質上当然ですが)出席していないのに単位が取れるということはまずありえません。

課外活動について[編集]

大学生は学業と並んでサークル活動などに力を入れる人も少なくありません。それ自体は悪くはないですが、学業との優先順位をひっくり返してはいけません。特に理系の場合、現状では、かなり厳しめの評価基準で単位認定をする科目(つまり、不合格者の多い科目)もあります。

当然のことですが、大学側は課外活動を進級基準には組み込んでくれません。学業といかに両立させるかは完全に自己責任です。

研究室選び[編集]

工学系では、3年の後半ごろから、おそくても4年生になると、研究室に配属されます。いずれ企業の技術職として働くことを意識するのであれば、基本的には、志望業種に近いテーマを選ぶべきでしょう。

「他分野、あるいは学際的な研究が思わぬところで役に立つかも」なんて事を考える人もいるかもしれません。しかし、そのような研究を成功させるにはかなりの能力が必要です。学部生のうちにおいそれとできるほど甘いものではありません。大学に残って研究者としてやっていくというのなら遠回りも役に立ちますが、なにしろ一握りの優秀な人にしか関係のない話です。

研究分野を大くくりに見ると、実験系か理論系かという分類ができます。実験系は、手を動かせばある程度成果が出る、という部分でわかりやすい分野です。ただし、機材がなければ実験はできませんので、その大学が保有してない設備を用いる実験は、出来ません。ある程度以上のレベルの大学ならばお金を持っていますのでさまざまな機材を持っていますが、ある程度以下の大学には十分な機材がないこともあります。残念ながらそのような大学の学生諸君は、大学受験のときの自分を恨むしかありません。いっぽう理論系の研究は、外部の人にとっては分かりづらい研究になりがちです。そのため、就活の際、アピールしづらいというデメリットがあります。また、レベルの低い学生では、理論系ではまともなことは何もできないまま終わります。そのような学生はそれまで勉強をサボってきた自分を反省し、実験系を選ぶしかないでしょう。

大学院への進学について[編集]

大学院に進学をする事により、2年間近く、確実に研究を進められるというメリットがあります。このため、もし実験系の研究室なら、ほぼ確実に実験データを積み重ねるなどの成果を獲得できます。

文系では修士課程への進学が就職に不利になる傾向もありますが、理系では修士課程への進学で不利になることはまずありません。残念ながら博士課程への進学では不利になることもあるようです。有利不利が逆転するタイミングが文理で一段階ずれると思えば概ね間違っていません。逆に言えば、理系の学部卒は文系の高卒のような扱いです。理系は修士課程へ進学してなんぼ、という意識でいるべきです。

学部卒での就職では、たとえば製造業に就職する場合、理系の私立大学の卒業生は、大手企業や中堅企業では、実態として「現場工員」 & 「設計 見習い」のような職種につけられることが多いようです。募集時は「設備設計」「生産技術者」とかの肩書ですが、実態が工員だったりします。あるいは募集要項に「化学職」「物理職」などと書いてあっても、とりあえず、就職後は長らく製造工員だったりします。いわゆる「研究」職の需要はそれほど多いわけではありません。その少ない需要を満たすに足るだけの修士がいるのですから、学部卒をそのような職種につけないのは、考えてみれば当然の話です。

なお、就職後に会社に籍を残したまま大学院へ進学する、という人が少数ながら存在するため、「大手企業なら、もし学力が高ければ、大学や大学院に進学させてもらえる。しかも奨学金として学費を出してくれる」などという噂が流れることもあるようですが、現実にはかなり困難です。社内で指折りの幹部候補生に対してそのような待遇をすることはありうるでしょうが、果たしてあなたは、大手企業の社内で指折りの幹部候補生になれるのでしょうか。

老いの繰り言[編集]

さて、この記事で大学生諸君の生活の役に立つ可能性があるのは、前節までです。以下この節では、特に役に立たない記述を隔離して残しておきます。読めばわかる通り、筆者の強烈な思い込みを書きなぐっただけの、稚拙な文章です。まさに「老いの繰り言」という慣用句を地で行くものでしょう。wikibooksの仕様上、これをどのような人が書いたかを推測することはできませんし、またそのような邪推は無意味ですが、少なくとも読む価値はない文章です。本来ならば除去されるべき文章ですが、これもwikibooksの仕様により、除去をリバートして復帰させるのも容易ですので、そのような不毛な編集合戦を防ぐために隔離して残しておきます。

教養部廃止の混乱[編集]

かつて80年代後半ごろまで、日本の大学には「教養部」という課程があり、1?2年生の時には数学や理科や語学を中心に勉強し、3年から専門科目を教える、という時代がありました。

90年代に入り、教養部が廃止され、入学1年目から専門科目を教えるようになりました。かつて教養部で教えていた数学や物理などは、「教養課程」の「自然科学分野」という科目グループに分類され、1年生から教えています。


この教養部廃止による科目改組の際、本来なら、1年から専門科目の負担が増えたぶん、数学や理科や語学の学習負担を減らす必要があったのですが、しかし理系の大学の多くでは、そのような改革がされずに、負担の過大になったカリキュラムが放置されている場合が多くあります。

例えば、数学のカリキュラムは、教養部の時代のまま(線形代数 + 偏微分・重積分)の負担どころか、さらに学習内容(+ 離散数学)が増えています。物理や化学なども同様です。

なのに、上記の数学や理科に加えて、早ければ1年生から(遅くても2年から)、機械工学科では材料力学、電気工学科では電磁気学(教養レベルではなく国家試験上級レベルの電気工学科の専門科目レベルの電磁気学)、土木工学科では構造力学など、各学科の専門科目を教える、というアリサマです。


文科系の大学では、教養部廃止にともない、語学・数学や理科・社会などの負担軽減があったのかもしれませんが、しかし理系の大学では、そのような改革が行われませんでした。

このため、現在、大学1年生が普通に5教科をバランスよく勉強しようとしても、学習時間が不足がちになり、不合格になる事もあります。

しかたなく、学生は防衛上、なるべく、合格のラクな科目を優先的に、選択履修する必要があります。

困ったことに、文部省などが、このような理系大学の問題を認識しておらず、2010年代の今だに、過大負担なままのカリキュラムを是正せずに放置しています。


このように、カリキュラムの過大負担が是正されてないので、学生はなるべく、暗記科目で単位を取得していくのが、オススメです。

基本的に、計算のある科目は、計算のない科目と比べて、計算練習の必要なぶん、合格が困難です。

なので、なるべく、暗記科目を単位取得していく必要があるのです。

それほどまでに、現在の日本の理系大学はヒドイ状況であるのに、是正されずに放置されている。


また、就活でも、アナタがせっかく計算の難しい科目に合格して単位取得していても、企業側からは、その科目の計算の難度は分からないのです。

外国語の科学論文の現状[編集]

いまや国際的な科学論文のほとんどは、英語で書かれており、わざわざドイツ語やフランス語で読む必要が少ないのです。もし科学史家なら、古い時代のヨーロッパの文献を、ときどきドイツ語やフランス語で読む場合もあるかもしれませんし、冷戦時代のソビエト連邦の科学書をロシア語で読む必要もあるかもしれませんが、しかし現代の理系の大学生には不要な技能です。

それに、学生用の、たいていの科学書は、英語に翻訳されてます。


就職活動でも第二外国語があまり評価されない[編集]

また、就職活動でも、ドイツ語など第二外国語の学力は、まともに評価されません。

就職活動のとき、企業によっては、TOEICなどの英語の検定試験の成績は参考にされる可能性がありますが、しかしドイツ語など第二外国語を参考にしていません。

企業は、少なくとも理系学生の就職志望者に対しては、ドイツ語など第二外国語の語学を期待していません。 ドイツ語検定などの資格を持ってれば別ですが、理系学部では忙しいので、資格試験の受験勉強のための時間が足りません。 なので、もし資格試験の受験勉強をしてると、大学の単位を落とす可能性が増えます。

また、もし企業が、せっかくそういうドイツ語の学力を評価して採用してあげたところで、就職後にドイツ語を使う機会なんて、現代の技術者などには、まず、ありません。海外のたいていの科学書・技術書や製品マニュアルや国際論文などは、英語で書かれています。

なので、せっかく企業が理系学生のドイツ語の学力を評価しても、企業にとっては無駄なのです。ドイツ語ですら、こうなんですから、フランス語やロシア語などは、もっと非実用的なのです。

そして、もしどうしても実務などでドイツ語の文献の読解が必要なら、辞書を読んで調べて翻訳すればいいだけです。

履修の順序[編集]

専門科目の履修では、なるべく低学年の科目から履修していくのがオススメです。

なぜならば、高学年の専門科目の中には、使用頻度の低い知識をあつかう科目もあったりします。いっぽう、低学年の専門科目は、なるべく使用頻度が高い知識が多く紹介されています。

このため、低学年の科目から順に学習していくことで、効率的に専門知識を学習できます。

ただし、高校の数学3C未履修者のための補修科目などは、高校の科目が分かっている人は、わざわざ履修する必要がありません。

あくまで、大学レベルの範囲内で、なるべく低学年の科目から、履修をするのが、オススメです。


このように低学年むけの簡単な科目から履修していくと、だいたい卒業学年の頃には、2年生後半から3年生までの科目を中心に履修する事になるでしょう。

学校によっては、3年?4年の科目が、特定の研究分野を中心にした高難度の科目になっている場合も多々ありますので、そのような科目は、他分野を研究する学生は、無理して履修する必要はないのです。


なお、残念ながら日本では、大学によっては、それぞれの科目どうしの教育バランスの調整がとれてない学校もあり、他科目の学習時間をうばいかねない高難度の科目が、ろくに是正されずに、大学がその科目を放置している場合もあります。

なので学生は、防衛上、なるべく単位取得のラクな科目から履修していかざるを得ないのです。


また、基本的に高学年の科目になるほど、合格に必要な学習量(自習や予習復習など)が増えます。なのに、合格によって得られる単位数は、基本的に高学年の科目も低学年の科目も、ほぼ同じ単位数です。

特に、高学年になるほど、そのような、やたらと難しくて、他科目の学習時間をうばうような科目の存在確率も、高くなっていきます。なので防衛上、卒業要件を満たして可能なかぎり、低学年の科目により、単位取得をしていくのがオススメです。


現状の大学教育では、理系は、かなり学習負担が大きく、そのため、なるべく合格しやすい低学年の科目から、履修して単位数を稼ぐ必要があります。

単位数が不足すると、留年する可能性が高くなり、危険です。

また、せっかく高学年の難度の高い科目を履修しても、就活のさいの企業側には、その科目の難度は分かりません。


難関科目に挑戦したあげく、不合格になり、他科目の勉強時間も失ってしまって他科目も不合格になり、留年してしまっては、就活で不利になります。

企業側からは、まったく、その科目の難度は分かりません。

また、もし志望企業に企業に大学OBが居ても、OBの学生時代とは科目担当の教授が別人物に変わっていることもあり、科目の難度も違っています。

大学のカリキュラムは、数年で頻繁に変わるので、企業側が内情を把握するのは無理なのです。

ともかく、なるべく低学年むけの、簡単な科目から、履修していってください。


物理学の履修に注意[編集]

理系の多くの学科では、物理学が基礎的な科目です。そのため「物理」が1年生の選択科目になっていても、工学部などでは、機械工学科や電気工学科などの、ほとんどの学科で、1年生は「物理」科目を履修するように、推奨するでしょう。


ですが、残念ながら、現状の大学教育制度では、1年生の「物理」科目の履修には、やや問題点があります。

教養部廃止にともなう過大負担化の混乱です。

多くの大学で、「物理」の教科書や定期試験の難易度が、教養部のあった時代のまま(つまり、1?2年で専門科目のなかった時代のまま)だったりする事もあり、そのため、「物理」科目が不合格者を出しやすい難関科目になっている場合があります。

なので、なるべく、卒業要件のための理科の単位は、化学や生物などの、いわゆる「暗記科目」で単位取得するのがオススメです。


実験科目について[編集]

大学では、実験科目は、レポート作成などに、授業の時間とは別に、調べごとなどで、かなり長い時間が掛かります。

そのため、他科目の学習時間をうばう可能性があります。

なので、必修科目以外の実験科目は、なるべく最小限に済ませるのがオススメです。


たいてい、1学年に「物理実験」や「化学実験」などの科目があります。しかし、これらの科目ができても、たったの8単位です。

特に物理実験は、レポートに数学的な考察が必要だったりして、調べごとも多く、しかも、レポートが手書き指定されている場合がほとんどのため、かなりレポート作成に時間が掛かります。

数学的な考察が分からないと「物理実験」科目が不合格になる場合もあり、かなり時間をかけてレポートを書いたあげく、不合格になりかねません。1年の物理実験をせっかく合格して単位取得しても、たったの4単位です。

なので、他科目で単位取得したり、どうしても学校の進級基準で実験科目の単位が必要なら、なるべく化学実験で、単位を取得していくのが、オススメです。

現状の解説[編集]

大学入学後の定期テストでは、大学指定の教科書を定期テストの試験範囲とする場合が多いので、せっかく独学の参考書用として指定外の学術書を買って読んでも、その参考書の内容が試験範囲外なので、参考書は定期テスト対策としては非効率である。

ただし、教員が、授業中に紹介するなどした場合は別である。また、教科書以外の本を教員がシラバスや授業や紹介し「参考文献」「推奨文献」などとしている場合は別である。

とはいえ、たとえ教員が「参考文献」「推奨文献」などとしてシラバスなどで紹介した文献の場合であっても、授業中にその推奨文献の内容を時間を掛けて講義してない場合とか、宿題として要求してない場合、単にシラバスなどで紹介しただけであったりして、テストに出ない場合もある。

教員が紹介した場合ではなく、自分で選んで参考書用に買った本の場合、たとえ有名な本であっても、もし参考書が学校指定で無ければ、その参考書の内容は定期テストには出なかったりする。

具体的に言うと、物理学の学術書として世界的に有名な『ファインマン物理学』を勉強しても、通う大学の教科書に指定されてないかぎり、たとえファインマン物理で熱心に説明されてる物理知識でも、あまり定期テストに出ないだろう。

世界的な名著であっても、ファインマンの前提としてアメリカのカリキュラムが、日本の教育には合っておらず、あまり日本の理系大学ではファインマン物理は教科書に指定されない。

同様に、日本で大学生用の数学書として有名な『解析概論』(著:高木貞治)などを勉強しても、通う大学の教科書に指定されてないかぎり、まず定期テストに出ないだろう。

解析概論は明治時代ごろの数学書であり、現代の科学に関する知見は少なく、「現代の多くの学生への入門教育には適していないだろう」というような判断から、大学では教科書になりづらいのだろう。

それどころか、たとえ学校指定の教科書ですら、授業で習ってない範囲はテスト範囲外なので、まず出ないし、教員からしても出したくても出せない。逆に、教科書に書いてなくても、授業で紹介した問題をテストに出す。

たとえば1年の物理学科や工学部とかでの微分積分の前期(春~夏)のテストなら、もし授業で講義した範囲が偏微分までであり重積分をまだ習ってなければ、前期の期末テストに偏微分は出るだろうが、同じ教科書の後半に書いてある重積分はテストに出ないだろう。

つまり参考書よりも教科書がテストに出て、教科書よりも授業がテストに出るのである。

大学教授が「授業に頻繁に出てる学生ほど成績が良い」などと主張するのは、単に、その教員が授業で紹介した内容が、重点的に定期テストに出題されるからであろう。


また大学では学校指定の教科書も厚いので、教科書の復習にも多くの時間を取られ、よって参考書用の本まで読み込んでいるヒマが足りない。大学の教育も、参考書などの活用までは対応してない。このように大学の各科目は試験範囲が狭いぶん、そのぶん定期テスト問題の難度が高い場合が多いので、ますます定期テスト対策として学校指定の教科書のみを利用する傾向が高まる。


過去問の必要性[編集]

テスト対策では、過去問を入手する必要があります。また、過去問入手のために、友達づきあいや、部活への加入、サークル加入などをする必要があるでしょう。

もし高校時代のテスト対策のように、過去問を用いず、まともに授業の予習復習などで定期テストに挑むと、テストの成績が不合格点になってしまう可能性が高く、留年や退学をするハメになる可能性が上がります。


残念ながら大学教員のなかには、定期試験において、適切な難度の問題を出題をできない人が、しばしば居ます。


また、日本の高校では30点以下が赤点(不合格点)だが、日本の大学では60点以下が赤点であるのですが、教員のなかには、その事を意識しないで、試験問題を作成してしまうような人も、しばしば居ます。

本来なら大学は赤点の基準が上がった分、高校の定期試験よりも大学の定期試験は授業と比べて問題を易しめに調整してないとオカシイかもしれない。しかし、すくなくとも理系大学の場合、そのような難度調整はされていません。

外国の高校などでは赤点の基準が60点である国も多い。日本の30点という赤点基準よりも高いが、その分、外国の高校の定期テストは授業とくらべて問題がやさしくなっている。しかし、日本の大学の赤点基準が60点であっても、授業と比べて難度が高くなっています。

したがって、大学の定期テスト対策では過去問などを入手する必要があります。

多くの学生は、留年をいやがりますから、当然、過去問を手に入れようとします。そして普通の大学では、学生間で過去問が出回ります。


このような過去問を前提にした難度のテストを出している、という大学教育の問題点は昔から教育評論などでも指摘されていますが、いっこうに日本国の大学教育では改善のきざしがありません。日本の大学教員たちは、自分たちが悪いとは思っていないようです。

また、文科省などの定める、日本の大学での各科目単位基準は、授業時間の2倍の予習復習で合格する程度が基準とされていますが、実際に1日の時間を計算すると、授業時間の1倍の予習復習ですら、きついスケジュールです。過去問を入手してテスト対策をしないと、現実的には無理です。

「授業時間の2倍の予習復習」の本来の意味は、学生に予習復習をすすめる意味のほかにも、教員側に、「学生達に、予習復習のための充分な時間と機会を与えるべき」という意味もあるハズですが、困ったことに、こういう事を意識できていない教員も、しばしば居ます。


なお、大学の単位基準は授業の2倍の予習復習というが、仮に9時から午後3時まで授業があるとして、1日あたりの時間配分を計算すると、休憩時間と昼休みを除いて、授業に要する時間は4時間。睡眠時間は8時間。1日の残り時間は12時間しか無いです。そのうち、通学で往復2時間(12ー2=10 より、残り10時間)としましょう。下宿などで一人暮らしするなら、家の炊事・選択・掃除などで2時間(10ー2=8 より、残り8時間)。1日の残り時間が授業時間の2倍ピッタリの8時間ほどしかなく、なんと、1日の時間には余裕がありません。


だから、仮に大学の単位設定の基準である「授業時間の2倍の自習を、単位数の基準にする。」を仮に実施すると、学生の1日あたりの学習時間が12時間(4+8=12)ちかくになります。これは、サラリーマンの法定労働基準である1日8時間の労働基準を超えていおり、もはや重労働に相当する勉強時間でしょう。大学教授ですら民間企業のビジネス競争では通用しそうに無いというのに、学生が「授業時間の2倍の自習」という建前を真に受けてマトモに授業時間の2倍も自習で勉強していては、過労になってしまいます。

いくつかの大学では、このような現実離れした単位基準に気付いており、学生に授業時間の2倍の自習時間を余裕を持って確保させるため、履修科目数に制限を掛けている場合もある。だが、最終的な卒業単位数(4年で通常は120単位ていど)が減らないかぎり、計算上では、事実上の自習時間が足りなくなります。

したがって、学生は、当面は対策として、過去問を入手して定期テスト対策をする必要があります。

大学教育の理想は1990年代前半に破綻しました[編集]

かつて、大学の学習で重要な事は、「知識獲得の速さではなく、理解の深さ」と言われました。

しかし残念ながら、現在の日本の理系の大学教育は、もう、そうなっていません。もしかしたら、昔から、そんな事は出来てなかったのかもしれません。

そのような理解を重視するような教育は、1990年代の教養部解体のときに、消滅しました。


現在、理系の大学では、なるべく暗記科目のように、理系科目を勉強する必要があります。

定期試験で計算問題を出題する科目でも、短時間で大量の問題を解かせる試験問題が続出するなど、暗記しないと解けないような問題が続出します。


また、大学の理系科目の教育内容を評して「大学では、生物は化学になり、化学は物理になり、物理は数学になり、数学は哲学になる」などと言われます。

かつては、物理を学ぶときも、単に物理の公式として暗記するのではなく、なるべく数学的に理解するように努めようとか、そういう理想があったのです。


ですが、もうそれも、過去の理想です。消滅した理想です。

専門の物理は、最低限の公式と証明だけさえ暗記できればいいし、むしろ定期試験は、公式などは暗記しないと解けないような問題ばかりです。物理学科の証明・導出とやらを問う試験問題も、その証明・導出を暗記する科目に、変貌しました。


数学は、数学科以外では、計算公式を暗記して、試験のときに、それを吐き出す科目になりました。もちろん、短時間で大量の計算問題が出題されたりするので、公式暗記してないと、試験時間のうちに、解き終わりません。

数学科でも、数学の証明を暗記する学問になりました。

化学も同様で、もう、物理の理解なんてしてるヒマはないし、せっかく物理を勉強しても、それが評価されるようなシステムには、なっていません。化学の公式を暗記するために、最低限の物理の公式を暗記するだけの科目になりました。


もとから暗記科目だった生物科目が、相対的にいちばんマトモ、というような惨状です。


大学教員は、口先では否定するかもしれませんが、口先だけです。

部活に打ち込めるだけの時間がない[編集]

理系の大学では、部活やサークル・同好会の活動にも、あまり本格的には打ち込めません。たとえば工学部などにあるロボット技術同好会とか自動車技術同好会などのような専門分野に関係しそうな部活ですら、部活動の時間の余裕が少なく、たとえば、その分野の全国コンテストなどの競技会に各大学が参加しても、学期末などのテスト期間前になるとコンテストに出席する大学生が減るとかいう現象が起きているのです。

なぜなら学生は定期テスト対策に多くの時間をかけないと、留年してしまうような進級基準が組まれているからです。大学側は、べつに部活動を進級基準には組み込んでくれません。なので、学科の専門分野に近いサークルですら、サークル活動の時間が、なかなか取れないのです。

かといって部活動を進級基準に含めたら、それはそれで、不勉強の抜け穴として部活動が悪用されかねないので、やや仕方のない面もあります。

例では、工学部を例にあげましたが、べつに工学部だけではありません。理系のすべての学部で、似たように、部活動の時間がありません。

専門分野に近い活動内容の部活・サークルですら、なかなか時間が取れないのですから、ましてやスポーツや芸術関係の部活・サークルなんて、ほとんど時間が取れません。

定期テストの過去問を入手するために部活・サークルなどに入部するのは有効です。しかし、けっして部活動などに熱心に打ち込まないのが日本国の理系大学での教育の現状です。

学部卒の就職活動では、研究テーマの詳細を評価されないのが一般[編集]

理系の大学院生卒の就活の場合は、少しは研究テーマを面接で聞いてくる場合もありますが、しかし学部卒では、まず学生の研究テーマの研究レベルを企業は調べません。学部卒にも研究テーマについて面接中に聞いてくる場合もあったり、企業の用意するエントリーシート(インターネットでの応募用紙みたいなもの)の記入欄に、研究テーマとその概要について記入する欄があったりしますが、単に聞くだけです。だいたい、就活開始の時期である学部3年後半?4年前半には、まだ卒業研究がほとんど始まっていませんので、企業側も深く調べようがありません。インターネットでは、「大手企業の技術職志望なら、研究レベルを調べるはず」とかデマが出回る場合がありますが、もちろんデマだと思ったほうが良いです。

(なので、学部生の3年生が卒業研究の研究室を決める時は、志望業種に近い研究室を選ぶのが安全です。せいぜい、その程度しか、企業には卒業研究を評価されないのです。)


定期試験の学科ごとの「予備知識」の違いについて[編集]

理系の大学では、定期試験について、中学・高校とは違うことが、いくつかあります。

まず、理系科目の答案は、原則的に、高校卒業までの内容と、その学科の知識だけで分かるように、書く必要があります。


具体的に言うと、教養課程の『物理学』の科目なら、単位系には、物理学で使われているSI単位系と使う必要があります。

もし、機械工学や土木工学などでしか使われてない単位系を、物理科目の『力学』『電磁気学』や数学科目の『線形代数』『微分積分』で用いた場合、減点または不正解あつかいをされる場合があります。

同様に、機械工学や電気工学の専門科目で、その学科で教えてない数式を用いた場合、たとえ計算法が合っていても、減点または不正解あつかいをされる場合がありえます。

なので、単位系だけでなく用語なども、その科目に合わせる必要があります。

普通科高校や中学校とは違って、大学の理系学部では入学までの進路も多様だからです。大学の理系学部では、各科目の定期テストで、他の科目の用語や単位系などを容認することは、原則的には無い のです。


高校の卒業よび大学入学までは、もしかしたら『物理』教科でも化学や生物学など異分野の知識を要求する大学入試問題など、いちぶの大学入試ではあるのかもしれませんが、しかし大学の定期支援では通常、そのような他分野の複合的な出題はないのです。


たとい大学教員だって人生の時間は有限ですし、世の中の全ての学問を網羅するのは不可能です。なので、学校教育ではどこかの段階で、答案に容認可能な予備知識を制限する必要があります。その「段階」が、大学入学のこの時なのです。


大学の定期試験で、たとえ答案中で(他学科で使う)用語の意味を説明しようとも、そもそも、そのような時間も試験中に無いでしょうし、答案にそのような記述用スペースも確保されてないでしょう。


とにかく、大学生は、とりあえず授業中に教師が使っている単位系や用語に合わせて答案を書けば、問題ないでしょう。また、このため学生は、教員の用語を確認するため、授業には、ほぼ出席せざるをえない必要があります。


研究や実務では、他分野の文献なども読む必要があるため、実際には企業などでは機械工学や化学や電気工学の用語が混在するようなこともありますが、しかし残念ながら大学では教員の人手不足などの要員もあり、そこまで対応できません。

どっちみち就職後にも、書類の作成時などで、なるべく少ない予備知識でも相手に伝わるような文章を書く能力が必要になります。企業では、いろんな経歴の人がいますから。学生時代のテスト答案は「その時のための練習だ」とでも思って、教員の使う用語に合わせて、その学科の予備知識だけで読めるように書きましょう。


どのような試験の科目が多いか[編集]

結論から言うと、

  • 筆記試験による科目がほとんど。このような筆記試験を中心とする科目は、いわゆる『講義』などに分類される。
  • 筆記試験による科目(講義)と、実験科目とは、別科目である。
  • いわゆる『ゼミ』は、理系学部では学科によっては、ほとんど行わない。
解説

理系にかぎらず一般に大学では、単位の取得に筆記試験を要求する科目や、または実験や実習科目など、いろいろあります。

実験や実習は、基本的にレポートの提出によって、単位の有無を決めます。

高校との違いとして、「実験」だけで、ひとつの科目です。たとえば、教養課程『力学』科目と教養課程『物理学実験』とは、別の科目です。

もしアナタの提出した『物理学実験』のレポートの質がどんなに高品質であろうが、もし『力学』の筆記試験の結果が悪ければ、『力学』は不合格になります。


文科系の大学によくある『ゼミ』は、理系の大学では、ほとんどの学科で『ゼミ』科目は無いのが普通です。数学科や物理学科などのごく一部の学科でだけ、3年あたりの高学年で『輪講』などの科目名で、特定のテーマについて教師と学生が口頭試問なども交えて話し合って、学生の理解を確認するようなゼミのようなものがあります。 その『輪講』の内容も、文系の『ゼミ』などとは違い、すでに解明されてる定理とその証明を、教員が学生に口頭で確認するだけだったりする科目であり、まったく研究的なことは授業で行わないのが、通常でしょう。


工学部では、あまり『ゼミ』『輪講』などは行われませんし、科目自体が存在してない場合がほとんどでしょう。


まとめると、日本では大学の理工学部の各科目の試験のほとんどは、筆記試験です。 なので普段の学習も、筆記試験を念頭に置いて、学習する必要があります。