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学習方法/高校国語全般

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

古典について

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高1の教科書範囲の現代語訳を即座に読み終えて単語集にそなえる

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高校1年の国語の教科書によくある、「土佐日記」「伊勢物語」「平家物語」などのストーリーは、さっさと高校1年の中盤あたりで、あらかじめ参考書や当 wikibooks などで把握しておくと良いでしょう。

なぜなら、単語集の例文として、これら教科書掲載の有名作品が、とても多く使われるからです。

(高校1年の前半は、数学に当てるのが慣例なので、時期を中盤にズラした。)wikibooks 高等学校国語総合 にも、その範囲の現代語訳があります。

wikibooksが信用できない場合は、市販の参考書に、これら有名作の現代語訳のある場合があります。なので、その意味でも、参考書が必要でしょう。


なお、「徒然草」や「今昔物語」などの説話集の現代語訳は、検定教科書に出てくる説話だけで良いので、あらかじめ現代語訳を読んでしまうのが良い。(説話の全部は膨大すぎて無理です。)wikibooks 高等学校国語総合 にその範囲の徒然草の現代語訳があります。

徒然草なども同様、単語集で、よく例文に使われます。

結局のところ、あるていどは有名作品のストーリーを知らないと、単語の勉強が始めづらいのです。どこの先進国の教育でも、子供に物語を読ませる教育が必要な理由が、これでしょう。

有名作を知らなすぎると、極端に、単語学習が、難しくなります。

なお、(高校1年の「国語総合」ではなく、高3(高校によっては高2)の)高等学校古典B (「古典探究」に相当)にも、その科目の現代語訳があります(未完成)。

古典Bは膨大なので、けっして古典Bに相当する科目のすべてを読む必要はありませんが、せめて国語総合の範囲はストーリーごと早めに知っておくと良いでしょう。


「源氏物語」「更級(さらしな)日記」は、古典Bの範囲かもしれませんが、しかし特に「源氏物語」は単語集によく例文が出てくるので、ストーリーの把握は必須です。


学校の授業時間だけでは、高校2年の終わりまでには、単語集の前提のストーリー知識が、不足します。特に源氏物語は、国語総合では、扱わない可能性がとても高い。にもかかわらず、単語集では源氏物語がよく出てくるので、源氏物語は優先的にストーリーの概要を現代語訳で事前に読むする必要がある。源氏物語は長編小説なので、概要で良いですし、むしろ概要に留めるべきです。


有名作のストーリーを知らなくても単語は覚えられますが、しかし、さすがに1作品も作品のストーリーを知らないと、少し覚えるのがキツイです。なので、せめて、高校1年の「土佐日記」「伊勢物語」「平家物語」の教科書範囲のストーリーは、早めに高校1年のうちにストーリーごと覚えてしまいましょう。

源氏物語とか更級日記や枕草子なども、wikibooksで現代語訳のあるような部分は、どこの検定教科書にもある典型的な単元なので、優先的に覚えましょう。

源氏物語の主人公の光源氏(ひかる げんじ)が、色男で、浮気ばかりしているのに異性の女性にモテるクソ男だと分からないようなら、現代語訳の読み込みが不足しています。

高校の教師の作品説明だと、大人の都合か、いかにも源氏物語が風流でみやびな作品かのように紹介されるかもしれませんが、そういう技巧もあるかもしれませんが、あれは恋愛小説みたいなもんで、今風でいうところのメロドラマです。下手すりゃエロ小説です(ただし、直接的なエロ描写はありません)。


また、意外と高校1~2年レベルの模試で、これら高校1~2年の範囲の有名作の範囲(教科書のストーリーを覚えるだけで解ける問題)が出ることがあります。

さすがに大学入試の難関大や新共通テストなどには出ません。

しかし高1~高2生の受ける模試なら、出ることがあります。なお、模試の得点が良くても、べつに大学入試には合格しませんが、しかし、高得点だと気分が良い。

また、高校の国語の先生も、生徒が有名作のストーリーを知っておくことで、古文の授業をしやすくなる。

塾とか予備校とかの入塾テストも、意外と、この範囲だったりします(かつての代ゼミの入塾テストがそうでした)。ストーリーを知っているだけで解ける問題もあったり。まずは、有名作品のストーリーを、あるていどは頭に入れないと、単語学習が始めづらい。

1年から単語集を買おう

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高校によっては、3年生になってから単語学習をようやく推奨したり、下手すると高校側が古文単語集は配布しません。(なぜなら授業では先に、文法および有名古典の読解をするので。)

もし、3年生からの単語学習の開始だと、難関大には間に合わないので、1年生から単語を勉強しましょう。もし、「高校国語 古文漢文」みたいな参考書の1冊だけだと、参考書内には単語集が存在しないので、単語の勉強そのものが開始できません。

具体的には、簡単な単語集で良いので、1年生の半ばごろから、300語ていどの古文単語集を1~2社ぶん買って、通読して勉強しましょう。また、漢文の専用の教材も、買ってください。

書店には600語や700語ていどのものもありますが、しかし1冊目にそれを読んでも、語源などの解説が無いので、まったく理解が進まずに頭に入らないので、それは1冊目では避けましょう。文学部の志望などで必要な人だけが600語レベル級を買えば十分です。

書籍によっては、「必修」とか「必携」とか、600語レベル級の単語集に書いてあるかもしれませんが、しかし必修ではないので、単なる宣伝文句だと思って、1冊目としては避けましょう。

1冊目として買うべき古文単語集は、300語レベルです。

漢文の単語集に当たる教材は、普通は、単独では市販されておらず、ほかの漢文教材のなかに単語集の機能をもつコーナーが組み込まれています。このため、なんらかの漢文教材を買う必要があります。

「高校国語 古文漢文」みたいな参考書だけだと、もし漢文の単語リストがあっても、解説不足で、記憶に残りませんので、別途、漢文だけの単独の教材を購入してください。


まとめると、古典の参考書とは別に、古文単語集と、漢文教材を買います。まずは解説の多い単語集を買います(独学用なので)。単語集によっては掲載語数を多くする代わりに解説の少ないものがありますが、しかしそれは1年生には向かないので、1冊目としては解説の少ないものは避けましょう。

1~2年の時間のあるうちに、通読で良いので、古文単語集、および漢文教材の内部にある単語集の部分の、解説を何度か読みましょう。

詳しい事は、下記の節のいずれかに、おそらく書いてありますので、必要ならお読みください。

単語集がカバーしていない単語

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単語集の中には、連体詞などの合成語である単語は、掲載が少なかったりする場合もよくある。

なので別途、文法の教材が必要である。

これも例によって、専用の文法教材が必要である。

けっして、「高校 古文漢文」みたいな古典の古文・漢文ワンセットの教材では駄目である。ワンセット教材だと、「『連体詞』という品詞がある」という概念の紹介どまりであり、具体的に個々の連体詞の用法と例文と訳読を紹介するところまでは、到達しない。

学校配布の文法教材ドリルも、うすいものが多く、その場合は不十分である。なので書店に行って、古文の文法の専用の教材を買おう。

文法の理解は二の次であり、目当ては、掲載されている単語や例文などの知識のほうである。文法だけなら、学校配布のうすい教材や、「高校 古文漢文」みたいなのでも、そこそこ身につく。

古文だけでやや厚めの発展的な教材でないと、そういう単語の紹介までは、到達しないのである。

なので、2年生くらいになったら、そういう古文の文法専用の教材や、問題集なども、買って読んでおこう。


600語~700語レベルの単語集にもあるかもしれないが、、いちいち索引で個々の連体詞ごとにページをめくって調べるのも面倒だし(文法学習用には作られていないので、ページをいくつもめくる必要があり、とても面倒)、例文が少ないだろうし、すでに分かっている300語の単語も読むことになるし大げさである。

また、品詞分解については、この連体詞や、慣用句などがあるので、やはり品詞分解の風習は不要である。品詞分解は悪い文明。

中学との違いとその対策

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違い

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中学校の「古典」(古文・漢文)は、参考書などでは古文・漢文とは言いますが、

実際には、コトワザや故事成語など、現代との関連が深そうな単元だけを選んでいます。

単語も、「あはれ」や「おかし」など代表的な単語ばかりを取り上げていたりします。


中学の場合、あまり現代語の学習の邪魔にならないように、教える単語や作品が、選ばれています。


しかし、高校の古文漢文では、そういう配慮は、なくなります。

高校入試では出題されづらかったような、しょうもない意味の単語が、大学受験では出てきます。なので、単語集などで、覚えていきましょう。

対策

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上記のような事情(高校側は、単語がややマニアック)があるので、単語集は、けっして600語にはスキップ(中間教材を飛ばす)直行はせず、必ず高校基本レベルである300語レベルの単語集から先に勉強しましょう。

また、古文漢文全体の参考書を先に、通読的に読むのが良いでしょう。

ここで注意ですが、けっして「参考書を完全に仕上げよう」とか思ってはいけません。なぜなら、いつまで経っても単語や細かい文法・句法などは覚えきれません。仮に、いったん覚えても、すぐに忘れます(英語や数学など他教科を学びながらは、記憶を維持するのが難しい)。そもそも、そういう忘れやすい単語や漢文句法などが、高校に回っています。

なのでコツは、「忘れるよりも多くの新単語を覚えに行く」のです。

350語の古文単語とその用法(たとえば仮に1語あたり2個あるとします)を覚えれば、全体で700の用法になります。たとえ2割を忘れても、560個の知識が残ります。

いっぽう、もし参考書だけでとどまって、基本的な単語とその用法を100語×2用例=200個くらいしか覚えなければ、仮にそれを完全に覚えても200個の知識しか残りません。さらに、その200個すら維持できないでしょうから(知識不足で、連想もできない)、実際には定着率も低く、 5割くらいの定着だとして、100個くらいの知識でしょうか。

だとすると、560個の知識とは、かなりの差です。560 - 100 = 400個 もの、知識量の差です。

100個の知識を忘れるなら、それなら、忘却を見越して500個以上の知識を最初から覚えれば済むのです。一度習得した知識だったら、あとはテスト前などに通読で復習をすれば思い出せます。

なので、参考書を読み終えたら、速やかに、古文単語集、および漢文専用の教材(中に漢文の単語集がある場合が多い)に向かいましょう。


600語レベルの単語集を最初に読んでも、解説や例文が不足していて定着率が悪いので忘却しやすいです。

なので、まずは300語レベルの、解説や例文の充実している単語集のほうを先に読みましょう。

「単語数にこだわるのではなく、知識の数にこだわる」必要があります。知識数のおおよその見積もり方は、単語集の読んだページ数です。だいたい、300語レベルの単語集は300ページあります。

まずは、これを2冊ほど、合計600ページほど読むのを目指しましょう。500ページくらいまでなら、ページ数がそのまま知識数になるでしょう。

基本

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古典は、現代文よりも勉強量が点数に反映されやすいという特徴がある。したがって、古典を重点的に学ぶというのは有効な戦略の一つだろう。

入試科目の状況

ただし2024年の近年、中下位の難度の私立大学だと、一般入試では、たとえ文系学部でも文学部の関連学科以外では、国語では現代文しか出題していない場合も多い。とはいえ、上位の大学では文学部以外の文系学部でも古文漢文が出ることも多い。また新共通テストでは古文漢文は国立は理系志望でも要求され、私大でも要求される事が多い。古文漢文が出題される入試方式の場合は、上述のように得点源になりやすい。

具体的な学習ノウハウ

古典の学習で、まず最初に優先することは単語・文法の勉強である。有名作品の読解は建前上は不要であるか、せいぜいどこの参考書にでも書いてある程度の通説的な解釈を覚えていれば、とりあえずは十分である。これは、国語教育の理念としては、未知の古典の文章をどの程度読解できるかということが主で、このため実際に入試問題で問われるのは数問の有名な文学史の問題が出題されるという程度であり、有名作品の内容が問われることはまず無いからである。

また、そもそも古典作品に興味があって古典作品を読みたいといった場合ですらも、まずは単語文法をしっかりやったほうが良いだろう。文法・単語が曖昧な状況で古典作品を現代語訳を頼って読み進めるより、文法・単語を学習をした上で有名作品を読むほうが理解度が上がるはずだ。

出題傾向と対策

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共通テストや二次試験の古典は、受験者にとっては未知であろう文章からの出題である。当然だが、共通テスト予想問題集などで題材にされた文章が、共通テストの古典の題材になる確率は低い(参考書の宣伝文句にダマされないように)。

そのため、共通テスト古典の対策としては、特定の作品に依存せずに文法・単語を覚えるなどの古典の言語能力そのものを高めるための学習を積み重ねていくのが一番の近道であり、それが堅実な選択肢となる。

古典の試験で主に出るのは、現代語訳・内容説明・心情説明・文法問題・文学史である。

品詞の活用など直接的な文法問題は共通テストでは出ないが、読解にはこれらの文法知識は必須である。現代語訳・内容説明・心情説明に文法・単語の知識が必須であるのは言わなくても良いだろう。文学史については共通テストで出る確率は低く、二次試験でも1,2問程度問われる程度であろう。ただし、私立大学の中にはほぼ毎回出すところもある。私大文系専願の高校生は文学史の内容を過去問研究で押さえておきたい。

国語の検定教科書にあるような有名作品の知識は、日本史や世界史の中国史など他教科の学習を助ける。また、国立大二次や私大入試では、たとえ直接は有名作品を扱わない場合でも、文学史などで有名作の知識を問う問題が国立私立ともよくあるので、口語訳集で有名作の知識を増やすことで、そういう問題に対応しやすくなる。

結局のところ、古典の最適な勉強法は、文法・単語の学習をして、演習書などで問題演習をすることである。

後述するが、現在は国立大学文系学部や東京大学でもない限り、二次試験では漢文の出題がないことが多い。このような場合、当然であるが古文を重点的に学習したほうが良いだろう。

古文単語集について

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古文単語集は、300語ていどのヤツと、600語ていどのヤツがあります。

300語ていどのものが多く市販されています。この300語ていどのヤツを必ず1冊目には買いましょう。600語は、後回しにしなければいけません。下記にその理由。

なぜなら、古文の600語レベルの単語の中には、18歳以下の高校生にとって教育的には不都合な単語もチラホラとあります(出典の内容が、身分差別がキツイとか)。そういうのが600語レベルのものに少なからずありますので、後回しにすべきです。そういうマニアック単語は、新共通テストには、まず出ないでしょう。

どういう事かというと、そのマニアック単語の使われている原典の内容が、身分差別の酷い文章だったり(平民をひどく馬鹿にしている内容だったり。清少納言とかあの時代の人は酷い)、あるいはエロ小説だったりとか(源氏物語とか)、女性の扱いが酷かったりとか、色々な事情があって、21世紀の高校教育にはあまり良くない単語もあるのです。少々の身分格差や男女格差は、歴史的な教養としても教えるべきですが、とはいえ限度があります。限度を超えた内容もあって、それは、新共通テストとしての全国共通的な(実際には受験しなくても私大は合格できますが)暗記科目としては相応しくない。


古文単語集は、英単語集と使い方が違いますので、混同しないように注意が必要です。

古文単語集は、ひとつの語に、複数の意味があります。機械的に各用法の意味を別々に暗記するのではなく、背景となる共通のイメージやニュアンスを把握するなど、考えながら読む必要があります[1][2]

古文単語は、解説のほうを覚える。なので、ネットに上がっている、語義の和訳だけの動画を何度みても無駄です。いっぽう、漢文は、ああいう動画を見るのも良い。漢字を形で覚える必要があるので。

文英堂が、語源などの解説重視なので、まずはこの単語集を読みましょう。数研は語源が多いですが、しかし掲載単語に片寄りがあり、他書籍では見られない単語をいくつか後半部(200ページあたりから多発)で見かけます。

駿台出版の単語集は、例文が多いですが、しかし解説が少ないので、先にあらかじめ他社の解説重視の単語集を読んだうえで、駿台本は使いましょう。


基本、歴史的には、予備校の参考書である駿台出版(駿台予備校)や河合出版(河合塾)の本は、先に、他社の本を読んだことを前提にしている。

古文に限らず、高校の新学期などに、単語集など教材が学校配布をされる場合は、その出版社が、教科書会社である桐原書店・三省堂・数研出版(理系の教科書を出している)・などの出版社の教材であることが多いという背景がある。

なので、駿台・河合出版などの教材は、特別な理由のない限り、2冊目以降に使うほうが効率的な場合が多い。

文英堂は、参考書の出版社です。検定教科書は基本、文英堂は出していません。

理系科目の参考書では1990年代は、初歩的なレベルの文英堂の旧・「シグマベスト」シリーズと、いっぽうで発展的な数研出版「チャート式」、という風に2段階に分かれていました。

古文単語集でも、数研のほうがイラストが少なく、レベルが高いので、余力があるなら最初から1冊目に数研の単語集を読むのが効率的でしょう。


桐原は、例文が多いですが、代わりに解説の少ない欠点があります。2冊目以降の補強には使いやすいですが、1冊目として使うのは難しい。


どれを使うにせよ、語源や漢字などを参考に、覚えましょう。

単語を覚えようとするのではなく、まるで単語の意味を研究しようとしている古文学者の物語でも覚えるような感覚で、何度か単語集を読んだり、あるいは何冊か単語集を読んで、その単語集の解説ごと覚えましょう。大まかで良いので解説を覚えれば、そこから派生して、単語の意味を思い出せます。


本質的な理由として、

あまり脳内には、「古語は、直接的にはインプットしないほうが良い」という事です。なぜなら、そもそも古語になってしまった単語とは、それが不便で役立たない語だったので淘汰されていき使用頻度が下がっていった結果、ついには明治時代の国語改革のときに滅んでしまった語だからです(それどころか、語によっては、江戸時代にはもう滅んでいた語だったりします)。

もし、その単語が便利だったら、ほぼ今でもその形のままで使われています。実際、コトワザなどは、便利なので、現代にも生き残っていったわけですし。

なので、私たちは、なるべく現代語で書かれた解説のほうを覚えるべきなのです。古語を現代語の解説に変換した情報を、私たちは吸収すべきなのです。

このため使うべき単語集にも優劣があり、単語の解説が充実した単語集のほうを先に読むべきなのです。


たとえば日本史の勉強なら、高校生は、いちいち古文書を読み漁りません。読むべきは、高校の教科書や参考書です。いちおう、山川出版の「日本史 史料集」というのもありますが、あくまで補助教材です。地理でいう地図帳とかと同じであり、けっして補助教材をそのまま覚えるべきではありません。

なのに古文漢文では、20世紀では、古典の単語をそのまま覚える式の教育が横行していたのが、おかしかったのです。

ようやく、古文も、歴史学に追いついてきたのです。


単語集は、サッサと通読しましょう。

けっして、1つの単語ごとに反復練習をせず、さっさと巻末まで読み進めてください。

いまいち説明の分かりづらい部分は、覚えずに読み進めて大丈夫です。

なぜなら、後ろの単語が分かったほうが覚えやすい単語が、書籍の前のほうに書いてあったりもします。


どうしても覚えられない単語は、後回しにしましょう。

語源などの上手な説明のある単語の、説明文の内容を覚えるだけでも、それだけで、百個以上も単語を覚えられます。覚えきれてない単語も、けっして全く記憶に残ってない単語なわけではなく、2冊目を読んだときの参考になります。

1冊目で覚えられなかった単語は、無視して、2冊目の単語集を読みましょう。

2冊目の通読を終えても、それでも覚えられなかった単語だけ、「さて、どうするか?」を考えましょう。

3冊目を読むか。あるいは1冊目を読み直すか、それとも諦めて書き取りだとか音読だとかの反復練習をするか。

なお、もし、マドンナ古文のリスニング教材をまだ聞いてないなら、聞いてしまいましょう。耳から覚える、という手もあります。


お好きな対策をお選びください。

なんと、ここまでの間、たったの2冊しか単語集を通読していません。マドンナ古文はリスニング教材を聞いただけでも良い。にもかかわらず、語源の解説に注目するだkで、今まで覚えづらかった単語を一気に200個くらいも覚えられます。

しかし、まだ使いこなせるかどうか知らないので、まあ他の単語集を読むなり、あるいは読んでない参考書を読むなり、あるいは問題集を解説ごと読むなり、工夫してください。

色々と読むべき教材を通読して、それでも覚えきれなかった単語だけ、しかたなく書き取り練習だとかの、最低限の練習をしましょう(最低限なので2回でも書けばいいと思います)。それでも覚えきれないなら、あきらめましょう。それよりも漢文を勉強したり、あるいは英語など他の教科を勉強しましょう。


古文単語集は、もうひとつ別の単語教材を使って、ハイブリッドで覚えると効率的です[3]

このため、いきなりゴロ合わせの単語集を読んでも、解説が抜けているので、非効率です。どうしてもゴロ合わせ単語集を使うなら2冊目以降にしましょう。1冊目の単語を読んでも忘れてしまいやすい単語などを中心に、語呂合わせで補強するなど、ハイブリッドをするのです。


なお、現代では、リスニング教材があります。マドンナ古文が典型です。

学校配布の桐原300の単語集などと併用して、家ではマドンナ古文などをリスニングすると良いでしょう。

マドンナ古文の場合、リスニング教材そのものに解説があるので、単語集を読み終わる前に聞いても大丈夫です。どんなに記憶力が悪くても、5回や10回も聞けば、かなりの単語を覚えられます。

帰宅後などで疲れている時とか、リスニングの時間に当てて聞きましょう。聞き流しているだけで学力アップできる便利な時代になっています。


単語集の章末などにある問題は、当面は解く必要はありません。

そもそも私大の過去問の場合、国立理系の志望には関係ありません。なぜなら新共通テストでは筆記問題は出ないので、筆記を要求する文系学部の過去問は、解けなくて良いのです。

なので問題を読んだら、解かずに答えと解説を読みましょう。

それで終わりです。次のページの単語を学習しましょう。

せいぜい、私大の問題の形式に慣れれば充分です。どうせ私大は、指定校推薦や総合型選抜で新入生を集めています。

ああいう単語集の過去問は、定期テスト用でしょう。高校教師にとっては、「単語集の章末問題をテストに出すぞー」とか出来て便利ですし。


600語レベルの単語集に向かう前に、数研出版の単語集を読んだほうが良いかもしれません。なぜなら、いきなり600語レベルの本を読んでも、書籍にもよりますが、解説が不十分です。いっぽう、数研出版の本にしかないようなマニアック単語の場合、解説が他の300語レベルの単語と同様に充実しています。

なので、他社の600語レベルの単語集は、例外として、よほどの良書が出版された場合でもない限り、先に数研の本を読むべきです。

数研出版は後半部の掲載語がマニアックだが、裏を返すと、300語レベルから600語レベルへのステップアップに使える、という意味にもなります。

単語以外の学習方法

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古文の場合は古典文法の解説書・単語集・演習問題集を購入し、文法・単語の学習を終わらせてから、演習問題・過去問の学習を進める。

漢文の場合は、句法・単語の解説書、演習問題集を購入し、句法・単語の学習を終わらせてから、問題演習に移ったほうがいい。

※ ↓ 下記は不要だと思います。

学校の授業を利用するなら、授業の取り組みでもわからない単語を事前に調べるなどの予習、授業内容の復習といった日々の学習をおろそかにしないことも必要だろうか。

※ (不要だと思う理由 :) 学校はそもそも本来、新しい事を習う場所です。検定教科書の予習の時点で分からない新単語は、学校で習えば良いと思います。家では、分かる範囲だけで良いので、どんどんと参考書や単語集を先に進めるほうが効率的だと思います。
そもそも、検定教科書だけでは予習が出来ません。なぜなら、現代語訳も無いので。教科書ガイドがあれば別ですが、値段が高い割に、入試には対応しきれていません。

また、学校の授業から独立して参考書や単語帳などで自分で古典の勉強を進めるというのも、この勉強法が合うならば効率的である。

※ ↑ 「この勉強法が合う人」しかいないと思います。勉強法の本を読んでも、辞書を読んで逐次的に訳す人の話を聞きません。参考書・単語集以外の勉強法が効率的だという出典を出してください。
全体的に、ろくに実際の受験勉強もせずに、知ったかぶりで勉強法を書いているかのような印象を受けます。

学校の授業というのは何十人もの人に対して画一的な速度で授業をしなくてはならないので、授業と自分の本来の学習ペースが合わないということがあってもおかしくない。そのような場合、学校の授業中に内職して自分で独自に古典の勉強を進めるという対応を取れる。ただし、この方法を使うと、一部のプライドの高い教師からの心象は悪くなるが、一般入試では(一部を除き)学校の教師からの心象が一部関係する調査書は合否には関係ないので、受験を一般入試に振り切る決意をしたならば問題はない。

現代語訳集の参考書は抜粋でしかない

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参考書の出版状況の分析としては、市販の参考書に有名古典の現代語訳集はあるが、しかしあれは仮に有名古典だけに限っても決してその古典の全文章を紹介しているわけではなく、ごく一部の文章の抜粋で現代語訳を紹介しているに過ぎない。つまり、有名作だけでも、あの現代語訳集の参考書には紹介されていない段落が参考書の文章の少なくとも5~10倍近くは多く存在しているだろう(作品にもよる)のが大半であり、むしろ紹介されてない段落や章のほうが大半である。また、そもそも現代語訳集の参考書には収録されてない古典も存在しており、難関大学などはそういった参考書に非収録の古典も出題したりする。

なので、「もしや古典の現代語訳の参考書を読んでストーリーを暗記すれば、ショートカット出来るのでは?」という考えは無謀であり、徒労に終わる。ほか、当然だが、図書館などにある古典の全作品を読むのは時間的に無謀である。

よって高校生としては、まずは普通に古典単語集を勉強するのが近道である。どうしても現代語訳集が必要なら、たとえば一通り市販の単語集にある古典単語を身につけたあとのステップアップとして古典の読書量を増やすために現代語訳集を使うとか(なお、これで文学史の知識もアップする)、あるいは単語集の内容を検証する程度に裏づけとして現代語訳集を利用する程度になるだろうか。

漢文学習

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現在、漢文が出る入試は共通テストと国立大学文系学部のほか、私大では難関私立文系学部でも漢文は選択問題もしくは文学部や外国語学部受験者のみということも珍しくない。これらを受験するのでなければ漢文に力を入れる理由がないのも事実である。

とはいえ、漢文学習は古文の力を高める働きがある。そして、執筆者の意見を述べれば、漢文は読めば読むほど色々な面白さに触れることができるため、入試で使うか否かだけで漢文学習の要不要を決めてほしくはないのだが。

漢文の文法・句法の学び方

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読む順序として、参考書 → 句法集・単語集 → 問題集」 のような順序になるだろう。覚えきれなくていいので、入学当初や1年生くらいの早い段階で、参考書から問題集まで、まずは読む。

入試に必要な漢文の句法・単語はせいぜい100~150程度である。句法集や単語集に目を通して書き取り練習をしまう。

とはいえ、単語集だけの単独の教材はあまり販売されておらず、句法集または問題集などと一体化されて販売されていると思う。なので、そういう句法集とのセット教材を書店で買う事になるだろうか。

気をつけるべき点として、学校で配布されている、うすい句法集のドリル教材とは別物である。学校配布のうすい句法集だと、単語まで掲載されておらず、単語の勉強が出来ない。

書店にあるような、250ページ以上くらいあるような厚めの漢文だけの参考書なら、単語も十分に掲載されてだろうから、それで勉強する事になる。


また、関連して気を付けるべき点として、けっして、漢和辞典や広辞苑などで勉強してはいけない(ただし「受験勉強としては」である)。もし漢和辞典などを使うと、時間不足になる。辞典ではなく、句法集・単語集などのセット教材が市販されているので、そういうセット教材を使う。


そして、句法などは覚えられなくても良いので、書き取りなどを十分に行い、練習してしまう。

入学当初は覚えきれないので、覚えなくていい。

どういう事かというと、一度はその場で覚えるのだが、しかし月日が建つと忘れてしまうのである。YouTubeの塾動画で、そういう報告が上がっている。たとえ6大学や早慶マーチ、旧帝大などの文系の難関大を受験するような偏差値の高いレベルの人ですら、ド忘れしてしまうのである。なぜなら、英単語や数学の計算練習など、他にも覚えるべき事は膨大なので、いつまでも漢文を覚え続ける事が出来ない。なので、「たとえ忘れても、短時間の復習をするだけで、すぐに高速に思い出せる頭をつくる」状態に、自分をもっていって構築する方法を編み出すのがコツである。

塾動画ではそこまでド忘れの原因を分析していないが、日本語の古文では現代日本でも日本語を使っているので記憶が定着したりするし、古文を通して現代語の理解が深まる機会も多々あるが、しかし漢文となると、日常では漢文の句法を使わないし、そもそも古文とすら大きく離れているので記憶がかなり定着しづらい。

このため、一度は覚えた漢文を忘れてしまいやすい。

たとえるなら、保健体育の教科書の巻末にある骨や筋肉の名前を覚える解剖学の基礎のように、漢文の句法や単語も純然たる暗記科目である。なので、骨の名前の書き取り練習と同じように、漢文の句法や単語も、書き取り練習くらいはしておこう。

そういう忘れやすい単元が、果たして「基礎学力」と言えるのか疑問は大いにあるだろうが、しかし少なくとも大学入試では国公立大では基本的に要求されるので(理系でも要求される)、仕方ないが、書き取り練習だけは最低限しておこう。

ともかく、漢文の記憶の意地に時間をかけてはいけない。そうではなく、普段の学習では、記憶が定着していなくても良いので、先に、古文・漢文などを通して、参考書を何冊か読み込んだり、問題集や単語集を何冊か読み込んだりといった事をするのである。

たとえ、漢文の句法集には出てこない知識でも、問題集および入試にはよく出てくる知識というのもあるので、問題集を読むのを決して忘れてはならない。受験に定評のある問題集を読んだり、新共通テストの過去問を読む事になるだろうか、

もっと言うと、あまり文科省を批判をしたくないのだが、実際の大学入試問題と、学校配布などをされる教材との内容の、ズレが大きいのが、受験の漢文という分野である。文科省の「生きる力」「思考力」的なタテマエ(建前)の理念と、実際の国公立大などの入試問題との方針が、ズレている。指導要領には形式的には従っているものの、あまりうまく行っていないような感じがある。

実際、私大の多くは、文学部の国文科などを除き、漢文を出題する大学は、(私大では)減っていった(当ページでは、すでに他のセクションで私大の入試科目の状況について説明したので、本セクションでは、これ以上の説明の深入りはしない)。

英語のように漢文を学ぶ

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リスニングしましょう。ネット動画とか活用しましょう。

動画では音しか覚えられませんが、しかし音だけは覚えれられますので、書き下しを覚えられるので、効果があります。

あとで、漢字も覚えればいいのです。

いっぺんに読みと漢字の全部を覚えようとするから、負荷が重くて、難しいのです。負荷を分割しましょう。モジュール分割しましょう。

英語だって、小学校で先に音だけを覚えるから、ラクを出来るのです。


このリスニングのように、漢文は意外と英語に近い。

世間のみなさん、古典の勉強法を間違えています。

古文こそ数学のように理屈っぽく勉強すべきです。
漢文こそ英語のようにリスニングも活用して勉強すべきです。

なのに、逆に古文を英語のように例文ばかり何度も読んで勉強したり(多読)、漢文はSVO文型からの着想なのか数学のように勉強したり、世間では逆の勉強法をしています。

小中学校くらいのレベルの文章だったら、世間のように勉強したほうが早いかもしれません。ですが、「脱ゆとり教育」の大学受験では、逆になります。

古典の入試に出ないもの

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古典芸能は出ない

歌舞伎・落語・浄瑠璃などの日本の古典芸能は入試には出ないし、授業でも扱われることはないだろう。高校生向けの国語便覧、一部の検定教科書に古典芸能の話題もあるのだが、古典芸能は大学入試に出題されない。受験対策用の問題集や模擬試験を解いていけば当然わかるはずで、問題集などにも古典芸能の話題はないが、とはいえ高校1年生はまだそこまで知りようがない。

西洋文学の翻訳はまず出ない

ほか、有名な西洋古典の翻訳などやその文学史なども、国語便覧には紹介されているにもかかわらず入試への出題率が低く、西洋文学の翻訳の出題事例をまず聞いた事が無い。

白話小説は出ない

漢文以外の、白話小説は出ません。

高校・塾の指導について

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最近はどうか分かりませんが、少なくとも2001年くらいまでは、高校側や塾は、教師・塾講師は口では「単語集を買って覚えろ」と言っても、では具体的にどんな単語集をいつごろまでに読み終えればいいのかとか、まったく指導しない事も多くあります(2001年くらいまでは、ありました)。

「単語を覚えろ」とは言うが、では「1冊目を読んでも覚えられない」・「英語・数学など、ほかの教科も勉強しなければならない」・「どうすればいいか」といった疑問には、まともに答えられない。そういう指導が、塾でも学校でも横行していた。

何に注目しながら単語集を読むべきなのかとか、読む際に気を付けるべきこととか、ろくに指導していなかったりします。それでは事実上、指導していないのと同類です。

「参考書を買え」とは言わなかったり。「単語集を買え」とは言うのに。塾も学校も、結局、参考書は買うべきなのか、買わなくてもいいのか、不明です。(なお、参考書も買うべきです。学校教科書だけでは家庭学習できないので。)

本ページで説明したことに気を付けながら、単語集などを読みましょう。どこに気を付けるべきかは、すでに上記で説明したので、省略します。


「勉強法は志望校によって異なる」とか言っても、では、具体的に新共通テスト(当時は「センター試験」)で必要なのはどの程度なのかとか、他教科の英語・数学・理社などの学習とも併行して古文漢文の共通テスト対策を学習するにはどうすればいいのかとか、そういうのを具体的に指導できる大人が、少なかったのです。

1990年代後半に、野口悠紀雄(のぐち・ゆきお) 著『超勉強法』が出て、出版業界ではヒットして、数学の学習法は改善されましたが、しかし野口の専門外である国語の古文漢文の学習方法は、改善されませんでした。そのまま2020年代まで月日が経ってしまいました。

なお、現代風に野口の主張を言い換えると「白チャート・黄チャートを(解くのではなく)読め。ただし理解しながら」と、英語に関しては「漢文のように返り読みするのではなく、英語の5文型の語順のままで読め」です。すでに世間に流通している考えかたですので、今さら野口の本を読む必要性はうすいです。

当時の野口は、古文漢文の学習法については、外国語のようなものだと、学習方法の改善を、あきらめていました。背景として、90年代の当時は、今とは違い、語源などの解説が充実した書籍が少なく(なかったかもしれない。もし仮にあったとしても、知名度がとても低かった)、外国語のようなものだと諦めるしかなかったのです。

品詞分解は出ない

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かつて塾などで、品詞分解を中心とする指導が、流行した時代があります(少なくとも2005年くらいまではそう)。

しかし、大学入試には、品詞分解のような問題は、出ません。「品詞分解の練習が、大学入試に強い」と思われていたのは、どうも単なる勘違いだったようです。


形容動詞の「あだなり」(=「いいかげんだ」、「無駄だ」の意味)の「なり」が、これが活用の語尾なのか、それとも助動詞なのかとか、そういう事は考える必要は無い。大学側も、そういう出題はしてこない。

そもそも古文単語の動詞の中には、動詞そのものに助動詞が含まれている場合もあるので(敬語によくある)、あまり細かく分解をする必要も無い。

2020年代では、語源などを分かりやすく説明した古文単語集があるので、それを読めば、品詞分解はもう不要です。


新共通テスト(および旧センター試験)の場合、各文章の一文一文の読解ができれば、もう充分です。なので品詞分解は不要です。

また、助動詞などの多義語の解釈は、そもそも市販の教科書ガイドや単語集を見ても、書籍ごとに現代語訳が微妙に異なっており、けっして一致していません。

なので、入試では、文脈などから、おおよその意味を読解出来ればよいのです。


文脈から判断できない問題は、たとえ出題されても悪問ですので、地雷問題だと思って放置しましょう。(代わりに入試の他教科で高得点を取れれば合格できる。)

基本的には、普通の単語集を2~3冊ほど読めば対応できる範囲の単語の学習で、十分です。それを超えた出題は、単に悪問・難問奇問でしょう。

私大の文学部の国文科なら自由に難問・奇問・悪問を出せばよいですが、しかし他学科の志望の人までが、そこまで付き合う義理はありません。

受験生には、英語や数学などの他教科もあるのです。


まるで、英語の勉強で、英単語の練習時間をあまり設けず、いつまでも五文型のSVOCとかSVOの練習をしていた指導法と同レベルです。大学受験の英語力は、単語力が7割で、文法など他は3割、みたいに言われます。90年代後半に流行しはじめた「英文解釈」を誤解してか、いつまでもそんな5文型の練習ばかりしていたり。

古文も同様、単語力が重要です(ただし、具体的な入試での必要度の割合は分かりませんが)。古文では、なにをするにも、まず第一に、300語レベルの単語集にある一般的な高校古文単語を、9割ほど覚えないと、大学受験国語のスタートラインには立てません。

文法なんてのは、単語集を読んだときに古文単語の意味を理解できる程度にだけ、文法を理解すればよいのです。


けっして入試では、助動詞の意味の質問で、その助動詞の意味が「推測」か「推量」か「推定」か、なんてのは出ないです。よって、品詞分解で、こういう分類に悩む必要もない。そもそも品詞分解をする必要もない。

そもそも、そんな出題をしたら、大学側の採点者が、大変です。品詞分解ができても、本当に文章の意味をつかめているかは分からないし、そもそも分解だけでは現代語訳も無い。だったら、最初から現代語訳をさせる問題を出せばよい。


塾で品詞分解が必要な場合なんてのは、入塾したばかりのときで、おおよその学力を知りたいときにだけ、1文か2文を、分解させれば良いのです。

模試まで日数があったりして、模試の代わりに短時間で、精度は低いが学力をはかる手段です。

入試に小論文が出ない学校も多い

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一般入試

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平均的な難度の大学の一般入試では、文系・理系の学部とも、あまり小論文が出題されない、もしくは小論文を受験する必要が無い場合が多い。

特に理系の場合、平均的な難度の大学および、それ以下の大学では、そもそも小論文が受験できない場合も多い(「以下」には、その基準自身も含む。つまり平均レベルの大学も含む。つまり、平均レベルの理系大学では、小論文は受験科目にないだろう)。

出る大学とその傾向

難関大学や、理系なら医学部などの難関学部で、小論文が要求される場合がある。医歯薬学の学部での小論文の場合、学部に関係するテーマが小論文のテーマとして出される場合もある。たとえば医学部ならクローン研究などの医学倫理などの問題とかについての小論文などである。理系の小論文の場合、国語と言うよりも、専門分野に関係する知識を勉強してるかどうかが大事であろう。医歯薬学部では特に職業とも関係している倫理的な問題(職業倫理・生命倫理・医療倫理など)が出題されることも多い。

対策

市販の参考書で、志望分野別の小論対策の参考書があるので、必要ならば入手しておこう。

文系の場合、小論対策が入試で必要な場合、小論対策の参考書のほかにも、時事対策などの参考書でも買って読んでおくのも良いかもしれない。書店で、参考書コーナ-の社会科のあたりに時事対策の参考書が売ってる。国語として勉強するばかりでなく、社会科などの知識も必要である。

学習時間の配分

ただし文系・理系とも、たとえ入試に小論が出る大学の場合であっても、一般科目の成績のほうが評点の比重が大きいだろう。特に理系学部の場合、小論文の評価よりも、数学などの一般教科の成績の評価のほうが比重が大きいだろう。なお、国立大学では、後期入試で小論文が課されることは珍しくない。だが、実際には小論文よりも新共通テスト(旧・センター試験)の点数の方が重視されるため、やはり新共通テストを重視する方がいいだろう。

このため小論文対策よりも、まずは一般の参考書で、一般の問題が解けるように勉強をするほうが重要である。

総合型選抜などでは小論文が出る事が多い

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総合型選抜や指定校推薦などでは、小論文が出る事が多いです。ほとんどの私立大学で、総合型選抜や各種の推薦入試では、小論文が出るでしょう。

背景として、志望者の、日本語の能力を確認する意図もあります。大学側としては、もし日本語が満足に話せない海外系の人が、大量に合格しては、大変なのです。少数なら、留学生のように接する事も可能ですが、しかし大半が海外系だと、さすがに対処しきれません。

総合型選抜では、試験科目が少ない代わりに、小論文で日本語能力および思考力が問われます。

現代文の読解には他教科の学力も必要

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現代文の教科書では、紹介されている文章中に、入試で覚えるべき範囲を越えた哲学用語や芸術用語などが、評論の都合上、出ることもある。

それらの用語は、もし余裕があり覚えられそうなら覚えればよいが、しかし、そのような範囲外の用語が膨大な量であるので、紹介された用語すべてを覚えきったり、辞書などで用語の意味を調べたりするのは非現実的であるし、他教科の勉強時間を減らしてしまう。

どの用語が入試で要求されないか、または入試で要求されるのかは、教科書だけでは高校生には分かりづらいので別の対策が必要である。

ではどうすべきかというと、国語教科書ばかりを勉強するのではなく、参考書でも勉強したり、教科書ガイドを参考にしたり、漢字ドリルをきちんと練習したりする必要がある。また、理科や地歴公民や数学などの他教科の勉強もする必要がある。

教科書にある文明評論をした作品だと、数学で習う用語や物理で習う用語などの理系の用語も、当然のごとく登場する場合もある。なので、けっして「数学や物理は、国語には不要」などと勘違いしないように。

語彙を増やす学習には、他教科の資料集を読むのも効果的だろう。例えば「公民」科目(政治経済)や「地理」科目など地歴公民教科の資料集が、話題が豊富であり、語彙をふやすのに効果的だろう。

また、明治大正の近代文学を読む場合に、日本史や世界史など歴史の知識が役立つ場合もある。

国語の古文漢文の作品の特徴

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自然科学などを扱った古典作品には、間違いも多いので、入試に出ない

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理科系の東洋古典の科学書・技術書の場合、現代の科学技術から見れば、間違った内容も書いてあることも多く、なので入試で科学技術書の古典などが出題されることは、まず無いだろう。

なお、西洋でも同様に、古典の科学書・技術書が、現代の科学技術から見れば、間違った内容も書いてあることも多いので、入試対策としては、西洋古典の科学書は一切、読む必要がない(現代文対策としても、理科・数学の対策としても、東西の古典は不要である)。

なお、社会評論の古典も、ほぼ同様である。古代・中世の学者が、政治や経済などの社会科学を評論した古文・漢文なども、現代の視点から見ると読むにたえない時代遅れのものが多かったり、現代社会には合わない内容だったりする。

なので、一般的な参考書・教科書で紹介されるような漢文作品であつかわれている政治評論以外は、あまり入試には出ないだろう。

このため、学生は、参考書を中心に勉強するのが、合理的である。

なお、明治・大正の近代の政治評論・経済評論などでも同様に、現代では間違いのため入試に出づらい作品がある。

なので高校生は、近代の評論文については、一般的な参考書・教科書で紹介されるような評論のみを読めば充分である。入試に出る可能性のある近代評論は、例えば、夏目漱石などの政治評論がよく教科書・参考書で取り上げられるで、参考書や教科書ガイドなどで、それらの作品の解説を読んでおけば充分である。

現代文編

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高校国語の現代文で扱うのは明治以降の文章である。

この「明治以降」というのが曲者で、一見古文にしか見えない文章もあるのだ。こういう文章を擬古文というが、これも現代文の範囲に含まれる点に気をつけたい。実際、樋口一葉の『たけくらべ』や森鴎外の『舞姫』などが検定教科書に掲載されている。そして、ごく少数とはいえ、擬古文が入試に出ることもある。

文学史は、特に私立大学では出題される場合がある。

現代文とは論理の教科であるといってもよい。現代文の試験で問われていることは、問に対して、いかに過不足なく簡潔に解答を書けるか(またはそれを選べるか)ということである。そのため、少なくとも建前では、必要な情報はすべて本文中で与えられている。ただ実際には、物語文などで本文の情報からは答えを判定できない出題者の主観の混じっている出題もたびたびあり、予備校教師などから出題の不備が指摘される場合もあるが(例えば1998年度のセンター試験の物語文が日経新聞で連載中だった予備校講師のコラムで批判された実例がある)、しかしそういう不備のある出題は批判されるので全体的には本文中に答えのある問題のほうが多い。

現代文の学習としては、著者の主張、論理関係を正しく把握しながら文章を読むということがいいだろう。また、ここで注意したいのは、現代文で問われていることは、建前上は本文の文章・著者の考えであり、決して「あなたの考え」ではないということである(質の悪い作問者だと作問者自身の考えが混ざることがあるが、しかし有名大学やセンター・新共通試験などの出題なら後日に予備校などから批判されるので受験生としては安心していい)。したがって、解答に勝手に勝手にあなたの意見を付け足したら大幅な減点となる。

漢字

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筆記試験の場合、誤字脱字などは減点の対象になる可能性があるので、余裕があれば漢字の勉強したほうがいいかもしれない。

漢字の問題は、筆記式の試験では、ほぼ必ず国語の入試に出題されるが、しかし通常、漢字問題の配点割合は少ない。

上記の話をまとめると、古文漢文を捨ててまで漢字ばかりを練習する必要は無いが、だからといって得点源にもなる漢字をわざわざ捨てる必要も無いという、考えてみれば当たり前の結論になる。なので受験生は、漢字も勉強しておこう。

難関私大の地雷問題

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私大の過去問などで、原文を知らないと解きようのない問題もあります。

「次の4つの選択肢の中から、文章に当てはまる適切な語を選べ」式の問題だが、2つ以上の語が、意味が通じてしまうような文です。

あるいは、「傍線部を現代語に訳せ」とあるが、原典のストーリーを知らないと初見では訳しようのない問題です。(確率的に、もしかしたらこうか?と書くしかない)

そういう悪問というか地雷問題もあるので、国立志望や理系の人などは、相手をしないように。

塾・予備校などでも、「どう考えても分かりようのない問題は、試験本番では勘で解け」とまで指導されている始末です。さすがに参考書ではそこまで言えませんが、塾などから、こう見られているのが古文教育の実態です。そもそも古文は主語などの省略も多く、論理性もはっきりしない文章が多いのですので、試験では勘で解くしかない場合もあります。

どうせ総合型選抜や指定校推薦で新入生を集めている大学です。そういう悪問を出す高偏差値大学は、どうせ一般入試組の合格者も、浪人生ばかりに埋められています。

単語集にある章末問題の過去問を(解くのではなく)読み込むなら、国立の問題を読み込みましょう。

私大志望の小学生・中学生は、がんばれ中学受験・高校受験。親ガチャ格差社会。早慶上智Gマーチの新入生の枠の6~7割はもう、推薦や総合型選抜などで埋まっています。


そういう悪問の学部学科は、どうせ理系の人が進学しても無駄だし(私大の文系学部には、理系能力を活用できるような研修室は無い)、そもそも理工学部の入試問題に古文漢文はありません。高校生は、たとえ国立志望でも、そういう事情を知って、難関私大の難問は、飛ばしましょう。

事情を知らない高校1年生の中には、そういう私大の過去問に悩んでしまいますが、事情を知って、文系の浪人生以外の早慶上智Gマーチ志望者以外は飛ばしましょう。


高校で学校配布されるような普通の単語集にすら、章末問題などで平気で難関私大の難問が載っていますが、しかし、理系志望の場合、国立志望でも解けるようになる必要はありませんし、時間的にムリ・ムダ・ムラです。

どうしても過去問を読むなら、さっさと新共通テスト(センター試験)の過去問を読みましょう。

受験対策では受験国語ばかりを勉強すべし

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高校や大学受験の国語教育では、「教育改革」などとして、小論文を重視するかのような主張がある。「受験では今後、断片的な知識を見るだけでなく、知識を組み立てられる能力があるかどうかを見るため、小論文を課すべきでは?」という改革意見だ。

だが、残念ながら、2017年現在、小論文は多くの大学の一般入試には出ない(なお、総合型選抜などでは小論文は頻出)。なので、もしアナタが頑張ってて小論文を書けるように色々な勉強をしたところで、大学はまったく評価をしてくれないし、大学入学後も評価を受ける機会が少ない。

そして大学だけでなく、大企業もまた同様に、小論文の評価をしない。なぜなら、大企業には既に、国語については受験国語だけを勉強してきた人が選抜されて入社してるからだ(そもそも就活では国語試験を行わないのが通常だが、そういう企業もまた学歴で採用を判断しており、そして日本の大学入試の国語の出題では、小論試験とかをしてこなかったので、結局、小論の能力などは評価されない)。

そのため、受験参考書に書いてあることばかりを勉強したほうが安全だろう。むしろ、受験参考書以外の勉強をするのは、たいへん不利であり、とても危険でもある。

読書

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何を読むか、読まないべきか

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高校生だけを対象にした一般の刊行物というものは、数が少ない。

そもそも、高校生にもなればある程度の素養がついてるはずで、一般の大人向けの書籍なら(時間は掛かるが)読めるはずだ(ただし、時間も掛かるので、とくに読み込む必要は無い)。図書館に行けばそういった高校生でも読める大人向けの本はいくらでも存在する。

書店で売られている社会評論のなかには質の低い刊行物も多いので、それらを読んでも無駄である。そのような低レベルな社会評論を読むよりも、高校生用の社会科の資料集を読むほうがマシである。

一方、書店の評論書や文芸のなかには、高度な評論書や文芸も中にはあるだろうが、しかし高校生には見分けがつかないので、高校の時点では、あまり深入りしないほうが良い。

なぜなら、出版側は大人であり企業集団であり、若者の学生をダマすなんて簡単なのである。出版側の大人は、仕事として集団で、大金をかけて、出版物を宣伝したりしているので、低レベルな書籍をあたかも高度な内容かのように見せかける工夫が、とても上手なのである。

なので、あまり、書店の評論書や文芸には、深入りしないほうが良い。

または、社会科の参考書で、高度な参考書を読むのが良い。社会科の参考書の中には、入試範囲外の話題をあつかった話題も書かれている参考書がある。

国語便覧などで紹介された文学作品を実際に読むのは、5教科をある程度は学んだあとからで良い。また、紹介された名作すべてを読む必要はないし、そもそも不可能である。

現代文の単語集というのがあるのを知る

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現代文の単語集というのも、種類は少ないですが、売られています。

基本的には、評論文や説明文などで使われることの多い単語や熟語を、まとめたものです。


ただし、大学入試では、あまり難解な現代文は出てこないので、無理して難単語を覚える必要は無いです。

なぜなら、そもそも、問題文として採用された評論文の原典自体に、あまりにも難解すぎる単語は、使われないのが出版界では一般的だからです。(読者層が理解できない難単語は、出版社が、没(ボツ)にするので。)

けっして、市販の評論の書籍をいくつも読み漁る必要は無い。高校生むけの現代文の単語集を1冊でも読めば十分です。


課題図書か何かで、授業以外でも説明文を本の1冊ぶんは読んだこともあるでしょう。なのに、さらに加えて説明文の本を自分で買う必要も無いでしょう。

例外として、よほどの優れた課題図書でも出版されれば、話は別ですが。

基本的に、小中高で、国数英理社の参考書をきちんと読むレベルで勉強をしていれば、あまり高校現代文の単語集には、深入りの必要は、無いでしょう。


多くの大学の一般入試では、日本語の単語力の深さではなく、英単語力をみる試験をしますので、最低限ふつうに日本語の読み書きが出来れば、あまり日本語の単語集に深入りの必要は無い。だから現代国語の単語集は1冊で十分。もしかしたら、1冊も使わなくても良いかもしれない。

国語力を見る場合も、日本人学生の場合は、古文の単語力のほうが一般入試では見られる。(なお漢文は、最近の私大では、文系の学部でも、出題しない大学も増えてきている。どういうことかというと、漢文は、大学教員にとって作問の負担が大きい。)

現国の練習問題を、何十校もやるぐらいなら、その数校ぶんの時間をつかって、1冊の単語集を読み終えてしまうほうが、時間的にも効率的でしょう。


日本語の読み書きができない人の場合、このwikiでは対応できないです。そのような人は、しかるべき相談相手の機関や業者などに、ご相談ください。

脚注

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  1. ^ (動画)『古文単語はこう覚える!!東大生直伝の手元解説動画』 2021/01/24 ,
  2. ^ (動画)『ヤバイ古文単語の覚え方!』 2022/04/25
  3. ^ (動画)『ヤバイ古文単語の覚え方!』 2022/04/25