学習方法/高校政治経済

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国立大の入試傾向[編集]

国立大のセンター試験では公民は「倫理・政治経済」でないと受験できない場合がある[編集]

国立大のセンター試験では、地歴公民のうち2科目がよく要求される場合があります。

このうち、センターで公民科目を選択する場合は、たいてい『政治経済』でなく『倫理・政治経済』という科目が、国立大では、よく要求されます。

おそらく、高校での単位数の問題もあり、4単位科目の『世界史』などと2単位科目の『政治経済』『倫理』とのバランスをとるため、センター試験では、このようになっていると思われます。


センター公民科目で『現代社会』が選択できるかは、大学によります。傾向として、難関大では『現代社会』受験を認めてない場合もあるので、気をつける必要があります。

たとえ経済学部や理学部・工学部の受験でも、センターで『倫理・政治経済』が要求されている場合がありますので、履修計画を建てる際は、気をつけてください。


国立二次試験では、経済学部でも政治経済を使わない場合も多い[編集]

国立大の二次試験では、多くの大学で、主要科目は国語と英語の2教科です。2次試験が、この2教科だけの大学も多くあります。

例外として、教員養成系の大学などで、国・英に加えて地歴公民を要求する場合もあります。

たとえ経済学部や商学部でも、二次試験で『政治経済』を要求されて無い場合も多くあります。


難関大学の試験科目では公民科目よりも歴史科目が多い[編集]

  • 入試で、「政治経済」ではなく「世界史」が要求される難関大学も多い

理由は、のちの節で解説。

なので大学受験を目指す場合、はたして自分は「政治経済」で社会科を受験する必要があるのか、いったん考えること。

高校では、公民系科目の必修科目として「政治経済」を習う場合があります。なぜなら大学受験科目としての出題されやすさが、公民3科目の「倫理」「現代社会」「政治経済」の中では、「政治経済」がもっとも多く出題されやすいのです。このため、進学校でも、公民科目の中では、政治経済を優先して教える場合もあります。

ですが、そもそも、公民科目そのものが、歴史科目と比べると、難関大学では出題頻度が低いのです。

なので、受験勉強においては、はたして「政治経済」および公民を、入試科目にするべきかは、よくよく考えましょう。


勉強法[編集]

大学受験で政経が受験科目として要求される場合[編集]

もし受験科目として「政治経済」が要求されてるなら、市販の参考書を読みなさい。検定教科書だけでは、かなり情報不足です。

なぜなら、検定教科書は、授業時間が少ないため、分析が浅く、ヘタすると中学の参考書あたりで習うレベルの復習となりやすいです。

しかし大学入試では、もっと知識的に突っ込んだ内容が出ます。なぜなら、他科目の受験生とのバランス、つまり「地理」科目や「世界史」「日本史」科目で受験する受験生とのバランスもあるので、中堅以上の大学で「政治経済」が入試に出る場合では、検定教科書レベルを大幅に超えた参考書レベルの内容が入試に出ます。


高校の定期テスト対策でも、参考書を読んで問題練習しておけば、良いでしょう。

「砂川事件」など、裁判の判例で、違憲審査が議論になった判決など、よく入試で問われます。(「砂川事件」などの自衛隊関連の事件、ほかには津地鎮祭訴訟、三菱樹脂事件、生活保護問題の朝日訴訟など)

これらの判例は、検定教科書では表などで一覧で紹介されているだけの判例ですが、しかし入試では頻出です。センター試験ですら、問われます (※ 2017年度センター政治経済で確認)。

学会の通説なども入試では問われる[編集]

たとえば憲法の各条文の解釈や、あるいは経済問題の解釈などで、その分野の学会の通説なども、よく入試で問われます。センター試験でも、そういう出題があります。これは、検定教科書には客観性を重視して通説が書いてない場合があるので、参考書やセンター試験過去問で勉強してください。


大学レベルの経済学用語がセンター試験で出題されている[編集]

センター試験の過去問を見ると、「価格の弾力性」などのように、大学レベルの経済学の初歩の用語が設問文中に登場しています(2017年センター試験『政治・経済』本試験)。こういう分野は、検定教科書では、紹介してない場合もあります。

資料集や参考書などで、これらの用語が解説されていると思うので、用語の意味を確認しておいてください。

なお、さすがに大学レベルの経済計算の問題が出るわけではないので、大学教科書は(受験勉強としては)不要です。


政経が受験科目でない場合で、大学受験をする場合[編集]

参考書を何度か通読し、それが終わったら、受験科目の勉強に以降するべき。 問題集には深入りしなくて良い。経済学部などの大学入学後の授業は、高校の政治経済とは、かなり内容が違うので、あまり「政治経済」に深入りしてもメリットが無い。


高校の定期テスト対策[編集]

高校の定期テスト対策でも、参考書を読んで、入試基礎レベルの問題集で問題練習しておけば、定期テスト対策としては充分でしょう。


法律の条文は入試に出しづらい[編集]

政治経済の教科書の巻末に、労働基準法や教育基本法など、いくつかの法律の条文があります。

しかし、法律の条文は、入試に出しづらいのです。なぜなら、法改正により、条文の内容が変わる可能性があるからです。


2017年センター第一問で、民法についての文章が出題されましたが、しかし、実際に受験生が解かされた内容は、民法とは全くの別物でした。

その問題では、設問文では「市場ではモノの売買の際には契約が結ばれる」とあり、「市場」に下線aが引かれていました。

そして問2で、「下線部aについての記述として最も適当なものを」選べという問題で、 完全競争市場や、寡占市場や、消費財市場についての選択肢があるのです。

でも、民法でいう「契約法」って、そういうのじゃないでしょ・・・?

「市場の独占」とか「寡占」とかは、独占禁止法とかの範囲ですよね。(たぶん、文科省かどこかから、センター試験問題の作成委員に対して「民法について出題せよ」という通達があったが、しかし普通科高校では学生に民法の内容は教えられてないから、こんな変な事態になっている。)

このように、日本の現在の普通化高校の教育制度では、民法や刑法の具体的な内容を問うことは出来ません。


裏を返せば、歴史的事実は、入試に出しやすいという事になります。すると、たとえば裁判の判決などが、入試に出しやすい事になります。

憲法訴訟の判例と、その判例の根拠となった法学的な考え方(「プログラム規定説」などの用語)が、おそらく検定教科書や参考書に書かれているのでしょうから、それを覚えてください。

このほか、過去の重要法案の可決に関する出来事と、その時のその法案の政治学的根拠または経済学的根拠などが、政治史・経済史として検定教科書や参考書などに書かれているでしょうから、それを覚えてください。

高校「政治経済」としての法律についての学習は、法律そのものの考え方を覚えるよりも、法制史(ほうせいし)として現代史と関連づけて覚えるほうが、入試対策的には安全でしょう。


高校の公民科目では、授業時間の制約で、あまり分析的なことを教えられない。[編集]

政治や法律の、分析的に深い見方については、民法や商法や国際法などの法律の専門知識の教育が必要ですが、しかし、授業時間数が不足しており、そのような法律の専門教育は不可能です。


また、経済や金融の分析については、複式簿記(ふくしきぼき)などの帳簿(ちょうぼ)の見かたや、商法・会社法などの経済に関連する法律知識が必要です。しかし、これらについても、授業時間が不足しており、そのような専門教育が不可能です。


かといって、もし政治経済の授業時間数を大幅に増やして民法やら複式簿記などを教えたら、こんどは、世界史・日本史などの他の科目の授業時間数が不足するだろうし、数学や英語など他教科の時間も減ってしまうでしょう。


大学の授業とは、かなり違う[編集]

経済学部との違い[編集]

大学の経済学部の入学後の授業は、高校の政治経済の教科書とは、かなり違います。

受験生がせっかく政治用語や経済用語を覚えても、大学の経済学部に入学したあとの授業では、数式などを駆使した、まったく違う手法で経済学を勉強することになります。

それだったら、高校生はあまり用語の深入りには期待せず、おそらく大学側としては、高校生には高校の世界史や地理などもふくめて、高校の社会科を全般的に学んで欲しい・・・というわけでしょう。

法学との違い[編集]

法学部や政治学部の授業も、高校の政治経済の教科書とは、かなり違います。法学部では、まずは民法や刑法などの、特に基本的な法律と考えられる2つか3つの法律を中心に学び、その民法と刑法を取っ掛かりにして、次に会社法や商法、労働基準法などの、ほかの様々な法律について、学んでいきます。

つまり、民法と刑法を中間経由して、その他の法律を考えてゆくわけです。大学では法律を、

1: 民法 & 刑法
2: 会社法、労働基準法などの比較的、日常的な法律
3: 独占禁止法、国際法などの、より発展的な法律

のように、段階的に学んでいきます。

で、日本の「民法」の条文数ってのは、条文が1000条くらいあります。しかし、高校では、民法や刑法の各条文の考えかたを、いちいち学んでる余裕がありません。

なので、高校では、中学で学んだ憲法の知識をヒントにして、いっきに独占禁止法とか労働基準法とか国際法とかを学んでいきます。

なお、大学の法学部では、条文の言い回しや番号(「第◯◯条」とか)を覚える必要はありません。そのため、高校でも条文の言い回しや番号を覚える必要も、まずありません。なので、高校の『政治経済』の検定教科書の巻末に書いてある民法などの条文の抜粋は、暗記は不要です。

「世界史」の中に、「政治経済」な内容も含まれる。[編集]

「世界史」の入試の中でも、近現代史として、国際政治や経済に関係の深いことを教えることは可能です。

しかし、政治経済や現代社会など公民科目では、世界史の古代史や、日本史の古代史を教えることは、できません。

なので、世界史のほうが、より多くの勉強を受験生にさせやすいのです。なので、難関大学を目指す人は、入試で政治経済が必要とされない限り、なるべく世界史を学ぶべきです。

2科目以上の社会科を要求する場合でも、世界史と日本史の計2科目、もしくは世界史と地理の計2科目を要求する場合が多いのです。

また、経済学部や政治学部での入試科目でも、難関大学では、以上のような理由から、「政治経済」科目ではなく「世界史」科目を要求する場合があります。

政治経済を学ぶ意義と、意義とはちがう現実[編集]

高等学校学習指導要領の政治経済の目標には、

広い視野に立って,民主主義の本質に関する理解を深めさせ,現代における政治,経済,国際関係などについて客観的に理解させるとともに,それらに関する諸課題について主体的に考察させ,公正な判断力を養い,良識ある公民として必要な能力と態度を育てる。

とあります。 文部省の期待では、この科目によって、民主主義の担い手としての人材としての見識が身につけられることが期待されているようです。

しかし、現実には、授業時間数の不足など、上述した理由のため、その期待どおりの分析的な授業は、不可能です。


今後の学習[編集]

高等学校の政治経済は、政治学や経済学のうちの、ごく一部分の、きわめて初歩的な範囲にすぎない。

高校卒業後の進路や職業などに応じ、適切な分野を、今後も学習を継続していく必要がある。


関連科目[編集]

高等学校の「地理」・歴史(「世界史」・「日本史」)が、「政治経済」ときわめて高い関連性を持つ。

なので、なるべく地理・歴史も勉強しておくこと。