小学校理科/6学年
6年生の理科で学ぶ分野は、5年生までと比べて、より高度で難解な内容が多くなります。さらに、実験方法もより複雑であり、誤った手順を取ると非常に危険です。そのため、実験方法については、学校の教科書や授業を参考にすることをお勧めします。
小学生で学校の教科書を持っている場合は、まずはそれを読んでみてください。また、5年生以下の生徒の方は、上述の理由から、自分の学年に応じた内容から学ぶことをおすすめします。
物の燃え方[編集]
物の燃え方と空気[編集]

- ※ この分野では、物を燃やすときの仕組みについて説明します。キケンですので、家庭では、けっして実験しないでください。燃やす実験については、学校の理科の授業で、行ってください。
学校で、ものを燃やす実験をするときは、
- ※注意 物を燃やす実験のとき、火のちかくには、紙などの燃えやすい物を、置いてはいけません。
(家で食べ物を料理するとき、台所で火をつかうときに、
ろうそくや木、紙などが燃える時について学習しましょう。
ものを燃やすには、空気が必要です。しかし、空気だけでは、燃えません。物が燃えるには、空気のほかにも、火などの高い熱と、紙や木などの

燃え続ける場合。
-
ろうそくの理科実験。消える場合。ふたが半開き。
ふたが開いていても、口がせまいと、空気があまり入ってこないので、火は消える。 -
ろうそくの燃焼の理科実験。粘土に穴を開け、口が半開きの場合。集気びんの底は無い。燃え続ける。
-
ろうそくを燃やす理科実験での、空気の流れの説明図。
-
空気の流れの向きを調べるには、
線香 を近づけて、煙の向きから、流れの向きが分かる。びんの下から、煙が入る。びんの上に近づけると、そのまま上に煙は上がっていく。このことから、びんの中の空気は、上に流れている事が分かる。
炭素を
炭素を含んでいる物は、たとえば木や紙や、デンプンやアルコールや木炭や砂糖などに、炭素が、ふくまれています。 デンプンや砂糖などが燃えるのは、この炭素を含んでいるからです。ロウソクも、炭素をふくんでいます。
炭素が燃えるときには、空気中の
二酸化炭素は、物をもやすことが出来ません。
右の図のように、びん に ふた をしてしまうと、酸素は燃えるのに使われて二酸化炭素に変わってしまいます。酸素がなくなるまでは、燃え続けますが、びんの中の酸素はなくなってしまいます。そして酸素がないので、燃え続けることが出来ずに、火は消えてしまいます。
びん に ふた をしなければ、びんの口から、空気がいっぱい入ってくるので、空気中の酸素も入ってくるので、ろうそくは燃え続けることが出来ます。
炭素をふくんでいいない物質でも、燃えることがあります。鉄からつくられたスチールウールは炭素を、ふくんでいません。スチールウールは、火をつけると、燃えます。なお、ロウソクは、炭素をふくんでいます。
酸素という気体があります。たとえば、空気中にも酸素が、ふくまれています。 物が「燃える」(もえる)とは、ほとんどの場合は、酸素が、ほかの物質と反応することです。 燃えやすい物と、酸素とが、反応をすると、高温と明かりをだすので、「燃える」現象になるのです。
燃えるとは、燃える側の物質どうしの結びつきが切れて、かわりに 酸素 と くっつく ことです。
物が燃えると、酸素と くっついて 高温を発するため、熱によって、燃える側の物質が分解しやすくなり、ますます酸素と元の物質とがくっつきやすくなります。
木や紙が燃えるときなどのように、炭素と酸素が反応して燃えると、二酸化炭素が できます。
いっぽう、スチールウール(鉄)を燃やすと酸素はできません。
空気とものの燃え方[編集]
物が燃えるには、酸素が必要です。 物が燃えると、その燃えたものに酸素が、くっつくのです。
この現象を、酸化(さんか)といいます。
空気中には、酸素が、気体で、ふくまれています。

空気には、ちっ素という気体が多くふくまれています。空気の78パーセント近くは、窒素です。 酸素は、空気の21パーセントくらいです。
割合を分数であらわせば、空気中のおよそ5分の4が窒素で、およそ5分の1が酸素です。
空気中の二酸化炭素の割合は、0.04パーセントと、とても小さいです。
ちなみに、他にも空気には、アルゴンという分子が、約1パーセント、ふくまれています。水蒸気も、0.04パーセントくらい、ふくまれています。水蒸気の含んでいる割合は、
空気中の窒素分子には、ものを燃やす働きは、ありません。二酸化炭素にも、ものを燃やす働きは、ありません。
空気中にふくまれる気体で、物を燃やす働きがあるのは、酸素だけです。
酸素が無いと燃えません。
なので、燃えているものを
燃えてるものに、酸素だけの気体を送ると、とても、はげしく光を出して燃えます。火花を発するぐらい、はげしく燃えます。学校での実験の際には、注意してください。
酸素は、ほかの物質と反応すると、はげしく燃えます。ですが、じつは、酸素そのものだけでは、燃えません。
酸素が燃えるには、他の物質が、必要になります。
- 酸化
なお、ある物質の分子に、酸素がくっつくことを、 酸化 といいます。 たとえば鉄のスチールウールが燃えると、鉄に、酸素の分子がつくので酸化鉄になります。酸化鉄は、鉄の原子に酸素分子がくっついた物質で、酸化鉄とは鉄が酸化した物質です。
二酸化炭素も、炭素が酸化した物質だから、「二酸化炭素」と言うのです。
ものが燃えたあとの空気[編集]
炭素をふくんだものが燃えると、二酸化炭素が、できます。二酸化炭素は、石灰水に通すと、白く、にごります。なので、木の石灰水の反応を利用して、気体が二酸化炭素をふくんでいるかどうかを調べることができます。
また、燃えた時に二酸化炭素が発生するのは、燃えたものが炭素を、ふくんでいる場合だけです。 炭素をふくんでいないものが燃えても、二酸化炭素は発生しません。 たとえば鉄から出来た物質であるスチールウールを燃やしても、二酸化炭素は発生しません。スチールウールは炭素を、ふくみません。
なので、燃えたものから発生した気体を集めて石灰水に通せば、白くなるかどうかを調べることで、燃えたものが炭素を含むかどうかを調べることができます。
酸素のつくりかた[編集]


実験で、酸素を作るには、 二酸化マンガン(にさんかマンガン) という物質と、 過酸化水素水(かさんか すいそすい) という水溶液から、つくることができます。過酸化水素水とは、過酸化水素という物質が溶けた、水溶液です。過酸化水素水のことを オキシドール とも言います。
くわしい実験のしかたについては、教科書や市販の参考書などを、参照してください。
水上置換法で、酸素を集めます。
「ろうと」や三角フラスコと、開閉のできる「コック」などが必要です。 水上置換をするので、水槽も必要ですし、集気ビン(しゅうきビン)も必要です。
実験スタンドも必要です。文字だけで説明しても、わかりづらいと思うので、詳しくは、教科書や市販の参考書などを参照してください。
なお、反応で、はじめに出てきた気体にはフラスコ内の空気が混じっているので、はじめの気体は、すてます。
- しょくばい
ちなみに、この過酸化水素水と二酸化マンガンの反応では、過酸化水素が分解されて、酸素が発生します。二酸化マンガンは、分解されませんし、二酸化マンガンは変化もしません。
二酸化マンガンをくわえないと、過酸化水素が、分解されにくいです。
二酸化マンガンは、反応の前後で、変化をしません。反応が終わっても、同じ二酸化マンガンのままです。
この二酸化マンガンのように、それ自身は変化をしないが、ほかの物質の化学変化を助ける物質を しょくばい(触媒) といいます。
二酸化マンガンは元素記号で MnO2 です。 マンガンという元素があります。
過酸化水素水は元素記号で H2O2 です。水分子のH2Oに酸素原子Oがもうひとつ多くついて、ふつうの水よりもよけいに酸化しているので、「過酸化」水素水と言うわけです。
二酸化炭素のつくりかた[編集]

- 作り方の一例
- 石灰石(せっかいせき)に、うすい塩酸(えんさん)をくわえると、二酸化炭素が作れる。石灰水のかわりに、貝殻(かいがら)や 卵の殻(から)、大理石(だいりせき)やチョークを用いても良い。石灰石は、炭酸カルシウム(たんさんカルシウム)という物質で出来ている。この炭酸カルシウムと塩酸が反応することで二酸化炭素が出来る。
- 石灰石 + うすい塩酸 → 二酸化炭素
性質
- 二酸化炭素は燃えない。炭素とはちがって、二酸化炭素は燃えない。 ほかの物を燃えやすくする「助燃性」(じょねんせい)も無い。酸素とはちがって、ほかの物を燃えやすくしない。そのため、二酸化炭素の集まったビンに線香を入れると、すぐに線香の火は消える。
- 二酸化炭素の水に溶ける量が小さいので、水上置換法で集めても良い。
- 二酸化炭素は水に少し溶け、水溶液は 弱い酸性 である。二酸化炭素の溶けた水溶液のことを 炭酸水(たんさんすい) という。
- そのため、炭酸水は青色リトマス試験紙を赤色に変える。
- 二酸化炭素を石灰水に通すと、石灰水が白くにごる。化学実験で発生した気体が二酸化炭素かどうかの確認方法に、この石灰水との反応が用いられることが多い。
- 石灰水の白い色は、炭酸カルシウムが発生したためである。もとの石灰水は水酸化カルシウムをふくんでおり、石灰水に二酸化炭素を通すと、この水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変化する。炭酸カルシウムは水には溶けず色が白いので、石灰水が白くにごる。
植物のからだのはたらき[編集]
植物がどのようにして養分を作っていき、水を取り入れていくかを学びます。
葉と日光[編集]


葉の裏側には、気孔(きこう)と言って、呼吸(こきゅう)の出来る場所があります。
植物は気孔から、二酸化炭素を取り入れています。 この二酸化炭素は、光合成に必要です。光合成とは、日光による光のエネルギーを利用して、 デンプン という栄養をつくることです。 植物の光合成に必要な物は、日光と、二酸化炭素と、水が必要です。 つまり植物がデンプンをつくるには、日光と、二酸化炭素と、水が必要です。
- 二酸化炭素 + 水 (+ 光) → デンプン + 酸素
光合成に必要な物の中に、水が入っていることを、おぼえてください。
水の分子の中には、水素原子と酸素原子が入っています。 じつはデンプンをつくる分子の中にも水素が入っています。 このデンプンの中の水素は、どこから来たかというと、植物が根から吸収した水から、光合成の時に、水素分子を作っているのです。だから、光合成には、かならず水が必要になります。
光合成の反応が行われる場所は、葉に多くある 葉緑体(ようりょくたい) という場所です。この葉緑体の色は、緑色です。だから、植物の葉は、緑色のものが多いのです。
そして、葉の大きさは、日光が当たりやすいように、広い形に、葉は、なっているのです。
また、光合成には、二酸化炭素が必要でしたが、その二酸化炭素は、葉にある気孔から取り入れられます。植物が、空気中の二酸化炭素を、気体のそのままの形で、必要とする場合は、光合成のときだけです。なので、葉から二酸化炭素を取り入れる仕組みは、光合成で必要な分を、取り入れられるので、過不足が無く、植物にとって都合が良いわけです。
植物の葉の配置を、茎の上から見下ろすと、互い違い(たがいちがい)に、なっています。これは日光を、当たりやすくするためです。
植物は、葉でデンプンを作っています。これを確認するには、ヨウ素デンプン反応を利用します。じつは、エチルアルコールをあたためた液体で葉を煮ると、緑色が脱色できるので、脱色します。
- ※禁止事項 理科実験で用いるエチルアルコールを、飲んではいけません。


なお、葉をエチルアルコールで煮る時は、まずビーカーに入れた水を、火で沸かして熱湯にして、その熱湯で、試験管(しけんかん)に入れたエチルアルコールを、60℃から70℃くらいにして熱します。エチルアルコールの沸点は、約80℃なので、これ以上あたためても、葉の脱色には、役立たちません。また、エチルアルコールを沸騰させる必要が、ありません。
- ※注意 この葉の脱色の実験の場合は、けっして、直接、火では、アルコールの入った試験管を、熱しては、いけません。引火や発火の危険があります。
また、試験管の中の液体を温めているときは、試験管の口を、のぞき込んではいけません。もし、試験管の中の液体が急に沸騰すると、熱湯などが吹き出す場合もあり、とてもキケンです。
エチルアルコールに葉緑体が溶けて、葉から、葉緑体が、ぬけます。エチルアルコールの液体は、葉緑体が混ざるので、緑色の液体になります。
なお、エチルアルコールのことをエタノールともいいます。
- ※注意 エチルアルコールとメチルアルコールとは、ちがう物質です。メチルアルコールには毒性があります。メチルアルコールは、アルコールランプなどで用いられます。けっして、まちがえてメチルアルコールで脱色しようとすることが無いように、注意してください。
アルコールランプを用いるときは、ランプ内にメチルアルコールがふくまれているので、注意してください。
- ※注意 ぜったいに、メチルアルコールを飲んではいけません。メチルアルコールを飲むと、最悪の場合、死にます。もし、まちがって、目や口の中にメチルアルコールが入った時には、実験を速やかに中断し、蛇口から出したばかりの水道水で、何回も、洗い流してください。
そのあと、すぐに担当の先生に連絡をして、処置(しょち)の方法を聞いてください。
葉の緑色を脱色してから、ヨウ素液を葉にたらすと、葉のヨウ素液のついた部分が青むらさき色に変色するので、葉にデンプンが存在することが、確認できます。
ちなみに、植物が光合成でデンプンをつくったときに、ついでに酸素もつくられます。
植物にとって、酸素は、光合成でデンプンをつくったときに、ついでにできる副産物(ふくさんぶつ)なのです。
植物は、デンプンを、植物内にためますが、酸素はためません。光合成で出きた酸素は、はきだしてしまいます。
私たち、人間が、すっている酸素は、じつは植物が光合成で、はき出した、酸素です。
人間に限らず、動物が、すっている酸素は、植物が光合成で作った酸素です。
デンプンは水には、溶けにくいです。植物が栄養を運ぶときは、水にとかして運んでいます。水に溶けていないと、運ぶことが出来ません。
いっぽう、糖は、水に溶けやすいです。
植物が、葉で作った糖分(とうぶん)の栄養を、植物の中で運ぶ時は、糖を水にとかして、その糖の水溶液を運んでいます。
この糖が、種子や実に、運ばれていきます。
- 植物の呼吸
植物は、酸素をすって、二酸化炭素をはき出す 呼吸(こきゅう)も行っています。
植物の呼吸には、光は、つかいません。昼も夜も、一日中、植物は呼吸を行っています。
植物が呼吸ですいこむ気体と、はきだす気体は、光合成とは逆(ぎゃく)です。(光合成では、昼間のあいだ、二酸化炭素をすって、酸素をはきだしていました。)
植物が呼吸で吸い込む酸素の量よりも、植物が光合成で作り出す酸素の量のほうが多いので、植物は一日全体の合計では、酸素をつくる生物なのです。
葉のつくり[編集]

葉にある 葉脈(ようみゃく) というスジ状の物は、じつは、水の通り道です。葉脈は、じつは、葉に有る師管や道管です。
葉は、気孔から水蒸気を出しています。この働きを 蒸散(じょうさん) と言います。「蒸発」(じょうはつ)ではなく、「蒸散」(じょうさん)です。なお、蒸発とは、液体の水が水蒸気になることです。
蒸散の存在をたしかめるには、葉にビニール袋をかぶせて、密閉すれば分かります。輪ゴムなどで、ふくろの口を閉じれば大丈夫です。
人のからだ[編集]
人の体のしくみについて学習しましょう。
呼吸[編集]

私たち人間は、空気を吸っています。 空気をすって、空気中の酸素を体に取り入れて、二酸化炭素を、はき出しています。 このように、酸素をすって二酸化炭素を吐くことを 呼吸(こきゅう) と言います。
吐き出す空気には、二酸化炭素がふくまれていることを確認するには、石灰水に、ストローなどを使って息を吹き込めば、白くにごることから分かります。 もしくは、ふくろの中に石灰水を入れたふくろに、息を吹き込めば、石灰水が白く、にごります。
人間は、体内の肺(はい)という部分で、酸素を体内に吸収し、二酸化炭素を体外に出して、呼吸をしています。

肺は、左右に1個ずつ、あります。肺は、左右を合わせれば、2個あります。
空気は、のど や鼻から、肺へと向かって吸い込まれます。 のどや鼻を通って、 気管(きかん) を通り、気管の先が2本に分かれていて、この気管が2本に分かれている部分を 気管支(きかんし) といいます。
そして、気管支の先には、肺がついています。 この肺で、酸素が体の中に吸収され、二酸化炭素が排出(はいしゅつ)されます。肺の中で酸素と二酸化炭素の交換(こうかん)がおこなわれています。
(なお、口から食べ物が入った時に食べ物が通る管である 食道(しょくどう) と、気管とはべつの管である。)
人間や、ほかのほ乳類は、肺で呼吸をしています。肺で呼吸をすることを 肺呼吸(はいこきゅう) と言います。 人間の呼吸は、肺呼吸です。ほ乳類の呼吸は、肺呼吸です。
消化

人間は、口の中が、「つば」で、しめっています。 口の中から出る「つば」を、 だ液(だえき) といいます。
このだ液には、デンプンを、別のものに変える働きがあります。
人が、食べ物を体に吸収しやすいように、体内で変えることを 消化(しょうか) と言います。
また、消化をすることができる液体を 消化液(しょうかえき) と言います。だ液も消化液です。
食べ物は、口から食道(しょくどう)を通って、つぎに胃(い)に降りてきて、胃で消化液(しょうかえき)によって細かく分解(ぶんかい)され、つぎに腸(ちょう)で栄養(えいよう)を吸収され、さいごに肛門(こうもん)で便として排出されます。
食べ物が通るこれらの管を、 消化管(しょうかかん) と言います これら、消化に関わる身体の各部を 消化器(しょうかき) と言います。
- 胃(い)
胃(い)では、食べ物のタンパク質を、 胃液(いえき) によって、消化する。タンパク質を消化し、タンパク質から ペプトン という物質へと、分解します。また、食べ物に胃液が混ざります。 胃液の中にふくまれるペプシンという物質が、タンパク質を消化をしています。ペプシンも消化こう素です。ペプシンとアミラーゼは、べつべつの物質です。
- 小腸(しょうちょう)
食べ物は、胃の次には、小腸に、行きます。 小腸では、栄養が吸収されます。また、小腸でも、食べ物の消化は行われます。なお、小腸の中の消化液は、ほかの臓器から出ています。
胃から小腸へつながる、小腸の最初の部分は 十二指腸(じゅうに しちょう) と言います。 そして 肝臓(かんぞう) から出る たん汁(たんじゅう、胆汁) と、 すい臓(すいぞう、膵臓) から出るすい液が、小腸の消化液です。たん液とすい液とが、十二指腸に流れこんで、食べ物とまざり、消化液の混ざった食べ物が、小腸の中を進みます。
- 大腸(だいちょう)
大腸では、消化は行われません。大腸は、食物の、水分を吸収します。大腸では、栄養は、吸収されません。
血液のはたらき[編集]
血管[編集]
心臓[編集]

血液の流れは、白い矢印で、かかれている。
心臓は、たえず動いており、血液を動かしています。私たちが、ねている間も、心筋は働きつづけて、心臓は動いています。心臓の大きさはにぎりこぶしくらいです。
そのほかの内蔵[編集]
かん臓[編集]
- グリコーゲンの貯蔵(ちょぞう)
肝臓(かんぞう、肝臓)は、小腸で吸収したブドウ糖を グリコーゲン という炭水化物に、かえる。 グリコーゲンになることで、体内で保存がしやすくなる。体のエネルギーが不足する時は、このグリコーゲンが糖に分解され、体の各部におくられて、エネルギー源になる。
- アンモニアの処理(処理)
タンパク質やアミノ酸が分解されると、そのままではアンモニアという有毒な物質ができてしまう。ほ乳類では、このアンモニアを、肝臓で、毒性のひくい にょう素 (にょうそ、尿素)という物質に変える。尿素は、水に溶ける。なお、最終的に、尿素は、尿(「にょう」・・・オシッコのこと。)とともに、体外へ排出される。尿については、肝臓の他にも、腎臓(じんぞう)が関わる。
- 有毒な物質の分解
血液に入った有毒な物質を分解する。
- 胆汁(たんじゅう)を作る
消化液の 胆汁 (たんじゅう) は、肝臓で作られている。胆汁は、胆のう (たんのう) へ送られ、胆のうから十二指腸へと送られている。胆のうは、肝臓とは別の臓器である。
すい臓[編集]
消化の節で、説明してある。
じん臓[編集]

KIDNEY(キドニー)が腎臓(じんぞう)のこと。
BLADDER(ブラッダー)が ぼうこう のこと。
じん臓(じんぞう、腎臓)の位置は、体内の背中側の、横隔膜(おうかくまく)の下の、腰(こし)のあたりにある。 じん臓は、血液から、不要な物を、こしとって、血液をきれいにする働きをしている。 尿素も、じん臓で、こしとられる。 こしとられた尿素や不要物は、余分な水分といっしょに、 ぼうこう (膀胱) へと、送られる。このようにして、ぼうこうで、 にょう (尿) が、たまる。
ちなみに、腎臓でこしとられてつくられる尿の量は、最終的には、1日で1リットルくらいの尿として排出する。じん臓では、いったん、1日あたり、なんと160リットル近くも、尿を作る。だが、べつに、この水量のほとんどは排出されず(もし、そんなに多くの水分を体外へ排出したら、死んでしまう)、尿の中にある水分や、ブドウ糖やミネラルなどの栄養を再吸収して、あらためて不要なものだけを排出するので、最終的に、体外へは1日あたり1リットルくらいの尿として排出する。
生物と環境 [編集]
自然の環境と生物の生活とのつながりについて学習します。
食物連鎖[編集]

- (しょくもつ れんさ)
ニワトリは、コン虫などの小さな虫を食べます。そのニワトリの卵や肉を、私たち人間は、食べます。ニワトリに食べられるような小さな昆虫は、草などの植物を食べています。
- 草 → コン虫 → ニワトリ → 人間
ウシは牧草を食べますが、そのウシの肉を、私たち人間は食べます。あるいは、ウシの牛乳を、私たち人間は、飲みます。
- 牧草 → ウシ → 人間
このように、私たちが食べる動物も、また別の動物や植物などを食べてきています。
人間の食べ物のほかの生き物にも、食べたり、食べられたりは、あります。
バッタを、カエルは食べます。そのカエルを、ヘビが食べます。そのヘビをワシなどの大型の 肉食動物が、食べます。 バッタなどの小さな昆虫は、草などの植物を食べています。
- 草 → バッタ → カエル → ヘビ → ワシ
ヘビを食べる生き物は、ワシのほかにもいて、イタチなどもヘビを食べます。
カマキリも、バッタを食べます。
このように、すべての生き物は、食べる・食べられる の関係をとおして、つながっています。
このような、食べる・食べられる の関係のつながりのことを、食物連鎖(しょくもつ れんさ)といいます。
そして、植物連鎖のはじめに食べられる生き物は、かならず、草や木などの植物(しょくぶつ)です。
だから、どんな動物も、植物がないと、食べ物がなくなってしまいます。
もし、ある地域で、草がなくなると、草を食べ物にするコン虫もいなくなります。コン虫がいないと、ニワトリの食べ物がなくなってしまいます。ニワトリがいないと、私たち人間は、ニワトリのタマゴを食べられません。

川では、ミジンコを、メダカなどの小さい魚が食べます。そのメダカを、もっと大きい魚が食べます。ミジンコは動物です。ミジンコは、川の中にうかんでいる、とっても小さい植物を、たべています。私たち人間の目には見えませんが、そういう小さな植物を、ミジンコが食べています。
川の中でも、食物連鎖で、さいしょに食べられる生き物は、植物なのです。
- とても小さな植物 → ミジンコ → メダカ → おおきな魚
水溶液 の性質[編集]
水よう液とは、水に何かが溶けているもののことです。
小学5年が終わるまでには、水溶液の、基本的なことは、教わっているはずです。
- ※ 注意(ちゅうい)
- これから習う、酸(さん)とアルカリは、使い方をまちがえると、とてもキケンです。
なので、もしも読者の学年が、まだ6年生でない5年生や、4年以下の学年の読者が、本書を読んでいたら、まずは、小学5年までの理科の内容を、キチンと理解してください。
また、酸とアルカリの実験については、本書を参考にしての、実験は、しないでください。
実験は、学校の理科の授業で、学校の先生の指示にしたがって、実験をしてください。
水溶液にとけているもの[編集]
水溶液の分類[編集]

水溶液は、酸性・中性・アルカリ性の水溶液3つに分類することができます。
- 酸性の水溶液
酸性の水溶液は、つぎのような性質を示す。
- リトマス紙(リトマスし)という紙の「青色リトマス紙」(あおいろリトマスし)を、赤色に変える。
このような性質を、酸性 (さんせい)という。また、酸性を示す物質を、酸 (さん)という。
酸(さん)には、酢酸のほかにも、塩酸(えんさん) HCl や硫酸(りゅうさん) H2SO4 などの強い酸もある。本節では、安全のため、あまり強くない酢酸について、教えます。
塩酸や硫酸は、とても酸の性質が強くて、そのため、とてもあぶないです。けっして、塩酸や硫酸を、かってに使ってはいけません。
- 主な酸
おもな酸には、塩酸(えんさん)、酢酸(さくさん)、炭酸(たんさん)があります。
塩酸や硫酸などの強い酸は、危険(きけん)であり、取り扱いには注意を要する。皮膚などにつかないように注意する。
もし、実験の失敗などで、これらの酸の濃い酸が体にかかったり、大量の酸がかかったら、実験を中断し、すぐに大量の純水で洗い、先生や大人に相談すること。
注意するのは、酸の液体だけでなく、酸の液体から発する蒸気なども、注意すること。蒸気を、かぎすぎないようにすること。また、目に入らないようにすること。
- アルカリ
水酸化カルシウム水溶液(石灰水のことです)は、つぎのような性質を示す。
- 赤色リトマス紙の色を、青色に変える。
このような性質を アルカリ性とよぶ。また、水溶液がアルカリ性を示す物質のことを アルカリ という。
アルカリの中にはタンパク質や脂肪などを溶かすものもあり、皮膚(ひふ)などを溶かし、強いアルカリや濃いアルカリの中には危険な物もある。取り扱いには注意すること。皮膚などにアルカリをつけないようにする。もしアルカリが目に入った場合は、すぐに大量の純水で洗い流し、先生や大人に連絡をして、必要(ひつよう)におうじて保険医などに診察してもらうこと。
注意するのは、アルカリの液体だけでなく、アルカリの液体から発する蒸気なども、注意すること。蒸気を、かぎすぎないようにすること。また、目に入らないようにすること。
- 中性(ちゅうせい)
酸性でもなく、アルカリ性でもない性質を 中性(ちゅうせい) という。純水は、中性です。 水溶液が中性をしめす物質は多くあります。例えば、食塩水や砂糖水は中性です。リトマス紙に中性の水溶液をつけても、色は変わりません。
- 中和(ちゅうわ)
酸性とアルカリ性は互いに反対の性質であり、両者を混ぜた水溶液を作ると、その水溶液は中性に近づく。この中性に近づく反応のことを、 中和(ちゅうわ) と呼びます。酸とアルカリが中和した際には、水が生じる。
何が溶けているのか[編集]
- 酸(さん)
- 塩酸(えんさん)
塩酸とは、 塩化水素(えんかすいそ) という気体が溶けた水溶液である。
塩酸は、無色透明の水溶液である。強い酸性を示す。塩酸は、強酸(きょうさん)である。
- においは、刺激臭が有る。この刺激臭は塩化水素の蒸気のにおいである。
(※ 注意:塩酸のにおいをかぐ時は、けっして直接はかがずに、塩酸の蒸気を手であおいだり鼻に風を送ったりして、間接的に、においをかぐ。)
- 酢酸(さくさん)
食用の酢酸水である食酢(しょくさく)には、酢酸が3%〜5%ほど含まれている。弱酸(じゃくさん)です。 刺激臭(しげきしゅう)が有る。
酢酸に、たまごのカラをつけ、2日か3日の数日間、おいておくと、カラが溶けます。貝がらで実験しても、同様に溶けます。 これは、たまごにふくまれる 炭酸カルシウム が、酢酸と反応して酢酸カルシウムという物質になり、この酢酸カルシウムは水に溶けるのです。 たまごや貝がらに、酢酸をそそぐと、気泡(きほう)が、たくさん発生しますが、この気泡は二酸化炭素の泡(あわ)です。
濃い酢酸は、冬の日など、寒くなると、こおります。こおった酢酸を 氷酢酸(ひょうさくさん) といいます。
- 炭酸(たんさん)
二酸化炭素の水溶液です。 弱酸(じゃくさん)です。
二酸化炭素の水溶液を、あたためると、溶けている二酸化炭素が、水溶液から、にげていきます。水溶液に溶けている気体は、水溶液の温度が高くなるほど、溶ける量がへります。
たとえば、開封したばかりの炭酸水の入ったビンを、お湯につけた場合と、冷水につけた場合とで比べて実験すると、お湯に付けたビンのほうが、炭酸水の二酸化炭素が、すぐに無くなります。
雨は、すこしだけ酸性です。空気中の二酸化炭素が、雨に溶けているから、雨は少しだけ酸性なのです。
「酸性雨」(さんせいう)というのは、二酸化炭素のほかにも、排気ガスなどが大量に、雨に溶けて、もっとつよく酸性になった雨のことをいいます。
酸性雨によって、森林などが害(がい)を受けたりするので、環境破壊(かんきょうはかい)として、社会的な問題になっています。
- アルカリ
- 水酸化カルシウム
消石灰のことである。
- 白色の固体である。
- 水には溶けにくいものの、溶ける。水酸化カルシウムの水溶液を 石灰水(せっかいすい) という。
- 石灰水に二酸化炭素を吹き込むと、白い沈殿物が生じる。この現象はよく、気体の種類が二酸化炭素であるかどうかを調べる手法に利用されます。
- 水酸化ナトリウム
水酸化ナトリウムは、強いアルカリ性を示す。なので、取り扱いには気をつけること。強アルカリ(きょうアルカリ)である。
- 白色で半透明の固体である。
- 空気中に放置しておくと、空気中の水分を吸収し溶ける。この現象をちょう解(ちょうかい、潮解)という。
- アルミニウムを溶かす性質が有る。
- 強いアルカリ性のため、タンパク質や脂肪などを溶かす。
水酸化ナトリウムの水溶液をつくるときは、水に、すこしずつ水酸化ナトリウムをくわえていって、つくります。
- ※ 禁止 けっして、一度に大量にまぜないでください。
- ※ 禁止 また、多くの水酸化ナトリウムに、水を少しづつかけて作るのも危険なので、やめてください。
- ※ 禁止 水酸化ナトリウムには、けっして、手でふれないでください。
実験をするため、容器から取り出すときは、さじを使ってください。
学校での実験のさい、目を守るための安全メガネが実験室などに、あるはずなので、安全メガネをつけましょう。学校の教科書にも、安全メガネの付けかたが書いてあります。
- アンモニア
アンモニアの水溶液を、 アンモニア水(アンモニアすい) という。
- 刺激臭(しげきしゅう)が有る。
-
フェノールフタレイン液。酸性。
-
フェノールフタレイン液。アルカリ性。
金属を溶かす[編集]
- 酸に溶かした場合
塩酸はいくつかの金属を溶かします。
鉄、アルミニウムを溶かします。
まず、鉄を溶かした場合について説明します。
鉄にスチールウール(鉄)を入れると、スチールウールが溶け、水素(すいそ)の気体が泡として発生します。 スチールウールを溶かした時に出る泡は水素です。水素なので、その発生した泡に線香などで火を近づけると、燃えます。
溶けた鉄は見えなくなってしまいます。
鉄を溶かした後の塩酸を蒸発皿にとって、蒸発させると黄色っぽい粉がのこります。
この黄色い粉を塩酸にとかしても、この粉は溶けません。
なので、この黄色い粉は鉄とは別(べつ)の 物質です。
大地の変化[編集]

山の斜面などを切りくずすと、小石や砂、ねんどなどが、層(そう)になっていることがあります。このような地中から出てきた層を 地層(ちそう) とよびます。
地層のできかた[編集]
地層は、川の流れによってできる。その地層は、いまでこそ、地上にあるが、大昔は、海などの底にあったのである。地層は、川の流れなど、水の流れによって、土砂がつもって出来たのである。
じっさいに、地層の中にある石を見ると、丸みをおびている石が多い。また、魚の骨や、貝のカラなどが見つかる場合もある。
これらのことから、地層が出来上がるには、水の流れが、関わっていることが、予想できるだろう。
では、水の中で、土砂(どしゃ)は、どのように積もっていくのだろうか。これは、実験すれば、答えは分かる。
実験した結果は、石や砂や粘土を混ぜたものを、とうめいなコップに入れた止まった水の中に入れると、まず、いちばん下に石が積もる。石の上に砂が積もる。さらに、その砂の上に粘土が積もる。
土砂が海中に流される場合は、陸側の近くの海中に、まず石が多く積もる。少し離れた場所に砂が多く積もる。粘土は、いちばん遠くまで、流されて積もることが知られている。
また、海中の土砂は、より古くに積もった土砂ほど、下に来る。なので、ふつうは、古い地層ほど、下に来る。

では、もともと海中にあった土砂が、なぜ地上に出てきて、地層として、見られるのだろうか。
地層によって、いくつかの原因があります。
こうして、地面が盛り上がる場合が、あります。
化石[編集]

動物の肉は、死んでしまうと、すぐに分解されていく。しかし動物の骨は、分解されづらい。地上に骨がある場合は、壊れやすいが、地中にある場合は、骨が、かなり長く、のこる場合もある。
このようにして、大昔の生き物の骨やカラなどが残ったものを 化石(かせき) という。
骨だけでなく、大昔の貝が残った物も、化石である。
また、大昔の動物の「足あと」などの痕跡(こんせき)でも、大昔の動物の痕跡がキッチリと残っていれば、それらは化石として扱う。
動物にかぎらず、植物などでも、大昔の植物の痕跡(こんせき)なら、化石という。
化石によって、その地層が出きた時期のあたりの、環境が分かります。
たとえば、地層の、ある層の部分から、貝の化石が出てきたら、地層の、その層の部分が出きた時期には、その地層は、海底にあった可能性が高いことが分かります。貝のアサリの化石なら、アサリは、海の浅いところにすむので、そういった環境まで、知ることができます。

大地の変化[編集]
地
大地震に関連する自然災害[編集]
地域や、その地震の特徴(とくちょう)によって、いろんな被害が考えられますが、つぎのような自然災害が、起きる場合があります。
- 津波
- 液状化現象
- がけ崩れ
・・・など。
自然災害の他に、火災や、電力の停電、交通網や通信網の寸断や麻痺なども、起きる場合があります。
大地震が起きたときの避難(ひなん)の方法は、小学生のかたは、学校で習う避難訓練や、その地域の緊急警報などに従って、ひなんをしてください。
また、テレビやラジオをつければ、関係する情報を、放送していると思います。
このページのこの節では、主に自然現象の観点から、大地震に関連する自然災害について、説明します。
津波[編集]
大地震が起きた場合、その震源の場所が海底や、海にちかい場所にある場合は、津波(つなみ)という、つよい海水の流れが、陸に、やってきます。
海底でのプレートの動きが海によって、その上で水面が 盛り上がり(もりあがり)、その盛り上がった水面が、陸地へと流れこんでくるのです。
津波は、津「波」と言われますが、波というよりも、流れがとても強い川の激流(げきりゅう)のようなものです。 普通の海水浴場の波では、水面が押したり引いたりしているので、一方向には流れ続けません。ですが、津波は、一方向へと流れ続けます。陸の奥のほうへと向かって、津波の勢いが衰える(おとろえる)まで、流れ続けます。だから、激流のように、津波は、とても力が強く、おそろしいのです。
海の近くに住んでいる人は、大地震が来たら、警報などにしたがって、高い所へ、逃げる(にげる)必要(ひつよう)が、あります。
- 津波から、事前に逃げる(にげる)ときは、高い所へ、逃げます。「遠い所へ」ではなく、「高い所へ」と言ってることに気をつけてください。
- また、津波が陸に来る前に逃げないと、逃げ遅れます。
液状化現象[編集]
大地震が起きたとき、埋め立て地などでは、地面の土と水が分離して、地面が泥水のように柔らかくなりすることがあります。このような現象を 液状化現象(えきじょうか げんしょう) と言います。液状化現象で建物が傾いたり、建物が倒れて、こわれたりもします。
がけ崩れ[編集]
大地震では、がけや、山の斜面が、くずれることがあります。がけなどには、近づかないようにしましょう。 また、くずれた場所が、川などの水を多くふくんでいると、水と土砂がまじったものが流れてくる 土石流(どせきりゅう) が発生し、大きな被害を起こすばあいもあります。なお、がけ崩れや土石流は、地震のときだけでなく、豪雨などでも、起こります。
火山の活動[編集]
火山(かざん)の地下深い場所には、岩石が高温で溶けた マグマ がある。このマグマが、割れ目や火口などから、ふきだすことを、火山の ふん火(ふんか、噴火) と言う。そして、山で、このようなマグマが吹き出す山を、火山という。
てこの働き[編集]

じっさいに、この形だと、支点の上の板がすべってしまうので、実物のてこでは、すべらないように、固定してある。
てこがつりあっている時、「うでの長さ」と「物の重さ」をかけた量が、支点の左右で同じ大きさになっています。 このことを、 てこの原理 (てこのげんり)と、いいます。
てこの両側での、うでの長さの単位はそろえてください。
たとえば、てこの右側で長さの単位をセンチメートル(cm)としたら、左側でもcmを使ってください。
同様に、てこでの「重さ」の単位も、右と左で、そろえてください。
もし、重さの単位に、左ではグラム(g)を使ったら、右でもgを使ってください。
あるいは、もし、重さの単位にキログラム(kg)をつかう場合は、右も左も、重さの単位はキログラムにしてください。
てこの原理を利用すると、小さい力で、重い物を、もちあげることが、できます。


てこで、人間が力を加えるために持つところを、 力点 (りきてん)と、いいます。
てこを支えている、回転軸(かいてんじく)の、中心の部分を、 支点 (してん)と、いいます。
そして、てこによって、持ちあげたい物に、力がくわえられる場所を 作用点(さようてん)という。
左の図で見れば、力 F1 と支点と力点との長さ d1 の、かけあわせの F1×d1 と、力 F2 と支点から作用点の長さ d2 の、かけあわせの F2×d2 との大きさは同じです。 つまり、式で書くと、
- F1×d1 = F2×d2
です。
なので、少ない力で、てこで重いものを持ち上げるには、支点と力点の距離を長くすれば、そのぶん、力点に加える力は小さくなります。 また、支点と作用点の長さを短くすれば、そのぶん、作用点に大きな力がくわえられるので、てこで持ち上げやすくなります。


なお、ピンセットに、てこの原理を当てはめて、考えてみると、ピンセットの支点は、はじっこにあります。ピンセットの作用点は、ピンセットの先の、物をつまむ部分です。
- くぎぬき


支点・力点・作用点は、かならずしも、一直線上には、あるとは、かぎらない。
身の回りのてこ
輪じく(発展 [編集]


輪じく(りんじく)とは、自動車のハンドルに似たしくみの物です。外側の輪(わ)をまわすと、くっついている内側の軸(じく)も、いっしょに、まわります。
このような、ハンドルなどの力の仕組みを考えたものを、輪じく(りんじく、輪軸)といいます。
輪じく の、力のしくみ は、てこの原理を 使って、考えることができます。
輪じく の、つりあいを考えるときは、
- 力 × 半径
で、かんがえる必要があります。

ドライバーも 輪じく になっています。
かっ車(発展)[編集]
宇宙[編集]
太陽と月の形[編集]
月と太陽の表面の様子や月の形が変わる理由について学びます。
月の形の変化と太陽の位置[編集]

月は日々{{ruby|姿形を変え、それは約29.5日で一周しています。これを月の満ち欠けといいます。月の満ち欠けが起きる理由は、地球から見た月の太陽からの光が当たる面が日ごとに変わってゆくためます。
月の満ち欠けは決まった周期となっているので、昔の人はこれをカレンダーのように使っていました。そして、それぞれの形に名前をつけて身近なものにしていました。みなさんは、すべては、おぼえなくてもよいですが、月の形と、その名前を紹介します。
陰暦(月の満ち欠けを基にした暦)と月の名前 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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月の見えかたは、右側から、かわっていきます。
月の表面の様子[編集]

月の表面に見える、黒く見える丸い穴をクレーターと言います。でこぼこした、くぼみがあります。(くわしくはクレーター。) クレーターが出きた理由は、いん石(いんせき、隕石)が、ぶつかったからだろう、と考えられています。
クレーターとはべつに、月の表面の、黒く見えるあたりを海(うみ)といいます。「海」と言っても、月の海には、水はありません。
そもそも、月には、水がありません。月には、空気も、ありません。
月の表面には、海がいっぱいあるけど、裏には、ほとんどありません。
月の表面の、白く見える部分を陸(りく)と、言います。
月の大きさ[編集]
月の直径は、約3500kmです。月の形は、球形です。地球の直径と比べた場合、月の直径は、地球の直径の4分の1です。地球の方が大きいです。
月と地球の距離は、約38万kmです。 なお、太陽と地球との距離は、約1億5000万kmであり、月と地球の距離の約400倍です。
電気の利用[編集]
- 電
磁石 のはたらき
鉄の
この節では、電磁石のほかの、利用を説明します。
電気による発熱[編集]
電熱線 などに電流を流すと、発熱します。どんな金属の線でも、電気をながすと、発熱はします。ニクロム線は、とくに、発熱が多くなるニクロムという材料でつくられた導線です。このように、電気を流すと熱が多く発する金属導線を
電熱線は、ヒーターなどに利用されることがあります。
電熱線の発熱量などは、どのようにして、はかったら、良いでしょうか?
まず、「温度」と、電熱線などの発熱や、火などの「熱」とは、区別をする必要が、あります。
電気を作る[編集]
電気回路の導線の近くで、磁石を動かすと、電気が流れます。たとえば電磁石に、磁石を出しいれすると、磁石を出し入れで動かしている間は、電気が流れます。
このように、磁石を動かすことで、電気の流れを作れます。
「手回し発電機」は、この仕組みを利用しています。レバーを回すことで、中の磁石が回転するので、磁石の近くにある回路に電気が流れるのです。
光電池[編集]

光電池は光を電気に変える機械です。太陽電池とも、いいます。 光電池にも、+極とー極があります。 乾電池で、豆電球を明るくさせたり、モーターをまわせたのと同じように、光電池でも、豆電球をつけたり、モーターを回せたりします。 光電池での、電気をながすつよさは、電池にあてた光がつよいほど、光電池の電気もつよくなります。 そのため、鏡などを使って、光電池に光を集めると、集めた分だけ、光電池の電気も、強くなります。
光電池を、紙などで、かげにして、光をさえぎると、電気は、ながれなくなります。 紙をはずして、光電池に、また光にあてると、光電池は、電気を流せるようになります。
乾電池は、つかいつづけると、電気がながせなくなってしまいます。いっぽう、光電池は、ずっと、つかえます。このため、光電池のほうが、

光電池で走る車は、「ソーラー・カー」 (SOLAR CAR) といいます。
電気と明かり[編集]
電球と発光ダイオード(はっこうダイオード)などの明かりは、電球とは仕組みがちがいます。 発光ダイオードは、半導体(はんどうたい)という物質の性質を使っています。
小学校では、半導体の説明は、むずかしいので、省略します。
なお、発光ダイオードの実験をする時は、電流を流しすぎると、ダイオードがこわれてしますので、注意してください。電流を流し過ぎないように、回路に抵抗という、電流を減らす部品を組み込むのが普通です。
また、蛍光灯のしくみは、電球とも、発光ダイオードとも、別の仕組みです。
この節では、電気は、光に変えることができることを、分かってくれれば、じゅうぶんだと、思います。
また、光電池などを思い出せば分かるように、光から電気をつくることも、出来ます。
電気と音[編集]
電気は、機械を使って、音に変えることも出来ます。スピーカーやマイク、電子ピアノなどが、そうですね。
どういう仕組みかというと、製品によって、少しはちがいますが、おおむね、似たような仕組みです。
電気によって、振動を、起こしています。
音とは空気の振動です。
さて、回路に電気が流れると、電磁石になって磁力が発生するのですから、その磁力で、物を、振動させてしまえば、音を、出せるのです。
電気をためる・コンデンサー[編集]


写真のような、電気をためることができる
センサーとプログラム[編集]
照明の中には、部屋に入ると自動で電気がつくものもあります。これについて考えてみましょう。
- これには、人がいることを感知するセンサーが使われています。
- 内部のコンピュータに動きを指示し、それに
従 って動いています。 - このようなコンピュータへの指示を プログラム といい、プログラムを作ることを プログラミング といいます。
- このように、電気製品の中には、センサーとプログラムを使って動いているものがあります。
人と環境[編集]
人は、空気・水などに多くのえいきょうをおよぼしています。