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意匠法第60条の17

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

意匠法第60条の17

国際登録を基礎とした意匠権の放棄について規定する。

条文[編集]

(意匠権の放棄の特例)

第60条の17 国際登録を基礎とした意匠権を有する者は、その意匠権を放棄することができる。

2 国際登録を基礎とした意匠権については、第36条において準用する特許法第97条第1項の規定は、適用しない。

解説[編集]

通常の意匠権の場合、実施権、質権が設定されているときは、それらの者の承諾が必要であり(準特97条1項)、特許庁長官へ承諾書を提出することが求められる(準特登30条1項2号)。しかし、国際登録に基づく意匠権についてはジュネーブ改正協定上承諾は不要と解されており(ジュネーブ16条参照)、日本の意匠法の規定を適用することができない。このため、かかる特許法の規定の適用を除外するものである(本条2項)。

ただ、これだけを規定すると国際登録に基づく意匠権は放棄できないと誤解されるおそれがあるため、国際登録に基づく意匠権を放棄できる旨を念のため規定した(本条1項)。

国際登録に基づく意匠権の放棄の効力は国際登録簿への登録により発生する(60条の18第1項、60条の19第2項、ジュネーブ16条(1)(iv), (2))。


なお、実施権者等の承諾を得ることなく国際登録に基づく意匠権を放棄した場合、放棄により生じた損害について債務不履行に基づく損害賠償請求など民事上の救済を受けることができるものと考えられる[1]

改正履歴[編集]

  • 平成26年法律第36号 - 追加

脚注[編集]

  1. ^ 特許庁総務部総務課制度審議室編『平成26年 特許法等の一部改正 産業財産権法の解説』発明推進協会、2014、p. 146

関連条文[編集]

前条:
60条の16
意匠法
第6章の2 ジュネーブ改正協定
第2節 国際意匠登録出願に係る特例
次条:
60条の18