コンテンツにスキップ

料理本/ワサビ

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

ワサビ(山葵)は、アブラナ科ワサビ属の多年草で、日本原産の香辛料です。その独特の辛味と香りは日本料理に欠かせない存在で、特に刺身や寿司の薬味として広く知られています。

歴史

[編集]

ワサビの利用は平安時代(794-1185年)にさかのぼり、当初は薬用植物として栽培されていました。江戸時代(1603-1867年)に入り、寿司や蕎麦の薬味として普及し始めました。

特徴

[編集]
  • 辛味成分:アリルイソチオシアネート
  • 独特の鼻に抜ける辛さと香り
  • 抗菌作用があり、食中毒予防にも効果的

種類

[編集]
  • 本わさび:わさびの根茎を擦りおろしたもの
  • 練りわさび:本わさびにデンプンなどを加えたペースト状のもの
  • 粉わさび:乾燥させて粉末状にしたもの

使用方法

[編集]

おろし方(本わさびの場合)

[編集]
  1. ワサビの表面を水で洗い、ヘタを取り除く
  2. おろし金の目の粗い面で円を描くように擦る
  3. おろしたワサビを集め、適量の水を加えてなじませる
  4. 15-20分ほど置いて、香りと辛みを引き出す

保存方法

[編集]
  • 新鮮な根:湿らせた新聞紙に包み、冷蔵庫で保存(1-2週間)
  • おろしたもの:ラップで包み、冷蔵庫で保存(2-3日)
  • 練りワサビ:使用後は蓋をしっかり閉め、冷蔵庫で保存

栄養価

[編集]

ビタミンC、カリウム、カルシウムなどのミネラルを含みます。また、抗菌作用や抗酸化作用があるとされています。

代用品

[編集]

本わさびは高価で入手が難しいため、西洋わさび(ホースラディッシュ)を主原料とした代用品が広く使われています。

注意点

[編集]
  • 辛味が強いため、使用量に注意が必要です
  • アレルギー反応を引き起こす可能性があるので、初めて食べる際は少量から試してください

豆知識

[編集]
  • ワサビの辛味は揮発性が高く、15-20分で半減するといわれています
  • 日本では「わさび田」と呼ばれる独特の栽培方法で生産されています

ワサビは日本の食文化を象徴する香辛料の一つです。その独特の風味と使い方を理解することで、料理の幅が広がり、より深い日本食の味わいを楽しむことができます。

カテゴリツリー

[編集]
Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディアワサビの記事があります。