コンテンツにスキップ

日本語/非母語話者むけ/文法/形容詞

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

日本語の形容詞的語句には、主に2種類あります。

イ形容詞
連体形が「い」で終わるという特徴があります。語尾に「い」をつけてイ形容詞とすることができる名詞が多いです((しろ)→白い)。「い」で終わるナ形容詞もあるので注意してください(きれい)。
例:(あか)い、(あお)い、(たか)い、(ちい)さい、(おも)い、(かる)
ナ形容詞
「形容動詞」または「形容詞的名詞」とも言われます。名詞を修飾するときには「~な」となります。専門的にいえば活用語尾の「な」は、古語の繋辞「なり」の連体形「なる」に由来します。
例:綺麗(きれい)(しず)か、素敵(すてき)

「良い」だけは例外です。語幹は原則「よ~」(よく、よかったら…)ですが、活用語尾に「~い」が含まれるときは、口語では「よい」よりも「いい」が一般的です。

活用基礎

[編集]

動詞と同様に、一般的な形容詞の活用形を列挙します。また、「いい」は「よい」と同様に活用します。

ナ形容詞―名詞相当語句―は繋辞をつけることで「活用」活用します。例外は、「現在形」(繋辞を省略)と「丁寧過去否定形」(特別な言い方もある)です。

現在形 過去形 否定形 過去否定形
普通 ~だった ~ではない ~ではなかった
丁寧 ~です ~でした ~ではありません ~ではありませんでした
~ではなかったです

イ形容詞はいくらか単純な活用パターンです。丁寧さは繋辞をつけて表します。the (polite present positive, in all tenses)

現在形 過去形 否定形 過去否定形
普通 ~い ~かった ~くない
~くはない
~くなかった
~くはなかった
丁寧 ~いです ~かったです ~くないです(~くありません) ~くなかったです(~くありませんでした)

その他の活用形

[編集]

また、以下の活用形も、他の活用形の基礎となるので、覚えておくと役立つでしょう。

イ形容詞 ナ形容詞
語幹
連体形 ~い ~な
終止形 ~い ~だ
連用形 ~く(~かっ) ~で(~だっ、~に)
未然形 ~かろ ~だろ
仮定形 ~けれ ~なら
命令形 ~かれ ~なれ

これらの活用形から、以下の活用形が作られます:

イ形容詞 ナ形容詞
て-form 連用形+て ~くて 連用形 ~で
バ形 仮定形+ば ~ければ 仮定形+ば ~なら(ば)
タラ形 inf. 過去形+ら ~かったら inf. 過去形+ら ~だったら
推量形[1] 未然形+う ~かろう 未然形+う ~だろう
連用修飾形 連用形 ~く 連用形 ~に
程度を表す(派生語) 語幹+さ ~さ 語幹+さ ~さ

形容詞も特定の場合に音便化します。ナ形容詞の丁寧な否定形については、以下の繋辞の節もご覧ください。

命令形

[編集]

命令形は現代日本語では極めて限られており、(おそ)かれ(はや)かれ(副詞的用法)のような慣用表現に限られます。命令形は述語にはなれません。

仮定表現

[編集]

仮定形にはバ形とタラ形などがあります。ニュアンスの違いはthe conditionals lessonをご参照ください。

[編集]
  1. ^ ほとんどの形容詞は意志を持たない状況語なので、「~う」は推量を表します。ただし、ごくまれに、意志のニュアンスが含まれます(例えば、報告やお願いに対する「良かろう」が該当します)。