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有機化学/有機化学とは

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

本稿では、これから有機化学(ゆうきかがく)を学習する皆さんに、有機化学について簡単ではあるが概説する。

まず、有機化学とは、「有機化合物」を取り扱う、化学の一分野である。有機化合物とは、炭素Cを含む化合物のうち、炭素の単体・炭素の酸化物・炭酸塩などを除く化合物のことである。有機化合物は主に炭素C、水素H、酸素O、窒素N、ハロゲンなどの元素から成り立っている。構成する元素こそ少ないものの、その組み合わせは膨大である。

生命活動に目を向けてみると、タンパク質や酵素、ビタミン、脂質、炭水化物などなど…、多くの物質が有機化合物である。また、私たちの体内で起こっているような化学反応も、有機化学反応である。身の回りに目を向けても、食物・衣服・石油など、多くの物質が有機化合物である。有機化合物は、天然に存在するものに限らず、人工的に合成されているものもある。合成繊維やプラスチック、そして何より薬など、合成有機化合物によって人間の生活は支えられている。

有機化学の歴史

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「有機物」という名称の始まりは、1807年にさかのぼる。スウェーデンの化学者・イェンス・ベルセリウスは、生物に由来する(生命力を含んだ)物質に対して「有機物」と名付け、(生命力を含まない)鉱物に由来する物質を「無機物」として、物質を2種類に大別した。そして、「無機物」から「有機物」を作ることは決して不可能であると当時は考えられていたのである。

尿素合成の反応式

しかし、1828年にフリードリヒ・ヴェーラーが、シアン酸カリウムという無機物から、有機物である尿素を合成することに成功した。「生命力」なしでも、「有機物」を合成することができることが判明したということである。現在では、「有機物(有機化合物)」は、例外はあるものの、基本的に「炭素を含む化合物」として定義されている。(※炭素の単体・炭素の酸化物・炭酸塩は「有機化合物」に含まない。)

有機化合物の分類

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有機化合物は、炭素原子の共有結合を主な骨格としている。 炭素は4本の価標をもつので、単結合・二重結合・三重結合を作る。 炭素原子間に単結合のみを持つ有機化合物を飽和化合物、二重結合や三重結合を含む化合物を不飽和化合物という。

一方、有機化合物は炭素原子が輪を作る環式化合物と輪を作らない鎖式化合物(脂肪族化合物)とに分類することも出来る。 環式化合物はさらにベンゼン環を含む芳香族化合物脂環式化合物に分類出来る。

まとめると次のようになる。

有機化合物の分類
飽和化合物不飽和化合物
鎖式化合物脂肪族化合物例:メタン例:エチレン
環式化合物脂環式化合物例:シクロヘキサン例:シクロヘキセン
芳香族化合物存在しない例:ベンゼン