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標準原価計算制度における原価差異

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

原価計算基準 第四章 原価差異の算定および分析

四六 標準原価計算制度における原価差異

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 標準原価計算制度において生ずる主要な原価差異は材料、受入価額、直接材料費、直接労務費および製造間接費のおのおのにつき、おおむね次のように算定分析する。

(一) 材料受入価格差異

 材料受入価格差異とは、材料の受入価格を標準価格をもって計算することによって生ずる原価差異をいい、標準受入価格と実際受入価格との差異に、実際受入数量を乗じて算定する。

(二) 直接材料費差異

 直接材料費差異とは、標準原価による直接材料費と直接材料費の実際発生額との差額をいい、これを材料種類別に価格差異と数量差異とに分析する。

  1. 価格差異とは、材料の標準消費価格と実際消費価格との差異に基づく直接材料費差異をいい、直接材料の標準消費価格と実際消費価格との差異に、実際消費数量を乗じて算定する。
  2. 数量差異とは、材料の標準消費数量と実際消費数量との差異に基づく直接材料費差異をいい、直接材料の標準消費数量と実際消費数量との差異に、標準消費価格を乗じて算定する。

(三) 直接労務費差異

 直接労務費差異とは、標準原価による直接労務費と直接労務費の実際発生額との差額をいい、これを部門別又は作業種類別に賃金差異と作業時間差異とに分析する。

  1. 賃金差異とは、標準賃率と実際賃率との差異に基づく直接労務費差異をいい、標準賃率と実際賃率との差異に、実際作業時間を乗じて算定する。
  2. 作業時間差異とは、標準作業時間と実際作業時間との差異に基づく直接労務費差異をいい、標準作業時間と実際作業時間との差異に、標準賃率を乗じて算定する。

(四) 製造間接費差異

 製造間接費差異とは、製造間接費の標準額と実際発生額との差額をいい、原則として一定期間における部門間接費差異として算定し、これを能率差異、操業度差異等に適当に分析する。

解説

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