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法人税法第53条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

コンメンタールコンメンタール法人税法 法人税法第53条)(

条文

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(返品調整引当金)

第53条 
  1. 内国法人で出版業その他の政令で定める事業(以下この条において「対象事業」という。)を営むもののうち、常時、その販売する当該対象事業に係る棚卸資産の大部分につき、当該販売の際の価額による買戻しに係る特約その他の政令で定める特約を結んでいるものが、当該棚卸資産の当該特約に基づく買戻しによる損失の見込額として、各事業年度(被合併法人の適格合併に該当しない合併の日の前日の属する事業年度及び残余財産の確定の日の属する事業年度を除く。)終了の時において損金経理により返品調整引当金勘定に繰り入れた金額については、当該繰り入れた金額のうち、最近における当該対象事業に係る棚卸資の当該特約に基づく買戻しの実績を基礎として政令で定めるところにより計算した金額(第4項において「返品調整引当金繰入限度額」という。)に達するまでの金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
  2. 前項の規定は、確定申告書に返品調整引当金勘定に繰り入れた金額の損金算入に関する明細の記載がある場合に限り、適用する。
  3. 税務署長は、前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第1項の規定を適用することができる。
  4. 内国法人が、適格分割又は適格現物出資(以下第6項までにおいて「適格分割等」という。)により分割承継法人又は被現物出資法人に対象事業の全部又は一部を移転する場合において、当該移転をする対象事業について第1項の返品調整引当金勘定に相当するもの(以下この条において「期中返品調整引当金勘定」という。)を設けたときは、その設けた期中返品調整引当金勘定の金額に相当する金額のうち、当該適格分割等の直前の時を事業年度終了の時とした場合に同項の規定により計算される返品調整引当金繰入限度額に相当する金額に達するまでの金額は、当該適格分割等の日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。 
  5. 前項の規定は、同項の内国法人が適格分割等の日以後2月以内に期中返品調整引当金勘定の金額に相当する金額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。
  6. 内国法人が、適格合併、適格分割又は適格現物出資(以下この項及び第8項において「適格合併等」という。)を行つた場合には、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ、当該各号に定める返品調整引当金勘定の金額又は期中返品調整引当金勘定の金額は、当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(第8項において「合併法人等」という。)に引き継ぐものとする。
    一 適格合併 第1項の規定により当該適格合併の日の前日の属する事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された同項に規定する返品調整引当金勘定の金額
    二 適格分割等 第4項の規定により当該適格分割等の日の属する事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された期中返品調整引当金勘定の金額
  7. 第1項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された同項に規定する返品調整引当金勘定の金額は、当該事業年度の翌事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
  8. 第6項の規定により合併法人等が引継ぎを受けた返品調整引当金勘定の金額又は期中返品調整引当金勘定の金額は、当該合併法人等の適格合併等の日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
  9. 第10条の3第1項(課税所得の範囲の変更等の場合のこの法律の適用)に規定する特定普通法人が公益法人等に該当することとなる場合の当該特定普通法人のその該当することとなる日の前日の属する事業年度については、第1項の規定は、適用しない。
  10. 第2項、第3項及び第5項に定めるもののほか、第1項、第4項及び第6項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。