真実を知る方法
真実を知る方法では、あるものごとについて、できるかぎり真実に近い知識を得る方法を説明します。
バイアスに注意
[編集]真実を知るためには、バイアス(思い込み)に注意する必要があります。「多分こうだろうな」という思い込みが、情報の取捨選択や解釈に影響してしまうのです。
また、「一件そうだったからといって、それが一般的とは限らない」ということに注意する必要があります。
たとえば、「今日、◯○バスの△△線が30分遅れた」としても、「いつも◯○バスは遅れる」とは限りません。
もちろん、「みんなが○○だと思っている」ということは「○○である」というわけでもありません。
たとえば「アンケートに回答した80%の人が『△△市は治安が悪い』と思っている」という調査結果があったとしましょう。でも、これは単に「アンケートに回答した80%の人が『△△市は治安が悪い』と思っている」というデータに過ぎません。
ほんとうに△△市で犯罪が多いのかは、別に調査したり、他の調査結果を確認したりしなければわからないことなのです。
主流派メディアは信頼できるのか
[編集]テレビ、新聞、ラジオなどの主流派メディアは信頼できるのでしょうか。
いかなるメディアであっても、特定の指針に基づいて情報を取捨選択していますし、特定の見方に立って事象を解釈しています。
主流派メディアは、一次情報あるいは一次資料(下記参照)と扱うべきではありません。
陰謀論に惑わされないためには
[編集]n次情報とn次資料
[編集]「n次情報」という言い方は一般的に使われます。
「n次資料」という言い方は、学問や研究の場で使われることが多いです。
一次情報
[編集]自分が実際に体験したり、調査したりして得た情報を「一次情報」といいます[1]。
バスの時間の例でいうと、「実際に○○バスに乗ったとき、どのくらい遅れたか」、「○○バスが定刻通りに来るかを実際に調査した結果」です。
一次情報は最も信頼性が高い反面、実際に調査しなければならないため、得るのが難しいです。
二次情報
[編集]一次情報を持つ他人から得た情報を「二次情報」といいます。本や新聞、論文などが二次情報です。
バスの時間の例でいうと、「○○バスをいつも利用している友人の話」です。
三次情報
[編集]発信元が定かではない情報を「三次情報」をいいます。三次情報は、信頼性が劣ります。
バスの時間でいうと、「○○バスの時間について、駅前を歩いている人が話していた噂話」です。
一次資料
[編集]ウィキペディアの指針では、一次資料を「ある事象について、それに密接したところにある独自の資料であり、多くの場合はそれに直接参加した人によって作成されます。その人たちは、事件、歴史の一時期、芸術作品、政策決定、などについて内部からの観点を提供します[2]。」としています。
バスの時間の例でいうと、「時刻表」や「実際にバスが来た時間をメモしたもの」、「バスの運転手が書いた、大幅な遅延に関する始末書」です。
一次資料は扱いが難しく、その事象や背景について詳しい知識が必要です。
一次資料というのは、たとえば、
- 法律の原文
- 判決文
- 本人の手記
- フライトデータレコーダーの記録
- 事象を直接録音・録画したもの
- 実験や調査のときのメモ
などです。
二次資料
[編集]二次資料は、一次資料についての知識を持った人が作成した資料です。
バスの時間の例でいうと、「○○バスの時間の正確性についての調査報告書」です。
ウィキペディアによれば、二次資料には大元の情報の一般化、分析、解釈、評価が含まれます[3]。
二次資料のうち主なものは、
- 論文
- 報告書
- 一部の専門性の高い本
です。
三次資料
[編集]三次資料は、一次資料や二次資料をまとめた資料です。
バスの時間の例でいうと、「百科事典の『○○バス』の項目」です。
三次資料のうち主なものは、
- 教科書
- 百科事典
です。