確率論

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現代確率論は測度論を土台として定式化されている。 そこで本項では、高等学校で習うような数え上げによるラプラス流の確率論を経て、測度論的確率論へ向かっていく。

確率とは[編集]

まず、確率とはどういうものかを明らかにしておく。 本項では、 確率(probability)とは「考える対象のうち、ある特定の現象が起こる割合」のこととする。 世の中では絶えず様々な現象が生起しているので、 まずは興味をもつ対象・区域を明確に定める必要がある。 数学的に言えば、確率を考えるには集合をまず定めなければいけない、ということである。

例1(サイコロ投げ)[編集]

各面に自然数 1,2,3,4,5,6 が一回ずつ描かれた立方体、すなわち6面のサイコロを考える。 したがって、ここで考える対象は「6面のサイコロ」ということになる。

(1) サイコロを一回投げる場合

確率空間と確率変数[編集]

一般に任意の集合\Omegaの部分集合族にたいして確率を定義することができないことは測度論より知られている。そこで、部分集合族に制限を与える。

集合族についての予備知識[編集]

ブール環[編集]

ある集合\Omegaとその部分集合の族Rが以下の条件を満足する時ブール環(Boolean Ring) と呼ぶ。

(ⅰ) R \ne \phi
(ⅱ)  A,B\in R \Rightarrow A\cup B \in R, A-B \in R

ブール代数[編集]

ある集合\Omegaとその部分集合の族\bold{A}が以下の条件を満足する時ブール代数(Boolean Algebra) と呼ぶ。

(ⅰ) \bold{A} \ne \phi
(ⅱ)  A,B\in \bold{A} \Rightarrow A\cup Y \in \bold{A}
(ⅲ)  A\in \bold{A} \Rightarrow A^c\in \bold{A}