コンテンツにスキップ

道路交通法施行規則第23条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

道路交通法施行規則)(

条文

[編集]

(適性試験)

第23条

自動車等の運転に必要な適性についての免許試験(以下「適性試験」という。)は、次の表の上欄に掲げる科目について行うものとし、その合格基準は、それぞれ同表の下欄に定めるとおりとする。

科目 合格基準
視力 1.大型免許、中型免許、準中型免許、大型自動車仮免許(以下「大型仮免許」という。)、中型自動車仮免許(以下「中型仮免許」という。)、準中型自動車仮免許(以下「準中型仮免許」という。)、牽引免許及び第二種運転免許(以下「第二種免許」という。)に係る適性試験にあつては、視力(万国式試視力表により検査した視力で、矯正視力を含む。以下同じ。)が両眼で0.8以上、かつ、一眼でそれぞれ0.5以上であること。
2.原付免許及び小型特殊自動車免許(以下「小型特殊免許」という。)に係る適性試験にあつては、視力が両眼で0.5以上であること又は一眼が見えない者については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上であること。
3.前2号の免許以外の免許に係る適性試験にあつては、視力が両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上であること又は一眼の視力が0.3に満たない者若しくは一眼が見えない者については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること。
色彩識別能力 赤色、青色及び黄色の識別ができること。
深視力 大型免許、中型免許、準中型免許、大型仮免許、中型仮免許、準中型仮免許、牽引免許及び第二種免許に係る適性試験にあつては、三桿法の奥行知覚検査器により2.5メートルの距離で3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。
聴力 1.大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、大型特殊自動車免許(以下「大型特殊免許」という。)、牽引免許、第二種免許及び仮免許に係る適性試験にあつては、両耳の聴力(補聴器により補われた聴力を含む。)が10メートルの距離で、90デシベルの警音器の音が聞こえるものであること。
2.1.に定めるもののほか、準中型免許、普通免許、準中型仮免許及び普通自動車仮免許(以下「普通仮免許」という。)に係る適性試験にあつては、両耳の聴力が10メートルの距離で、90デシベルの警音器の音が聞こえるものではないが、法第91条の規定により、運転する準中型自動車又は普通自動車の進路と同一の進路及び進路を運転者席の反対側に変更しようとする場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる自動車等を運転者席から容易に確認することができることとなる後写鏡(以下「特定後写鏡」という。)を使用すべきこととする条件を付すことにより、当該準中型自動車又は普通自動車の安全な運転に支障を及ぼすおそれがないと認められること。
運動能力 1.令第38条の2第4項第1号又は第2号に掲げる身体の障害がないこと。
2.1.に定めるもののほか、自動車等の安全な運転に必要な認知又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなる四肢又は体幹の障害があるが、法第91条の規定による条件を付すことにより、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがないと認められること。


2.次の各号のいずれかに該当する者に対し行う適性試験にあつては、前項の規定にかかわらず、色彩識別能力の科目についての試験は、行わないものとする。

  1. 受けようとする免許の種類と異なる種類の免許を現に受けている者
  2. 第一種運転免許(以下「第一種免許」という。)又は第二種免許に係る特定失効者又は特定取消処分者であるもの
  3. 大型仮免許、中型仮免許、準中型仮免許又は普通仮免許を受けようとする者で、法第97条の2第1項第4号に該当するもの

解説

[編集]

免許を取得できると判断できる最低限の適性を定めたものであり、てんかんやその他精神疾患、視力障害、聴力障害といった運転に支障をきたすようなものを判別する際に行われる。

参照条文

[編集]