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馬券を買う前に知っておくべきこと

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

ここでは馬券を買う前に知っておくべきことについて解説します。20歳未満の人は馬券は買えないので要注意です。

また、競馬関係の用語はW:Category:競馬用語を参照してください。

競走について

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馬の競い合いの事、いわゆるレースのことを競走といいます。

平地競走 - 第90回有馬記念
障害競走 - 中山グランドジャンプ

日本の競馬は管轄する組織、日本中央競馬会(JRA)か地方競馬会(NAR)かの違いで中央競馬地方競馬で分類されます。中央競馬でも、平坦なコースを走行する平地競走と障害を飛越する障害競走の2種類が存在します。また、地方競馬では平地競走が主となっているが、ホッカイドウ競馬では鉄ぞりを引きながら行うばんえい競馬も開催されています。

この教科書では主に平地競走を扱います。

競走の種類

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平地競走は、コースの種類でダートに分かれます。

芝競争はその名の通り芝が敷き詰められたコースで行います。芝コースは馬に負担が少なく、結果スピードが求められるレースになります。コースの管理コストが高いことから地方競馬では盛岡競馬場のみで行われています。

ダート競争は砂のコースで行われるレースです。ダートコースは馬への負担が多く、結果パワーが求められるコースになります。上記の事情からダートは地方競馬が主となり、実際中央地方問わずダート競争は地方競馬場で行われています。

海外芝と海外ダート
第91凱旋門賞オルフェーヴル

日本で優秀な成績を残した馬が海外では上手く成績を残せない、もしくはその逆の成績を残す馬が現れるということがしばしば存在します。単に海外馬が強い、遠征のストレスが影響を与えたなど様々な理由が考えられますが、大きな要因としてレース場の性質の違いが挙げられます。

現在、日本では砂の走行コースがダート競争で用いられていますが、ダート競争の本場アメリカでは土のコースが使われています。土コースは芝競争並みにパワーが必要とされない、つまりスピードが求められるコースで、また砂ほどチリが舞いやすいこともないので両方の意味でストレスの少ない競争になります。

芝競争には海外芝・洋芝という言葉があるくらいに、日本の芝と海外の芝の性質は大きく異なります。日本の芝は短く軽い一方、フランスや香港などの芝は長く重いとされ、パワーが求められる競争となります。函館・札幌競馬場では洋芝を採用しているので、海外遠征に行った馬でこの競馬場の競争を勝った経験があれば有力視するべき……かもしれない。

斤量による違い

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馬齢重量表に基づいて斤量が決まる馬齢重量戦、レースによって定められた斤量で走る定量戦、馬の性別と年齢でによる基準重量に、獲得した収得賞金額や過去に勝った競走のグレードなどにより重量が加算されて斤量が決まる別定重量戦(別定戦とも呼ばれる)があります。

国によっては各馬の実力に応じて斤量が決まるハンディキャップ競走があります。ハンディキャップ競走では波乱が起こることが多いので特に注意が必要です。

競争の種類

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各競争には格付けがされています。順番に新馬戦未勝利戦1~3勝戦オープン競争リステッド競争重賞となっています。

新馬戦は競走馬が一番最初に走るレースです。そこを勝利した馬は1勝戦、勝てなかった馬は未勝利戦に進みます。1~3勝戦はその名の通り出る馬の多くの勝利数が名前のそれである競争です。オープン競争は賞金分類の最終地点で、競走馬はまずこの競争に出ることを目指します。リステッド競争はオープン競争の中で指定された特別な競争です。

重賞は日本競馬で特に特別な競争を指します。重賞にはグレード制という特別な格付けがされており、国際的なグレードであるG1G2G3と日本独自のグレードであるJpn1Jpn2Jpn3、その他地方競馬独自のグレードも存在しています。これらは数字が小さいほど上の格となります。

出走条件

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競争ごとに出られる馬の条件が決められていることがあり、大きく分けると馬齢、性別、獲得賞金などの条件があります。

馬齢[1]では2歳限定3歳限定3(4)歳以上で分けられます。例えば、クラシック競走という種牡馬、繁殖牝馬の価値を高める為の競走は3歳馬限定です。

馬の性別は男女それぞれ、牡馬牝馬といいます。クラシック競走の中でも桜花賞、オークス、秋華賞の牡馬クラシック競走はの3歳牝馬しか出られません。

獲得賞金ではオープン競争以下の競争が分類されます。以下に分類を表に記述します。

クラス 獲得賞金
1勝クラス 500万円以下
2勝クラス 501万円以上1000万円以下
3勝クラス 1001万円以上1600万円以下
オープン 1600万円超え

また、明確に分類はされませんが出走数の上限に達した場合、獲得賞金で足切りがされる場合があり、レースの出走段階では獲得賞金が馬の格として扱われるといって良いと思います。

主なレース

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もっと知りたい人は競馬を見る#レースを参照してください。

クラシック競走・十大競走

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第90回東京優駿

クラシック競走とは3歳馬のみが出走できる、種牡馬、繁殖牝馬の価値を高める為の競走です。それゆえに去勢されているセン馬は出走できません。 クラシック競走には

  • 皐月賞
  • 東京優駿(日本ダービー)
  • 菊花賞

牝馬のみが出場できる牝馬クラシック競争には

  • 桜花賞
  • 優駿牝馬(オークス)
  • 秋華賞

があります。

これに

  • エリザベス女王杯
  • 天皇賞(春・秋)
  • 宝塚記念
  • 有馬記念

を加えて十大競走といいます。


予想・購入について

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予想

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売店に並ぶ競馬新聞

競馬の予想は競馬新聞競馬予想サイトで見ることが可能です。競馬新聞はたくさんありますがコンビニやそのプリンター、競馬場の敷地内で販売されています。競馬場では新聞だけでなく露店なども現金でやりとりするという点は注意してください。競馬予想サイトも同様に多く存在します。netkeibaの予想コーナーなど有名なものもありますが、競馬は予想が外れやすいこともあり、信用する予想は自分で判断する必要があります。

各馬の予想は◎→○→▲→△(→☓→注)の順で1着にくる可能性が高いと判断したという記号になります。

また、競馬新聞では馬柱という自分で予想する際の判断基準になる情報が記載される欄が存在します。内容は枠番号・馬番号・出走馬名・負担重量・騎手名・厩舎名・予想印・前3~7走の成績・距離、芝・ダートコース別の成績などで構成されます。

馬券

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馬券はレースの結果を予想して記入して賭けをするためのものです。実際のレースとどれだけ合ってるかで払い戻し金額が決まります。100円から購入ができます。

賭ける対象は枠番号馬番号の2種類があります。

1 2 3 4 5 6 7 8

枠は馬をグループ分けして、上表の通りの色に当てはめます。この枠に1~2頭ずつ馬が入れられます。

内側から順番に馬に番号が振られ、その番号を馬番号と呼びます。

馬券の種類

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馬連の馬券

馬券の種類は1着を当てる単勝や1, 2着を着順通りに当てる馬単、1, 2, 3着を着順通りに当てる三連単といった厳しい条件のものから、3着までの内1頭を当てる複勝や複勝に入る馬を2頭当てるワイド、組み合わせだけの馬単である馬連や組み合わせだけの三連単である三連複、1, 2着の枠番の組み合わせを当てる枠連などが存在します。また、単勝と複勝を同時に購入する応援馬券や指定の5レースの1着を当てるWIN5も特殊な形式として存在します。

各馬券の種類にそれぞれ設定されたオッズによって払戻金が決まります。例えば、とある組み合わせの3連単のオッズが3.6倍だったとしたら、購入金額の3.6倍の金額が返ってくるというわけです。

馬券の購入

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馬券を購入する方法には、発売機を使用する2種類、スマホを使用する2種類が存在します。

一般的な馬券のマークカード。実際は黒で塗りつぶす。

一番歴史があり一般的な方法としてマークカードを用いるものがあります。マークシートに「指定先レースの競馬場何レース目か」「購入する馬券の種類」「指定する競走馬の馬番号」「金額とその単位」を記入して予想する形式になっていて、1馬券につき1種類4予想が購入可能です。画像では「中山競馬場の11レース目を馬連。3番8番、4番8番、6番8番で各100円100円200円ずつ購入」という買い方をしていることがわかると思います。また、左上のマークは「前日投票するとき」、馬番号指定と金額の間のマークは「馬単を購入するとき、購入金額を倍にして逆の着順も購入する」、一番右のマークは「書き間違いをしてその行を無効にしたいとき」に塗りつぶします。

馬券発売機

記入した後は自動発売機へお金、マークカードを順に入れ、内容の確認をすると馬券を発行できます。また、マークカードはスマッピーというwebサービスでも代用可能です。この場合、お金を投入した後、マークカードのかわりにスマッピーで作成したQRコードを読み込ませて手続きを行います。

中央競馬場では、UMACAというキャッシュレスカードが発行可能です。UMACAでは独自の自動発売機で馬券を購入することができ、金銭のやり取りを前払いで済ませられることが特徴です。

また、中央競馬地方競馬の馬券購入は即PATというインターネット会員サービスでも可能です。即PATでは銀行口座と連携して馬券の購入、払い戻しができます。

脚注

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  1. ^ 馬の年齢は、人間と同じく、生まれた歳を0歳とするが、歳をとるのは全員一緒に年が変わるごとにとる。2歳からレースが始まり、通常は長くても9歳ぐらいまでである。(もちろん10歳以上まで出走する馬もいることはいる。例を挙げればフェブラリーステークスの勝ち馬ノボトゥルーなどがいる)