コンテンツにスキップ

高校化学 金と白金

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

[編集]
アケメネス朝ペルシアの金貨。紀元前5世紀ごろ

Au は金属光沢のある黄橙色の金属である。イオン化傾向が低く、反応性が低いことから単体として天然に存在する。純粋な金は柔らかく、展性・延性は全金属中最大である。密度は 19.3 g/cm3 で、融点は1064 ℃である。金は通常の酸とは反応しないが、濃塩酸と濃硝酸を3:1で混合した王水(aqua regia)には溶ける。

王水では、塩酸と硝酸が反応し塩化ニトロシル となって金と反応する。

王水に溶ける金
初期の状態
中間の状態
最終の状態

白金

[編集]
白金
白金
金の利用
金の利用


白金 Pt は金属光沢のある白色の金属である。金と同様イオン化傾向が低く、反応性が低い。

金や白金は多く産出しないため、貴金属(レアメタル)と呼ばれ、古くから硬貨や装飾品などに用いられてきた。しかしこれらは近年工業的に重要な物質となってきている。たとえば金は精密電子部品の配線に用いられ、また白金は化学反応を速める触媒として用いられる。

白金も金と同様に王水に溶ける。

王水に溶ける白金
中間の状態
四日後の状態