高校英語の文法/代名詞
代名詞
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[編集]中学校では「代名詞」として、 he や she や we など、基本的な代名詞を習う。
もちろんそれも代名詞であるが、しかしそれ以外にも多くの代名詞がある。
たとえば the same (「同じもの」の意味)も代名詞である(青チャート、ジーニアス)。なぜなら、the same は、なにか具体的な名詞を言う代わりとして使われるのだから、the same も立派な代名詞である。
このように、代名詞は別に一語でなくても構わない。
なお、形容詞的に the same の直後につづけて名詞が来る場合もあり、「the same ~ as ・・・(名詞または代名詞)」で、「・・・と同じ ~」の意味。
こちらの構文では the same は代名詞というよりも形容詞としての用法だが、市販の参考書では都合上、代名詞の章でいっしょにthe same ~ as の構文も教えているのが通例である。
ともかく例文は、たとえば
the same ~ as yours で「あなたのと同じ~」の意味(ジーニアス、エバーグリーン)。
the same shoes as yours なら「あなたのと同じ靴」だし(エバー)、
the same computer as yours なら「あなたのと同じコンピュータ」である(ジーニアス)。
一方、慣用的に、節が続く場合は as ではなく that の場合が多く
the same man that I saw yesterday で「昨日見かけたのと同じ男の人」の意味だし(エバーの和訳を少し改造)、
the same song that I heard yesterday で「昨日聞いたのと同じ曲」の意味(ジーニアス)。
のように、
「the same ~ that ・・・(節)」
というのもある。
ただし、節が続く場合でも、べつに as を使ってもかまわず、つまり「 the same ~ as ・・・(節)」としてもマチガイではない(ブレイクスルー)。
those who ~ で「~な人々」の意味の代名詞である。
たとえばエバーグリーンいわく、 those who wish to smoke で「たばこを吸いたい人々」である。
such は代名詞として「そのようなもの」「そのような人」として扱われる場合もある。
たとえば
He is an adult now, and should be treated as such. 「彼はもう大人なのだから、そのように扱うべきだ。」 ※ジーニアス
He is mere child, and should be treated as such. 「彼はまだほんの子供だから、子供として扱ってやるべきだ。」 ※青チャート
のように such はよく as such などとして使われる。
some と any
[編集]some- | any- | no- | every- | |
---|---|---|---|---|
人 -one -body |
someone somebody (だれか) |
anyone anybody (だれか、だれでも) |
no one (※ 離して書く) nobody (だれも~ない) |
everyone everybody (だれでも) |
物 -thing |
something | anything | nothing | everything |
some にも any にも「いくつかの」という意味がある。
よく参考書では、「 some は肯定文で使う。anyは疑問文・否定文で使う」などと習う(青チャート、ジーニアスなど)。
しかし桐原ファクトいわく、anyの基本的な意味は「どれでも」の意味である。any の「いくつかの」の意味は、「どれでも」の派生だと思うほうが良いだろう。
some と any の区別で悩んだ場合は、この「どれでも」の意味を基準に考えると良い。
だから肯定文であっても、「どれでも」の意味の形容詞には any を使う。
桐原ファクトいわく、疑問文で any を使う場合でも、ニュアンス的には「どれでも」の意味があるのが実際とのこと。否定文の any も同様。
この any の基本的な意味が「どれでも」の説に立てば、たとえば熟語 not ~ any が形容詞 no と同じ意味だということも、 not ~ any は「どれでもいいので存在してほしい(any)という事についてすら、それが成り立たない(not)。 → つまり無い」というふうに理解できます。
なお、any の後ろに否定語を置くのは禁止されている(ジーニアス、青チャート)。
ほか、慣用的な表現として、よくお茶などやコーヒーの飲み物をすすめる際に、
Would you like some coffee? 「コーヒーはいかがですか」(桐原ファクト)
Would you like some more tea? 「お茶のお代わりはいかがですか」(青チャート)
のようにsome を使う。
青チャートいわく、some は、答えが Yes であることを期待しているニュアンスのある表現とのこと。そういう用法もある。なので、人にものを勧めるからには、some で質問しないと失礼になるので、someを使うのが当然とのこと。
実際にはsome も any もけっして意味中立的な表現ではなく、それぞれニュアンスがあるので、some と any を完全に使い分けるのは難しいだろう。
参考書にあるような代表的な事例についてだけ、some とanyを使い分ければ、とりあえずは平気だろう。
somebody と anybody などの使い分けも、上記の some と any に準じる(桐原ファクト)。
たとえば「誰かに出会いました」といいたい場合は、somebody を使うべきだと桐原は言っている。これがもしanybodyだと 「誰でもいいのですが、その人に会いました」(原文ママ(桐原))という内容の意味不明の文章になってしまうことからも分かるとして、桐原ファクトは誰かに会った事を言いたい場合には somebody を使うべきだと言っている。
所有格については、-body や -thing の末尾に 's をつければいい(インスパ)。
Everybody's business is nobody's business. 「みなの仕事は誰の仕事でもない」(直訳)→「共同責任は無責任」(ことわざ)
※ 「共同責任は無責任」の部分がことわざ。青チャートおよびインスパイアがこの ことわざ を紹介。
- 慣用句など
He is something of musician. 「彼はちょっとした音楽家だ」 ※青チャ、インスパ、ロイヤル
something of a 「少しは~である」※青チャ、「ちょっとした~」※インスパ、
He thinks he is something. 「彼は自分を立派な人だと思っている」
「He thinks himself somebody. 」などでも同じ意味。
somebody または something で「立派な人」の意味(青チャート)。
逆に、nobody または nothing には「とるにたらない人」の意味がある(青チャート、ロイヤル)。
be something like または look something like で「少し似ている」の意味(青チャ、ロイヤル)。
every とall の違い
[編集]「すべての」という意味での every は形容詞であるが(インスパイア)、市販の参考書では便宜的に代名詞の章で紹介される。形容詞なので、every 単独ではあつかわれず、必ず直後に名詞または代名詞をともなう(インスパイア)。
every には「すべての」の意味もある(桐原ファクト、インスパイア)。しかし every と all には、ニュアンスの違いが明確に存在する。
また、every の後ろは単数形でなければならない。
every は、その全部を構成する一つ一つに関心がある文脈の場合に用いられる(桐原ファクト)。だから every で形容される名詞は必ず単数形でなければならないのも当然である(桐原ファクト)。また、everyは例外がないことを強調している(ジーニアス)。
each は2つ以上、every は3つ以上のものについて使用する。
なお、each は比較的に小さい個数のものに使い、everyは比較的に大きい数のものに使う(ジーニアス)。 each の使用対象はべつに2個限定でなくても構わない。
every と all には、こういったニュアンスの違いがあるので、参考書によってはevery の標準的な和訳を「すべての」以外で紹介する参考書も多い。
たとえば「あらゆる」「どの~も」という訳で every を紹介する参考書がよくある(青チャート、ブレイクスル-)。
なお、every には別の用法で「~(数詞のつく名詞)ごとに」の意味もあり、この場合は複数形になる。
たとえば every six hours で「6時間ごとに」である(ブレイクスルー)。 every four years で「四年ごとに」である(エバーグリーン)、なおオリンピックが四年ごとに開かれる という文章。
なお、「一日おきに」(=2日ごとに)は every other day である(インスパイア)。
- ※ 古代の英語で、「2番目」のことを「アザー」と呼んでいた。この名残(なごり)で、2日周期(=1日おき)のことを every other day と呼ぶようになった[1]、と考えられる。
つまり、 every other ~ 「一つおきに」の意味です(旺文社熟語1000)。
上記の古語のためか、 ever other ~ という熟語は、 every second ~ と、ほとんど同じ意味です(旺文社熟語1000)。
every other week 「隔週で」(旺文社 英熟語ターゲット1000)
という用例もある。「隔週(かくしゅう)」とは「2週間ぶんの間隔」という意味、
他の用例としては、文字通り「他の全ての」という意味もある。
たとえば every other adult 「他のすべての大人たち」(旺文社熟語1000 , 東大の過去問)
国公立大学の入試でも使われた言い回しなので、高校範囲と思われている用例なので覚えよう。
桐原ファクトに書いてあるのですが、男女のどちらの場合もある単数の名詞について、それを代名詞で受ける際、
he か she かが、時代とともに変わっていきました。
もともとは、男女不明などの場合は、とりあえず he で代名詞を受けていました(桐原ファクト)。
だから every child も he で受けていました。
しかし、それが男女平等の観点に反するという意見が多くなり、近年になって、「 he/ she 」などと受ける代名詞が変わってきました。
「he / she 」はhe or she と読みます。
しかし、長くなるので会話などで不便でした(桐原ファクト)。
その不便さを解消するためか、さらに最近では、単数形であることを無視して every child のような名詞でも they で受けています(桐原ファクトの 2022年 第2版で確認)。
each も同様、最近では they で受けます(桐原ファクト)。
- ※ 上記のような説が有名であるが、それに対する若干の異論もある。それは
「もともと he は男の代名詞ではなく性別不明の代名詞であり、もし、男である何らかの名詞についてそれを代名詞で受ける場合については、とりあえず性別不明の代名詞である he を当てるというルールだった」というような説です。
ツイッターで東大の地震学の教授・w:ロバート・ゲラーがそのような主張をしています。 Robert Geller@rjgeller 午前8:26 · 2018年11月14日
おおむね、その教授はおおむね「自分は50年前の高校生のときにそう習った(heは性別不明の代名詞だと習った)」(※ 日本語として読みやすくなるようにwiki側で文章を修正。正確な文章については参照元を読むこと)とツイッターで主張していました。
この場合でも男女は不平等であります。しかし、女性差別とは言いがたい実態になります。
つまり、「女性を無視して男性を意味する he を使っていたのではなく、そもそも he は男女不明の代名詞であったが、女性専用の she という代名詞が存在していたため、あとからhe に男性の意味がついてきた。なのに『性別不明の名詞に he を使う事を女性差別だ』というフェミニズム言説は間違っている」という説です。
もしこの説「he は性別不明の代名詞だった」論のとおりなら(この説が間違っている可能性もありますので、どちらかに決め付けないように)、現代の各国の英語教育が、フェミニズミム運動などに配慮して代名詞 he の歴史の説明について、若干のウソをついている事になる可能性があります。
どちらの場合にせよ(数学の確率問題の場合わけのように、マジメに検証する人は両方の可能性を検討する)、参考書の桐原ファクトをよく読めば、性別不明の代名詞 he → he/she → they の変遷について「男女平等」という表現は説明に用いていますが、しかし「女性差別」という表現は用いていません。桐原ファクトの著者たちは、なかなか優秀です。こういう何気ない言葉の端々に、参考書の著者の優秀さが現れます。
まあ、私たちは背景事情にまでは深入りする必要はありません。上記のような異論もあることも承知した上で、異論もふくめた両者の合意である he → he/she → they という性別不明の単数代名詞の客観的事実を覚えれば済みます。
each は否定語とともには使わない(インスパ)。否定をしたい場合は、none, neither, no one など別表現を用いる(インスパ)。
eachには、形容詞、代名詞、副詞としての用法がある(青チャート、インスパ)。eachは教科書的には単数扱いであり、形容詞としての each も後ろの名詞は単数形であるが(桐原ファクト、ジーニアスなど)、しかし実際には文脈によっては複数形あつかいの場合もある(インスパ)。
その他
[編集]「those who ~」で「~する人々」
Heaven helps those who help themselves. 「天はみずから助くる者を助く。」(ことわざ) ※ 青チャート
So do I. 「私もです。」
「So 動詞+主語」 か「So 主語+動詞」かで意味が違う。
「So 動詞+主語」は、「主語もです」の意味。
「So 主語+動詞 」 は「主語は確かにそうだ」の意味(インスパ代名詞、ジーニアス副詞)。
例文を出せば、たとえば
So he is. 「確かに彼はそうだ」
Tom is kind. 「トムは親切だ。」
- So he is. 「確かに彼はそうだ(=彼・トムは親切だ)。」
- So is John. 「ジョンもそうです。(=トムだけでなくジョンも親切ですよ)」
のような違いがある。
Tom can French well. 「トムはフランス語を上手に話せます」
- So he can. 「確かに彼はそうだ」
- So can John. 「ジョンもフランス語が上手ですよ」
※ 青チャにcanで似た例文
再帰代名詞
[編集]動詞+再帰代名詞 の慣用表現には、参考書でよく見かけるものとしては、次のようなものがある。
introduce oneself 「自己紹介をする」
behave oneself 「行儀よくする」
hurt oneself 「けがをする」
kill oneself 「自殺する」
control oneself 「自制する」※インスパ、ジーニアス
apply oneself to ~ 「~に専念する」※インスパ、青チャ
devote oneself to ~ 「~に専念する」※インスパ、青チャ
enjoy oneself 「楽しむ」※ジーニ、エバグリ
ほか、決まり文句として、
make oneself at home 「くつろぐ」※インスパ、桐原ファクト、エバグリ
Please make yourself at home. 「どうぞ楽にしてください。」
help yourself to ~「遠慮せず自由に手にとって」ください」(歌詞や果物などといった食品などを「自由にお食べください」などの文脈で使われる)」※ジーニアス、インスパ、※ toは前置詞なので「、~」の部分は名詞がくる。
Help yourself to the cake. 「ケーキを自由におとりください」
by oneself 「1人で」
The door opened by itself. 「ドアがひとりでに開いた。」※インスパ、青チャー、
for oneself 「自分で」または「自分のために」 ※ジーニアス、インスパ、ブレイク、青チャート
in oneself 「それ自体は」※インスパ、青チャー、ジーニア
Television in itself is not harmful. 「テレビはそれ自体は有害なものではない。」
とか
Television is not bad in itself.
のような例文が多い(インスパ、青チャート)。
make oneself understood 「言いたいことを分かってもらう」※ジーニアス、桐原ファクト
say to oneself 「心の中で(ひそかに)思う」※ブレイクスル-、インスパイア、青チャート
take care of yourself 「(健康などを)おだいじに」 ※青チャート、ブレイク
beside oneself 「我を忘れて」※青、インスパ
不定代名詞
[編集]不定代名詞とは、不特定の人やものなどを指す代名詞である。
一般に、one, another, other などが不定代名詞とされる。参考書によっては some や any も不定代名詞に含める場合もある(ジーニアス)。
one
[編集]I lost my umbrella yesterday. I must buy a new one. 「かさを昨日、なくしてしまった。新しいのを買わなければならない。」
における one が、不定代名詞である。
前に出た名詞と同じ種類のものであるが不特定のものや人を指す場合に、不定代名詞が使われる(ジーニアス)。
もし上記のカサの文で one ではなく it にすると、なくしたカサそのものを買い戻すことになり、意味が違ってしまう。
this one や that one など形容詞をともなうこともある。しかし a one (×)とは言わない(ジーニアス、エバグリ)。
複数形の場合は ones または some になるが、onesの場合には形容詞などの修飾語句が必要(ジーニ、インスパ)。形容詞などをともなわない場合は some になる(インスパ)。
所有格の直後には one は使えない。しかし形容詞などをはさめば使える(エバグリ、インスパ、青チャ)。
つまり
Tom's one (×)はダメ。しかし Tom's new one は可能。
同様、
my one (×)はダメ。しかし my new one は可能。
one は不可算名詞は受けられない。
Tom likes red wine. Bob likes white (wine). 「トムは赤ワインがすきだ。ボブは白ワインが好きだ。」
のように、不可算名詞 wine をそのまま繰り返すか、あるいはその名詞を二度目は省略する(青チャート、インスパ)。
another/ other
[編集]another と other はいずれも代名詞としても形容詞としても使われる(青チャート)。
another は an + otherから出来た語で、another には形容詞や冠詞もつかず、複数形も無い(ジーニアス、青チャート)。
「ほかの不特定のうちの一つ」を示すのに another を使うが、和訳は単に「もう一つ」や「もう1人」と短い場合もある(エバグリ、ジーニアス)。「不特定のうちの複数」なら others になる。
another の代名詞としての例文は、たとえば
I don't like this shirt. Could you show me another? 「このシャツは気に入らない。ほかのを見せてくれませんか。」※エバグリ
後半部は Please show me another. でも可(インスパイア)。
This cup is small. Show me another. 「この帽子は小さすぎる。ほかのを見せてください」※ 青チャート、なおジーニアスだと sweater セーター。
another の形容詞としての例文は、たとえば
Would you like another cup of coffee? 「コーヒーをもう一杯いかがですか。」※ジーニアス
How about another cup of coffee? 「コーヒーをもう一杯いかがですか。」※青チャート
one ~the other など
[編集]the other は普通、「2つあるうちの残り1つ」の意味で使う(ジーニアス)。
one is ~, the other is ・・・. 「(2つあるうちの)ひとつは~であり、残り一つは・・・である」 〔 ○+● 〕
- (※ 参考)もともと、古代の英語で、2番目のことをアザーと言った[2]。おそらく、その名残(なごり)で、上記の構文が「2つ」あるものの内の一つという意味になっているのだろう。
3つ以上の場合、残りには複数形の「the others」を使う。
one is ~, the others is ・・・. 「(3つあるうちの)ひとつは~であり、残りすべては・・・である」 〔 ○+●●● 〕
one だと一つのものしかいえないので、「(4つ以上あるもののうちの)いくつかは~であり、残りすべては・・・である」といいたい場合、one の代わりに some を使って
some is ~, the others is ・・・. 〔 ○○○+●●●●●〕
のようになる。
the なしで単に other と言った場合、意味が変わり、
some is ~,other is・・・. 「~なものもあれば、・・・なものもある」
という構文がある。
some likes dog, other likes cat. 「イヌが好きな人もいれば、ネコが好きな人もいる」
like の代わりにprefer でもよい。エバグリがlike。ジーニアスが prefer。また、後半のlikeやprefer は省略も可能(ジーニアス)。
「お互いに」
[編集]each other は「お互いに」という意味の代名詞である。副詞ではない。和訳の「に」につられて副詞かと誤解しないように。
ともかく each other は代名詞なので、たとえば自動詞 talk (話す)を使う場合は下記のように前置詞が必要(エバグリ、青チャ)。
They talked with each other. 「彼らはお互いに話し合った。」
同様、one another も 「お互いに」という意味の代名詞なので、自動詞とともに使う場合は前置詞が必要。
なお、他動詞とともに使う場合は、前置詞は不要。
たとえば love 「愛する」は他動詞なので、
They love each other. 「彼らはお互いに愛し合っている。」※ ジーニアス
のように言える。
慣用表現
[編集]one after another 「次々と」
A is one thing, and B (is) another. 「AとBは別物だ」
To know is one thing, and to teach is another. 「知っていることと教えることは別物だ」※ジーニアス、インスパイア →「博識でも教えるのが下手な人もいる」※インスパイア
on (the) one hand ~, on the other (hand) ・・・ 「一方では~、他方では・・・」
前半の the の省略はジーニアスと青チャにある。後半の the の省略はジーニアスとロイヤルにある。
among others / among other things 「とりわけ」
He like mathematics among other things. 「彼はとりわけ数学が好きです」
なお、インスパイアは「スキーが好きです」。駄洒落かな。まあ、高校生には覚えやすいのだろう。
エバグリおよびブレイクスルーには何故か慣用表現の単元が無いが、しかし入試には出題されやすいのが実情である。
ほか
the one ~ the other ・・・ 「前者は~、後者は・・・」
という表現があるが(インスパ、ロイヤル)、
しかし同じ意味の言い換え表現の
the former ~ the latter ・・・ 「前者は~、後者は・・・」
を用いるほうが無難であろう(ロイヤル)。
青チャートはこの前者、後者の不定代名詞の熟語を紹介していない。
all
[編集]基本
[編集]all が単数形か複数形かは、文脈や付く単語による。
人が「すべて」「全員」の場合は複数形あつかい。
「事」について言う場合、単数形扱いの場合が多い。
All is well that ends well. 「終わりよければ全てよし」(ことわざ)※ロイヤル。
All is lost. 「万事休す」※インスパ
ほか、
That is all I can do. 「私は出来るのはこれだけです」※ 青チャート
のように all で「だけ」を意味する用法があり、この場合も単数形(青チャ、インスパ)。
all of us are happy. 「私たちはみな、しあわせです」
のように all of ~ で「~全員」の意味。
なお、all のあとに人称代名詞の目的格がくる場合は of を省略できない。
つまり all us (×)はダメ。
代名詞 all だけでなく形容詞 all もある。
形容詞 all の例として、
all children といった場合、世間の子供たち一般のこと。
all the children といった場合、特定の文脈における子供の集団のこと。
その他
[編集]そのほか、allを使った慣用表現を、インスパイアとロイヤルだけが紹介している。下記に紹介するのは代名詞としてのニュアンスの弱い慣用表現であり、正直、この単元での重要度は低いが、 しかし入試は単元別には出ないので、覚えるしかない。
after all 「結局」「やはり」
above all 「何よりもまず」
with all 「~があるのにかかわらず」
not at all 「全然ない」
以上4つを、インスパイアが紹介。
このほかにもロイヤルの紹介する
all at once 「突然」
all but 「ほとんど」
at all 「いったい」
などが(インスパイアとは別に)計10個ある。
both
[編集]both は、2人や2つのものに対して「両方とも」の意味である(エバグリ)。
和訳では単に「2人とも」「2つとも」と言う場合もあるし、参考書によってはそれ(「2人とも」「2つとも」)を大元の意味として紹介しているものもある(インスパ)。
なお、bothは複数形あつかい(エバグリ、インスパ)。
both には、代名詞と形容詞があるとされる(インスパイア)。
Both of them are students of this school. 「彼らは2人ともこの学校の生徒です。」 (代名詞)
難しいのは形容詞である。
Both the sisters are students of this school. 「姉妹は2人ともこの学校の生徒です」(形容詞)
形容詞とは言うものの、しかし the both sisters (×)の語順はダメである。このように形容詞としての both は、通常お形容詞とは用法が違う。
なお、「形容詞」のBothでは、theは省略可能(青チャ、インスパ)。
なので、
Both sisters are students of this school. 「姉妹は2人ともこの学校の生徒です」(形容詞)
とも言える。
参考書によっては、bothの品詞のくわしい分類を避けるのもある(エバグリなど)。いちおう、エバグリでも代名詞の単元にあるから少なくとも both に代名詞の用法があることになるが、しかしほかの用法が果たして形容詞なのか副詞なのかはエバグリは言及していない。
たとえばエバグリの例文
We both went. 「彼らは二人とも行った」※エバグリ
が果たして代名詞なのか副詞なのか、区別は難しいだろう。
青チャートは、bothの代名詞または形容詞の例として
They are both mine. 「それらは2つとも私のです」
と例文があるが、果たして上記の例文が代名詞なのか形容詞なのかは言及を避けている。
- both の否定は部分否定か?
both の否定の not ~ both は文法的には部分否定を表すとされるが(桐原ファクト、ロイヤル)、実際には both をもちいた否定表現そのものが避けられる(インスパイア)。
bothの否定は全体否定とも解釈される場合があるので、避けるべきであるとされる(インスパイア)。
bothを用いない言い換えとして、「1つだけ」の場合には only などを用いて言い換え、「2つとも~ない」の場合は neitherや not~either を用いて明確に表現するのが望ましい(インスパイア)。
なお、neitherは2つのものにしか使えない。3つ以上のものが「~ない」と言いたい場合は(neitherではなく) none を使うことになる(ブレイク、インスパ)。
青チャート、ジーニアス、エバグリは、bothの否定については言及を避けている。