高等学校国語表現/わかりやすい文を書く
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誰かに何かを伝えるための文章は、書いた内容を相手が理解出来てこそ意味があります。読み手に「読みにくい」「意味がわからない」と思われないように、何を意識してわかりやすい文章を作るかが重要です。
一文を短く
[編集]長い文章を読むのは大変です。文は出来るだけ短く、主語と述語を近づけると分かりやすくなります。文の長さについては、厳密な決まりはありません。文章の内容次第です。多くの場合、文章は60文字以内に収めるとよいでしょう。
また、「が」で結ばれた長い文章は読みにくくなってしまいます。「が、」を見たら、間に句読点を入れたほうがいいかもしれません。これを専門用語では、冗長表現といいます。
冗長表現は、このほか「という」「こと」「することが出来る」とかがあります。
読点の打ち方
[編集]読点「、」は意味の変化を表し、文章を分かりやすくします。文中の「、」はどこに入れるべきか、明確な決まりはありません。文のリズムやテンポ、話し手の好みによって、「、」の位置は様々です。しかし、一般的には次のような使い分けをすればよいでしょう。
〈基本的な読点の打ち方〉
- 意味の切れ目
- 並列で語句を並べる時
- 接続詞の後
- 長い主語の後
曖昧な文
[編集]彼女は黙ってコーヒーを飲む恋人の口元を見つめていました。
上の文章は、2通りの読み方が出来ます。それぞれどのような意味だと考えられますか?
- 彼女は、黙ってコーヒーを飲む恋人の口元を見つめていた。→「黙って」いるのは「恋人」です。
- 彼女は黙って、コーヒーを飲む恋人の口元を見つめていた。→「黙って」いるのは「彼女」です。
いろいろな意味に取れるような文章は、読者に意味が伝わらないので避けましょう。
まとめ
[編集]- 文章が長くなりすぎず、分かりやすい文章にする方法がよくわかりました。
- 正しい句読点を使い、分かりにくい文章を避けるのが大切な理由がよくわかりました。
参考資料
[編集]- 日経BP『「文章術ベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』藤吉豊ほか編著
- よくある冗長表現5つ|書き換えるコツやチェックする方法を解説(例文あり)