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高等学校国語表現/わかりやすい文を書く

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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 誰かに何かを伝えるための文章は、書いた内容を相手が理解出来てこそ意味があります。読み手に「読みにくい」「意味がわからない」と思われないように、何を意識してわかりやすい文章を作るかが重要です。

一文を短く

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 長い文章を読むのは大変です。文は出来るだけ短く、主語と述語を近づけると分かりやすくなります。文の長さについては、厳密な決まりはありません。文章の内容次第です。多くの場合、文章は60文字以内に収めるとよいでしょう。

 また、「が」で結ばれた長い文章は読みにくくなってしまいます。「が、」を見たら、間に句読点を入れたほうがいいかもしれません。これを専門用語では、冗長表現といいます。

 冗長表現は、このほか「という」「こと」「することが出来る」とかがあります。

読点の打ち方

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 読点「、」は意味の変化を表し、文章を分かりやすくします。文中の「、」はどこに入れるべきか、明確な決まりはありません。文のリズムやテンポ、話し手の好みによって、「、」の位置は様々です。しかし、一般的には次のような使い分けをすればよいでしょう。

〈基本的な読点の打ち方〉

  1. 意味の切れ目
  2. 並列で語句を並べる時
  3. 接続詞の後
  4. 長い主語の後

曖昧な文

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彼女は黙ってコーヒーを飲む恋人の口元を見つめていました。

 上の文章は、2通りの読み方が出来ます。それぞれどのような意味だと考えられますか?

  1. 彼女は、黙ってコーヒーを飲む恋人の口元を見つめていた。→「黙って」いるのは「恋人」です。
  2. 彼女は黙って、コーヒーを飲む恋人の口元を見つめていた。→「黙って」いるのは「彼女」です。

 いろいろな意味に取れるような文章は、読者に意味が伝わらないので避けましょう。

まとめ

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  1. 文章が長くなりすぎず、分かりやすい文章にする方法がよくわかりました。
  2. 正しい句読点を使い、分かりにくい文章を避けるのが大切な理由がよくわかりました。

参考資料

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