高等学校地理B/地誌 アフリカ

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

地形[編集]

アフリカは標高がやや高めで、高原状である。

このため、低地が少ない。海岸部から、すぐに標高が高くなる。コンゴ川などは、下流に滝があるので、海からの船は川を上がれない。

アフリカ東部の紅海からエチオピアにかけて、大地溝帯(だいちこうたい)がある。 大地溝帯 をリフトヴァレーともいう。

大地溝帯を起点に、プレートが広がる。このこともあり、周辺のキリマンジャロ山やケニア山は火山である。

なお、キリマンジャロ山は標高がアフリカ最高峰であり、山頂には万年雪もある。


北部にあるアトラス山脈新期造山帯。南部にあるドラケンスバーグ山脈古期造山帯

気候と緯度[編集]

アフリカの北端と南端の緯度の大きさは、ほぼ同じ。つまり北緯35度 〜 南緯35度にアフリカ大陸が位置する。

このため、アフリカの気候が赤道を挟んで、ほぼ南北対称である。

赤道付近のアフリカ西部にあるコンゴ盆地やギニア湾岸の気候は、熱帯雨林気候である。

この地域を取り囲むように、南北の緯度10度に、サバナ気候が広がる。赤道から離れていくにつれ、しだいにステップ気候になっていく。

そして、南北の緯度23度あたりから、砂漠気候になる。

アフリカ北端は、地中海に面しているため、地中海性気候である。

歴史[編集]

アフリカの国境は、植民地時代にヨーロッパ諸国によって、緯度・経度にもとづいて人為的に決められた国境が元になっている。 このような人為的な国境を上置国境(じょうちこっきょう)という。


第二次世界大戦以前に独立国だったのは、たったの4ヶ国であり、エジプト南アフリカ共和国エチオピアリベリアの4ヶ国である。

1960年、独立があいつぎ、17ヶ国が独立し、この年(1960年)は「アフリカの年」と言われた。

現在では50以上の独立国がある。

人種や民族[編集]

北アフリカ[編集]

民族は、北アフリカには、アラブ系のコーカソイド(白色人種)が多い。

※ アフリカの住民と聞くと、てっきり黒人を想像しがちだが、北アフリカには白色人種も住んでいるので、気をつけること。

そして、この北アフリカのコーカソイドの多くは、イスラム教を信仰しており、アラビア語を話す。

中南アフリカ[編集]

いっぽう、サハラ以南の中南アフリカには、ネグロイド(黒色人種)が住む。

中南アフリカの言語では、旧・宗主国の言語が使われたりする。中南部の宗教は、都市部ではキリスト教が信仰されてたり、農村などでは原始宗教が信仰されている。

南アフリカ共和国[編集]

南アフリカ共和国には、ヨーロッパから入植してきた主にオランダ系白人が住んでいる。

南アフリカはかつて、「アパルトヘイト」(人種隔離政策)と呼ばれる、黒人の居住地域などを制限して白人と隔離したり、学校や病院などの公共施設でも白人と黒人を隔離したり、バスやホテルやレストランなどのあらゆる施設で白人と黒人を隔離したりといった、黒人を隔離する黒人差別の政策を行ってきた。

1991年にアパルトヘイトは廃止されている。1994年の全人種参加の選挙では黒人のマンデラ大統領が選ばれた。

しかし、南アフリカ共和国では、白人と黒人との非常に大きな経済格差は今もつづき、黒人は低所得で失業率も高い、と言われている。

南アフリカ共和国では近年、治安が非常に悪化している。

国全体での経済力は比較的高く、BRICsに南アフリカを加えて大文字のSで「BRICS」と表記しようという用法もある。

旧宗主国[編集]

アフリカ東部は旧・イギリス領が多い。エジプト・ケニアなどは旧イギリス領。

アフリカ北西部は旧・フランス領が多い。アルジェリアは旧フランス領。

農業[編集]

ギニア湾岸地域の農業[編集]

ギニア湾岸は熱帯気候であるため、カカオ、天然ゴム、油ヤシが、プランテーションとして栽培されていて、輸出品になっている。

また、焼畑農業でキャッサバ、タロイモなどを生産している。

ギニア湾岸のガーナやコートジボアールやナイジェリアでは、カカオがプランテーションとして栽培され、世界有数の生産国になっており、またカカオが輸出品になっている。

アフリカ東部の農業[編集]

アフリカ東部では、コーヒーの栽培が盛んである。

ケニアでは旧イギリス領だったこともあり、ケニアはをプランテーションで栽培している。

エチオピアは、コーヒーの栽培が盛ん。なお、エチオピアはアフリカ最古の独立国。

※ なお、エチオピアは標高が高い。このような標高の特徴が、コーヒー栽培に適していたり、独立国として存在しやすかったのかも、と関連づけよう。

その他の地域の農業[編集]

南アフリカ共和国は地中海には面してない。だが南アフリカ共和国の気候が、北アフリカの地中海沿岸と似ている。つまり、南アフリカ共和国の気候は地中海性気候である。このため、南アフリカ共和国ではオリーブなどを栽培する地中海式農業が行われている。

資源[編集]

  • 石炭

南アフリカ共和国が世界有数の石炭産出国になっている。

  • 石油

ナイジェリアから石油が産出する。ナイジェリアがアフリカ最大の石油生産国である。

コンゴとザンビアは銅などが産出し、カッパーベルト(copper belt)と呼ばれている。

各国の地誌[編集]

北アフリカ[編集]

エジプト[編集]

ナイル川は外来河川。(外来河川とは、上流が湿原なので、枯渇しない川。)

ナイル川下流にはデルタ(三角州)が形成されている。

古代、ナイル川はたびたび洪水を起こしてきた。だが、その洪水によって、上流から肥沃な土が運ばれてきたので、農業のためにナイル川の洪水が必要だったという側面もある。

古代の歴史家が、「エジプトはナイルのたまもの」と評している。

なお、ナイル川は世界最長の河川である。

1971年にアスワンハイダムが建設された。アスワンハイダムは、農業用水および、洪水の防止に利用されている。 また、アスワンハイダムの水による水力発電の電力を利用して、アルミニウム工業も行われている。

しかし洪水が起きなくなったことにより、上流から肥沃な土が運ばれなくなり、土壌の肥沃度が低下した。(さらに、農地が広まったことも、肥沃度の低下の原因。)

また、土砂が下流に運ばれなくなったことにより、下流の河口では、土砂が不足し、波などによって海岸が侵食されている。


エジプトの宗教はイスラム教。エジプトの公用語はアラビア語。


リビアおよびアルジェリア[編集]

リビア、アルジェリアは産油国。よってリビア、アルジェリアはOPEC加盟国。このように、北アフリカは石油資源に、めぐまれてる。パイプラインが敷かれ、石油などがヨーロッパなどに輸出されている。

  • リビア

リビアの宗教はイスラム教。リビアの公用語はアラビア語。

  • アルジェリア

アルジェリアの宗教はイスラム教。アルジェリアの公用語はアラビア語。

東アフリカ[編集]

エチオピア[編集]

エチオピアは、アフリカ最古の独立国。 エチオピアの宗教はキリスト教を国教にしている。

エチオピア高原がコーヒー豆の原産地。エチオピア高原のカッファ地方が、コーヒーの語源。

ケニア[編集]

ケニアは1963年にイギリスから独立。ケニアの公用語はスワヒリ語と英語。

農業では、コーヒープランテーションがあり、世界有数のの生産国である。(※ 旧宗主国のイギリスで紅茶が盛んだったことと関連づける。)

赤道ちかくだが、標高がたかいため、比較的、すずしい。

植民地時代にケニアに入植した白人がナイロビ周辺の高原に居住したため、このナイロビ周辺の高原地域をホワイトハイランド(白い高原)という。

紛争[編集]

スーダン[編集]

スーダンでは、北部のアラブ系イスラム教徒と、南部のアフリカ系住民の地域(キリスト教徒が多い)とが対立。

2003年に、西部のダルフール地方が、アラブ系イスラム教徒によって襲撃されたため、国連がPKO部隊を派遣した。

2011年に南スーダンが独立した。

ルワンダ[編集]

ルワンダでは、多数派のツチ族と植民地時代の支配者であったフツ族とのあいだで内戦が発生している。


アフリカの角[編集]

東アフリカにある、インド洋に突き出たソマリア周辺の半島が「アフリカの角」と言われている。このアフリカの角が、紛争の多発地帯である。