高等学校工業/ソフトウェア技術/オペレーティングシステムの目的

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オペレーティングシステムの必要性[編集]

よく使う機能の提供[編集]

たとえば、ゲーム制作をしたい人が、プレイヤーがマウスを動かす、画面上のマウスカーソルの位置が動くという機能を、いちいちプログラムするのは、メンドウである。

あるいは、会計処理ソフトをつくるソフトウェア企業が、いちいち、利用者がマウスを動かすとマウスカーソルも動く機能を、いちいち会計処理ソフト会社がプログラムするのも、手間である。

「マウスを動かすと、マウスカーソルが動く機能」のように、ほとんどの利用者が使用する機能は、あらかじめOSに入れておくのが合理的である。


まら、CPUの制御や、メモリの管理などは、どんな利用者であっても、そもそもコンピューターの動作に必ずCPUとメモリが必要なので、かならず必要になる機能であり、このような機能も、OSが扱うのが合理的である。ハードディスクの管理も、ほとんどの利用者が、使用するだろうから、OSにハードディスク管理の機能を入れておくのが合理的である。

このように、ほとんどの人が使用する機能は、OSに入れておくのが合理的である。

ハードウェアの差異の吸収[編集]

オペレーティングシステム(OS)が、なかった時代を考えよう。

まず、マイクロソフト社の windows(ウィンドウズ) がなかった時代を考えよう。

今でこそ、パソコンを買う時に、そのパソコンが富士通のパソコンだろうが、NECのパソコンだろうが、それとも東芝のパソコンだろうが、あるいはパナソニックのパソコンだろうが、windowsさえインストールされていれば、windows対応の(そのバージョン対応の)さまざまなアプリケーションが動作できる。

たとえば、windows対応のゲームソフトなら、パソコンが富士通製だろうがパナソニック製品だろうが、ともかく、そのゲームソフトは起動する。

しかし、昔は違かったのである。windowsが普及する前の昔は(1990年代なかばよりも以前は)、あるソフトを買う時、パソコンのメーカーごとに、その機種に対応したソフトを買い換える必要があったのである。

昔は、NECのパソコン、富士通のパソコン、シャープのパソコン、など、ハードウェアごとに、ソフトウェアは別々であった。

このような状況は、消費者からすると、不便である。また、プログラマーなどのような、ソフトウェアの開発者にとっても、各社のハードウェアごとに、ソフトウェアを開発しなおす必要があり、不便であった。

オペレーティングシステム(OS)は、こういった、ハードウェアごとにソフトをつくりなおす手間をなくすために、開発されていった、・・・という側面もある。

消費者からすれば、特定のハードウェア業者にこだわらなくても良いので、購入の選択肢が増える。

OS生産業者は、ハードウェア生産者に対して、どのようにハードを設計すれば、そのOSが動くかを、情報提供する必要がある・・・はずである。(ハードウェア生産者に、情報提供しないと、そのOSに対応したハードを、ハードウェア生産業者が製造できない。)

ハードウェア生産業者は、そのOSが動くかどうかさえを検証すれば、あとは個別の(今でいう)アプリケーションを動くかどうかは、検証する手間が省ける。

備考: 1980年代の当時も、MS-DOS(エムエスドス)というマイクロソフト社のオペレーティングシステムがあったが、いまのwindowsほどには機能が充実してなかったりしたので、ハードウェアごとの差を吸収しきれなかったのである。
備考2: 「OS生産業者は、ハードウェア生産者に対して、どのようにハードを設計すれば、そのOSが動くかを、情報提供する必要がある・・・はずである。」と先ほど述べたが、パソコンのハードウェアは、CPUやメモリ基板、マザーボード、ハードディスクなどの組み合わせである。つまりOS生産者は、それらの部品の生産者に対して、情報提供をする必要があるのだろう。逆に、CPU生産業者なども、OS生産業者などに対して情報提供をする必要があるのだろう。