高等学校部活動

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高等学校部活動は、高等学校、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部における部活動について解説する。

部活動入門[編集]

部活動とは?[編集]

学校で共通の趣味・興味を持つ仲間が集まって形成された団体の活動のことである。詳しくは、w:ja:部活動を参照。

部活動の意義[編集]

部活動は、自主精神や自治精神を養うきっかけとなり、高等学校時代を通じて人生の基本となる考え方を形成するのに役立つこともある。

部活動の歴史[編集]

日本では、旧制中学校に運動部が成立し、その後文化部も成立していった。

共通事項[編集]

部活動の設立[編集]

部活動を設立する方法は、各学校によって異なるが、発起人は一般的に次の過程をたどる。

  1. 構成員の獲得
  2. 顧問教員・指導員の依頼
  3. 活動目的・活動目標の具体化
  4. 設立申請
  5. 大会実施団体への加盟

一般的に愛好会、同好会などととして設立され、その後、数年以上活動を行ってその実績が認められると部活動に昇格できる場合が多い。

また、大会に参加する部活動は、大会に実施できるよう、大会の実施団体に加盟する必要がある。これは、たいてい顧問教員が事務を行わなければならない。

人事[編集]

部活動には役員をおかなければならない。一般的に代表、副代表、会計は必ずおかなければならず、監査もできるだけおいておきたい。役員は、通例、大会や文化祭などの部活動でメインとなるイベントの後に任期が終わり、新しい役員を選ぶ。

役員の選出方法としては、顧問の指名、先代や上級学年の指名、話し合い、選挙など様々な方法があるが、民主主義の尊重からできるだけ選挙で選びたい。選挙は、まずは立候補者や推薦者を受け付け、具体的な公約などを発表させ、十分な期間をおいた後に投票を行う。選挙には、無記名投票と記名投票があるが、特別な理由がない限り、無記名投票が適切と考えられる。なお、挙手はその場の雰囲気に左右されやすいので避けたい。

役員の選出が派閥争いと関連し、人事によっては、部の運営を大きく左右しかねない場合もあるが、その場合は、まず主流となる学年の自主的な自浄作用に期待し、それでもうまくいかない場合は、引退者などが全会一致で次期代表者を推薦する方法もある。この場合、上級学年が派閥争いに関わらないよう必ず全会一致でなければならない。以上の方法がとれない場合は、主要な部員全員を一時的に運営委員という位置づけにし、すべての運営は常に運営委員会の評決によって決する体制にする。この体制は、当然に部活の円滑な運営を妨げるので、一時的なものとしたい。なお、委員会制の後は、通常の代表に比べてある程度権限が制限された臨時代表を選出し、ほとぼりが冷めた後に代表として着任させる。

文書類[編集]

規約[編集]

規約があることが部活動の設立認可の条件となっている学校もあるが、そうでない場合もある。規約は、部活動が小規模で落ち着いているときはあまり活躍しないが、派閥争いが生じたとき、運営問題が山積したときなどは、重要な効力を持つのであらかじめ決めておきたい。
一般的に、部の名称・目的・活動内容、部員の権利義務、会議、役員、監査、財務、入退部・除名、生徒会・学校との関係、改正などについて規定する。凝り出すと100条ほどの長大なものになり誰も読まなくなるので、おおむね10条から30条程度が適切と考えられる。日本国憲法がよく参考にされるが、生徒会規約なども参考にするとよい。規約を作成、改正した場合は、印刷したものを必ず全部員に配布する。部のWebページがあれば、そこにも公開する。部員への配布をしないと、よく知られない規則になるとともに運用するときもその正当性が弱まってしまう。

名簿・自己紹介冊子[編集]

部活動は、誰が構成員であるかを明らかにするために名簿を作成しなければならない。このとき、自己紹介票を配布し、住所、学年学級、氏名などとともにプロフィールに記入してもらい、後ほど、自己紹介冊子を作成することもできる。

活動目的・長期活動目標・年間活動計画[編集]

部活動は、活動が学校に対して公益的でなければならないので、活動目的を明確にし、活動による達成目標を掲げなければならない。これらは、会議で決定するようにする。
具体的な活動の目標が決定したら、少なくとも年度ごとに年間活動計画を作成する。通常は、月ごとに行うことを設定する。これは、項目の細かさなどの理由により、役員が作成することが多いが、その場合も必ず会議で承認を受けるようにしたい。そうしないと、部員が知ることのない活動計画になってしまい、計画を実施するのは、役員に限定されてしまう。

財務管理[編集]

部活動は、学校や生徒会からの補助金と部員からの徴収金によって運営する。一般的に部活動の資金は不足気味であり、必要性の低いものに対しての出費は避けなければならない。会計の透明性を確保するためにも、多額(1万円以上等)の出費には、事前に会議での承認を必要とする必要がある。さらに小額であっても、不正支出を防ぐために立て替え費用に対する支払いは、会議で改めて承認をとるようにしたい。基本的に会計による管理と監査による検査には限界があり、領収書の偽造などは小額であると少人数では見抜くことは難しいので、金銭の支出は必ず事前か事後に会議で承認されない限り、支出しないようにするのが安全である。

同窓会[編集]

部活動から引退者が生じたら部活動の同窓会を結成し、学校の同窓会に登録することもある。同窓会は、現役生の活動に対する支援、資金面での援助を行うとともに、部活動を終えた後の交流の場として機能する。

運動部固有の事項[編集]

選手とマネージャ[編集]

文化部固有の事項[編集]

活動誌の編集・保管[編集]

文芸部等文化活動に関連する部活は部活動誌を発行する。これは、活動にメリハリが付くこと、会誌の配布により活動を外部の人に知ってもらえることの2つの効果がある。一般的に、部員にノルマを課し必ず原稿を提出させる。編集作業は、役員が行ってもいいし、別に編集担当の者をおいて行っても構わない。


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