C Sharp/Hello World

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

Hello world[編集]

C#での基本的なHello Worldプログラムは以下の通りです。

hello.cs
using System;

public class Hello {
  public static void Main(string[] args) {
    Console.WriteLine("Hello, World!");
  }
}
実行結果
Hello, World!

このコードは、System名前空間のConsoleクラスを使用して、コンソールに"Hello, World!"と出力するシンプルなプログラムです。MainメソッドはC#のエントリーポイントであり、プログラムの実行がここから始まります。Console.WriteLineは、引数に渡されたテキストをコンソールに表示するためのメソッドです。

クラスとMainメソッドの省略[編集]

C# 9.0からは、次のようにして簡潔なHello Worldプログラムを記述できます。

hello9.cs
System.Console.WriteLine("Hello, World!");

このコードでは、System名前空間のConsoleクラスのWriteLineメソッドを直接呼び出しています。クラスやMainメソッドを省略し、1行のコードでHello Worldを出力できます。このスタイルは、シンプルなスクリプトや短いプログラムで便利です[1]

クラスとMainメソッドの省略の得失
C# 9.0からは、クラスとMainメソッドを省略して、1行のコードで簡潔なHello Worldプログラムを記述できます。これには次のような得失があります。
利点
簡潔さ
クラスとMainメソッドを省略することで、より簡潔なコードを得られます。特に短いプログラムやテストコードなどで有用です。
直接的な実行
クラスとMainメソッドの省略により、プログラムのエントリーポイントを明確に示す必要がなくなります。そのため、1行のコードを直接実行できます。
欠点
構造の欠如
クラスとMainメソッドを省略することで、プログラムの構造がないため、複雑な機能や処理を追加する余地がありません。大規模なプロジェクトや複雑な機能を持つプログラムには適していません。
保守性の低下
一行のコードで構成されているため、後からの変更や他の開発者との共同作業が難しくなります。可読性や保守性が低下する可能性があります。

これらの利点と欠点を考慮して、プログラムの規模や目的に応じて適切な記述方法を選択することが重要です。シンプルなスクリプトや簡易なプログラムの場合は便利ですが、大規模なプロジェクトでは構造化されたコードが好まれることがあります。


脚註[編集]

  1. ^ 2023年12月現在、最新の.NET 8が利用可能ですので、C# 12.0に対応しています。そのため、先述のような省略記法が可能です。