Dart
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Dart(ダート)はGoogleがJavaScriptを置き換えることを目的に開発したスクリプト言語です。
インストール方法[編集]
GoogleがAndroidスマートフォン用のスクリプト言語としてDartを開発し採用していますが、しかしDartそのものの実行だけなら Android Studio は不要です。
Windowsの場合[編集]
GitHub の Dart SDK archive でDartインタプリタ(『Dart SDK』もような名前です)を入手できる。SDK とは一般に Software Development Kit の略です。
DartインタプリタをGitHubなどからダウンロードしてきて解凍すると一番上のフォルダとして dart-sdk フォルダが表れるので、その dart-sdk フォルダごと、自分のパソコンのインストールしたいフォルダに移動し、 dart-sdk フォルダ中にある「bin」フォルダへの環境変数PATHを登録する。(インスト-ル方法はGo言語やKotlinと同じ。)
この他のインストール方法として、パッケージ管理ツールChocolatey を用いたインストール方法もあり、Dart公式サイトでもその方法を紹介していますが、しかしそのchocolateyのインストール自体が難しいので(かなり設定が難しい)、こっちは説明を省略します。
さて、Dartのバージョン表示のコマンドは、
dart --version
です。
Dart VM version: 2.8.4 (stable) (Wed Jun 3 12:26:04 2020 +0200) on "windows_x64"
のようにバージョン番号が出たら、成功です。
Linuxの場合[編集]
Debian/Ubuntu系か、Fedora/CentOS系かで、インストール方法が大きく異なる。
Google のスマホのAndroid はLinuxをベースとしており、Dart実行環境もAndroid用のDart実行環境をベースにしているようである。(Fedora系でのインストール時に、Androidうんぬんのメッセージが表示される。)
その Android がDart開発時はどうやらDebianをベースにしているので、Debian系のほうがインストールが早く終わる。
Fedora/CentOS系の場合、ソースファイルからコンパイルする事になるが、その場合、公式のGitHubのdart-lang /sdkに方法が書いてあるので、その手順の通りにコマンド入力すればいい。
ただしDartは Python 2 系を前提にしている(MacやDebian や CentOSの古いバージョンでは、まだPython2が残っている)。果たしてPython3に切り替わっている2020年代の最新LinuxのUbuntuやFedoraで使うべきかどうか、判断は読者に任せる。
Hello World など[編集]
- コード例
void main() {
print("Hello world");
}
C言語をご存知なら、記法が似ていると感じるかもしれませんが、よくよく見ると、C言語ならあるinclude文が無いです。Dartでは、たかがコマンドラインに文字を表示する程度の標準出力では、いちいちincludeをする必要は無いのです。
なお、関数の出力の void は省略できます。よって
main() {
print("Hello world");
}
でも実行可能です。
実行方法は、DOSプロンプトなどのコマンドアプリで、
dart ファイル名.dart
です。
文法の見た目がC言語に似てますが、しかしコンパイルは不要です。(C言語ではコンパイルが必要。)コンパイルせずに、上記の実行コマンドだけでdart用のソースコードを実行できます。
なお、日本語はWindows環境では文字バケする事があります(おそらく文字コードの事情)。 文字コードがANSIでもUTF-8でも、Windows環境では文字バケします。
日本語表示したい場合にはLinuxなどで使うのが安全でしょう(Linuxは文字コードがUTF-8)。
変数[編集]
Dartでは規格上、変数に整数型や浮動小数型などの型があります。Dart では、型は使っても使わなくても自由であり、型を使わなくても実行できますが、ただし下記のような決まりがあります。
型を使う場合[編集]
main() {
int a = 3;
int b = 2 * a;
print (b);
}
- 実行結果
6
型を省略する場合[編集]
Dartでは、型は var 宣言を使うことで 省略することもできます。
main() {
var a = 4;
var b = 1.23 ;
print (a+b);
}
- 実行結果
5.23
なお、var をつけずに変数だけ宣言しても、エラーになり、実行できないです。
文字列の表示など[編集]
文字列と変数の値を同時に表示したい場合には、下記コードのように${ 変数名 }
で、引用符中で表示したい位置で指定します。
コード例
main() { var kazu = 4; print ("kazu is ${kazu} \n"); }
- 表示結果
kazu is 4
改行などのエスケープシーケンスは他のプログラミング言語と同様、使えます。
「\n」そのものを表示したい場合は、先頭にもうひとつ「\」をつけて「\\n」のようにするだけです。
コード例
main() { print ("\\n"); }
- 表示結果
\n