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HTML/HTML Living StandardにおけるHTML5からの変更点

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

HTML Living StandardにおけるHTML5からの変更点

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HTML Living Standardは、HTML5を基礎に継続的な改訂を行い、新しい要素や属性、仕様変更を取り入れています。以下では、HTML5からの主な変更点を新要素や新属性を中心に解説します。

新要素

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HTML Living Standardでは、いくつかの新しい要素が追加され、Web開発者がより豊かな表現や機能を実現できるようになりました。

<template>要素

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  • 説明: HTML文書内に含まれる再利用可能な構造を定義するための要素。テンプレートは初期状態では非表示で、JavaScriptで動的に利用される。
  • 用途: コンポーネントのテンプレート化、クライアントサイドでの動的コンテンツ生成。
  • :
    <template id="myTemplate">
        <p>この内容はテンプレートとして定義されています。</p>
    </template>
    

<slot>要素

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  • 説明: Webコンポーネントで利用され、Shadow DOM内に動的に内容を挿入するためのプレースホルダー。
  • 用途: コンポーネント開発の際の柔軟な内容配置。
  • :
    <slot name="header"></slot>
    

<dialog>要素

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  • 説明: ダイアログボックスやモーダルウィンドウを表現するための要素。
  • 用途: 簡易的なダイアログ表示、モーダルウィンドウの実装。
  • :
    <dialog open>
        <p>ダイアログの内容です。</p>
    </dialog>
    

<picture>要素

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  • 説明: 複数の画像ソースを指定し、条件に応じて最適な画像を選択して表示する要素。
  • 用途: レスポンシブデザインの画像対応。
  • :
    <picture>
        <source srcset="image-large.jpg" media="(min-width: 800px)">
        <source srcset="image-small.jpg" media="(max-width: 799px)">
        <img src="fallback.jpg" alt="例画像">
    </picture>
    

新属性

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新しい属性が追加され、HTML要素の機能が拡張されました。

Global属性: is=""

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  • 説明: カスタム要素の定義に関連付けるために使用される属性。
  • 用途: カスタム要素を標準のHTML要素として振る舞わせる。
  • :
    <button is="custom-button">カスタムボタン</button>
    

<input>要素の新しい属性

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  • inputmode:
  • 説明: 仮想キーボードの入力モードを指定。
  • :
    <input type="text" inputmode="numeric" pattern="[0-9]*">
    
  • list:
  • 説明: 入力候補リストを提供するための属性。
  • :
    <input type="text" list="suggestions">
    <datalist id="suggestions">
        <option value="Option 1">
        <option value="Option 2">
    </datalist>
    

<iframe>要素の新しい属性

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  • loading:
  • 説明: 遅延読み込みの挙動を制御。
  • : lazy(遅延読み込み)、eager(即時読み込み)。
  • :
    <iframe src="example.html" loading="lazy"></iframe>
    
  • allow:
  • 説明: サードパーティコンテンツの挙動を制御するためのポリシーを指定。
  • :
    <iframe src="example.html" allow="fullscreen; geolocation"></iframe>
    

<a>要素の新しい属性

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  • download:
  • 説明: リンク先をファイルとしてダウンロードすることを指定。
  • :
      <a href="file.zip" download="example.zip">ダウンロード</a>
    

<form>要素の新しい属性

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  • novalidate:
  • 説明: フォーム送信時に検証をスキップ。
  • :
      <form action="/submit" novalidate>
          <input type="text" required>
      </form>
    

削除または非推奨になった要素と属性

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HTML Living Standardでは、一部の要素や属性が非推奨または削除されています。これにより、よりシンプルで効率的なHTMLが推進されています。

削除された要素

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  • <acronym>: <abbr>要素で代用可能。
  • <bgsound>: オーディオ再生には<audio>要素を使用。

削除された属性

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  • frameborder: CSSで代用可能。
  • marginwidth, marginheight: CSSで代用可能。

まとめ

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HTML Living Standardは、HTML5から進化し、新しい要素や属性を導入しつつ、不要なものを整理することで、よりシンプルかつ強力なHTML仕様を提供しています。これにより、Web開発者は多様なニーズに応じた柔軟な設計が可能となり、ユーザーエクスペリエンスが向上します。