JavaScript/-Infinity
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-Infinity
[編集]-Infinity は、JavaScriptにおける特殊な数値で、負の無限大を表します。これはnumber型の一部として定義されており、数値計算において負の無限大を示すために使用されます。
特徴
[編集]- 負の無限大を意味し、数学的な「無限小(負の方向)」に相当します。
- 通常、負の値をゼロで割る、または負の数に関連する特定の演算を行うと生成されます。
- Infinity と同様に、有限ではありません。
使用例
[編集]// 負の無限大を生成 console.log(-1 / 0); // -Infinity console.log(Number.NEGATIVE_INFINITY); // -Infinity
特殊な性質
[編集]- Infinity と -Infinity には以下のような特性があります:
* どの数値よりも小さい値とみなされます。 * 自身以外との等価比較では必ず false を返します。
console.log(-Infinity < -1000); // true console.log(-Infinity === -Infinity); // true console.log(-Infinity > 0); // false
Mathオブジェクトでの扱い
[編集]Math オブジェクトの多くの関数では、入力値に応じて -Infinity を返す場合があります。
// 例: Math.minでの扱い console.log(Math.min(-Infinity, 0, 42)); // -Infinity // 例: 対数計算 console.log(Math.log(0)); // -Infinity
比較演算
[編集]- -Infinity は、常にすべての有限数より小さい値として扱われます。 - -Infinity 自身との比較では等価(===)となります。
console.log(-Infinity < 0); // true console.log(-Infinity === -Infinity); // true console.log(-Infinity > Infinity); // false
関連プロパティ
[編集]JavaScriptには、Number オブジェクトに関連する定数として Number.NEGATIVE_INFINITY
が用意されています。
console.log(Number.NEGATIVE_INFINITY); // -Infinity console.log(Number.NEGATIVE_INFINITY === -Infinity); // true
エラーハンドリング
[編集]- -Infinity が計算結果として返される場合、通常は演算の誤りではなく、数学的に正当な結果を意味します。 - ただし、-Infinity を含む計算が意図したものかどうか確認することが推奨されます。
// 無限大のチェック console.log(Number.isFinite(-Infinity)); // false console.log(Number.isNaN(-Infinity)); // false
注意点
[編集]- -Infinity は通常の数値演算においては非常に稀なケースで現れますが、ゼロ除算や他の境界条件で発生する可能性があります。
- 結果を使用する前に、その発生原因を理解することが重要です。