Python/モジュールのインポート
数学のモジュール[編集]
平方根の計算をしたい場合は、「math」という部品を、あらかじめ起動する必要があります。
mathを起動してから、組み込み関数「sqrt()」をつかうと、このsqrtをつかった平方根の計算が、できるようになります。
import math
a = math.sqrt(2)
print(a)
のように、使います。
なお、上記プログラムの実行結果は
1.4142135623730951
となります。
普段は、「math」は、起動していません。
なので、冒頭の「import math」を書かないと、エラーになります。
この「import math」のように、ある関数をつかえるようにするための機能を、pythonに読み込む命令のことを、インポートといいます。
そして、インポートされる部品「math」のように、インポートされるものをモジュールといいます。
インポートの書式は、下記のようになります。
import モジュール名
また、インポートされた関数をつかうときは、どのモジュールに由来する関数かを、pythonが判断できるようにするために、「math.sqrt()」のように、関数の前にモジュール名を書きます。「.」はドット記号です。つまり、「モジュール名.関数名」のような書式になります。
mathモジュールでは、三角関数や指数関数なども、使えます。三角関数の単位は、ラジアン単位です。
import math
a = math.sin(3/2)
print(a)
なお、上記プログラムの実行結果は
0.9974949866040544
となります。
関数 | 内容 |
---|---|
sqrt() | 平方根 |
sin() | 三角関数のサイン。(ラジアン単位) |
cos() | 三角関数のコサイン。(ラジアン単位) |
tan() | 三角関数のタンジェント。(ラジアン単位) |
また、mathモジュールには、円周率などの定数も用意されている。
定数 | 内容 |
---|---|
pi | 円周率(3.14.1592・・・) |
e | 自然対数の底。(2.718281・・・) |
乱数のモジュール[編集]
サイコロの目のような、乱数をつかうには、randomモジュールをインポートします。
import random
a = random.randint(1,6)
print(a)
「randint(a,b)」により、a以上でb以下の整数を、不規則に表示することができます。
たとえば、上記のプログラムを実行すると、
(実行結果の例:1回目)
3
(実行結果の例:2回目)
2
のように、実行するたびに、不規則に、1から6までの整数のうちの、どれか1つが表示されます。
なお、数などが不規則なことをランダムといいます。
また、不規則に生成された数のことを乱数(らんすう)といいます。
randomモジュールをインポートすることにより、乱数が生成できるようになり、よって、pythonプログラムでランダムな処理をすることができます。
一部分のインポート[編集]
たとえばmathモジュールから、sqrtだけインポートしたい場合、コードが次のようになります。
from math import sqrt
a = sqrt(2)
print(a)
from モジュール名 import インポートしたい関数名
の書式により、特定の関数だけを選んでインポートできます。
こうして、選んでインポートした特定の関数を使う場合は、「math.」をつけず、そのまま「sqrt(2)」のように使用する必要があります。
「from math import sqrt」でインポートした場合、「math.sqrt(2)」のように記述すると、エラーになります。