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中学校国語/慣用句

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

慣用句とは

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慣用句とは、二つ以上の言葉が結びつき、一まとまりで決まった意味を表すものである。身近な物事に関係のある言葉を使ったものが多く存在する。慣用句を適切に使うことで、表現を豊かにすることができる。

誤用

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慣用句は、言い誤ると意味をなさなくなったり、別の意味になったりする。
例: 頭が下がる(敬服する。感心させられる。) → 頭が上がらない(相手に負い目があったり、弱みをにぎられたりして、対等にふるまえない。)

また、意味を誤り間違った使い方をすると、誤解を招くことがある。
例: 気が置けない
本来の意味 → 遠慮する必要がなく、気軽につきあうことができる。
誤った意味 → 気を許せない。油断できない。

慣用句の意味と使い方を正しく理解しよう。

慣用句の例

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体や心に関する言葉を含む慣用句

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腕を上げる

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技量を進歩させる。上達する。
例: 俳優として腕を上げる。

肩の荷がおりる

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責任や義務から解放されて楽な気分になる。
例: 仕事を終えて、ようやく肩の荷がおりた。

心に刻む

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忘れないように、しっかり印象づけて覚える。
例: 先生からの忠告を心に刻む。

耳を疑う

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思いがけないことを聞いて、聞き間違いではないかと思う。
例: 衝撃のニュースに耳を疑う。

胸を張る

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自信のある様子をする。得意な様子を見せる。
例: 胸を張って発表する。

衣食住に関する言葉を含む慣用句

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板につく

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任務・職業また服装・態度がその人にしっくりあう。
例: 司会ぶりが板につく。

襟を正す

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気持ちを引き締める。
例: 襟を正して話を聞く。

苦杯を喫する(くはいをきっする)

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つらくて苦しい経験をする。
例: 敗戦の苦杯を喫する。

棚に上げる

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不都合なことに触れないでおく。問題にせずほうっておく。
例: 自分のことを棚に上げて相手の批評ばかりする。

火の車

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家計がきわめて苦しいこと。
例: 台所が火の車だ。

動植物に関する言葉を含む慣用句

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馬が合う

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気が合う。相性が良い。意気投合する。
例: あの二人は馬が合う。
注意: 「馬が会う」は誤り。

犬猿の仲

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きわめて仲の悪いこと。
例: あの二人はいつも喧嘩する、犬猿の仲だ。

すずめの涙

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ごくわずかな量。
例: すずめの涙ほどの貯金。

猫の額

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面積の狭いこと。
例: 猫の額ほどの広さしかない家。

花をもたせる

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人に名誉をゆずる。 相手を立てる。
例: 若者に花をもたせる。

その他

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九死に一生を得る

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危ういところで奇跡的に助かる。やっとのことで助かる。
例: 交通事故で九死に一生を得た。

終止符を打つ

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物事を終わりにする。決まりをつける。
例: 紛争に終止符を打つ。

他にもたくさんの慣用句がある。辞書やインターネットなどで調べてみよう。 高等学校現代文/重要単語も参照。

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