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商業登記法第1条の3

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商業登記法コンメンタール商業登記法

条文

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(登記所)

第一条の三
登記の事務は、当事者の営業所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所(以下単に「登記所」という。)がつかさどる。


解説

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概要

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本条は、登記の事務を行う行政機関を定めたもの。

趣旨

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  • 商業登記の事務は、登記申請を行う者が本店又は支店等として登記した営業所の所在地にある登記所で行われる。
  • 法務局、地方法務局、支局、出張所の4種類が登記所として規定されているが、これらは階層化された組織となっており、
  1. 法務局:管区法務局と呼ばれ、例えば東京法務局であれば関東甲信越地方を管轄する。
  2. 地方法務局:管区法務局にぶらさがるが主として県単位を管轄する。
  3. 支局:各法務局及び各地方法務局にぶらさがるが、比較的広い範囲をカバーする。
  4. 出張所:支局内で更に必要な部分についてカバーする。

となっている。

  • 法務局・地方法務局の設置については法務省設置法第15条で、当該事務の分掌については同法第18条で以下のとおり定められている。(同法第4条第21号から第23号まで及び第26号から第31号までに掲げる事務)
  1.  国籍、戸籍、登記、供託及び公証に関すること。 (21号)
  2.  司法書士及び土地家屋調査士に関すること。 (22号)
  3.  第一号(民事法制に関する企画及び立案に関すること。)及び前二号(国籍、戸籍、登記、供託及び公証に関すること・司法書士及び土地家屋調査士に関すること)に掲げるもののほか、民事に関すること。(23号)
  4.  人権侵犯事件に係る調査並びに被害の救済及び予防に関すること。(26号)
  5.  人権啓発及び民間における人権擁護運動の助長に関すること。 (27号)
  6.  人権擁護委員に関すること。 (28号)
  7.  人権相談に関すること。 (29号)
  8.  総合法律支援に関すること。 (30号)
  9.  国の利害に関係のある争訟に関すること。(31号)
  • 法務局・地方法務局のいずれも「法務省の地方支分部局」という位置づけである。
  • 支局については、法務局・地方法務局の所掌事務の一部を分掌させるために置くことができるが、具体的な名称、位置、管轄区域、所掌事務や内部組織については法務省令で定めることとされている。(法務省設置法第19条)
  • 出張所については、法務局・地方法務局又は各々の支局の所掌事務の一部を分掌させるために置くことができるが、具体的な名称、位置、管轄区域、所掌事務や内部組織については法務省令で定めることとされている。(法務省設置法第20条)


参照条文

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参照判例

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参考文献

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外部リンク

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前条:
商業登記法第1条の2
(定義)
商業登記法
第1章の2 登記所及び登記官
次条:
商業登記法第2条
(事務の委任)


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