中学校理科 第1分野/光と音

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光と音[編集]

ここでは光(ひかり、light)と音(おと、sound)について扱う。光と音は全く異なった現象に見えるが、実際にはこれらは多くの共通した性質を持っている。

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反射と屈折[編集]

光は直線的に進むことが知られている。例えば、暗い箱を作り、その壁に細いスリット]を設けると、スリットから入った光がそのまま直進する様子がわかる。この性質は空気中ではいつでも成り立ち、太陽や電球などから発せられた光は、発せられた方向に直進する。しかし、例えば光が鏡などに当った時には、光は直進することなく反射(はんしゃ、reflection)する。

反射面に垂直な直線(法線、「ほうせん」と読む)と、入射した光とがなす角を入射角(にゅうしゃかく、angle of incidence)と呼び、法線と反射した光とがなす角を反射角(はんしゃかく、angle of reflection)と呼ぶ。
このとき、

入射角 = 反射角

が成り立つ。これを反射の法則という。

反射
反射


上の図ではが入射角に対応し、が反射角に対応する。図でわかるとおり、入射角と反射角は等しい。 下の図では光が黄色の線、鏡が黒の線で直角に紫の法線が伸びている。この図では光の方向が書かれていないが、作図の際書かなければならない。


屈折

また、例えば空気中を直進して来た光が水面を通過したときには、光は水面でその方向を変えることが知られている。この現象を光の屈折(くっせつ、refraction)と呼ぶ。屈折した光と物質境界の垂直方向(法線)とがなす角度を屈折角(くっせつかく、refracting angle)と呼び、光の屈折の大きさは各々の物質が持つ屈折率(くっせつりつ、refractive index)によって決まる。屈折率がより小さい物質からより大きい物質に光が入射するときには、屈折角はより小さくなることが知られている。反対に、屈折率がより大きい物質からより小さい物質に光が入射する場合、屈折角は大きくなる。

実際の例では、空気から水に向かって光が入射する場合、水の屈折率は空気よりも大きいため、屈折角は入射角よりも小さくなる。

  • 屈折の図


例えば細長い棒を水の中に差し入れると、その棒は曲がって見える。これは、光の屈折によるものである。 また、透明であるガラス瓶やコップが目に見えるのも、この屈折の効果による。 屈折がなければ透明なものは目に見えないという事を体感する実験の例として、ガラス製の瓶やコップを油に沈める実験が知られている。油の中にガラスを沈めると、ほとんど見えなくなる。これは、油とガラスの屈折率が非常に近い値であるためである。

(※ 画像を募集中。空気から真っ直ぐな四角いガラスに入り(レンズやプリズムでは無く)、ガラスを通り抜けた後の光が、入射光での空気中の光の向きと同じ向きであることを説明する画像を書いてください。)

赤外線の発見の歴史は、イギリスの天文学者のハーシェルが太陽光をプリズムで分光した際に、それぞれの色の帯を温度計で計ったら、どの色の部分も温度が上がったが、赤色の光線のとなりの目には色が見えない部分が一番高く温度上昇していることが発見されたという、いきさつがある。

「では、分光された紫色の光線のとなりにも、なにか目には見えない線があるのでは?」というふうなことが学者たちによって考えられ、 ドイツの物理学者リッターにより、ある種類の物質が紫外線をあびると化学変化することが発見され、同時に紫外線の存在も実証された。

(ちなみに、赤外線は、赤くは、ないです。 暖房機器(だんぼうきき)の「赤外線ヒーター」が赤く光っているのは、スイッチの消し忘れ(けしわすれ)をふせぐという、安全(あんぜん)のため、赤色のランプを、くっつけているのです。)

同様に、紫外線も、むらさき色では、ありません。

テレビやラジオの電波(でんぱ)は、じつは、赤外線よりも、さらに外側の光です。電波は、見えません。

病院のレントゲンなどで使う、X線やガンマ線は、紫外線よりも、さらに外側の光です。X線やガンマ線は、見えません。

コラム 日焼けの仕組み

日焼けをすると、皮ふの中のメラニン細胞が増えます。これは、私たちの体が、メラニン細胞を作っているのです。では、なぜメラニン細胞を作るのでしょうか。それは、紫外線によって、細胞が傷つくのを防ぐためです。黒人の人は、うまれつきメラニン細胞が多いので、肌が黒いのです。白人の人は、うまれつきメラニン細胞が少ないので、肌がピンクっぽい白なのです。

紫外線は、私たちの細胞の中にある遺伝子(いでんし)を傷つけます。なので、紫外線をあびすぎると、皮膚ガンになりやすくなるので、あびすぎてはいけないのです。


コラム 熱された鉄の光

とても、あつく、熱した鉄などは、光を出すことが知られています。(あぶないので、マネは、しないでください。)

いっぽう、光をプリズムにとおすと、色が分かれます。

このような、とてもあつい物からでる光も、プリズムにとおすと、色が分かれます。 理科の電気の実験でも、ニクロム線に電気を通すと、温度が高くなって、わずかに赤く光ります。

むかしのヨーロッパの科学者(かがくしゃ)が、とても、あつい物から出てくる光にふくまれている色をしらべたら、温度が千度や二千度くらいの時は、赤い光がおおいですが、もっと温度をあげていくと、だんだん、白い光が多くなってくることが、わかってきたのです。 さらに、もっと、もっと、温度を上げていくと、物体から出る光は、青白い光が多くなってくることが、わかってきたのです。


昔の科学者は考えました。「地上の物体では、温度が高いほど、赤い光から青白い光になる法則(ほうそく)があるんだから、夜空にうかぶ星の色も、地上とおなじように、青い星は、きっと温度が高いにちがいない」と、むかしの科学者が、かんがえたのです。 じっさいに、この考えは、ただしいことが、さまざまな研究(けんきゅう)から、たしかめられています。

夜空の星には、いろんな色の星があります。 色のちがいは、星の表面の温度のちがいです。星から届いた光を、プリズムを使って色を分けて、くわしく色を調べれば、星の表面の温度が分かります。星の表面の温度を、表面温度(ひょうめんおんど)といいます。

さそり座のアンタレスなどの赤色の星は、温度が3000度です。 黄色い星は、表面温度が、およそ6000度です。太陽も表面は6000度です。 白い星は、表面の温度が、およそ10000度です。白い星は、冬に見える、おおいぬ座のシリウスなどがあります。

青白い星は、15000度くらい、またはもっと熱い温度です。青白い星は、おとめ座のスピカがあります。

色と、星の表面温度のならびを書くと、次のようになります。

(温度がひくい) 赤 → オレンジ → 黄色 → 白い色 → 青白い色 (温度が高い)
色と、表面温度の関係。
「K」とは、ケルビンという単位で、中学校では、習わない単位ですので、読者が、もし分からなくても、気にしないでください。

色で温度が分かる種類の星は、太陽のように、その星じたいが光を出してる星です。さそり座のアンタレスも、おおいぬ座のシリウスも、自分から光を出しているのです。そういう光を出す星を、恒星(こうせい)といいます。

※ あぶないので、けっして太陽の表面温度を、観測しては いけません。

月は、自分からは、光を出していません。太陽の光を反射しているので、月は明るく見えるだけです。なので、月の色からは、月の温度は分かりません。


全反射
全反射
光ファイバー

屈折率が大きい媒質から小さい媒質に光が入るときに、入射光が境界面を透過せず、すべて反射する現象が起きる。これを全反射(ぜんはんしゃ、total reflection)という。全反射は、入射角が大きくなると起こる。 ガラスなどを引き伸ばしてつくられる光ファイバー(Optical fiber)では、一端から入った光をファイバー内部で全反射させることで、もう一端へと光を送って、もう一端から光が出てくる。

光ファイバーの応用例として、通信ケーブルや、胃カメラなどの内視鏡(ないしきょう)がある。 光ファイバーは、内部が2層構造になっており、内側の層と外側の層との境目で全反射を起こすことで、光を送っている。通信用の光ファイバーは、プラスチックのカバーで、おおわれている。

(※ 画像を募集中。光ファイバーの内部構造の説明図を、だれか描いてください。)

通信用の光ファイバーケーブルでは、数多くの光ファイバーをたばねて、被覆でおおってあり、外部からは一本の太いケーブルのように見える。

  • 直角プリズム
図の装置では、2個のプリズムを用いて、反射を4回させている。(ポロI型光路図。)

全反射は、光の進路を変えるための直角プリズムにも利用されている。双眼鏡などの光学機器に用いられる。

(※ 画像を募集中。直角プリズム内での反射のようすを描いてください。)

直角プリズム内で1回だけ反射させれば90度だけ進行方向を曲げることが出来る。2回、反射させれば、180度、進行方向を曲げることができる。

乱反射[編集]

でこぼこした表面からの乱反射

紙の表面や、板の表面など、ふつうのものの表面は、たいらに見えても、よくよく見ると、こまかいデコボコがいくつもあります。 このデコボコの向きが、それぞれバラバラの向きなので、反射する光のむきも、反射したあとは、バラバラの向きに向かっていきます。

この、光が、バラバラな方向に反射する現象(げんしょう)を 乱反射(らんはんしゃ) と、いいます。

乱反射のおかげで、わたしたちは、物体(ぶったい)を、どの方向からでも、見ることができるのです。入射角と反射角が等しいという反射の法則は、たとえ乱反射であっても、一つ一つの光線については成り立っています。

※ 教科書の範囲外: すりガラス

※ たぶん授業中に口頭で習う。

学校の美術室とか家庭科室とかの出入口のドアなどにあるガラスで、ガラスの向こう側がくもったように見えるガラスを見たことがあるだろう。

ガラスの向こうがわにある物体が何かはよく見えないが、明かりは取り入れられるし、なんとなくガラスの向こうになにかが有るのか、それとも無いかという事ぐらいは、見える、あのガラスである。

ああいうガラスを、「すりガラス」という。

「すりガラス」は、どういう仕組みになっているかというと、「すりガラス」は、表面がデコボコしているので、いろんな方向に反射したり屈折したりするので、くもったように見えるのである。

すりガラスも、乱反射をする紙のように、表面に細かいデコボコがある。



レンズ[編集]

ここでは、レンズを用いたときに光が描く軌跡についてまとめる。ここでは、単純なレンズである凸(とつ)レンズについて扱う。一般に、虫眼鏡や顕微鏡(けんびきょう)など物体を拡大して見るための器具は、光の方向を変えるために、凸レンズを用いている。また、遠視用の眼鏡にも用いられる。

Magnifying glass.jpg

凸レンズは、レンズの真ん中がレンズの縁よりも厚くなっている。代表的な凸レンズである球面凸レンズは次のような形をしている。

Junior high sci lens.png

レンズの2つの面は、ある半径の球の一部を切り取った形をしている。このとき、元の球の半径をレンズの曲率半径(きょくりつはんけい)と呼ぶ(曲率半径はレンズの焦点距離(しょうてんきょり、focal length)と関連しているが、焦点距離と曲率半径の関係について詳しく扱うことはしない。)。


図1-2 物体が焦点距離より遠いときは実像ができる
図1-3 物体が焦点距離より近いときは虚像ができる

ここでは球面凸レンズを扱う。球面凸レンズは、レンズの両側に焦点(しょうてん、focal point)と呼ばれる点を持つことが知られている。焦点とレンズの中心との距離はレンズの両側で等しい。この、レンズと焦点との距離を、"焦点距離"(しょうてんきょり、focal length)と呼ぶ。焦点距離の記号は、 f で表すことが一般である。

一般にレンズはプラスチックやガラスなどの材質で作られるが、これらは光を通す材質であると同時に、空気よりもw:屈折率が高いことが知られている。

  • 注意

現在の指導要領では、屈折率について扱わない。屈折率について詳しく知りたい場合、w:屈折率などを参照するとよい。

既に水と空気の例で説明した通り、光は異なる材質の境界を通過するときに、進む方向を変える。同様に、空気中からレンズを通過するときも、光は方向を変える。実際にレンズを抜けた後に光が向かう方向は、光がレンズに入射する方向と位置が分かれば、計算によってあらかじめ知ることができる。

ここでは特に、光が向かう方向が簡単に定まる場合についてまとめる。球面凸レンズでは一般的に、以下の三つの性質が成り立つ。

  1. レンズの軸に平行な光線は、レンズを抜けた後レンズの焦点を通る。
  2. レンズの中央を通る光線はレンズを抜けた後そのまま直進する。
  3. レンズの焦点を通過した光線は、レンズを抜けた後レンズの軸に平行な方向に直進する。
  • 注意

最初の例と最後の例は時間を反対に見ると、同じ事柄を指していることに注意が必要である。時間を反対にするとは、ここでは光の進行方向を逆向きにすることに他ならず、このとき両者は互いに移り変わる。

上で述べたレンズの性質を利用して、レンズを通り抜けた光が結ぶ像の位置と大きさについて調べることができる。レンズが結ぶ像の性質は、対応する物体がレンズの焦点距離より遠くにあるかどうかで変化する。ここではまず物体がレンズの焦点距離より遠くにある場合について述べる。

このとき、物体から放たれる光線は次のような軌跡(きせき)をたどる。

図の中で物体の先端からレンズを通過する光線を3本描いたが、この3本はそれぞれ上で挙げた3つの光線に対応している。これらは1点で交わる。

ここで、物体から放たれた光は3本の光線が交わった点に像を作る。この像を実像(じつぞう、real image、リアルイミッジ)と呼ぶ。実像は常に物体に対して上下、左右がともに逆(倒立)(ぎゃくとうりつ)の向きで現れ、その大きさとレンズからの距離は、物体とレンズとの距離によって決まる。

実像の大きさと現れる位置の性質は、物体とレンズの距離がレンズの焦点距離の2倍に達したときに変化する。ちょうど2倍のときには、実像の大きさはちょうど物体と同じになり、実像とレンズの距離は物体とレンズの距離と等しくなる。一方、物体とレンズの距離が焦点距離の2倍より大きいときには実像の大きさは実際の物体の大きさよりも小さくなり、実像の位置は、物体とレンズの距離よりもレンズに近くなる。一方、物体とレンズの距離が焦点距離の2倍より小さいときには実像の大きさは実際の物体の大きさよりも大きくなり、実像の位置は、物体とレンズの距離よりもレンズから遠くなる。


一方、物体の位置がレンズの焦点距離よりもレンズに近い場合には、光線が像を結ぶ位置は変化する。このとき生じる像を虚像(きょぞう、virtual image)と呼ぶ。虚像は常に物体よりも大きくなる像であり、虫眼鏡で物体が拡大して見えるのは物体の虚像を観察していることに注意が必要である。虚像は実像の場合と違い正立で現れ、常にレンズに対して物体が存在する側に現れる。

物体とレンズとの距離と、結ばれる像の位置と大きさの関係
物体とレンズとの距離 結ばれる像の位置 大きさと種類 像の向き
焦点距離の内側(0-1倍) 物体と同じ側 物体より大きい虚像 正立
焦点距離の1-2倍 物体と逆側 物体より大きい実像 倒立
焦点距離の2倍以上 物体と逆側 物体より小さい実像 倒立

レンズを使ったときに現れる像の位置と大きさは、実像と虚像の場合を含めて「レンズの公式」と呼ばれる式にまとめることができる。この式は指導要領の範囲外であるので、詳しくはw:レンズを参照すること。

  • ピンホールカメラの原理
ピンホールカメラの原理。物体から発した光は小さな穴をとおり像を結ぶ

ピンホールカメラ(英: pinhole camera)は、レンズを使わずに針穴(ピンホール)を利用したカメラである。針穴写真機ともいう。

凹レンズ[編集]

Concave lens.jpg

凹レンズ
凹レンズによる虚像

凸レンズと逆に光を発散させるレンズは凹レンズ(おうレンズ、concave lens)と言う。

凹レンズを通る光には主に以下のような性質がある。

  1. 軸に平行な光線は凹レンズを通った後、入射側にある軸上の一点(焦点)から出たかのように広がって進む(発散)
  2. レンズの後方の焦点に向かう光線は凹レンズを通過した後は軸に平行に進む
  3. 節点を通る光線は凸レンズ同様に角度を変えずに進む

凹レンズでできる像は常に正立虚像で、物体と同じ側にある。焦点距離を負の数値であらわす(f < 0)と、凸レンズの場合と同じレンズの公式が成り立つ。

※ 教科書の範囲外: 平ら(たいら)でない鏡(かがみ)[編集]

とつ面鏡での反射。

※ たぶん授業中に口頭で習う。

写真のように、鏡が曲がっている場合、普通の平らな鏡とは写りかたが違う。


凸面鏡(とつめんきょう)の場合、広い範囲がうつる。

道路のロードミラー(「カーブミラー」ともいう)も凸面鏡である。(※ ロードミラーでは広い範囲をうつす必要があるので、凸面鏡が使われている。)

ロードミラー
※ 写真のは外国のロードミラーなので、日本のロードミラーとは形が、すこし ちがっている。



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音(おと、sound)とは、物の振動により空気の震えが、耳に届いて聞こえるものである。これは空気の振動と言い換えることもできる。


音波の伝わり方のイメージ

音は、空気中では波のように、物にあたって反射したり、狭いところでは屈折したりするので、音は波として伝わる。 なので音の波の特徴を強調したい場合には音波(おんぱ、sound wave)という場合も有る。

まず音を出す音源の物体が振動したとすると、それに触れている空気が振動し、その結果、空気に回りと比べて密度の高い部分が 出来る。空気の密度の高い部分は、自然に周囲に拡散してしまうが、その分、拡散した先の密度が高くなるので、結果的に空気の密度の高さが伝わっていくことになる。さて、音源は、この間も振動しているのであった。音源の振動のタイミングによって、音源が空気を押しているときは、音源のとなりの空気は密度が高くなるが、逆に音源が引っ込んでいるときは、空気の密度は小さくなる。だから、そして音源の振動によって、空気のみつども振動する。このとき、空気の圧力が高い部分はより圧力が低い回りの部分に空気を押しやろうとする。空気の振動が伝搬され、それが音として聞こえるのである。

ヒトの耳の構造。
外耳には耳殻(pinna)、外耳道(ear canal)があり、 中耳には鼓膜(こまく、eardrum)、耳小骨(じしょうこつ、ossicle)、耳管(ユースタキー管, Eustachian tube)があり、 内耳には半規管(はんきかん、semicircular canals)、前庭(ぜんてい、vestibule)、うずまき管(cochlear duct)、聴神経(auditory nerve)がある。ツチ骨(槌骨)とキヌタ骨とアブミ骨をまとめて耳小骨(じしょうこつ)という。

空気の振動が、われわれ人間の耳の中に有る鼓膜(こまく、eardrum)を振動させ、それが人間の脳には音として認識される。

それゆえ、空気の無い真空の場所で、音は伝わらない。たとえば、耐圧容器の中に、自動起動のベルなどを鳴らしつつ、真空ポンプなどで空気を抜くと、ベルを鳴らしても、真空だと音は伝わらないので、真空に近づくにつれ音の大きさは小さくなり、やがて何も聞こえなくなる。


雷や遠くの花火では、音と光が同時に発生している。だが、遠くにいる場合、音が光よりも遅れて聞こえてくる。これは、音と光の速さに大きな差があるためである。、 音の伝わる速さは(同じ気温の)空気中では、およそ 340m/秒 であることが知られている。一方、光の伝わる速さは真空中で 約30万km/秒 であることが知られており、これは音の伝わる速さよりもはるかに速く、1秒間に地球を7周半するほどの速度である。(音の場合、地球を一周するには約二分が必要)

音の速さが(同じ気温で)一定ということを知る実験には、例えば"広い空間に何人かの実験者を等間隔で並べ、大きな音を出し、音が聞こえた順に手をあげる等の合図をする"という実験を行なうことで見ることが出来る。仮に、音が無限に速い速度を持つときには全員の合図が一斉に現われるはずである。実際には音の速度は有限であるので、十分に広い場所で実験すれば、一斉に手をあげることは無い、と考えるのは自明の理だろう。


音楽のド,レ,ミ,ファ,・・・などを思い起こせば分かるように、音には高さが有る。 音の高さは、音の空気の振動の、振動の多さである。1秒あたりの振動の回数を、周波数(しゅうはすう、frequency、フリークエンシ)あるいは振動数(しんどうすう、frequency、フリークエンシ)と言う。単位はヘルツ(Hz)である。例えば、100Hzの音は1秒間に100回振動している(1秒×100回=100Hz)。この振動数の大きい音ほど、音が高くなる。振動数の小さい音は、低い音になる。人間の聞こえる音(可聴域)の振動の範囲は、約20Hz~約20000Hzである。


・固体中や液体中でも、音は伝わる。
・固体中や液体中での音の速さは、空気中での音の速さとは異なる。
・水中での音の速さは、秒速では約1500 m/秒 である。
・固体中での音の速さは、一般に水中での音の速さよりも速い


音は、物に当たると反射する。例えば、やまびこ(「こだま」とも言う。)が例である。 また、音は屈折もする。たとえば夜中に、遠くの音が聞こえてくるのは、温度によって音の屈折のしかたが違うので、上空のあたたかい空気を通って、遠くの音が屈折しながら伝わってきているのである。いっぽう昼間は、上空よりも高度の低い場所のほうが暖かく、音は高度の低い場所をとおって伝わる。

(画像を募集中。 昼間の音の伝わり方と、夜中の音の伝わり方のようすを描いてください。)


発展

音波のように、密度の高い部分と低い部分が交互に伝わる種類の波を疎密波(そみつは、compression wave)という。また、音波は進行方向と、振動の方向が同じであるが、このような波を縦波(たてなみ、longitudinal wave)という。音波は縦波の一例である。 スプリングを、横にはズラさず、くりかえし伸び縮みさせたとき、ちぢみが伝わっていくが、それが縦波の伝わりかたである。

(※ 縦波を説明する画像を募集中。だれか描いてください。)


いっぽう、水面をつたわる波は、進行方向と、振動の方向が直角であるが、このような波を横波(よこなみ、transverse wave)という。子供の頃とかに縄跳びで、波をつくってあそんだことのある読者もいるかもしれない。そのような、縄跳びでつくる波も、横波である。


共鳴

音は周りの物を振動させるのであった。音が伝わっていった先に有る物体が、音が伝わったことによって振動をして、その物体もまた音を出すことが有る。このような現象を共鳴(きょうめい、resonance、レゾナンス)という。

波に関する用語
変位量の最大値 y が波の振幅である(λは波長)。
縦波のイメージ。上図が縦波で、下図は疎密をグラフ化したもの。
縦波をグラフ化したもの。λ(ラムダ)が波長である。


音波の波は縦波であったが、これをグラフで見やすいように、縦軸に密度をとって、横軸に位置や距離をとってグラフに表すことがある。

このように、波は周期的に、おなじパターンを繰り返す。グラフでの波の高いところを(やま、crest)といい、波の低いところを(たに、trough)と言う。そして、山と山との間の距離を波長(はちょう、wave length、ウェイブレングス)という。(波長を、谷と谷との間の距離と言っても良い。一般の波では、結果は同じ。)記号で表す場合は、波長はλ(「ラムダ」と読むギリシャ文字)で表すのが一般である。 振動数が、一秒間に振動する回数である。音の高さは振動数で決まり、振動数が大きいほど、音も高い。振動数の単位にはHz(ヘルツ)が用いられる。

音の大きさは振幅(しんぷく、amplitude)で決まる。振幅が大きいほど、音も大きくなる。

波長の式は、

波長[m] = 音の速さ[m/s] ÷ 振動数[Hz]

である。

式から分かるように、音の速さが同じなら、波長が長いほど、振動数は小さくなる。


{[コラム|「デシベル」と「ベル」|

※ 資料集などで習うらしい。

音の大きさの単位で、「ベル」というのがある。

よく、騒音などの大きさをあらわすのに1ベルの10分の1の「デシベル」という単位が使われる。デシベルの記号はdBである。


例えば、「飛行機の離着陸の音は100dB(デシベル)」などのように使われる。100dBのように、

ちなみに、普通の話し声は50〜60dBくらいである。


音が10デシベル大きくなると、音は10倍の大きさになっている。なので20デシベル違うと、100倍の大きさである。

デシベルの計算法には、高校で習う数学(「対数」という分野。高校2年で習う)を使うので、中学では計算法は深入りしなくていい。

}}