中学生活ガイド
中学生活ガイドへようこそ! ここでは中学生のみなさんに対して、生活の参考となる可能性がある事項について、記述します。
このページ (中学生活ガイド) では、中学生活ガイドについて説明します。なお、独自研究や中立性を欠いた文章を含んでいる場合があります。独自研究の中には多くの場で共有されている意見もあれば、少数の意見もありますのでご注意ください。 |
通学と帰宅
[編集]通学はあまり問題なく小学校と同じでいいのですが(なお、部活の「朝練」(あされん)で早朝に通学する場合もある)、中学では帰宅が部活などで遅くなることがあります。
このため、部活・委員会活動などが終わったら、サッサと帰宅しましょう。
もし友達と遊びたいなら、今時はネットやスマホがあるのでそれで交流するという方法もありますが、いちばん簡単な方法は、そもそも平日は休み時間とか、あるいは土日・祝日に普通に交流すれば済みます。
学校内
[編集]休み時間
[編集]※2020年以降、大きく学校生活が変わりましたので、この内容も古い可能性があります。
休み時間の過ごし方なんて、基本的に幼稚園から大学、そして、社会人になっても自由でしょう。とはいえ、ある程度望ましい行動というのはあるかもしれません。次の時限の準備をしておくのがいいでしょう。
基本的に学校は生徒の所有物ではないので、管理者や教師の定めたルールに従って利用するのが正当な態度だと思います。
定期試験
[編集]- 入学直後の試験とは別
中学生より、定期試験が始まります。
なお、定期試験とは別に、中1では多くの場合、4月の終わりごろ~5月ごろに別の試験があります。これは、中1の学力を確かめるためといわれます。高校受験や大学受験のある高校・大学とは違って、一般の公立中学ではそういうのは無いので、代わりに新入生の学力測定の試験があるのです。
ただし、この測定試験は、定期試験ではなく、2年生以降はありません。また、2学期以降もありません。なので、この測定試験については、説明を省略します。また、この時の問題はそれ以降の試験に比して簡単なものになっている傾向があります。そのため、平均点が高い傾向にあります。
- 定期試験とは
学校によって多少の違いがありますが、 基本的には、学期が3学期まであれば、
- 1学期に2回、
- 2学期に2回、
- 3学期に1回、
といった定期試験があり、1年生から3年生まであります。(ただし、1年の1学期だけ例外かもしれない。地域にも寄るかもしれない。)
このうち、学期の中間にある定期試験が「中間試験」、学期の終わり近くにあるのが「期末試験」です。
1学期と2学期にはそれぞれ中間試験と期末試験の両方がありますが、3学期は期末試験だけ、という場合もあるでしょう。
中間試験と期末試験とで、出題科目が違う場合があります。
一例として、
- 中間試験は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科だけ、
- 期末試験は、国数英理社に加えて、さらに保健体育(筆記問題のみ)、技術家庭科(筆記のみ)、美術(筆記および鉛筆画)、音楽(筆記)
などが筆記問題で出ることが多いでしょう。
なお、中学に限らず、一般に多くの高校でも、同様に中間試験と期末試験とで、科目が異なり、中間試験は5教科、期末試験はほぼ全教科の筆記、という傾向が多くあります。(ただし高校の場合、美術・音楽がどちらかの選択必修に入るので、定期試験には無いかもしれません。高校の話については省略。)
ただし、学校によっては、前期/後期 と2つの期に分かれている場合もあります。その場合、前期と後期を夏・冬休みで区切り、期末を4回にすることもあります。
前期/後期 制の中学での定期試験の回数が年4回なのか年2回かは学校にも寄ります。年2回だとしても、実際には定期試験以外に小テストなどもあるので、必ずしも遊べる時間が長いわけではありません。
さて、定期試験の10日から最低でも7日前くらいに出題範囲が発表されます。同時に、試験の前後に出題範囲のワークなどの提出物の期限が設けられます。また、大半の部活動もこの期間はありません。
定期試験とは別ですが、多くの学校では、「主体的に取り組む態度」の評価対象に提出物が含まれているので(なので高校進学の内申点などにも影響する)、必ず提出物もやりましょう。計画性がない方は最初のうちに片付けましょう(2~3日以内が目安)。
また、計画を立てるときは、現実的に立てましょう。実現不可能の計画を立てて、崩壊すれば意味がありません。が、最初はそのような失敗を犯すこともあるでしょう。
「試験は、知識問題が多いので、記憶が得意な生徒は教科書・問題集・準拠プリントの文章をしっかり覚えると、満点近く取れることが多いです」という時代もあったそうですが、近年(少なくとも2022年以降)では思考判断表現(思判表)の問題の配点もかなり高いので、知識問題に55点以上の配点はあるでしょうが、思判表の問題がとれなければ平気で平均点を下回ります。(※ 要出典)
- ※ 上記の主張とは反対の出典が見つかりました。書籍『よくわかる教育心理学 第2版』では、下記のように主張されています[1]。
試験に出そうなところをあらかじめ調べ、その部分の定着作業だけを行い、試験が終わったら内容を忘れてしまうような質の低い学習を「ごまかし学習」と言います。
ごまかし勉強では深化学習や発展学習をあまり行わないため、学習から楽しい要素が激減し、学習が学習者に労役として認知されてしまいます。しかし試験の範囲の狭い定期試験ではこの労役でもある程度の成績が取れるため、ごまかし勉強こそが正しい学習法であるという誤解もでてきます。少子化により受験圧力が減り、定期試験さえ乗り切れればよいという現状で、ごまかし勉強をする学習者が増加しています。
とあります。
教師によっては、知識問題と思判表の問題を50点/50点で出すこともあります。
しかし、その場合も、普通に教科書や参考書や授業で勉強していれば十分でしょう。詳しくは、各科目の学習ガイドで説明するので、こちらのページでは省略し、深入りを避けます。
余談ですが、2010年以降、IT時代を考慮した教育改革などによって、マニアックな暗記問題などは少なくとも公立中学・公立高校などの教育では減らすべきと言った感じの、文科省などの方針があります。(ただし、実態は不明ですが。大学受験などでも、引き続き、暗記問題としか思えないような問題が出ている。) 昭和の時代から、「単純な暗記はコピー機で出来るし、パターン通りのことを言うだけならラジカセでも出来る」みたいな事が言われてたのですが、2010年以降はいよいよインターネットの普及でそれを無視できなくなり、若者の思考力を磨く方針へと文科省は方針をつよく切り替えようとしているのです。
とはいえ、常用漢字や英語の基本単語など、勉強に必要になる最低限の知識は暗記しなければなりませんが、暗記・知識だけに片寄らず思考力もみがく練習を心がけたいものです。
さて、たまに学校配布のワークブックが使い物にならないケースがあります。特に社会や理科でその傾向が強いです。この場合は、市販品を買いましょう。市販品は結構上手にできています。
それでも一夜漬けしてしまう諸君へ
[編集]計画的に勉強できず、一夜漬けしてしまう方もいるかと思います。まず、一夜漬けになりそうな傾向があった場合、国語・数学・英語などの思考力が重要になる問題を先にやりましょう。
後半になってこれらをやると、恐ろしい数の間違いを犯します。持っている能力の半分以下ぐらいしか出ていないのではないのでしょうか。
15〜20分仮眠をとりましょう。
小テスト
[編集]定期試験とは別に、ときどき小テストがあります。
この小テストも、内申点などの加点の要素になりますので、できれば頑張りましょう。
内申点
[編集]高校入試には、内申点(ないしんてん)・内申書(ないしんしょ)というのがあります。
主に公立高校で、中学時代の教科の成績を中心に、入試での得点への加点として考慮されます。若干ですが、教科以外の部活動や委員会活動なども考慮されます。
中3の成績・態度だけでなく、中1~中3の成績・態度が考慮されますので(ただし、地域によっては中1を省くなど例外あり)、入学当初からマジメに勉強しましょう。
教科の内申点については、当wikiでは教科側の学習方法のページで述べていると思いますので、こちら生活ガイド側のページでは、中学生活や部活・委員会と、内申点の関係について述べたいと思います。
公立高校でも私立高校でも、もし、部活で、公式の大会で勝ち進むなど、顕著な戦績をあげれば、そのぶん内申点が上がるかもしれません。ただし、どの程度、重視をするかは、各高校や、学科によっても異なると思います。
私立は、各高校にもよりますが、一般的には公立ほど内申点を重視しないと考えられています。
しかし、多くの私立高校で、内申点にて重視する項目があり、それは出席日数です。なので難関高校を志望している人は、あまり欠席をしないようにしましょう。
ネットの高校や通信制の高校ならともかく、多くの私立高校は今でも平日に毎日の通学をする高校ですので、なるべく出席をする態度が気にされます。
その他、常識ですが、非行や犯罪など、しないようにしましょう。
しばしば、「私立の入試には内申点が無い」と誤解する人もいますが、そんな事はありません。単に、私学の重視する項目が、公立高校とは違うだけです。
部活動について
[編集]入試での勝利至上主義の現実
[編集]新聞などでは、部活の勝利至上主義に批判的な報道もありますが[2][3]、しかし新聞社などが新卒採用している有名私立大学でのスポーツ推薦は、基本的に勝利至上主義です。こういうダブルスタンダードに恥を感じない人が新聞などを書いています。
「スポーツは勝ってナンボの世界」[4]と言われています。
余談だが、歴史小説家の司馬遼太郎(しば りょうたろう)は、日露戦争までの明治時代を描いた著作『坂の上の雲』の作中のセリフで、「新聞を読むと馬鹿になる。頭の固まってないうちから新聞なんて読んではアカン」みたいなセリフを、登場人物の秋山兄弟の兄・秋山好古(あきやま よしふる、※ 実在の人物)に言わせています。そして、作中の秋山兄弟の兄・好古が、新聞を読んでいる弟・真之から、新聞を没収します。
暗黙の前提として、ほとんどの部活は競技を目指しており[5]、特に運動部はその傾向が強いでしょう。つまり、たとえばスキー部があるとしたら、目指しているのは競技スキーなのが暗黙の前提です[6]。「競技」とは、都道府県などの開催する県大会とか地区大会とか、ああいう公式大会での勝利を目指すことです。
例外として、近年の部の方針として「競技以外を目指している」とでも言われてないかぎりは、競技を目指している部であるのが慣習です。
- チビは運動部に不利
「部活は自由に選べばいい」と言う人もいますが、結論から言うとチビが運動部に入っても、特にメリットはありません。
昭和の時代から野球マンガ『巨人の星』でも低身長がスポーツに不利なのは指摘されています。しかし、いまだに、平成が終わって令和になっても、特にスポーツのルールなどは改善されていません。
基本的に、欧米由来のスポーツのルールは、欧米人の高身長の体格に合わせて作られています。このため、日本人は不利です。
剣道などの日本・東洋の競技や、柔道やボクシングなど体重による階級制のある部活でないかぎり、低身長は試合では不利です。
例外的に乗馬なら低身長による低体重を活用できますが(野球マンガ『巨人の星』でも指摘されている)、しかし馬術部・乗馬部は基本、ごく一部の私立中高(たとえば学習院の付属、立教大の埼玉の付属、ほかごくごく一部の体育系の高校、青山学院や慶應の一部の付属校、東京農大(←私立大です)の付属など)と国公立なら筑波大付属くらいと、あとはごく一部の学校しか(馬術部は)存在しません[7]。
たとえば明治大や法政大や中央大の付属ですら、中高では乗馬部が存在していません。
ボクシング部も、存在する中高は、かなり小数です。創作上の世界だと、たとえばマンガでは、昭和のボクシング漫画『あしたのジョー』の影響からか、学園モノのマンガなどでボクシング部のある架空の高校もチラホラと創作上にはありますが(たとえば野球マンガ『タッチ』の高校にはボクシング部もある)、しかし現実世界ではボクシング部のある中高はかなり少ないのです。
また、スポーツ推薦などについて、私立高校・私立大学を志望する場合、入試のスポーツ推薦などは、県大会や関東大会(関東地方)など公式大会での順位の良さと勝利しか、評価されません。
大学入試なら、「関東大会では上位8位以上」とか推薦の条件が指定されている場合もあります。
「低身長の不利がありながら頑張ったけど、試合には負けた」は、推薦入試では評価されないのです。
天皇家の人たちが、音楽と社交ダンスは学校以外でも練習するけど、しかしスポーツは学校の体育以外ではテニスのラリー以外はロクにしない、絵の練習は音楽ほどではない、など彼らの一族の行動という統計的な事実から、日本国のスポーツや芸術などの実態を把握してください。
- 私大スポーツ推薦ではメジャースポーツが問われる。
私大のスポーツ推薦を見ると、ごく一部の体育大などを除くと、男子の場合、どこの中学にもあるような野球部やサッカー部やバスケ部などでないと、スポーツ推薦の対象にならないのが一般的です。
このため、マイナー競技に頼ってスポーツ推薦を得るのは、困難です。たとえば、ハンドボール部とかラグビー部やアーチェリー部やラクロス部とかフェンシング部などは、そもそもスポーツ推薦の対象にならない場合があります。
文化部の場合は、吹奏楽部以外は、部活の推薦の対象になってない場合もあります[8][9]。
美術部や演劇部などの大会での業績が評価される私大は、少ないのです。口先では、芸術に理解が深い事を言ってるようなことを言って美術や演劇などの価値も認めているような大卒の人は多くいますが、口先だけですので、決して真に受けてはいけません。
- 高校入試での私立の実質的なスポーツ推薦
ただし、上記は大学受験での話。高校受験の場合、私立高校はもっと色々な部活に生徒がバラけて欲しいのでしょうか、私立高校では上記以外のテニス部とか美術部とかでも推薦の枠が存在する可能性があります(高校にも寄ります)。
なお、基本的に高校受験において、スポーツ推薦だの吹奏楽部だの何だのの推薦を行っているのは、(公立ではなく)私立高校です。
私立高校の募集要項などで、必ずしも「スポーツ推薦」だの「芸術○○推薦」だの堂々と言ってなくても、「総合型」とか名乗ってるタイプの特色入試が、実際にはスポーツ推薦とか文化部の推薦のようなものだったりして、部員全員とは言いませんが若干の配分がありえます。「総合型」すら名乗らない場合もありますが、しかしそれでも何故か、スポーツが得意で勉強の苦手な新入生がそこそこの進学校にいるので不思議です。
現実として、偏差値のそこそこ高い私立高校の進学校でも、よほどの受験校でないかぎり、その高校の生徒に若干名、スポーツや音楽・美術などは得意だけど勉強の得意でない高校生とか、そういう生徒が入学して高校卒業していきます。詳しく仕組みは高校ごとに異なるので一概に言えませんが、とにかく、現実として進学校に、まあマジメだけど勉強のできないスポーツ学生とか入学して卒業していく光景が存在するのです。
ただし、中学時点で県大会とかに出れるレベルが最低基準でしょう。さすがに地区予選敗退は、お呼びじゃないと思います。だから国数英理社の勉強もしましょう。中学時代に部活を熱心にしても、地区予選敗退することはありうるので、なので高校受験勉強での国数英理社の勉強はやはり必要です。
高校入試では、ほぼ県内と周辺地域の中学生しか集まってこないので、スポーツ推薦や部活の業績などの推薦が私立対策として有効です。しかし、大学入試となると、都心の大学などは日本全国から受験生が集まってくるので、スポーツ推薦などは少し難しくなります。なので、将来的に大学受験を考えてる人は、きちんと国数英理社などの学業も勉強をしましょう。
競争の良さ
[編集]競争主義や勝利至上主義には、良いところもあります。
人間、だれしも自分には甘いものです。なので、自分への甘さを、競争による敗北などで認識することができます。
部活に限らず、学力競争などでも同様です。
このことは1990年代に、数学者の秋山仁が著書で指摘している事です。
なので、入るべき部活は、なるべく、自分が「この分野は、自分は好きだから、他人には負けたくない!」と思えるような、熱中できるジャンルの部活に入るのが良いでしょう。
『発達障害』という心の病気の人の中には、「自分がこの分野では負ける」という不安に耐えられない人もいて、そのため、最初から物事に挑戦せずに消極的だったり、あるいは勝ち負けや正誤(せいご)・真偽(しんぎ)のハッキリしない分野しか趣味にできない人もいます。成功や失敗のハッキリしない分野ばかり趣味にしてしまう人もいるのです。
日本の教育学の格言でも、「
負けてもいいので、まずは好きなことに挑みましょう。
もちろん、できれば勝利または成功したほうが得られる発達は大きいのです。その理由の一つとして、勝利や成功を目指して工夫することで得られるものがあるからです。
なので、心の発達のためには、中学高校レベルの未熟なうちは、部活のトレーニングでは、まずは勝ち負けや順位などのハッキリする、競争的な能力から伸ばしていくのが良いと思います。
文化部では、地域との交流行事などでは勝ち負けが問われない場合もありますが、しかしまずはその部活の部員としての競技力を上げるのが先でしょう。
たとえば、吹奏楽部の老人ホームへの慰問(いもん)コンサートならば、それは競技ではないので少しくらい音のミスが許さるのですが、だからといって音を外しまくるといったミスが数十個もあるというような、素人の観客にも分かるようなミスが多すぎる演奏をしてしまっては、さすがに観客は聞くに堪えないでしょう。
ただし、美術部や文芸部などは、勝ち負けをハッキリさせるのが難しい分野かもしれませんが、それらの部活の場合は、中高生のうちは学校の5教科の勉強などで、心の発達を補うの良いと思います。
結局、高校受験に向けて、学業も部活もマジメに取り組むという、当たり前の日々の努力をしていけばいいだけです。
地域差がある
[編集]部活は公立でも全国一律ではない。マイナースポーツとか、部が無い場合もある。たとえばハンドボール部が無い公立中学も多いでしょう。文化部でも、茶道部とか存在しない公立もあれば、存在する公立もある。
水泳部とか、学校の設備によってはプールそのものが存在しないため水泳部も存在しないか、水泳部が存在しても学校にプールが無ければ外部施設のプールを借りる必要があるので部費が必要になる可能性もある。
雪国でない地方に、スキー部とかは無い。
日数
[編集]一般的に、中学校の部活動は平日の放課後にほぼ毎日行われます(週に1度程度ではないことが多い)。
全国の中学では、土日も含めて週全体で4~5日の部活動があるのが統計です[11][12]。
このように日数が多いので、入部先を考えるときは、よく考えて決めましょう。
全員必ずどこかの部に入部しなければならない学校と、そうでない学校があると思います。
なお、2020年代の近年では、「働き方改革」の一環として学校教職員の拘束時間を減らそうという取り組みが全国各地で広まっていますが、しかしそれでも平日は多くの中学校では放課後に部活動があるのが現状です[13]。
「うちの学校は部活の日数が週3で~」とか言うのは、高校での話です。中学の事ではないので、勘違いしないようにしましょう。
土日に部活をするかどうかは、学校によります。
土日の部活は外部コーチ(部活動指導員)が指導を行う学校も多く、その場合、月謝が掛かるのが普通です。この場合、土日の部活動の参加は、生徒にとっては自由なのが普通です。(土日の部活参加を拒否しても、サボったことにならないのが普通です。)
なお、部活動の時間には、総量規制があります[14]。ネット記事『教員の部活指導 校長の苦悩 「負担軽減のために強制」の判断』によると、下記のようにあります。
冒頭のスポーツ庁が今月発表したガイドライン骨子案は、部活動の活動量について「週当たり2日以上の休養日」、「長くとも平日では2時間程度、学校の休業日(学期中の週末を含む)は3時間程度」、「大会数の上限の目安等を定める」と、具体的に総量規制に踏み込んでいる。
定員
[編集]「1学年あたり15人まで(または、20名まで)」のような定員のある場合もあります。理由の一つは、遠征などのさいの大型バス(53名まで乗れる)に限界があるからです。
15名なら3学年で45名なのでバスに部員全員が乗れる、
20名なら2年生以上がバスに乗れる、または部活を夏に引退した3年生を除いて1~2年生が乗れる、という計算になります。
スポーツの場合、公式試合に出れるメンバーの人数にも限界がありますので(たとえば野球なら9人、サッカーなら11人)、それを大幅に超えた部員数を集めても多くの人が試合に出れませんので、定員は学校側からの優しさです。
また、定員のため、人気のある部活では、小学校時代から経験ある人などが優先されて入部することになります。
内申点なども関わってくるので、「ためしにやってみたい」というのは、中学では難しくなります。
入部希望調査の用紙で第1希望~第3希望などを聞かれると思いますが、「やってみたい部活」ではなく「やり続けても平気そうな部活」を書くのが良いでしょう。
掛け持ちの有無
[編集]また、部活は基本的には、一つの部にしか、入れません。つまり、複数の部を 掛け持ち(かけもち)して入部することは、困難です。少なくとも公立中学は、その傾向が強いです。
私立は良く知りません。そもそも、私立ごとに特徴があるので、それぞれの私立の情報を確認してください。
以下、主に公立中学での部活動について、言及します。
複数の部活に同時に入る掛け持ちは、基本的に公立中学では無理です。
現実ではなくマンガなどだと、スポーツの天才高校生とかが複数の運動部を掛け持ちしてたりするマンガ作品もありますが、そういうのは現実の公立中学では、かなり難しいと思います。部活どうしの日程の調節の難しさといった事情もあるので、公立中学では基本的には掛け持ちは禁止なのが普通でしょう。
部の変更について
[編集]なお、部活動は一度入部すると他の部に変更するのが困難です。原則として、なんの届出もしなければ、1年生のときに入部していた部活を、2年生のときも同じ部活を続けることになるようです。毎年入部届けを出す学校もあります。(出さなければ帰宅部になります。)
なので、基本的には自由ですから、やりたい部活に入るのが一番いいと思います。
そして、2年のときに入部していた部活を、3年のときもそのままに所属することが多い。所属する部の変更は、年度の変わり目でなければ認めない決まりを持つ学校もあるようです。部活変更が認められる学校であっても、部費は二重に払う必要が出てくるでしょう。
「もう少し気軽にいろいろな部活を体験できるような形態で行われている方がいいのではないか」という意見も90年代からありますが、基本的には日本の部活では、同じことを継続的に活動していくのを美徳とするという発想のもと、部活の制度が運営されています。
1990年代ごろから日本の部活形態の問題点が議論されており、その年代の高校の英語教科書などでも「日本の学校とアメリカの学校との文化のちがい」などを説明した英文などで、学校における部活の形態や意識の違いが紹介されていました。
ごく一部の中学高校では、「総合スポーツ同好会」という複数のスポーツ競技をする同好会がありますが[15]、しかし日本の多くの中学高校ではまったく普及していません。
基本的に学校、中学校の部活というのは、生徒の自治領域ですから、何か人間関係のトラブルが起きた時には、対処はなかなか難しいものになります。中学生同士で様々な集団や人間の軋轢(あつれき)を解決しようとしても、さらに事態が悪化する可能性もありますし、なので深刻な事態が起きた時には、顧問や教師や保護者、場合によってはさらに上位の公的機関に相談するのが解決の道になるでしょう。
他校との付き合い
[編集]以上は学校内の話。次は他校との付き合いの話。
2020年代の近年、少子化などの影響で、部活動などで学校の垣根を超えた活動をすることがあります。
たとえば運動部で、過疎の地域の公立中学だと1校だけではメンバー不足の部活が頻出するので、特例的に近隣の公立中学との合同チームによる大会参加が認められる、と言ったようなケースも過疎地ではあります。
公式試合だけでなく普段の練習でも、どちらかの中学に集まって部員たちが練習する、といった事をしている地区もあります。
このような少子化の事情がありますので、他校にも、礼儀やマナーをもって接しましょう。
平成のマンガだと、他校の部員に試合前にヤジを飛ばしたりして挑発したりするシーンもあったりしますが、しかしそういうのは現代だと合同チームの際に問題視されるので、やめましょう。
例として運動部を出しましたが、別に文化部でも同様です。まあ、マナーや礼儀を普段から守っておくと、何かと得です。
文化部だと、たとえば地元の公民館や文化会館などで、市町村など自治体の主催によって、他校と同じ部活どうしで合同イベントを開いたりしている場合もあります。なので、運動部があまりに他校に失礼だと、文化部の人に迷惑をかけてしまいます。公式の試合などの勝負では対立するのもやむを得ませんが、他校にも礼儀をもって接しましょう。
また、土日の部活動では、残業の多い教員を休ませるために、外部のコーチを雇っている中学・高校もあります。その場合、地域によっては人件費の節約のため(財源は税金ですので)、周辺の複数の中学校とまとめて他校で土日に部活を行う場合もあります(合同部活動)。
教員はアクティブラーニングなどの対応のため授業準備の負担が増えたので、近年は忙しくなったので、教員の残業を減らさないといけないのです。
ともかく、外部コーチによる土日の部活では生徒が他校で土日に部活を行う場合もあるので、他校にも礼儀をはらいましょう。
部活は学力不足者の希望の場ではなく引導の場である
[編集]言うまでもありませんが、小中高の学生の本文は学校の授業を中心とする勉強であり、あくまで部活動などは補助的なものです。学習指導要領などでも、部活は授業でも何でもなく、単なる「課外活動」の一種です。
部活の全国大会のような大会も、本来の歴史的な建前(たてまえ)は、それ以外の民間団体による大会の開催を禁止することにより[16]、学生を勉学などの本来とりくむべき活動に集中させるため、のような建前です。
現に私たち世間は、他県の部活や吹奏楽部に何の興味もありません。神奈川県の人が、たとえば奈良県の中高サッカー部の地区予選敗退とか県大会敗退の試合とかに興味あるかと「時間を掛けてビデオ映像で試合を視聴したいか?」と質問されたら、何の興味もないだろうし、全国大会選手でも何でもない他県の弱将校の部活選手についての視聴は時間の無駄だと思うのが99%の神奈川県民でしょう。
つまり、運動部の大会なら「自分の戦績ではスポーツ選手にはなれそうにはない・・・」、吹奏楽部なら「自分はクラシック音楽家にはなれそうにはない・・・」、演劇部なら「俳優にはなれそうにはない・・・」などという、あきらめの場こそが、部活および全国大会へとつながる地区予選・都道府県大会といった公式大会の教育目的のひとつです。
「試合を通して自分の実力を知る」という目的もあるでしょうが、それだけでなく、「試合で上位に勝てないなら、プロ選手はあきらめろ」という、あきらめの場でもあります。
単に実力を知るだけの目的なら、もっと頻繁に大会をしても構わないからです。
「部活で戦績が悪くても、頑張ればプロになれるかも?」って、そりゃプロ野球だって入団テストとかありますけど、甲子園で活躍できなくってそういう入団テストでデビューしてプロ活躍できる人がどんだけいるかっていうのと同じような話に過ぎません。
大人になってもあきらめずにプロ目指すのは個人の勝手ですが、しかし個人的な都合ですので(国家は頼んだ覚えありません)、税金などの補助金は何も出ません。プロ志望者が個人で勝手にバイトでもして練習費も自力で調達してどうにかしろ、という意味です。
現に、日本全国の小中高の体育の教師だって、プロオリンピック選手でも何でもありません(一部のオリンピック選手を除く)。運動部の顧問も、そもそも体育教師でない人(社会科教師の野球部顧問、英語教師のサッカー部顧問みたいな教師)が運動部の顧問をしている場合もありますし、それで日本の20世紀の部活動の運動部は回っていました。
75%は地区予選の2回戦までに負ける
[編集]ほとんどの人は、地区予選などを1回戦か2回戦で敗退します。これは、トーナメント戦の仕組みにより、そうなっています。全体の75%が、2回戦までに敗退します。
たとえ、学業もスポーツも出来る模範生徒で生徒代表になるような子だろうが、あるいは学業はイマイチだけどスポーツは抜群という生徒だろうが、ともかく学校が代表選手として自信のある子を試合に出そうが、それでも75%が2回戦までに敗退するのです。
なぜなら、相手の学校もそういう自身のある代表選手を試合に送り込んでいるからです。
だから、とても練習を毎日、頑張っていても、75%がトーナメント初期の2回戦が終わるまでに敗退します。
たとえば運動部の公式試合において地区予選・県大会の場合、その選手の中学生の成長が早くて身長も高く、あるいは、たまたま趣味がスポーツで毎日マジメに練習していても、それでも2回戦までに負けます。なぜなら、相手の学校の選手もそういう適正の高い子を選手に送り込むから、です。
まして、身長が低かったりする生徒だと、かなり負荷をかけた練習を毎日サボらずに熱心にしていても、それでも地区予選あたりで1回戦くらいか、よくて2回戦で負けます。
たとえ、けっして野球部やサッカー部のような参加する学校数の多いスポーツじゃなくて、ハンドボール部みたいな少しマイナーなスポーツでも、それでも2回戦くらいまでに選手の75%が敗退するのです。
母校の小学校に訪問は迷惑
[編集]「お礼」とか称して、出身の小学校に訪問する中学生がいますが、仕事の邪魔になります。放課後であっても仕事中なので迷惑です。
本当に学校のことを思うなら中学校の勉強をがんばるのが1番です。
- いつまでも同窓生にメールを送るのも迷惑
卒業して離れた元友人に、いつまでもメールを送るのも迷惑になる可能性があるので避けたほうがいいでしょう。
脚注
[編集]- ^ 中澤潤 編著『よくわかる教育心理学 第2版』、ミネルヴァ書房、2022年3月31日 第2版 第1刷 発行、P71
- ^ [https://www.yomiuri.co.jp/national/20230218-OYT1T50076/ 『勝利至上主義と一線「ゆる部活」広がる…上下関係や理不尽な慣行から決別、強豪校でも 』 2023/02/18 15:08 ]
- ^ 勝利至上主義の部活動 なにがいけない? 2023年12月8日に閲覧. 、※ 有料記事
- ^ 勝利至上主義の部活動 なにがいけない? 2023年12月8日に閲覧. 、※ 有料記事
- ^ 浅見和寿 著『Z世代の生徒とつくるはじめての部活動』、明治図書出版、2023年10月初版 第1刷 刊、P.57
- ^ 浅見和寿 著『Z世代の生徒とつくるはじめての部活動』、明治図書出版、2023年10月初版 第1刷 刊、P.57
- ^ 『部活に「馬術部」のある高校』
- ^ ※明星大は吹奏楽部と囲碁部のみ
- ^ ※亜細亜大は吹奏楽部と応援部のみ
- ^ 『挑まぬものに発達なし―近しげ先生の子育て人間論』、2013/10/1 2023年12月10日に閲覧.
- ^ 朝日中高生新聞 『部活と勉強、両立できているの? 中学校の部活動の日数「週6日以上」が激減』2023.08.01
- ^ 増進会ホールディングス(Z会グループ)『 保護者の7割「子どもは部活動と勉強を両立できている」 部活動の日数は週6日以上が激減、週4・5日が6割に 中学校の部活動と勉強に関する実態調査』2023年6月22日 12時00分
- ^ 『運動部活動の休養日「週2日未満」中学2割、高校6割』2021.7.16 Fri 10:50
- ^ 内田良 著『教員の部活指導 校長の苦悩 「負担軽減のために強制」の判断』2018/1/31(水) 7:20
- ^ 安彦忠彦・藤井千春・田中博之 共著『よくわかる教育学原論』、ミネルヴァ書房、2020年5月20日 初版 第1刷 発行、P.143
- ^ 東洋経済education × ICT編集部『部活動改革で知っておくべき中体連の「真の理想」と、設立で目指したもの 過熱化に立ち向かうのは「自由」と「本当の自主性」』 2023/01/08