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公認会計士試験/平成30年第I回短答式/監査論/問題2

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題

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 公認会計士監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)

ア.公認会計士の使命は,監査及び会計の専門家として独立した立場において財務情報の信頼性を確保することにより,国民経済の健全な発展に寄与することであるが,公認会計士は,個々の依頼人や雇用主の要請を満たすだけでは社会から期待された当該使命を果たすことはできない。

イ.監査報告書の記載区分が,かつての「監査の対象,実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見」の3 区分から,「監査の対象,経営者の責任,監査人の責任及び監査人の意見」の4 区分に変更されたことに伴い,監査意見の形成過程が変化した。

ウ.監査人は,特別目的の財務諸表の監査を行う場合,準拠性に関する意見のみを表明するのであり,適正性に関する意見を表明することはできない。

エ.監査人は,業務上知り得た情報に関する守秘義務が解除されている場合でも,当該情報の開示に当たって第三者も含めた利害関係者の利益が不当に損なわれるおそれがないかどうかを考慮しなければならない。

1.アイ
2.アウ
3.アエ
4.イウ
5.イエ
6.ウエ

正解

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3

解説

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  • ア.公認会計士の使命は,監査及び会計の専門家として独立した立場において財務情報の信頼性を確保することにより,国民経済の健全な発展に寄与することであるが,公認会計士は,個々の依頼人や雇用主の要請を満たすだけでは社会から期待された当該使命を果たすことはできない。(倫理規則「倫理規則の趣旨及び精神」)
  • イ.監査報告書の記載区分が,かつての「監査の対象,実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見」の3 区分から,「監査の対象,経営者の責任,監査人の責任及び監査人の意見」の4 区分に変更されたことに伴い,監査意見の形成過程が変化した。が,監査意見の形成過程そのものは,実質的に従前とは変わらない。(監査基準の改定について(平成22年)2(1))
  • ウ.監査人は,特別目的の財務諸表の監査を行う場合,準拠性に関する意見のみを表明するのであり,適正性に関する意見を表明することはできない。適正性に関する意見の表明と準拠性に関する意見の表明とがあり得る。(監査基準の改定について(平成26年)一1)
  • エ.監査人は,業務上知り得た情報に関する守秘義務が解除されている場合でも,当該情報の開示に当たって第三者も含めた利害関係者の利益が不当に損なわれるおそれがないかどうかを考慮しなければならない。(倫理規則6条9項1号)

参照基準

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