公認会計士試験/平成30年第I回短答式/管理会計論/問題8

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問題[編集]

 製品Aを製造している当社では,標準原価計算制度を採用している。当月における製品Aの実際生産高は1,100 個であった。次の〔資料〕に基づき,(ア)仕損が発生しなかった場合の標準原価差異,(イ)実際には1,150 個を生産したが,不注意な機械操作のため50 個の仕損が発生し,仕損の発生による不能率を分離するため算出した仕損差異の正しい組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。(7 点)

資料

1.製品Aの1 個当たりの標準原価カード

直接材料費 @300 円× 8 kg 2,400 円
直接労務費 @1,200 円× 1 時間 1,200 円
製造間接費 @400 円× 2 時間 800 円
4,400 円

(注)  製品Aの正常な操業状態において仕損が発生することはないため,この原価標準には,仕損許容額は含まれていない。

2.当月の原価データ

実際直接材料費 @320 円× 9,000 kg 2,880,000 円
実際直接労務費 @1,250 円× 1,200 時間 1,500,000 円
実際製造間接費 @410 円× 2,300 時間 943,000 円
5,323,000 円
(ア) 仕損が発生しなかった
場合の標準原価差異
(イ)仕損差異
1. 420,000 円(不利差異) 220,000 円(不利差異)
2. 420,000 円(不利差異) 231,435 円(不利差異)
3. 483,000 円(不利差異) 220,000 円(不利差異)
4. 483,000 円(不利差異) 231,435 円(不利差異)
5. 483,000 円(有利差異) 220,000 円(不利差異)

正解[編集]

3

解説[編集]

(ア) 仕損が発生しなかった場合の標準原価差異
原価標準@4,400円×生産量1,100個-実際発生額5,323,000円=△483,000円
(イ)仕損差異
原価標準@4,400円×仕損品50個=220,000円(不利差異)
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