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公認会計士試験/平成30年第II回短答式/財務会計論/問題10

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題[編集]

 次の〔資料I〕および〔資料II〕に基づき,X1 年度(X1 年4 月1 日〜X2 年3 月31 日)の個別株主資本等変動計算書に記載される金額に関する以下の記述のうち,最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。(8点)

資料I

1.X1 年6 月の株主総会において,次の事項を決議し,それぞれ会計処理を行った。

(1) 繰越利益剰余金からの現金配当600 百万円。
(2) その他資本剰余金からの現金配当400 百万円。
(3) 会社法に基づく法定準備金への組入れ。

2.X1 年度における新株予約権に関連する会計処理は,次のとおりである。

(1) 新株予約権の行使に伴う新株の発行により1,000 百万円の払い込みを受け,権利行使された新株予約権200百万円との合計額のうち,会社法が定める最低額を資本金とした。
(2) 新株予約権100 百万円が行使されずに行使期限が到来したため,全額失効の会計処理を行った。

3.X1 年度において,自己株式400 百万円を取得し,そのうち300 百万円を350 百万円で処分した。

4.X1 年度におけるその他有価証券の変動は,次のとおりである。

(1) 期首においてその他有価証券の一部(帳簿価額2,000 百万円)を2,100 百万円で売却し,投資有価証券売却益100 百万円を計上した。当該有価証券は前期末に時価評価の対象となっていた。
(2) 期末時点で保有しているその他有価証券について,純資産の部に直接計上されたその他有価証券評価差額金の増加額は150 百万円である。

5.X1 年度の当期純利益は1,700 百万円になった。なお,当該金額には,上記1.〜4.の取引を正しく会計処理した結果も含まれている。

6.税効果会計適用上の法定実効税率は,前期末も当期末も40 %である。

資料II

 前期末の個別貸借対照表(単位:百万円)は以下のとおりである。

個別貸借対照表(抜粋)(X1年3月31日)
純資産の部
I 株主資本
 1 資本金 15,000
 2 資本剰余金
  (1) 資本準備金 2,000
  (2) その他資本剰余金 900
        資本剰余金合計 2,900
 3 利益剰余金
  (1) 利益準備金 800
  (2) その他利益剰余金
      繰越利益剰余金 4,100
        利益剰余金合計 4,900
        株主資本合計 22,800
II 評価・換算差額等
   その他有価証券評価差額金 300
III 新株予約権 300
        純資産合計 23,400

1.その他資本剰余金当期変動額合計△350 百万円,株主資本当期変動額合計1,850百万円,純資産当期末残高25,140 百万円。

2.その他利益剰余金当期変動額合計1,040 百万円,株主資本当期変動額合計1,850百万円,純資産当期末残高25,040 百万円。

3.資本剰余金当期変動額合計250 百万円,株主資本当期変動額合計2,050 百万円,純資産当期末残高25,240 百万円。

4.利益剰余金当期変動額合計1,100 百万円,株主資本当期変動額合計1,850 百万円,純資産当期末残高25,100 百万円。

5.資本剰余金当期変動額合計200 百万円,株主資本当期変動額合計1,800 百万円,純資産当期末残高24,990 百万円。

6.利益剰余金当期変動額合計1,100 百万円,株主資本当期変動額合計1,850 百万円,純資産当期末残高25,160 百万円。

(注) △の数値は減少を表す。

正解[編集]

2

解説[編集]

仕訳[編集]

剰余金の配当
(借) 繰越利益剰余金 660 (貸) 利益準備金 60
未払配当金 600
(借) その他資本剰余金 440 (貸) 資本準備金 40
未払配当金 400
新株予約権の権利行使
(借) 新株予約権 200 (貸) 資本金 600
現金預金 1,000 資本準備金 600
新株予約権失効
(借) 新株予約権 100 (貸) 新株予約権戻入益 100
自己株式取得
(借) 自己株式 400 (貸) 現金預金 400
自己株式処分
(借) 現金預金 350 (貸) 自己株式 300
その他資本剰余金 50
その他有価証券の売却
(借) 繰延税金負債 40 (貸) 投資有価証券売却益 100
その他有価証券評価差額金 60
その他有価証券の期末時価評価
(借) その他有価証券 250 (貸) 繰延税金負債 100
その他有価証券評価差額金 150
当期純利益
(借) 損益 1,700 (貸) 繰越利益剰余金 1,700

X2年3月31日の個別貸借対照表(抜粋)[編集]

純資産の部
I 株主資本
 1 資本金 15,600
 2 資本剰余金
  (1) 資本準備金 2,640
  (2) その他資本剰余金 510
        資本剰余金合計 3,150
 3 利益剰余金
  (1) 利益準備金 860
  (2) その他利益剰余金
      繰越利益剰余金 5,140
        利益剰余金合計 6,000
 4 自己株式 △100
        株主資本合計 24,650
II 評価・換算差額等
   その他有価証券評価差額金 390
III 新株予約権
        純資産合計 25,040
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