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公認会計士試験/平成30年第II回短答式/財務会計論/問題6

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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問題[編集]

 次の〔資料〕に基づき,X4 年度末の貸借対照表に計上すべき資産除去債務の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,「資産除去債務に関する会計基準」に従うこと。また,利率(%)は小数点第3 位を四捨五入し,計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。(8点)

資料

1.当社は,X1 年度期首に設備(取得原価7,200 千円)を取得し,直ちに使用を開始した。減価償却において,当該設備の耐用年数は6 年,残存価額は0 円と見積もっており,定額法を採用している。
2.当社は,当該設備の使用後,当該設備を除去する法的義務を負っている。当該設備を除去するときの支出は,取得時において割引前で1,300 千円を見積もっている。なお,資産除去債務は,当該設備取得時にのみ発生する。
3.当該設備取得時における,貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の利率は1.50 %であり,当社の信用リスクを反映した利率は3.25 %であった。
4.X2 年度末において,当該設備を除去するときの支出の割引前の見積額に変更はなかった。
5.X3 年度末において,当該設備を除去するときの支出の割引前の見積額を,2,000千円に修正した。また,X3 年度末における貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の利率は2.50 %であり,当社の信用リスクを反映した利率は4.25 %であった。
6.X4 年度末において,当該設備を除去するときの支出の割引前の見積額を,1,500千円に修正した。また,X4 年度末における貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の利率は3.00 %であり,当社の信用リスクを反映した利率は5.00 %であった。
7.将来キャッシュ・フローの減少部分に適用すべき割引率は特定できない。
1. 1,380千円 2. 1,398千円 3. 1,407千円
4. 1,414千円 5. 1,428千円 6. 1,446千円

正解[編集]

6

解説[編集]

X4年度末に見積り額が減少しているから,X4年度末における見積り額を割り引いて求める。割引率には無リスクの税引前の利率を用いる。

割引率(加重平均)
(1.50%×当初見積1,300 + 2.50%×増加分700)÷2,000 =1.85%
X4年度末の資産除去債務
見積額1,500÷(1+0.0185)21,446
資産除去債務に関する仕訳(参考)
取得時
(借) 設備 8,389 (貸) 現金預金 7,200
(貸) 資産除去債務 1,189
X1年度末
(借) 利息費用 18 (貸) 資産除去債務 18
※1,189×1.50%≒18,資産除去債務期末残高1,189+18=1,207
X2年度末
(借) 利息費用 18 (貸) 資産除去債務 18
※1,207×1.50%≒18,期末残高1,207+18=1,225
X3年度末
(借) 利息費用 18 (貸) 資産除去債務 18
※1,225×1.50%≒18,残高1,225+18=1,243
X3年度見積り修正
(借) 設備 650 (貸) 資産除去債務 650
※見積り増加額700÷(1+0.0250)3≒650,期末残高1,225+18=1,893
X4年度末
(借) 利息費用 35 (貸) 資産除去債務 35
※1,243×1.50%+650×2.50%=35,残高1,893+35=1,928
X4年度見積り修正
(借) 資産除去債務 482 (貸) 設備 482
※直前計上額1,928-見積変更後計上額1,446=482
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