刑法第11条
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条文
[編集](死刑)
- 第11条
- 死刑は、刑事施設内において、絞首して執行する。
- 死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで刑事施設に拘置する。
解説
[編集]判例
[編集]- 尊属殺、殺人、死体遺棄(最高裁判決 昭和23年03月12日)
- cf. 強盗殺人、死体遺棄(最高裁判決 昭和33年04月10日)においても判例を維持
- 死刑の合憲性
- 死刑そのものは憲法第36条にいわゆる「殘虐な刑罰」ではなく、したがつて刑法死刑の規定は憲法違反ではない。
- 憲法第13条においては、すべて国民は個人として尊重せられ、生命に対する国民の権利については、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする旨を規定している。しかし、同時に同条においては、公共の福祉に反しない限りという厳格な枠をはめているから、もし公共の福祉という基本的原則に反する場合には、生命に対する国民の権利といえども立法上制限乃至剥奪されることを当然予想している。
- 憲法第31条によれば、国民個人の生命の尊貴といえども、法律の定める適理の手続によつて、これを奪う刑罰を科せられることが、明かに定められている。
- 憲法は、現代多数の文化国家におけると同様に、刑罰として死刑の存置を想定し、これを是認したものと解すべきである。言葉をかえれば、死刑の威嚇力によつて一般予防をなし、死刑の執行によつて特殊な社会悪の根元を絶ち、これをもつて社会を防衛せんとしたものであり、また個体に対する人道観の上に全体に対する人道観を優位せしめ、結局社会公共の福祉のために死刑制度の存続の必要性を承認したものと解せられる。
- 強盗殺人、同未遂、殺人予備、私文書偽造、偽造私文書行使、詐欺、詐欺未遂(最高裁判決 昭和30年04月06日)
- 絞首刑の合憲性
- 現在わが国の採用している方法による絞首刑は憲法第36条にいう「残虐な刑罰」にあたらない。
- 現在各国において採用している死刑執行方法は、絞殺、斬殺、銃殺、電気殺、瓦斯殺等であるが、これらの比較考量において一長一短の批判があるけれども、現在わが国の採用している絞首方法が他の方法に比して特に人道上残虐であるとする理由は認められない。
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