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であるときの、の性質。
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- 設問例
- であるとき※1、の値を求めよ※2。
- 解法
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- ならば、
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- となり、とを循環節として循環していることがわかる(予想される(厳密な解答は後述))。
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- として、を循環節とする循環は以下により証明される。
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- をの剰余で場合分けする()と以下のとおりとなる。
- この性質を用いて、設問を解くと、であるので、となる※3。
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- 厳密な解法
- 条件式;は、と変形できる。をかけるとという式が得られる (ただし、は、便宜的に導入した式なのでとなる)※1。
- すなわち、となるが、ここで、累乗した値の絶対値がである性質※3に注目し、とおいて、ド・モアブルの定理を利用すると、
- となる。
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- を解いて、を得る。
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- となる。
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- 一方、
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- : 同値となる。
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- は、をで割った余りがであるとき、となるため、は、をで割った余りがであるとき、となる※3。
- 惑わせるため、以下のような条件式で提示されることもある。
- (ただし、とする)
- 入試問題などでこのような大きな数を計算させることはないので、「多分、剰余を使った問題に帰結させるんだな」と予想を立てて解く。
- と、しかつめらしく解説したが、よく考えれば、より、、すなわち、負号を消すため2乗してが得られるので、指数を6で割った余りで判定すれば足りる問題であった。
- 条件式が、、即ち、 (ただし、とする)である類似問題も作れる。とは言え、これもとなるので、指数を3で割った余りで判定すれば足りる問題。