将棋/矢倉模様/△3四歩/▲6六歩

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持ち駒 なし
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持ち駒 なし
図は☗6六歩まで
図1 5手目☗6六歩

これは先手として☗6八銀と上がった局面から後手の☖3四歩と角道を開けたあとに、角道を止めた局面。ここで☗7七銀と角道を止める指し手は先手の作戦としては矢倉囲い・矢倉模様にするか、将棋/先手中飛車にするかであるが、それに比べると、☗6六歩はその後の作戦展開は矢倉の他に雁木、振り飛車など、相手としてはまだ的が絞れず幅が広い。

5手目☗6六歩は矢倉においての序盤としては、羽生善治が著書『変わりゆく現代将棋』で詳しく取り上げている。2010年代前半からは相手の急戦矢倉、特に5手目☗7七銀を咎める意味の後手急戦矢倉中飛車の対策として6六歩が指されてきた。そして矢倉を組むための「新24手組」にも組み込まれていった。これは☗7七銀とすると陣の中央が薄く、いっぽう☗6八銀型のままであると中央に手厚く後手からの急戦に対応しやすいとされてきたからである。

ところが、2010年代後半以降から今度は6五の地点を拠点にして攻める急戦が主流となり、危険な手と思われるようになる。これは新機軸の居角左美濃急戦の登場からである。

持ち駒 なし
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持ち駒 歩2
図は☖6五歩まで
図2 矢倉対左美濃急戦

図2は平成30年に棋戦で現れた局面。ここから先手☗2五飛であると☖6六歩☗4五飛☖8八歩が厳しい攻めとなる。 

5手目☗6六歩には左美濃急戦が徐々に体系化されてきてその優秀性が認められるようになる。先手にも様々な駒組の組み合わせが考えられるが、左美濃急戦の出現により後手急戦側の勝率がよく、☗6六歩からの組み方は下火になっていく。

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