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将棋/矢倉

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
持ち駒 なし
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持ち駒 なし
図は☗7七銀まで
図 5手目☗7七銀

この局面は戦型が決まる重要な局面で、直前の☗6八銀を継承し、先手は相矢倉を目指すことを念頭に入れている。

但し先手は矢倉の他に、角を7七に固定しない振り飛車を目指すこともできる。

矢倉を目指すなら先手は5手目は☗7七銀か☗6六歩のどちらかがほとんどであり、先手と後手の双方が持久戦の相矢倉を志向すれば、基本的にはどちらを選んでも仕掛けの直前に至るまで、同一局面に合流している。

一方で後手が急戦を目指してきた場合に、☗7七銀と☗6六歩では異なる展開になることで知られる。

5手目☗7七銀のデメリットとして、☗6八銀型と比べて中央が薄くなるため、後手からは中央を狙う矢倉中飛車が有力とされている。矢倉中飛車に先手は☗5七銀・☗6八銀左と中央を厚くし、また居角で指すことになり、左銀が☗7七銀から☗6八銀左と左銀を元の位置に戻す際に二手損しているため、5手目☗6六歩の順と比べて先手がやや損とされていた。

5手目☗7七銀のメリットとして、この時点では角道となる6六の地点が歩によって遮られていないため先手から☗6六銀として動く狙いがあること、6筋に争点がないため後手から右四間飛車などの急戦にはしにくい点があげられる。2010年代後半から後手の作戦として居角左美濃急戦が台頭し、6筋が焦点となって後手の攻撃の焦点となってしまうことから、矢倉戦を志向する先手は2020年代から☗6六歩から☗7七銀がまた多く指されるようになっている。

また、あえて☗7七銀から☗6八銀と引いて、手損でも居角のまま戦う指し方も増えている。このときに☗6六歩を突いている形に比べ、☗6六銀と活用する手や、☗6八銀と引くことですぐに角道を通すことができる。このことから、☗6六歩型では角の活用は引き角に限定されてしまうことがわかる。先手が☗7七銀を早くに決めることで、後手に対して先手は矢倉囲いにすると思わせる作戦として指されているのである。

△6二銀

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△8五歩

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△4二銀・△3二銀

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△3五歩・△3二飛

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