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小惑星

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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ウィキペディア小惑星の記事があります。

小惑星は太陽系において太陽、惑星、衛星、惑星間塵、彗星を除いた太陽系小天体のことである。準惑星を小惑星に含めることがあるがWikibooksでは準惑星とは区別して項目を設けている。

小惑星の分布

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小惑星は主に火星と木星の間に存在する。もちろん、火星より内側や木星より外側にも存在するため、火星と木星の間にしかないという誤解があってはいけない。

火星と木星の間に一番多く存在するのでその空間はメインベルト、または小惑星帯と呼ばれる。メインベルトにある小惑星は惑星形成時に木星の一部になれず、現在も木星の重力の影響をあまり受けていない。

小惑星にはメインベルト以外にも軌道が似ているものはよく同じグループとして分類される。このグループを小惑星族という。例えば、小惑星フローラに似たグループはフローラ族と言われ、500以上もの小惑星がこの族に属する。

太陽系外縁天体

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セドナの軌道を太陽系の惑星と比較したアニメーション。軌道長半径がかなり長いことが分かる。

太陽系外縁天体は海王星より外側にある小惑星を指す。太陽系外縁天体はほとんどが小惑星と惑星間塵で他に彗星、準惑星などであるので、この項目では特記のない限り太陽系外縁天体は全て海王星以遠にある小惑星を指すものとする。

エッジワース・カイパーベルトは海王星より遠く(30AU以上)、50AU以下の範囲を指す。冥王星などがこの空間で公転している。エッジワース・カイパーベルトにある天体はそのままエッジワース・カイパーベルト天体という。

エッジワース・カイパーベルト天体には海王星の公転周期との比が簡単な整数比になる場合がある。例えば冥王星族という小惑星族では海王星が2回公転する間にその天体は3回公転する。このような天体を共鳴外縁天体という。

共鳴外縁天体のうち、共鳴が1:1で起こっている天体も存在する。これは海王星と同一の軌道をとっているが、海王星よりも60°前、または後を公転している。このような天体はトロヤ群の小惑星と言われ、木星などにも存在しているため、区別するためにふつうは海王星のトロヤ群という。

散乱円盤天体は、遠日点が数100AUにも及ぶ天体のことである。小惑星セドナは軌道長半径が500AUにものぼり、近日点でさえ76AUもある。

オールトの雲は1光年(6万AU)より先にあると考えられている球状に太陽系を取り巻く理論上の天体群のことである。彗星はここを起源として太陽にやってくると考えられている。

地球近傍小惑星

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アポフィスの想像図。

小惑星の中には地球に近い軌道をとるものもある。これらはまとめて地球近傍小惑星と言われ、地球から近いためリュウグウやイトカワなどが探査の対象となっている。

しかし、地球近傍小惑星の中には将来、地球に衝突する恐れのある小惑星がある。これらは潜在的に危険な小惑星と言われ、アポフィスなどは世間でも話題になった。なお、アポフィスが地球に接近するのは2029年だと予測されている。