民事訴訟法第142条
表示
条文
[編集](重複する訴えの提起の禁止)
- 第142条
- 裁判所に係属する事件については、当事者は、更に訴えを提起することができない。
解説
[編集]文言上、「事件」の同一性が重複起訴禁止の要件となっている。解釈上問題となるのは「事件」の意義である。
本条の趣旨は、(1)既判力の生じる判断の矛盾抵触を防止すること、(2)訴訟経済、(3)被告の応訴の負担を軽減すること、である。そこで、とくに(1)の機能に着目すると、「事件」の同一性とは、両訴訟の[1]当事者の同一性(既判力の主観的範囲)、[2]訴訟物の同一性(既判力の客観的範囲)をいうと考えられる。
重複起訴禁止に触れる場合、裁判所は両訴訟を併合審理するか、訴え却下判決を下すことが必要である。
参照条文
[編集]判例
[編集]- 損害賠償等請求本訴,請負代金等請求反訴事件(最高裁判決 平成18年4月14日)民法第505条,民訴法114条,民訴法143条,民訴法146条
- 反訴請求債権を自働債権とし本訴請求債権を受働債権とする相殺の抗弁の許否
- 本訴及び反訴が係属中に,反訴原告が,反訴請求債権を自働債権とし,本訴請求債権を受働債権として相殺の抗弁を主張することは,異なる意思表示をしない限り,反訴を,反訴請求債権につき本訴において相殺の自働債権として既判力ある判断が示された場合にはその部分を反訴請求としない趣旨の予備的反訴に変更するものとして,許される。
|
|