コンテンツにスキップ

民法第622条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法民法コンメンタール民法第3編 債権 (コンメンタール民法)民法第622条

条文

[編集]

(使用貸借の規定の準用)

第622条
第597条第1項、第599条第1項及び第2項並びに第600条の規定は、賃貸借について準用する。

改正経緯

[編集]

2017年改正

[編集]

第621条に「賃借人の原状回復義務」を定めたことに伴い、削除欠番であった本条項に、第621条規定の条項を加筆し継承。

改正前の民法第621条は、以下の通りであり、損害賠償請求の除斥期間が1年間であることのみ準用していた。

第600条の規定は、賃貸借について準用する。
(改正前第600条)契約の本旨に反する使用又は収益によって生じた損害の賠償及び借主が支出した費用の償還は、貸主が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。

改正により、以下の規定が準用される。

  • 第597条第1項
    約定期間満了等による使用貸借の終了
  • 第599条第1項
    借主による付属物の収去義務
  • 第599条第2項
    借主の付属物収去の権利
  • 第600条
    損害賠償請求と請求権の時効完成の停止。

2017年改正前

[編集]

2004年(平成16年)民法改正により、かつての民法第621条が削除となったため、当時の民法第622条が第621条に繰り上がることとなり削除欠番。

解説

[編集]

使用貸借について定める、以下の規定を準用する。

  • 約定期間満了等による使用貸借の終了
  • 借主の付属物の収去義務及び権利
  • 損害賠償請求と請求権の時効完成の停止。

使用貸借について、契約の趣旨に反する使用又は収益によって生じた貸主の損害賠償及び借主の支出費用についての除斥期間を定めた規定が、賃貸借契約にも準用されることを定めた規定である。この場合においては、借主と貸主との利害状況が類似しているため、使用貸借と賃貸借との契約類型の違いを考慮する必要は小さいためである。

参照条文

[編集]

前条:
民法第621条
(賃借人の原状回復義務)
民法
第3編 債権

第2章 契約

第7節 賃貸借
次条:
民法第622条の2
(敷金)
このページ「民法第622条」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。