緊急避難

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

法学刑事法刑法刑法総論緊急避難

緊急避難の意義[編集]

緊急避難は、違法性阻却事由のひとつである。すなわち、緊急避難の要件を満たす行為は、構成要件に該当しても、違法性を阻却され、犯罪として成立しない。

緊急避難の要件は刑法37条に定義されている。

刑法第37条

  1. 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
  2. 前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。

正当防衛が「不正対正」の関係であるのに対し、緊急避難は「正対正」の関係であるといわれる。緊急避難によって侵害される法益は、違法な侵害者の法益ではなく、それ自体正当な法益である。したがって緊急避難は、これによって、侵害される法益よりも大きな法益が守られるという理由なくして正当化することはできない。これが、緊急避難には法益の均衡が必要とされるといわれるゆえんである。

緊急避難の要件[編集]

危難の現在性[編集]

危難が現在し、または、間近に押し迫っていること

行為の補充性[編集]

法益の均衡[編集]