臨時記号

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変化記号[編集]

音の高さを表すのに五線と音部記号を使いますが、それでは十分ではありません。というのは、私たちが西洋音楽で用いる音は、オクターブに12、つまり、半音ごとですが、五線にはオクターブに7つしか書かないからです。そのほかの音を表すには、別の工夫が必要です。音符に特別な記号を加えることによって、そのほかの音を表します。その記号を変化記号といいます。

変化記号には、5つの種類があります。

  • ♯(シャープ)—この記号のつけられた音符の音を半音上げます。
  • ♭(フラット)—この記号のつけられた音符の音を半音下げます。
  • Doublesharp001.png(ダブルシャープ)—♯よりもさらに半音上げます。何もつかないよりも2半音上げます。
  • Doubleflat.png(ダブルフラット)—♭よりもさらに半音下げます。何もつかないよりも2半音下げます。
  • Narural001.png(ナチュラル)—♯、♭、Doublesharp001.pngDoubleflat.pngで変化したものを元に戻します。本位記号と呼ぶこともあります。また変化記号に含めない考え方もあります。
  • このほか、ダブルシャープやダブルフラットをシャープやフラットに戻すとき、シャープやフラットの前にナチュラルを重ねて書くことがあります。

変化記号には使い方によって臨時記号調号があります。ここでは臨時記号について学びます。

臨時記号[編集]

臨時記号とは、音を上げたり下げたりするために音符の左側につける記号です。臨時記号は、記号のすぐ右に書く必要があります。

臨時記号の効力[編集]

臨時記号は、記号のすぐ右の音符に有効と書きましたが、その効力は次の小節線まで、小節いっぱい続きます。

  • 記号の左には効力がありません。
  • 記号の効力を小節の途中でやめたい場合には、やめたい音符のすぐ左に取り消す臨時記号を書きます。たとえば、G♯(楽譜上は♯が音符の先に書かれる)のあとにGを置きたい場合は、Gの前にNarural001.pngを置きます。
  • 次の小節には効力がありません。同じ記号を持続させたい場合には、次の小節の最初に出てくる同じ高さの音符に、同じ記号を書く必要があります。
  • ただし、タイでつなげられているばあいには、小節線を越えて効力が持続します。ですから、タイでつながった右の音には、臨時記号を書く必要がありません。ただし、効力はそこまでで、その音の後にさらに同じ高さの音が続く場合には、その音に臨時記号を付ける必要があります。
    • 小節をまたがってタイでつながった右の音にも臨時記号を付ける習慣の楽譜もあります。その場合には、その音の後にさらに同じ高さの音が続く場合には、同じ小節内ならその音に臨時記号を付ける必要がありません。
  • 同じ音名であっても異なるオクターブの音には効力がありません。同じ小節内でも、新たにつけ直す必要があります。
  • これらの規則が確立する以前のバロック時代などの譜面では、同一小節内の同じ高さの音でも、一音ごとに臨時記号をつけているものも稀にあるので注意が必要です。この場合には同一小節内で|〜G♯ABAGF〜|(楽譜上は♯が音符の先に書かれる)となっていると、2つ目のGはナチュラルのGとなります。また、同じ高さの音が小節線をまたいで2つ続く場合に、後ろの音符に臨時記号をつけていないこともあります。例えば|〜BAAG♯|GA〜|では、2小節目のGはG♯となります。他にも、例えばト長調の譜面でFに臨時記号の♯がついていると、FDoublesharp001.png(ダブルシャープ)、つまりGの音となるばあいもあり、ちゃんと譜読みをしないといけません。

確認の臨時記号[編集]

臨時記号の効力は上に書いたとおりですが、臨時記号を付ける必要のない音に確認のための臨時記号を置くことがあります。これは親切臨時記号とも呼ばれています。

  • すぐ次の小節に効力が及んでいないことを示す場合。たとえば、F♯ G |Fのような動きの時、最後のFに確認のためのNarural001.pngをつけるのが普通です。
  • 同じ小節の異なるオクターブの音に効力が及んでいないことを示す場合。たとえば異なるオクターブのF♯とFが同時に、または続けて演奏される場合。
  • 臨時記号の付いた音から小節をまたがってタイでつながった音と同じ小節のより後の音に、効力が及んでいないことを示す場合。たとえば、F♯ |F♯ Fで、ふたつのF♯がタイでつながっており、右の音に♯が書かれていない場合、最後のFはシャープの効力がありませんが、そこにNarural001.pngをつけることがあります。
  • 一般に効力が及ぶ範囲内の音には、臨時記号をさらに付けません。ただし、非常に臨時記号の多い作品などの場合には、例外としてつけることがあります。