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言語学の初歩/文法用語/起動動詞

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

起動動詞とは

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起動動詞 [1] (英 Inchoative verb/inceptive" verb, 仏 verbe inchoatif) は、動作や過程の始まり、状態の発生などを表わす動詞の言語学的な分類の一つ。ロシア語などスラヴ諸語ではアスペクト(相)の一種 起動相(英 Inchoative aspect)として扱われることもあるが、多くの言語では語彙的意味をもつだけと考えることもできる。


脚注

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  1. ^ #言語学大辞典 1996の「起動動詞」の項、#世界大百科事典 第2版の「相」の項などを参照。

文献引用

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起動動詞

起動動詞(きどうどうし) 英 inchoative/inceptive/ingressive verb, 仏 verbe inchoatif, 独 ingressives Verb, 露 глагол начинательного способа действия  《文法》  動作の開始や出発,状態の発生・出現などの語彙的意味をもつ動詞をいう。
 多くの言語がこの意味の動詞をもつが, (中 略) 英語の darken 「暗くなる・する」, Whiten 「白くなる・する」などのように,一定の接頭辞や接尾辞などの文法的特徴を備えているものが,アスペクト論の観点から注目された。しかし,特別の形態的特徴のない英語の start,begin, grow などの動詞も当然この意味をもち,他にも多くの同様な動詞がありうることを考えれば,このカテゴリーは諸言語に共通する動詞の語彙的意味の分類として以外に,特別の意味は持たないようにみえる。
 ただし,文法カテゴリーとしてのアスペクト*をもつスラヴ諸語では,一定の形態的手段による動詞の動作様相すなわちアクツィオンスアルト(独 Aktionsart,露 способ действия, 英 procedural)の区別があり,「起動」の動作様相を表わす動詞は,「終結」や「持続」「反復」などの動作様相を表わすものと対立する。(以下略)

  • 世界大百科事典 第2版』 平凡社、1988年
相 

 ・・・(相(アスペクト)は)・・・ ある行為や過程を全体として一つの点的なまとまりとしてとらえるか,あるいはその内的な展開の種々相のいずれかに着目するかといった違いによって,完了相,瞬間相,進行相,継続相,習慣相,起動相(動作や過程の開始を示す),終結相などが区別される。 (以下略)

起動相(きどうそう)とは - コトバンク などを参照。



関連項目

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関連記事

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