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高校英語の文法/動名詞

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

動名詞

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動名詞と時や態

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be動詞
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be動詞や進行形の動詞も、動名詞にできる。

be動詞の動名詞は being であり、たとえば例文

He is proud of being a member of the team. 「彼はチームの一員であることを誇りに思っている」

のようになる。(青チャ、エバー、桐原ファクトに似た例文)

He is proud of having won the prize. 「彼はその賞を受賞したことを誇りに思っている」※ジーニアスに似た例文(heをsheに変えれば同じ)

He is proud of having won a medal at the Olympics. 「彼はオリンピックでメダルを獲得したことを誇りに思っている」 ※ エバグリに似た例文


ほかの例文としては、たとえば

I don't like being treated like a child. 「私は子供のようにあつかわれるのは好きではない」

という例文もよくある(インスパ、エバグリ、ジーニアス)。


完了形
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完了形の動名詞は「 having 過去分詞」であるが、意味は述語動詞より「以前」のときを名詞化したものである。

He is proud of having been a member of the team. 「彼はチームの一員であったことを誇りに思っている」


述語動詞よりも以前のことを名詞化しているので、接続詞 that をつかって言いかえすれば、過去形または完了形になる(青チャ)。つまり、

He is proud that he was a member of the team. 「彼はチームの一員であったことを誇りに思っている」

または


He is proud that he has been a member of the team. 「彼はチームの一員であったことを誇りに思っている」

のように言い換えできる。

上記の言い換えについて、桐原ファクト、エバーグリ-ンだと、過去形の言い換えしか書いてないが、しかし青チャートのいうように完了形に言い換えできる場合もある。

受動態
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なお、受動態の動名詞は「being 過去分詞」である。

否定語の位置

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動名詞の直前に not などの否定語をつけて、その動名詞を否定した名詞的な概念を表現できる。たとえば下記の例文

Excuse me for not coming on time. 「時間通りにこれなくて、ごめんなさい」 ※ 青チャート、ブレイクスルー

ほか、

I'm sorry for not calling you sooner. 「もっと早く電話しなくてごめんなさい」※ブレイクスル-

I'm sorry for not having sent you e-mail sooner. 「もっと早くあなたにEメールを送らなくてすみません」※インスパ (なおインスパでは「Eメール」とEをつけた和訳)


not の代わりに never の場合もある(インスパ)。

未分類

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動名詞は、直後に名詞などをともなわなくとも、動名詞だけでも名詞的にあつかってよい。

たとえば、英語のコトワザ

Seeing is believing. 「見ることは信じることである」(「百聞は一見にしかず」に相当)

のSeeing も believing も動名詞である(青チャート、ジーニアス)。ジーニアスに「見ることは信じることである」アリ。

なお、上記の例文では、動作の主語も書いてないし、修飾先の目的語も見当たらないが、このように主語や目的語が見当たらない場合においての動名詞における実際の動作主はふつう、一般の人々が実際の動作主であることが多い(青チャ、インスパイラ)。


なお、動名詞に由来している名詞というものが存在している。

たとえば reading (読書), swimming (水泳), meeting (会合)、understanding(理解), meaning (意味)、 などの語句のことである。これらはもとは動名詞だったが、今では完全に名詞化している(青チャート)。

現在分詞と動名詞のちがい

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あまり明記している参考書は少ないが、青チャートやインスパイアやロイヤル英文法など難しめの参考書が紹介している話題として、現在分詞と動名詞との違いがある。(および、形容詞的な用法についても青チャートなどが言及。)

たとえば、

a crying baby 「泣いている赤ん坊」の crying は現在分詞である。ここの crying は動名詞ではない。

なぜなら、crying しているのは誰かというと、修飾されている baby 赤ん坊だからである。


いっぽう、a swimming pool (水泳プール)と言った場合、ここでの swimming は動名詞である。なぜなら、けっしてプールさん(誰?)が泳いでいるわけではないからである(青チャの脚注)。

このように、現在分詞と動名詞の見分けかたは、修飾の対象の直後の語句が、動作の主語かどうかで判別する。

動名詞の場合は、直後の名詞は、主語ではなく、だいたいは動作の目的である事が多い(ブレイクスル-)。


なお、ロイヤル英文法によれば、a smoking chimney (煙を出している煙突)の smoking は現在分詞である。この場合は、実際に煙突が「煙を出す」という動作の動作主だからである(無生物主語ではあるが)。

このように、単語だけでは、それが動名詞か現在分詞かは決まらない。

無生物主語だとまぎらわしいと思うなら、下記のようなsleeping の例もある。

a sleeping bag 「寝袋」 、 ※ これは動名詞、 ※ ロイヤル、インスパ

a sleeping lion 「寝ているライオン」、a sleeping baby 「寝ている赤ん坊」 ※ これは現在分詞、※ロイヤル、インスパ


なお、暗黙の前提としたが、a swimming pool における swimming のように、動名詞は形容詞的な意味をもつこともある(青チャ、インスパ)。

以下、動名詞+名詞であるものをあげると、

a sleeping bag (寝袋)、※ ロイヤル、インスパ

a sleeping car (寝台車) ※ エバーグリーン

a waiting room (待合室)、※ 青、ロイヤ、エバー

a washing machine (洗濯機)、※ 青、インスパ

a dining room (食堂) ※ インスパ、ロイヤル、エバー

a walking stick (杖(つえ) ) ※ ロイヤル、インスパ


そのほか、形容詞的に使われる動名詞とそれとセットの名詞の具体例として

a parking lot 駐車場、インスパ

a cutting board まないた、インスパ

a dressing room 更衣室、インスパ

a vending machine 自動販売機、インスパ


a driving school 自動車教習所、青チャ

a racing car レーシングカー、青チャ

flying pan フライパン、エバーグリーン

などがある。


慣用表現

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重要表現
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feel like ~ing 「~したい気がする」(ジーニアス、エバー)


How about ~ing ・・・? 「~するのはどうですか?」という勧誘の意味。What about ~ing ・・・? の場合もある(ジーニアス、ブレイク)。

What do you say to ~ing ・・・?「~してはどうですか」という勧誘の意味。

ジーニアスいわく、What do you say よりも How about のほうが よく使われる。

なお、勧誘なので返事は、たとえば賛同の返事なら Sounds good. (いいね)のようになる(ブレイク)。


cannot help ~ing 「(感情的に)~せずにはいられない」(ジーニアス)。

このhelpは「助ける」ではなく、エバグリいわく「避ける」の意味であるとされ(エバーグリーンの「否定」の章)、ブレイクいわく「こらえる」の意味だとされている。参考書によって help の意味が違っている。

なお、「cannot hep but 動詞の原形」も似たような意味。くわしくは英文法の『否定』の単元を読め。


on ~ing 「~するとすぐに」、「~と同時に」(エバー)、


一般に前置詞 on には、「~の上に」の意味ではなく、「接触して」の意味もあり、側面に接触している場合にも用いられる(青チャート前置詞、桐原ファクト)。

ここでの on の「すぐに」の意味は、接触の意味から派生したものと考えたほうが理解しやすいだろう(青チャ、桐原ファクトなど)。

接触しているものは、すぐ近くにある。 → 時間的にも「すぐに」な出来事

とでもなろうか。

暗黙の前提だが、on や in は、空間的な関係の説明にだけでなく、時間的な関係の説明にも(onやinを)使える。


in ~ing


be used to ~ing または be accustomed to ~ing 「~することに慣れている」 ※青チャ、インスパ


from ~ing は、下記のように抑制・禁止・防止などの意味の動詞と組み合わせて使われる事もある。 from のあとの動名詞の状態になることを抑制・防止などをしている。

prevent O from ~ing または keep O from ~ing 「Oを~しないようにする」「Oが~しないように妨げる(さまたげる)」 ※青、エバ、インスパ

prevent , keep のほか、stop ,prohibit (禁止する)、discourage (思いとどまらせる)、の場合もある(青、エバ、インスパ)。


※ イメージ的には、「動詞 + A from B 」で、Bの状態KからAを遠ざけるのをイメージすればいい。prevent A from B なら、「AがBする状態から遠ざける」→「AがBしないように妨げる」

discourage O from ~ing 「Oが~するのを思いとどまらせる」※ インスパイアはdiscorage を prevent/keep/stop のグループとは分離している


以上、抑制・禁止・防止の fromの話題。

以下、別の話題。


worth ~ing 「~する価値がある」

よく形式主語で「 It is worth ~ing ・・・. 」と書かれる 場合もあるが、べつに形式主語で使わなくとも構わない(インスパ、エバー、ジーニアス)。

典型的な例文は

This book is worth reading. 「この本は読む価値がある。」 ※ 青チャ、ロイヤル

これは形式主語 it でも書き換え可能であり、

It is worth reading this book. 「この本は読む価値がある。」

または

It is worthwhile reading(または to read) this book. 「この本は読む価値がある。」

とも言える(青チャ、ロイヤル)。

ほか、

This museum id worth visiting. 「この博物館は訪れる価値がある。」 ※ インスパ、エバグリ

も参考書によくある例文。


It is no use ~ing または It is no good ~ing 「~しても無駄である」


There is no ~ing 「~できない」 (エバーグリ-ン)

look foraward to ~ing 「~することを楽しみに待つ」の意味(エバ)。

よく現在進行形で、

I'm looking forward to meeting you next week. 「来週、あなたに会えることを楽しみにしています」

のように使う(インスパ)。 to seeing you の場合もある(エバ)。

ここのtoは、不定詞ではなく、前置詞のtoである(インスパ)。ここでの to は不定詞ではないので、もし to の後ろに動詞の原形を置いたら間違いになる(ジーニアス)。

be used to ~ing 「~することに慣れている」

この to も前置詞のtoである(インスパ)。不定詞を使わないように注意(エバ)。ここでの to は不定詞ではないので、もし to の後ろに動詞の原形を置いたら間違いになる(ジーニアス)。

なお、助動詞used to の「 used to 動詞の原型」(よく~したものだ)とは異なるので(青チャ、ジーニアス)、混同しないように。


Do you mind me ~ing ・・・? 「(私が)~してもよろしいでしょうか?」という許可(エバー、ロイヤル英文法)を求める言い回し。meがつくと、動作主は自分になる(インスパ)。

me ではなく my の場合もある(青チャ)。つまり

Do you mind my ~ing ・・・? 「(私が)~してもよろしいでしょうか?」も許可を求める言い回し。myがつくと、動作主は自分になる(イ青チャート)。

Would you の場合もある。つまり、

Would you mind my ~ing ・・・? 「(私が)~してもよろしいでしょうか?」も許可を求める言い回し(青チャート)。

would のほうが丁寧(ていねい)(※ 青チャート、ロイヤル英文法)。


一方、 me や my などがついてない場合

Do you mind ~ing(たとえばopening the window)? 「~していただけませんか」という依頼(エバー、ロイヤル英文法)になる。me などがついてないと、Do you で問いかけている相手への依頼になる(インスパ)。 ※ なお青チャと桐原ファクトの例文が opening the window である。

この依頼の表現も、Would you mind ~ing でもたずねてもよい(青チャ)。


なお、返事もふくめて書くと、


Do you mind my ~ing ・・・? 「(私が)~してもよろしいでしょうか?」

- No, not at all. 「ええ、どうぞ」

または

- Certainly not.

などになる(青チャ、インスパ)。


なお、文中の述語動詞のうしろにある動名詞の動作主をあらわす際、文法的には本来は所有格(上記例ではmy)を用いるものとされているが、しかし口語では目的格(上記例ではme)が好まれており、とくに名詞では 's のつかない形が好まれる(青チャート)。

いっぽう、文頭にある動名詞については、それに所有格をつけて動作主を表すことは、よく行われている(青チャート)。


Do you mind ~ing ・・・? 「~してくれませんか?」

- No, not at all. 「ええ、いいですとも」

または

- Certainly not.


Would you mind ~ または Do you mind ~ で聞かれた提案や依頼に賛同する場合は、Noで賛同の意味になる。なぜなら、ここでの mind は「嫌がる」の意味であるから。ここでの No は、I don't mind 「嫌ではない」の意味なので、よって No で賛同の意味になる(青チャ、インスパ)。


It goes without saying ~ 「~はいうまでもない」


be on the point of ~ing 「まさに~しようとしている」  ※ジーニアス、ブレイクスルー、インスパイア、青チャート

なお、「be about to 不定詞」を使っても、同じような意味を表せる(インスパ、ジーニ)。


そのほか、二重否定の単元で習うだろうが

never ・・・ without ~ing 「・・・するときは必ず~する」「~せずに・・・することはない」 ※インスパ、青チャート

far from ~ing 「~には程遠い」※インスパ

その他の慣用表現
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with a view to ~ing(動名詞) 「~する目的で」「~するつもりで」 ※ジーニアス

make a point of ~inf 「必ず~するようにする」「決まって~するように努力する」※ジーニアス



前置詞 to を用いている表現として、

object to ~ing(動名詞) 「~することに反対している」

ここでのtoは、不定詞ではない。なので、toのうしろは、けっして動詞の原形にしないように。


of one's own ~ing 「自分で~をしでかしたものだ」 ※ブレイク、

hope of ~ing 「~するという見込み」 ※青チャ

不定詞と動名詞

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remember ~ing 「~したことを覚えている」と 「remember to 不定詞」((これから)忘れないで~する)のように、動名詞か不定詞かで意味の異なる表現がある。

wikibooks では 高校英語の文法/不定詞#不定詞と動名詞 で説明しておいたので、参照せよ。


動名詞

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動名詞だけを目的語にとる動詞(不定詞はとらない)


下記の動詞のパターンはいくつかあ、現在・現実の今実際の行っている事や、過去の実際の出来事に対して使う動詞については、つづくのが動名詞になる事が多い(ジーニアス)。

ほか、「避ける」「嫌がる」など消極的なものは、つづくのが動名詞である事が多い(青チャート)。


admit(~したことを認める),

deny(~したことを否定する),

finish(~することを終える),

give up(~するのをやめる),

stop / quit(~するのをやめる),

enjoy(~して楽しむ),

practice(~(すること)を練習する),

avoid(~するのを避ける),

escape(~するのを逃れる),

mind(~するのを嫌がる),

miss(~しそこなう),

put off (~するのを延期する), postpone(~するのを延期する)

consider(~することをよく考える),

suggest(~することを提案する),

など ,

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