出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
早発白帝城 早(つと)に白帝城を発す
朝辞白帝彩雲間 朝(あした)に辞す 白帝彩雲の間
千里江陵一日還 千里の江陵 一日にして還(かへ)る
両岸猿声啼不住 両岸の猿声 啼(な)きて住(や)まざるに
軽舟已過万重山 軽舟已(すで)に過ぐ 万重(ばんちょう)の山
- (起句)朝早く、美しい雲のたなびく白帝城を後にして、
- (承句)江陵までの千里の距離を一日で帰り着くことができた。
- (転句)川の両岸で猿はどこまでも鳴き続けている。
- (結句)私を乗せた小舟は幾重にも重なり合った山あいを通り過ぎていった。
盛唐期の詩人李白の七言絶句。