第1問
次の不定積分を計算せよ。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
第2問
次の定積分を計算せよ。
(1)
(2)
(3)
(4)
第3問
水でいっぱいの半径の球状の容器の最下端に小さな孔を開ける。水が流れ始めた時刻をとし、時刻から時刻までにこの孔を通って流出した水の量を、時刻における孔から水面までの高さをとすれば、との関係は正の定数を用いてと書けるという。
(1) 水面の降下する速さが最小となるのは、がどのような値をとる時か。
(2) 水が流れ始めてからが(1)で求めた値となるまでに要する時間を求めよ。
第4問
ある惑星から鉛直に初速で打ち上げられた宇宙船がある。惑星の半径を、惑星表面での重力加速度をとする。また、宇宙船には惑星の中心からの距離の平方に反比例する引力(比例定数)が働いている。
(1) 惑星の中心からの距離がの場所に宇宙船があるとき、宇宙船の速度は以下の式を満たすことを証明せよ。
(2) (1)の関係式を用いて、宇宙船が再び惑星に戻ってこないようにするための初速の条件を述べよ。
第1問
積分定数をCとする。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6) と置換するとなので、
(7) と置換するとなので、
(8)
第2問
(1)
(2) と置換するとなので、
(3) と置換するとなので、
(4)
第3問
(1) 水面の高さがのとき、水面は面積の円なので、である。
よって、合成関数の微分公式より
である。は時間とともに減少することに注意すると、水面が降下する速さは
である。これが最小になるようなを求めればよい。で微分すると
なので、が最小になるのはのときである。
(2) 逆関数の微分公式より
なので、求める時刻は
である。
第4問
(1) より、である。よって、惑星表面から、中心からの距離がrの場所まで移動する際、宇宙船が惑星の引力から受ける仕事は
である。よって力学的エネルギー保存則より
なので、整理して
を得る。
(2) 任意のrに対してであればよい。はrについて単調減少なので、
であればよい。すなわち、
であればよい。