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高等学校歴史総合/もっと知りたい 戦争を「記憶」するということ

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
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希望の象徴

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岡本太郎の「明日の神話」は2008年から渋谷駅の連絡通路に飾られています。明日の神話は核爆発の被害状況を描いています、人間は核爆発の被害を受けても、被害を乗り越えて新たな希望を導けるようになるかもしれないと教えています。

原爆の歴史と芸術の昇華

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原子爆弾の投下を例に考えてみましょう。原子爆弾が広島と長崎に落とされ、数多くの人々も亡くなり、後遺症に苦しんでいます。世界で唯一、日本は原爆を実際に経験しています。一方、アメリカでは違う見方があります。ワシントンD.Cのスミソニアン博物館は、原子爆弾のエノラ・ゲイを展示しています。岡本太郎は、悲しみを乗り越えて未来に希望を持つようなメッセージを芸術作品に込めました。芸術作品は、歴史の出来事や気持ちを伝える大切な方法の1つです。原爆の被爆者は年々少なくなっています。それでも、その経験を忘れないように、数多くの人が写真・本・映画などで記録を残しつつ、次の世代に伝えています。同じような悲しい出来事が二度と起こらないように、記憶をつないでいかなくてはなりません。同じ出来事でも、国とか立場とかによって見方が違います。自分と違う見方を理解したら、国家間の理解も深まります。様々な角度から歴史を学びましょう。

記憶の主観性と多様な視点の重要性

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記憶はその人によって違うので、争いの原因になります。私達は自分の見方で内容を理解して、それを次の人に伝えるからかもしれません。同じ出来事でも立場が違うと違う記憶に必ずなります。現代の私達はスマホとかSNSとかから記憶を残せるようになっています。様々な人の見方から出来事を考えてみましょう。